ReMiX WORLD CUP 2000 女子総合格闘技世界一決定戦観戦記
2000年12月5日(火)日本武道館 観衆5000人
                         立方体 

 観衆はがらがら。5000円の席も座り放題なので、2階席の最前列に移動。アリーナ
最前列の50000円の席を除いては客席はお寒い入り。定刻通り試合開始。準決勝まで
は5分2ラウンド。決勝と桜庭の試合は5分3ラウンド。


第一試合トーナメント1回戦
ベッキー・レビー(アメリカ)対石原美和子(日本・禅道会)
ベッキー(判定)石原
 スタンドでの打撃戦に終始。見どころなく、手数に勝るベッキーの勝利。


第二試合トーナメント1回戦
フロワ・ホルマン(オランダ)対八木淳子(日本・NEO)
八木(TKO)ホルマン
 打撃は圧倒的にホルマン。八木は子どもの喧嘩のようなパンチ。しかし、ホルマンが手
首負傷で八木の勝ち。この試合でグラウンド20秒制限という訳のわからないルールが判
明。グラウンドになっても20秒で強制的にブレイクされてしまうため、試合がぶつ切り
状態に。20秒で決めるのはよほど実力差がないと至難の技と思われるが?


第三試合トーナメント1回戦
エリン・トーヒル(アメリカ)対ロジーナ・イリーナ(ロシア)
トーヒル(判定)イリーナ
 柔術家のトーヒルが打撃でポイントを稼ぎ辛勝。


第四試合トーナメント1回戦
井上京子(日本・NEO)対グンダレンコ・スベトラーナ(ロシア)
グンダレンコ(袈裟固め)井上
 井上はプロレス技のラリアートを連発するが体格差は克服できず、圧殺される。


第五試合トーナメント2回戦
イェーナ・ビザレンコ(アメリカ)対マーロス・クーネン(オランダ)
 ビザレンコ欠場。張替美佳が出場。
クーネン(スリーパー)張替
 クーネンが打撃で崩してスリーパーで秒殺。クーネンは打撃がよくグラウンドも強い。


第六試合トーナメント2回戦
藪下めぐみ(日本・J'd)対バンビ・バートンチェロ(アメリカ)
藪下(腕ひしぎ十字固め)バンビ
 藪下が秒殺。あっという間に腕ひしぎを決めた。


 ここで休憩。客席は多少は埋まるがガラガラ。


第七試合トーナメント2回戦
ビッキー・レビー対八木淳子
レビー(判定)八木
 八木の子供パンチはどうしようもない。ベッキーもグラウンドは避けスタンドで密着
してパンチという作戦でつまらなくてどうしようもない。ベッキーが判定で逃げ切った。


第八試合トーナメント2回戦
エリン・トーヒル対グンダレンコ・スベトラーナ
グンダレンコ(袈裟固め)トーヒル
 トーヒルが打撃で善戦したが、最後はグンダレンコがグラウンドで圧殺。どうしよう
もなし。


第九試合トーナメント準決勝戦
クーネン対ベッキー
クーネン(腕ひしぎ十字固め)ベッキー
 体格で勝るベッキーが圧力をかけるがうまく距離をとってさばいたクーネンがタイミ
ングを図り、懐に飛び込んで見事な飛び付き腕ひしぎ十字固めで秒殺。クーネン強し。


第十試合トーナメント準決勝戦
藪下対グンダレンコ
藪下(判定)グンダレンコ
 本日のベストバウト。藪下156cm、56kgに対してグンダレンコ191cm、150kgと体重
差94kg。しかし藪下は牛若丸よろしくスピードに劣るグンダレンコを右へ左へかわし
て翻弄。グンダレンコはスタミナに難があり、攻めが続かない。グラウンドも20秒ル
ールをうまく生かした藪下が決めさせない。逆に上になってパンチを振りおろす。結局、
藪下がアグレッシブに攻めて逃げ切った。藪下大ブレイク。


第十一試合 特別試合
桜庭あつこ(日本)対コボチノバ・タチアナ(ロシア)
※当初予定のシドニー五輪銀メダリストから変更。
タチアナ(腕ひしぎ十字固め)桜庭
 桜庭は打撃は素人並み。グラウンドは一回は凌いだが、本物の柔道家相手ではきつす
ぎる。タチアナの腕ひしぎで完全に肘が伸びてしまった。まあ2分間よく頑張った。


第十二試合 トーナメント決勝戦
藪下対クーネン
クーネン(判定)藪下
 グラウンドでは藪下が上をとるもクーネンはうまく、ガードで凌いで20秒では決め
るのは難しい。スタンドでは打撃で勝るクーネンが先制。クーネンはグラウンドでも隙
をついて下からの腕ひしぎやスリーパーを狙い藪下に好きに攻めさせない。結局、スタ
ンドでの手数に勝るクーネンが優勝賞金1000万円を獲得した。


