project: Silf-NS3  

[NS3計画とは]
 昨年末(2002年12月)の東日本支部月例会で100〜200gの車体重量で、低重心のマウスを作ればもっと速いマウスができると無責任な発表をしてしまった。そこで本当に速くなるのか発表した責任を取って軽量マウスの開発を行うことにする。
 基本的な方針としては、タイヤの直径や太さ、車体の幅はこれまでのサイズをキープしつつ、徹底的な軽量化、低重心化を行う(軽量化しても接地面積が減ったら意味が無い!)。更に、車体中心における旋回軸回りのモーメントを徹底的に削減し、車体前後の重量バランスも正確に調整する。これは直線走行時のフラツキやスラロームによる遠心力で内輪荷重が減って内輪だけが前後方向に滑るのを最小限に抑えるのが目的。果たしてどんな結果になるだろうか・・・
 ところでF1をマウスのサイズに縮小すると車体重量は15〜40g程度になってしまう。単純に比較できるとは思わないが現状のマウスは物凄く重いトラックなのかもしれない。15〜40gの領域になると空力も無視できなくなる。吸引なんか搭載したら絶大な威力を発揮するに違いない。まだ誰も到達していない新しい領域のマウスは存在する!

−月例会発表資料−


− specifications −
width  :75mm
length :138.5mm
hight  :43mm
weight :98g
motor  :DC motor×2
sensor :Infrared sensor×4
     Rotary encoder×2
     Gravity sensor×2
     Gyro sensor×1
battery :Ni-MH battery(7.2V/270mAh)
CPU   :HITACHI H8S/2633F 24MHz

ハードウェアー完成度: 98%
ソフトウェアー完成度: 50%
開発期間: 2003年5月〜11月
製作総予算:¥150,000


[RECORD]
・第17回マイクロマウス東北地区大会(2003年)   マイクロマウス競技 国民的美少女賞受賞
・第24回全日本マイクロマウス大会(2003年)    マイクロマウス競技 ナムコ賞、ニューテクノロジー賞受賞
・第22回マイクロマウス東日本地区大会(2004年) マイクロマウス競技 優勝 記録8"411
                                 支部サーキット 2位 記録11"83
・第25回全日本マイクロマウス大会(2004年)    マイクロマウス競技 ナムコ賞受賞
・第23回マイクロマウス東日本地区大会(2005年) マイクロマウス競技 優勝 記録7"999
                                 支部サーキット 3位 記録11"32
・第24回マイクロマウス東日本地区大会(2006年) マイクロマウス競技 優勝 記録7"859
                                 支部サーキット 2位 記録9"86
・第27回全日本マイクロマウス大会(2006年)    マイクロマウス競技 5位 記録9"604 ナムコ賞受賞
・第25回マイクロマウス東日本地区大会(2007年) マイクロマウス競技 優勝 記録6"236
                                 支部サーキット 優勝 記録9"50
・第28回全日本マイクロマウス大会(2007年)    マイクロマウス競技 5位 記録9"944


[2007年11月19日掲載]

− 全日本マイクロマウス大会2007 −

*今年も5位!
 今年も昨年と同じく5位に終わった。実力的にはもっと下だと思うが、いつものように安全探査、斜め走行無しで無難に記録を残しての入賞。来年こそはもっとカッコ良く走りたい・・・


[2007年9月25日掲載]

気が付けば4連覇!
 今年も改良しないまま東日本地区大会に参加してきた。1つだけ変えたのがタイヤにサランラップを巻いて保管するようにしたことで、グリップ力が増したように思う。結果はマイクロマウス競技、支部サーキットともに優勝を収めることができた。気が付けばNS3投入以来マイクロマウス競技は東日本4連覇で負けなしのようだ。まあ、西に比べて東のレベルが低いだけなんだけど・・・
大会終了後は大人数で宴会。普段聞けない色んな人のマイクロマウスへの思いが聞けてとても良かったです。

