紋章用語集


ギイ・ド・ポンタイエの紋章


金色(黄色)=オール、銀色(白色)=アルジャン、赤色=グール、黒色=サーブル、青色=アズュール、緑色=シノープル、紫色=プルプル


各名称

楯紋各部の名称
  

chief=チーフ:fess=フェス:base=ベース
dexter=デクスター:pale=ペイル:sinister=シニスター
fess point=フェス・ポイント:honour point=オナ・ポイント:nombril point:ノムブリム・ポイント

楯紋のクォータリング

dexter chief=デクスター・チーフ:sinister chief=シニスター・チーフ
dexter base=デクスター・ベース:sinister base=シニスター・ベース


形など

アクセサリー(タンブル):
  楯の外の上側に置かれた装飾の総称。

アクセサリーつきの(タンブレ):
  楯の外の上側にアクセサリーが置かれたものをいう。

浅鋸歯状(ダントゥレ):
  緑の線が小さい鋸歯状になっている抽象図形や分割図形を言う。

アレリオン:
  嘴も脚もない小型の鷲の一種。

錨型の(アンクレ):
  十字、斜め十字や一般にすべての図柄で、先端が錨のかたちで終わる場合に使う。

市松模様(チェッキー):
  直角に交わる縦横の複数の線からなり、交互に塗り分けられたチェス盤のような分割図形。


銀色と黒色に塗り分けられた市松模様。

入れ違いの(ドゥ・ラン・ロートル):
  二色の分割図形に重ねられ、それぞれ反対側の部分の色をとる図柄についていう。

ヴェア(ヴェール):
  銀色と青色に交互に塗られた鐘形を何段も平行に並べてあらわす毛皮模様(フーリュール)。

ヴェア風(ヴァーレ):
  ヴェアが銀色と青色以外の色で塗られたときの名称。

生まれ出た(ネッサン):
  楯の真ん中から出ているように見える、上半身だけあらわされた動物をさす。

円形(ブザン)〔ビザント〕:
  つねに銀色か金色の、円形の小さい図柄。

円形散らしの(ブザンテ):
  円形を散らした抽象図形ないし可動図形(ムーブル)についていう。

重ね図形の(ブロシャン):
  他のひとつか複数の図柄の上に置かれ、それを部分的に隠す図柄についていう。

重ねられた(シャルジェ):
  あらゆる図柄で、その上に一つか複数の別の図柄が置かれた場合にいう。

可動図形(ムーブル):
  位置が固定された抽象図形や分割図形との対比で、楯の内部での位置を変えることができる図柄(動植物、品物等)の総称。

下部(ポワント)〔ベース〕、逆Y字形図形(ポワント)〔パイル・リヴァースト〕:
  楯の下部の総称。楯の下部から発して縦に置かれ、その先端が楯の上部に触れずに止まる三角形の抽象図形。横向き、斜め向きに置かれる場合もある。

兜飾り(シミエ)〔クレスト〕:
  楯の上に置かれた兜につけられる記章的な図柄。

冠をつけた(クーロネ):
  冠を戴いた動物を指す。


赤字に冠を戴いた金のライオン。

逆斜め帯(バール)〔ベンド・シニスター〕:
  楯上部の向かって右から下部の向かって左隅に置かれる抽象図形。

逆斜め偶数分割の(バレ)〔ベンディ・シニスターの〕:
  逆斜め帯の方向に、交互に塗り分けられた同じ幅の偶数個の部分に分割された楯や図柄についていう。

逆斜め分割(タイエ)〔パー・ベンド・シニスター〕:
  楯上部の向かって右から下部の向かって左隅に下りる、楯を二等分する斜線によってできる分割図形。

逆Y字形図形(ポワント):
  → 下部(ポワント)

九分の一方形(フラン・カントン):
  楯の一角に置かれた正方形の抽象図形。通常は楯の向かって左上。

切り離した(クーペ):
  → 水平分割(クーペ)

金色(オール):
  紋章で使われる黄色。まれに本当に金色の場合もある。

銀色(アルジャン):
  紋章で使われる白色。銀色で表されることもある。

銀地黒斑(エルミーヌ)〔アーミン〕:
  オコジョ(アーミン)の毛皮を示す、銀色の地に黒色の斑点を散らして様式化された毛皮模様。

グリフォン〔グリフィン〕:
  上半身が鷲、下半身が獅子からなるギリシャの怪物。

クロスレット(ルクロワズテ):
  腕が十字の形で終わる十字、縮み十字を指す。

毛皮模様(フーリュール):
  12−13世紀に戦士が楯を覆うために用いたことがある毛皮を思わせるように、慣習的に様式化された仕方で成された色彩の組み合わせ。
  主要な毛皮模様は銀地黒斑とヴェアの二つ。

