アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎に対して根本的に治療し、もう2度と症状を出なくするというような治療法はありません。最も近いのが減感作療法ですが、その他の治療は症状を抑えて、楽に過ごせるようにする方法です。

アレルギー性鼻炎治療の3本柱は、内服薬、点鼻薬、そしてアレルギー原因物質(アレルゲン)の回避です。アレルゲンにさらされている限りは薬を続けることが大切です。1番大切なのはアレルゲンをできるだけ吸わないようにすることです。

<アレルゲンの回避> どのようなアレルギー性鼻炎でもアレルゲンに近づかなければ症状は出ないので、アレルゲンを吸い込むのを避けることが1番大切な治療です。また、自分が何にアレルギーがあるのかを知ることも大切です。<アレルゲンの回避法のページへ>

<内服薬> 主に第2世代抗ヒスタミン剤を使います。内服薬は飲み続けないと本当の効果が出ません。途中で やめて、症状がでてからまた飲み始めるのは、一番効率が悪いやり方です。効果の強いものは眠くなる傾向があり、眠くならないものは効果も弱い傾向があります。これは、個人差が大きいので、自分にあった薬を見つけることが大切です。

どうしても続けてキチンと薬を飲み続けられない場合や、薬を飲み続けるほど症状が気にならない方は、第1世代抗ヒスタミン剤を頓用で(症状の悪いときだけ)使用することもあります。第1世代抗ヒスタミン剤は効果の発現が早い(30分くらい)ですが、持続時間が短く(数時間)効果の割に眠気が強いです。この方法でそれなりに過ごせている方もいます。

<<第2世代抗ヒスタミン剤の特徴(第1世代と比較して)>> 眠気、抗コリン作用などの副作用が少ない。症状に対する効果がややよい(特に鼻閉)。効果がマイルドなため約1〜2週間継続しないと本当の効果が出てこないが持続性がある。継続すると効果的

<点鼻薬> 局所点鼻ステロイド剤を使います。ステロイド剤というと副作用が怖いというイメージがありますが、点鼻ステロイド剤は血管内吸収はほとんどなく、吸収されてもすぐに分解され副作用はほとんどないと言われています。2−3日連用することで効果が得られ、作用も強いです。内服薬との併用もできます

 ★注意★ 血管収縮剤点鼻薬:鼻閉が強い場合には粘膜の血管を収縮させることで鼻閉をとる血管収縮剤を使用します。すぐに鼻閉がとれ効果も高いので使用感がよいのですが、習慣性に使っていると点鼻をしていないときの鼻閉感が強くなり、点鼻なしではいられなくなります。点鼻自体の効果も減ってきて薬剤性の肥厚性鼻炎を起こします。どうしてもつらいときだけ短期間に使うにはとてもよい薬です。市販の点鼻薬には血管収縮剤が含まれていることが多いので連用しないように注意が必要です。

<その他の治療> スタンダードな治療で効果が乏しい場合、色々な理由で薬物治療ができない場合は、鼻粘膜焼灼術などの手術治療、減感作治療などを行います。減感作治療は、スギ ダニに限って、舌下免疫療法ができるようになり、従来の注射よりも受けやすくなりました。

アレルギーの治療は継続することが大切ですが、なかなかキチンと治療を続けていただける方は少ないです。ある統計では、抗アレルギー剤を飲み始めた方の中で、6ヶ月後まで内服を継続できた方は約10%ということです。ただ、アレルギー性鼻炎の有病率は40%に届こうとしており、多少なりともアレルギー素因を持っている方は過半数を遥かに超えるのではないかと想像されます。現代では、アレルギー自体が特殊な病気とはいえなくなっていそうです。それでは、みんなが持っているアレルギーとどうつき合ってゆくか?ということを考えてみました。アレルギーの犬理論PDF
 

ent-yamaok@doctor.so-net.ne.jp   やまおか耳鼻咽喉科 2018