− 東日本大会戦利品 −




[2007年8月19日掲載]

再来年は1/2にルール変更か?
 3年ぶりに更新。ここ数年はハードを作らずソフトやタイヤの改良でマウスを楽しんできたが、いよいよハードを更新しないとダメかもしれない。再来年にエキスパート・マウスの規格を1/2にするつもりらしい。早速RTに迷路を確認に行った。目の錯覚かと思うくらい見事にそのまま1/2になっていた。今のマウスでは直進すら厳しい感じ。

− 1/2迷路に置いたSilf-NS3 −



 で、自分としては今のところルール変更に賛成でも反対でもない。自分が考えるメリット、ディメリットをまとめると、

メリット
 ・新たな挑戦ができるのでモチベーションが高くなる、
 ・小型化は自分にとって非常に有利なルール改正、
 ・自宅にフル迷路を設置できる、
 ・区画数を32×32にできればアルゴリズムが複雑になりソフトウェアの開発が面白くなる、

ディメリット
 ・日本独自のルールとなるため海外勢が参戦しなくなったらモチベーションが大幅ダウン、
 ・基板はともかくメカ設計が大幅に難しくなるためソフトよりのエンジニアが参加し辛くなる、
 ・小さくなってスピードが落ちると迫力が無くなる、
 ・これまで以上に観客に見え難くなってしまう恐れがある、
 ・これまで同じルールで行ってきた歴史が途絶えてしまい残念、
 ・自宅にフル迷路が置けるようになるとシミュレータによる検証が軽視されて良くない、
  (本番までうまくいくかどうか分からない宇宙探査的な要素があってもいい)

 ともかく運営サイドには海外勢の賛同が得られたかどうかを重視して欲しい。


[2004年11月23日掲載]

今年も惨敗!
 今年の全日本大会も惨敗に終わってしまった。ダメな理由は手抜きソフトにある。10年前に書いた探査部もそろそろ書き直さないと5分ルールには対応できないようだ。情けない結果だったにもかかわらずナムコ賞を頂くことができた。うれしい。賞品はACE COMBAT 5。これで遊んで空飛ぶマウスを作れということらしい。そうじゃない?

− Silf-NS3 take-off !! −



[2004年9月26日掲載]

− 東日本大会戦利品 −



レベルダウン!
 今年の東日本大会マイクロマウス競技はI谷さんが不参加だったのと他の実力者の不調に助けられなんとか優勝することができたが、支部サーキットでは森永さんに大差をつけられ2位に終わった。森永さんのマウスが大幅に進化していたのに対し、NS3は昨年に比べ明らかにレベルダウンしていた。原因はタイヤを薄くしたことで柔らかさが低下し、直線の加減速で滑りやすくなったことではないかと思う。タイヤを薄くした理由はコーナースピードを上げるためだったが、まだ試していない。もしかするとコーナースピードも低下したかもしれな。色々試してダメなら元のタイヤに戻すしかない。
それにしても最近はハードの改良ばかりでソフトの改良が進んでいない。NS3の弱点は雑なソフトにあると思う。なんとかしなければ・・・


[2004年6月20日掲載]

− スポンジ・スライサー −
マウス活動再開!
 昨年から採用しているマウスのタイヤ(ウエットスーツ地)はグリップが良くて汚れに強いので理想的だと思っているが、厚みが2.5mmもあるため横Gが掛かった時に横への変形量が大きく旋回軌跡が安定しないという欠点があった。同じ素材で薄手のものを探しても見つからないので何とか薄くする方法はないかと考えていた。最初は液体窒素で凍らせて削ろうかとも考えたが、もっと簡単な方法を思い付いた。写真@のように2枚の板の間にスポンジ(タイヤ)を両面テープで固定しサンドイッチにする。これを中央にカッターナイフが固定された写真Aのような治具に通す(写真B)。すると写真Cのように見事に真っ二つになり薄手のスポンジが手に入る。この治具の重要なポイントは上下が対称になっている点。カッターの刃がスポンジの中央を真っすぐ通り抜ければ間違いなく均一の厚さに仕上がる。
これで一つ目の課題がクリアーできた。次の課題はタイヤの接合部をどう処理するか。やるべきことはいくらでもある。納得いかなくてもお金が掛かりすぎて直せない2足と違ってマウスはホントにいい。納得いくまでトコトン改良できる。しかも面白い!