原色(クルール):
  紋章用語で赤、青、緑、灰褐色・紫色をまとめて呼ぶ名称(金色と銀色は金属色)。


銀地に赤い十字

原色円(トゥルトー):
  金色でも銀色でもない円形の名称。

黒色(セーブル):
  紋章で使われる黒色。

五弁花(カントゥフイユ):
  尖った五弁からなる様式化された花。

差異化(ブリズュール)〔ディファレンシング〕:
  長男や家長でない為に本家と同一の紋章を持つ権利がない者が紋章に加える改変。

先太の(パテ):
  腕の先が広がった十字、斜め十字をいう。

支え(シュポール)〔サポーター〕:
  楯を囲み、楯を支えているように見える図柄の名称。支える者(トゥナン)<人間>と支える物(スーティアン)
  <植物、品物>を狭い意味の支え<動物>から区別する理論家もいる。

山頂(モン):
  山頂を表す様式化された図柄。

色彩(エマイユ):
  紋章の色の総称。金属色(金色、銀色)と原色(赤、黒、青、緑、灰褐色・紫色)に分かれる。

自然の色の(オ・ナテュレル):
  図柄を紋章の通常の色彩ではなく、それが持つ自然の色で描いた場合にいう。

銃眼形の(クレヌレ)〔エムバトゥルド〕:
  抽象図形ないし分割図形で、上の縁に銃眼の切り込みが入ったものをいう。

小鷲(エグレット):
  鷲が一つの楯の中に三羽以上ある場合の鷲の名称。

小楯(エキュソン)〔インエスカッション〕:
  楯の形をした小型の可動図形。

小長方形(ビエット)〔ビレット〕:
  一般に縦に置かれた長方形の小さな幾何学図形。


銀地に4−3−2−1の順に置かれた10個の赤い小長方形

小長方形散らしの(ビユテ):
  小長方形を散らした楯や図柄。

上部(シェフ)〔チーフ〕:
  水平の線で区切られ、楯の上部を占める抽象図形。

心臓、中央部(クール):
  (1)心臓の形をした小さい図柄。
  (2)楯の中央部に与えられることがある名称。

垂直二分(ミ・パルティ):
  それぞれの半分しか見えないように二つの楯を組み合わせた、垂直分割された楯についていう。

垂直分割(パルティ)〔パーペイル〕:
  垂直に二等分された楯、抽象図柄、図柄をいう。

水平分割(クーペ)〔パー・フェス〕、切り離した(クーペ):
  (1)水平の線で楯ないし図柄を二等分する分割図形。
  (2)はっきり切り離された動物の四肢をいう。


銀と黒の水平分割

すずき(バール):
  様式化された細長い魚。

すべての上に(シェル・ル・トゥー):
  四分割された紋章の中心に重ねられた紋章付の小楯の位置をいう表現。

すべてのさらに上に(シュル・ル・トゥー・デュ・トゥー):
  すべての上に置かれたさらに上に置かれた小楯についていう。

背中合わせの(アドッセ):
  二つの図柄(たいてい同一の図柄)が背中合わせにあらわされる場合に使う。

双頭の(ビセファル):
  二つの頭を持つ動物、特に鷲についていう。

双翼(ヴォル):
  先端を上に向け、背中合わせに置かれた二枚の翼からなる、様式化された図柄。

添えられた(アコンパニェ):
  楯の主要な図柄が、そのまわりに付随的な図柄を持つ場合に使う。

外向き丸歯形の(アングルレ)〔エングレイルド〕:
  先端が外側に向いた丸い歯型の縁をもつ抽象図形や分割図形をさす。

楯(エキュ)〔エスカッシャン〕:
  多様なかたちの外周で区切られた表面のことで、そこに紋章を置く。

縦帯(パル)〔ペイル〕:
  楯の真ん中に置かれ、垂直の2本の平行線によって区切られた抽象図形。


金地に黒い縦帯

縦偶数分割(パレ)〔ペイリー〕:
  交互に塗り分けられた同じ幅の偶数個の部分で垂直に分割された楯、抽象図形、分割図形、図柄をいう。

短縮の(アレゼ):
  先端が楯の縁に届かない、短くされた抽象図形(とくに十字)についていう。

絡み十字(クロワゼット)〔クロス・クープト〕:
  短縮の小型十字。

中央(クール):
  →心臓(クール)

