ファイナル総評
レイカーズ 連覇!

シャック&コービー。今のNBAを代表するスーパースター2人を擁するレイカーズ。しかし、この2人さえもかすんで見えるくらい、レイカーズの他の選手が目立ったファイナルだった。
特に、コービー・ブライアントはその影を潜めていた。

一方のシクサーズは満身創痍。プレイオフのトーナメントで大接戦を繰り返し、レイカーズよりも7試合も多く戦い、主力選手が骨折、打撲、捻挫などの怪我を抱えていた。

負け無しで決勝まで勝ち上がったレイカーズの圧倒的有利、もしかすると史上初の無敗全勝で優勝するとさえ予想されていた。

一矢は報いた。
しかしそれが精一杯だった。
第1戦、驚異の粘りで延長戦の末、王者レイカーズをシクサーズが下した。
しかし第2戦以降は目覚めた王者が強さを見せつけ、4連勝して連覇を達成した。

第1戦が終わった時点で、今年のファイナルは面白くなりそう、と思ったが冷静に振り返ると、レイカーズが負けたのは当然だったのかもしれない。
レイカーズはプレイオフを全勝で勝ち進み、決勝前に9日間の待ち期間があった。つまり、ゲーム感覚が鈍っていたのである。
逆に、それだけゲームを離れていても、第1戦延長まで持ち込んだという事になる。
第1戦負けはしたものの、感覚を取り戻し目が覚めたレイカーズは残りの試合を全勝して優勝を決めた。
平幕の力士が金星を取る事はあるが、横綱がその力士に負け越す事は無いだろう。

昨年のファイナルはシャックとコービーという個人が目立ったのに対し、今年はレイカーズがチームとしての強さを証明して見せた。
もちろん、シャックとコービーという2つの核がいてこそ成立するチームの強さである。
シャックとコービー、特にインサイドのシャックにディフェンスが集中すると、フリーになった選手が外からのシュートを決める。
定石通りの攻撃パターンで言うのは簡単だが、普通はなかなか思い通りに外のシュートが決まらないものである。それをレイカーズのフィッシャー、ショー、オーリー、ルーが高い確率で決めた。
このことがこのファイナルの勝因だろう。もちろん、これらの選手をうまく使ったフィル・ジャクソンヘッドコーチの手腕はさすがだ。

ところで、脇役の選手たちがこれだけ外からのシュートを決めると、コービーの存在価値がうすれてしまう。
実際、ファイナルでは、コービーは時折豪快なダンクを見せるものの、爆発力は全く感じられなかった。この現状に、才能溢れるコービーが満足しているはずが無い。今後のコービーの動きに注目である。
ただ、レイカーズがこれから王朝時代を築くには、シャックと共に必要不可欠な選手ではある。



PS.

プレイオフでのシクサーズの戦いぶりについて。

日本人の心情なのか、劣勢のシクサーズに肩入れして見ていた私だが、アイバーソンが度々口にしてた「ハートでプレイする」という言葉には共感、感動を覚えた。
日本語で言えば「気合、根性、意地」といったところか。
勝つためには技術はもちろんだが、それを超えた“ハート”が必要だということを教えてもらった。
そこに、見る者を魅了する何かがあるような気がする。




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