[2003年12月3日掲載]

− ニューテクノロジー賞とナムコ賞 −



全日本大会惨敗!
 予選は7秒126とそれなりの結果を残すことができたが、決勝は探査のみで最短走行に失敗するという情けない結果に終わってしまった。それにもかかわらず2つもの賞を授与して頂きホントに有難い。今年はNS2のプログラムを移植し、斜め走行の基礎部分を完成させるので精一杯だった。まだまだ赤外線センサによる制御の甘さがあるし、新しく搭載したジャイロやGセンサも利用できていない。来年はソフトに重点を置いて頑張りたいと思う。ナムコ賞で頂いた太鼓の達人は家族にも好評で良かったがアパートでやるにはちょっとうるさいかもしれない。


[2003年11月11日掲載]

− 国民的美少女賞? −
東北地区大会リタイヤ!
 最短走行どころかゴールにも入れず惨敗してしまった。ホントに情けない。原因はセンサの特性を十分に把握していなかったためで、いたる所に壁を作ってしまった。リタイヤしたにもかかわらず国民的美少女賞というちょっと恥ずかしくなるような賞を頂いた。包みの中から何が出てくるかドキドキしましたが・・・


[2003年11月7日掲載]

− 完成したNS3 −
組立て完了!
 予定よりだいぶ遅れたがようやくハードが完成した。組立て作業は順調に行うことができ、ギヤの噛み合いもいい感じに仕上がった。気になる総重量はLCD無しで98gであった。こんなに軽くてホントに大丈夫なのだろうか?ちょっと心配になってきた。
さて、東北地区大会まであと2日。間に合うだろうか・・・


[2003年11月1日掲載]

− メカ部品 −



組立て準備完了!
 発注していた加工部品が全て納品された。出来上がりの方はまずまずで致命的なミスはなかったもののホイールのアルマイト色が間違っていた。黒いホイールじゃカッコ悪いのでアルマイトを剥がしてコンパウンドで磨くことにする。各部品の材質は、センサ・フォルダーがポリアセ、ベースがC-FRP、それ以外がアルミ(A2017など)です。C-FRPの加工はiXs Researchさん経由で専門業者に依頼したので素晴らしいできだった。今回初めてC-FRPを使ったが、0.9mm厚でも以外にしっかりしていると感じた。


[2003年10月6日掲載]

− 加工部品設計図 −
図面を公開!
 加工部品を発注して少し暇になったので図面を公開。NS2のときに比べてそれなりに軽量化したつもりであるが・・・、果たして何グラムになるだろうか?


[2003年10月3日掲載]

− メインボード(実装後) −



実装完了!
 部品の実装がほぼ完了した。残る部品は、発注している加工部品がないと取り付かない赤外線センサとLCDのみである。小さな部品ばかりなのでうまく実装できるか心配だったが意外にすんなり実装できた。今回初めて挑戦したBGAの実装も冶具を作って万全を期したので問題なくクリアーできた。現時点での重さは10gである。


[2003年9月22日掲載]

− メインボード −



基板到着!
 特急で頼んだ訳じゃないのにメール発注をかけてからわずか45時間で納品された。希望通り0.8mm厚の基板で出来栄えも満足のいくものであった。今回は訳あって半田メッキじゃなく全面金仕上げで納品してもらった(中島さん、するどい!)。気になる重さは6gであった。NS2が14gだったことを考えるとまずまずかもしれない。


[2003年9月20日掲載]

