津久井郷土資料室>三太物語
| 三太物語 |
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写真と文:山本恭一 青木茂による「三太の物語」が誕生したのは、児童雑誌『赤とんぼ』の1946年8月号です。津久井の道志川を舞台にしたこの物語は、その後50年4月にNHKラジオの連続ドラマとして放送されるや、日本中に知られるようになりました。映画も51年から53年にかけて4本作られています。 郷土資料館に収蔵されている鈴木重光コレクションの中には、「三太物語」関係の資料は、数は少ないのですが、珍しいものばかりです。4冊の書籍はどれも絶版本で、古書でも手にいれにくい貴重な本です。とくに映画の台本2冊は、ふつう見る機会のないものです。 ちなみに、鈴木氏とともに郷土史家として活躍された相模湖町内郷の長谷川一郎氏は、三太物語の中にでてくる「長谷川先生」のモデルとされていますが、鈴木氏と三太物語の関係は、よくわかりません。 |
| @ 『三太物語 第2部 三太とウイリアムテル』(宝文館、1950年12月) | A 『三太物語 第3部 三太とカキの木』(宝文館、1951年4月) | B 『三太物語 第4部 三太の動物園』(宝文館、1951年7月) |
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| @ABは青木茂原作、筒井敬介脚色によるNHKの連続ラジオドラマの脚本集。表紙の絵は、『新青年』などの挿絵画家として有名な松野一夫によるものです。NHKラジオの「三太物語」は3回放送されていますが、これは第1回目(1950年4月30日から52年10月28日まで)のもので、その中から40話を各巻10話ずつ、4巻に分けて収録しています。第1巻(第1部)が欠けているのが残念です。 | ||
| C 青木茂『小説三太物語』(光文社、1951年11月) | |
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「三太の物語」の2冊目の単行本(1冊目は48年に刊行された『腕白物語三太武勇伝』)。野間仁根による絵が華やかです。タイトルに「小説」とついたのは、前記のラジオドラマの脚本集を意識したものと思えます。青木茂による「三太の物語」は、単行本に収録された作品だけで37話(中篇・長篇も1話と計算)あり、本書には、そのうちの初期の12話が収録されています。現在唯一購入可能な偕成社版『三太物語』をはじめ、学研版・ポプラ社版の『三太物語』なども、だいたいこの12話を中心に構成されています。解説を大仏次郎が書いています。 |
| D 映画「三太物語」台本 | |
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芸苑プロ・東興映画製作、新東宝配給、1951年9月公開の同名の映画の台本(ガリ版刷り)。この映画は4本作られた「三太映画」の最初の作品で、監督は丸山誠治、脚本を山本嘉次郎が書いています。主な出演者は、井川邦子(花荻先生)・神戸文彦(三太)・沼田曜一・藤原釜足・千石規子などですが、残念ながら私は観た記憶がありません。当時の評判はなかなか良かったようで、この年の『キネマ旬報』日本映画ベスト・テンの第25位に入っています(ちなみに第1位は小津安二郎の「麦秋」)。この映画に子役として出演された方にお聞きしたところでは、ロケ地は旧道志橋を中心とした道志川流域で、学校は相模湖町の内郷小学校を使ったようです。 |
| E 映画「花荻先生と三太?」台本 | |
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表紙に「三太腕白物語」と記されていますが、民芸が製作した作品は一作だけなので、「花荻先生と三太」として公開された映画の台本と考えられます。ただ「第一稿」とも書いてありますので、公開された映画を観ていない者としては、あまり確かなことはいえません。DとEの映画は、当時、原作問題でトラブルがあったようなので(『時事新報』の記事など)、タイトルの問題など、そのへんと関係あるのかもしれません。 「花荻先生と三太」は劇団民芸の映画第一回作品で、4本あった「三太映画」の2番目の作品です。監督は鈴木英夫、配給は大映で、1952年3月に封切されています。この映画の出演者を見てびっくりします。津村悠子(花荻先生)・大橋弘(三太)、そして宇野重吉・滝沢修・清水将夫・細川ちか子・加藤嘉・下元勉・多々良純・山内明・小夜福子などの劇団員のほかに、山田五十鈴・左卜全・森雅之など、超豪華メンバーです。この映画も、当時エキストラで出演された方からの情報では、ロケ地としては相模湖周辺が中心で、学校も藤野町の日蓮小学校だったようです。 |
| *「三太物語」に関しては、詳しくは下記のHPをご覧になってください。 「三太かーど」組合 http://www.santa-card.org/ 「三太物語の頁」 http://www.yama-sho.net/santamonogatari.htm |
| 謝辞 このページに記載の「三太物語」の解説、及び画像につきましては、山本書店の顧問であり「三太物語」に詳しい山本恭一氏のご厚意により、特別に寄稿していただいたものです。ここに慎んでお礼を申し上げます。 (相模原市津久井郷土資料室HP 黒川裕樹) |
| 以下はHP運営者による追加記事です。 |
| F Dの映画「三太物語」の宣伝記事 | |
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津高(神奈川県立津久井高等学校)新聞に掲載された映画「三太物語」の宣伝記事です。(画像は、県立移管三十周年記念 「津高新聞」縮刷付30年畧史:昭和54年3月1日発行から。) この新聞は昭和26年9月26日発行とあり、脚本、出演者からみてDのものと見て間違いないでしょう。なおこの写真には「内郷小学校に於ける1カット」の説明があり、ここがロケ地として使われたのは間違いないようです。 |
| 津久井郷土資料室 http://www004.upp.so-net.ne.jp/t-kyoudo/ |