総括
 観客の入りが寒すぎる。客席の半分は花道を作り入れなくしていたのだが、それでも
お寒い入り。会場の選定を間違ったような気もするが。進行・演出等は全般的によかっ
たが桜庭にしゃべらせるなど一考の余地あり。またルールの説明やジャッジが木村浩一
郎や橋本友彦ではDDTのファン以外はわからないだろうし説得力もない。その辺は改
善して欲しいが、次回はないだろう。


ReMix! 問題点を斬る

 一部ファンには熱狂的な声援を送られている(こちらを参照)ReMixですが、問
題点を以下に列挙してみます。この点を克服できれば、確かに女子のPRIDEになる
かもしれません。

 ☆ 演出等
  演出・照明・ビジョン・選手説明VTR・進行などはなかなかグッドでした。客
 入りに関わらず定刻通りに開始。客席の3分の1を潰して花道と入場ゲートとビジ
 ョンを設営。一人一人よく練られている選手紹介VTRなど、このへんは言うこと
 ナシ。

 ☆ 会場の選定に誤りはなかったか? 例えばゴージャス感はないですが、ディフ
  ァでやれば満員にはなったでしょう。お寒い入りは会場全体の雰囲気を悪くしま
  すね。せっかくサンクスがスポンサーについたのだから、もっとここでも金を使
  って大量動員をかけるべきでしょう。

 ☆ 日程についても平日は痛すぎる。会場と日程とスポンサー筋をうまく使って、
  もっと動員できれば、藪下の大ブレイクももっとアピールできたはず。せっかく
  桜庭を使って一般マスコミも引き込めるチャンスだったのに。

 ☆ 演出面でもう少し注文をつけると、試合前の篠社長の挨拶はあった方がよい。
  また、桜庭にも何かしゃべらせた方がよい。最初の演出にはなかったのかもしれ
  ないが、準優勝の藪下にもすぐにしゃべらせるべきだった。

 ☆ グラウンド20秒ルールは賛否両論でしょう。確かに、試合自体は膠着がなく、
  スピーディーだし、グラウンドに入れば強制的に20カウントされるので、レフ
  ェリーの恣意的判断による膠着ブレイクはなくなるのでよいかもしれませんが、
  テイクダウンが判定に反映されないようだと一考を要する気がします。グラウン
  ドはひたすらガードで耐え、スタンドで勝負というストライカー有利なような気
  がします。

 ☆ 判定基準が不明瞭です。上で上げたようにテイクダウンをどの程度ポイントで
  取るかわかりませんでした。1回戦でのロジーナや決勝での藪下はテイクダウン
  を取りまくりましたが、判定には反映されなかったようです。グラウンド20秒
  ルールがある以上はテイクダウンにもある程度のポイントを与えるべきです。な
  んにせよ、判定基準を試合前に審判長から観客に向かって明瞭に告げるべきです。

 ☆ トーナメントの不平等
  12選手参加のため、決勝までの試合数に差が出てしまいます。体重差を考慮し
 て組み合わせで逆ハンデをつけたようですが一考を要します。基本的に無差別をう
 たっている以上、組み合わせにも体重による有利不利があるのはおかしいと思いま
 す。また、組み合わせも主催者の恣意的なものより、きちんと公開抽選とすべきで
 しょう。参加選手はきちんと試合数が同じになるように8人もしくは16人とする
 べきでしょう。代打選手がなんの説明もないまま出場しましたが、この点も事前に
 オブザーバーを明らかにすべきでしょう

 ☆ ジャッジについて
  ジャッジはレフェリーの塩崎氏とDDTの木村浩一郎と橋本友彦とその他1名で
 したが、この人選はまずい。確かに木村はヒクソンと戦ったこともある格闘家です
 が、今はDDTのプロレスラー宇宙パワーです。篠社長もDDTと関係ある以上、
 身内で固めたと思われてしまいます。RINGSじゃあないですが、せめて太田章
 くらいは使っても良かったのでは? どうせDDTの選手を使うのならば、高木三
 四郎かポイズン澤田JULIEを使った方が面白かったでしょう。また、レフェリ
 ーの塩崎氏は判定から外すべきでしょう。それにどうせならジャッジを5人くらい
 にした方が良かったような気がします。

等々と書きましたが、演出等NOAHも参考にすべき点はあると思います。ReMix、
結構面白かったですよ。サムライで再放送するならば録画しておいてください。

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