− メインボード・パターン図 −



アートワーク完了!
 この2ヵ月間、ひたすらアートワークを続けてようやく全ての配線が完了した。両面スルホール基板に建ぺい率100%を目指しておもいっきり詰め込んだため、アートワーク地獄をさまよう破目になった。予定を大幅にオーバーしてしまたので東日本大会にはもう間に合わない。残念、無念。まあ、多少遅れても妥協無きモノ作りのためにはしょうがない。


[2003年8月3日掲載]

− センサ −



キーデバイス(その3)
 横壁センサは従来通り赤外線センサ4つを搭載する。デバイスは東芝のTPS708とTLN201を組み合わせて使うことにした。これらのデバイスは入手するのが容易なことと、メーカーがこの組み合わせを推奨していて相性が良いので素直にそう決めた。その他にアナデバのジャイロ(ADXRS300)1個と、2軸出力のGセンサ(ADXL202E)2個を搭載する。Gセンサは車体の前と後ろに1個づつ配置して旋回時の挙動を解析する。

 ところで今のうちに白状するが、来週のROBO-ONEにはエントリーしていない。 理由は色々あるのですが、一つは出場して予選落ちしなかった場合、2回も決勝棄権はマズかろうという判断からです。決勝を棄権する理由は壊れた場合の修理代が捻出できないからです。今年中のお小遣いは全てSilf-NS3につぎ込みます!(StairsとかCtoCには出場してみたいがROBO-ONEにエントリーしていないと駄目みたいです)何だかんだ言っても出場しない一番の理由はマウスが面白いからです。今年は6輪ワンツーフィニッシュを断固阻止するという大きな目標があります。これ以上Silf-NS3の開発が遅れるとマズイので全ての時間をNS3開発につぎ込むことにしました。
ROBO-ONEの観戦には行きますのでH2を見たい方はお申し付けください。会場の外でならお見せできます。


[2003年7月14日掲載]

− バッテリー −
キーデバイス(その2)
 とても悩んだがバッテリーはYOKOMOの単4ハーフサイズNi-MH(270mAh)を使うことにした。下表のようにエネルギー重量比からするとあまり良い選択ではないが、NS3の仕様にマッチした最小限の容量と放電電流、形状などを考慮して決めた。それにしても韓国KokamRC社製のリチウムポリマーはホントに凄い。S社のLi-ionを大幅に上回るエネルギー重量比で大電流放電もそれなりにOKなようだ。最近発表になった三洋の単3Ni-MH(2300mAh)も凄い。もう少しでLi-ionに追い着けそうだ。単3一本で走るエコ・マウスもそのうち出てくるかも・・・


[2003年7月5日掲載]

− ロータリーエンコーダ −
キーデバイス(その1)
 徹底的に軽量化すると決めた以上、エンコーダは当然の如くマイクロテック社製マイクロエンコーダ(MES-6-360PC)を使う。このエンコーダ、φ7.5しかないのに360P/RでZ相まで出力され、しかもデジタル出力なのだからホントに凄い。すでにこのエンコーダを入手されたマウサーの方が北や東、西で何人かいるようだ。皆さん気合が入っているが私もリッチに2個搭載する。しかし、この大きさを生かせるような用途といったら軽量マウス以外に何があるのだろう? アイディアしだいでは色々面白いことができそうだ。価格が下がってもう少しパルス数が増えれば2足にも使いたいのだが・・・


[2003年6月23日掲載]

− 設計図? −



ひたすら設計変更!
 設計をしては頭の中でシミュレーション。少し日にちをおいて、また設計をしては頭の中でシミュレーション。何度も何度も繰り返す。ようやく納得のいくカタチになり始めた。あと一週間寝かせて気もちに迷いが無ければ次のステップに進む。 仕事もそうだが徹夜して工数をかけるだけでは良いものはできない。何回寝かせたかで良し悪しは決まる。ちなみにH2は2年も寝かせてしまいました。(^^;