中間的鋸歯状(ダンシェ):
  縁の線がはっきりと鋸歯状になっている抽象図形や分割図形を言う。

抽象図形(ピエス):
  奇数個の部分に楯を分かつ縦、横、斜めの線でできた幾何学図形の総称。

散らした(スメ):
  ある不特定の数の可動図形を重ねられた楯、抽象図形その他の図柄を言う。

突き出た(イッサン):
  抽象図形、分割図形、図柄や楯の縁から出ているように見える、上半身だけ描かれた動物について言う。

角笛(ユシェ):
  紋章で使われる角笛の名称。

T字形の(ポタンセ):
  (1)先端がT字の形をとる抽象図形と図柄を指す。
  (2)縁の線が小さいT字形図形で飾られた抽象図形と分割図形を指す。

鉄棒(アニーユ):
  背中合わせに並べられたC型の二つの鉤からなり、小さい横棒でつながれることもある様式化された図柄。挽臼の心棒受け金とも言う。

等分二色の(コンポネ)〔コンポニーの〕:
  交互に塗り分けられた等しい正方形や長方形の部分に分割された抽象図形を言う。

留め金(フェルマイユ):
  針のついたバックルによってあらわされる、様式化された図柄。

中抜き菱形(マクル)〔マスクル〕:
  中を抜いた菱形のかたちをした小型の幾何学図形。

中抜き星形(モレット):
  丸く穴があいた六本(時には五本や八本)の光線を持つ星であらわされる小型の幾何学図形。

斜め井桁図形の(フレッテ)〔フレッティー〕:
  右下がりと左下がりの斜め細帯(コティス)が交差し、一種の格子をなす図柄が重ねられた楯、抽象図形、分割図形を指す。


銀地に黒い斜め井桁図形

斜め帯(バンド)〔ベンド〕:
  楯の上部の向かって左上から下部の向かって右隅におりる抽象図形。


銀地に黒い斜め帯

斜め偶数分割(バンデ)〔デンディーの〕:
  斜め帯(バンド)の方向に、交互に塗り分けられた同じ幅の偶数個の部分に分割された楯や図柄について言う。


銀と黒の斜め偶数分割

斜め極細帯(バトン)〔バストン〕:
  斜め細帯(コティス)をさらに細くしたもの。

斜め十字(ソートワール)〔ソールタイヤ〕:
  聖アンドレ形の十字。

斜め分割(トランシェ)〔パー・ベンド〕:
  楯の上部の向かって左から下部に向かって右隅に降りる、楯を二等分する斜線によって出来る分割図形。

斜め細帯(コティス):
  幅が狭くなった斜め帯。

波形の(オンデ):
  縁の線が軽く波打っている抽象図形や分割図形を指す。

並び銃目の(ブルテッセ):
  両側に対照的に銃眼がついた抽象図形。多くは横帯。

二重四分割(コントル・エカルトウレ)〔カウンター・クォータリ〕:
  すでに四分割された楯の部分をさらに四分割したもの。

灰褐色、紫色(プルプル):
  15世紀までは灰褐色、その後は赤紫色、または紫色。

バジリスク〔バジリスコス〕:
  伝説上の動物。一般にニワトリの頭をもつドラゴンとされる。

花飾りのついた(フルーロネ):
  縁に花飾りや百合の花がほどこされた抽象図形や分割図形を指す。

斑点(ムーシュテュール):
  銀地黒斑の黒色の小さい斑点に与えられた名称。

菱形分割の(ロザンジェ)〔ロザンジー〕:
  斜めの線の組み合わせで交互に塗り分けられた等しい菱形に分割された楯、抽象図形、分割図形をいう。

左足で立つ(ランパン)〔ランパント〕:
  後ろ足一本で立つ姿で描かれる四足獣をいう。

左側(スネストル)〔シニスター〕:
  楯を持つ人から見て左側(向かって右側)。

深鋸歯状(ヴィヴレ)〔ダンセッティー〕:
  縁の線が深い鋸歯状に刻まれた抽象図形。主に横帯についていう。


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