立方体の展開図                     戻る

 数学セミナー(2002−7月号)の中で、「立方体の展開図は、合同なもの(裏返しも含む)
を同じものとみなすと、全部で11種類ある。」ということが述べられている。小学生の問題の
ようであるが、実は大学生にとっても手を焼くような問題であるとも書かれている。

 このページでは、その11種類を特定する手順を紹介したい。

 まずは、正方形6個を機械的に組み合わせ、その中から立方体ができないものを削除す
る、という方針で、11種類の展開図を手に入れようと思う。その奮闘の結果が次の一覧で
ある。



 機械的に正方形を組合せるといっても、基本は「しらみつぶし」である。漏れはないと思わ
れるが、もしありましたら、ご連絡ください。もっと上手く調べ上げる方法があったら、是非ご
教示下さい。

(参考文献:根上生也・中本敦浩 著 1対1対応を考えよう
                             (数学セミナー2002−7(日本評論社)))


(追記) 平成19年3月8日付け

 3月7日付けで、当HPの掲示板「出会いの泉」に、Mr.Dさんから問いかけがあった。

上記の機械的な組み合わせがこれしかないということの証明はできないものでしょうか。

 この問いかけに対して、当HPがいつもお世話になっている、らすかるさんが下記のように
証明された。(一部文言等補充修正させていただきました。) らすかるさんに、謝謝!

 正方形6個の機械的組合せが35通りしかないことの証明

 6個の正方形を含む最小の長方形の大きさによって分類する。

 まず、6個の正方形の配置は少なくとも1辺を共有する場合とし、また、左右/上下反転
・回転・裏返しは考えず、単純に位置のみで場合の数を数えることにする。

1×6 の長方形の場合 … 1通り

2×3 の長方形の場合 … 1通り

2×4 の長方形の場合 … 18通り

  実際に、4列のうち2列は既に2マス埋まっているので、次の場合に分けられる。
   (イ) その2列が連続して中央にあるとき、  2×2=4通り
   (ロ) その2列が連続して両端にあるとき、  2×2=4通り
   (ハ) その2列が1列飛びにあるとき、  2×2×2=8通り
   (ホ) その2列が2列飛びにあるとき、  2通り
      以上から、 4+4+8+2=18通り

2×5 の長方形の場合 … 16通り

  実際に、5列のうち1列は既に2マス埋まっているので、次の場合に分けられる。
   (イ) その1列が両端にあるとき、  2×2=4通り
   (ロ) その1列が両端以外にあるとき、  3×2×2=12通り
      以上から、 4+12=16通り

3×3 の長方形の場合 … 44通り

  実際に、次の場合に分けられる。
   (1) 縦3列のうち1列及び横3列のうち1列が既に3マス埋まっている場合
     (イ) その2列がともに端にあるとき、  2×2×3=12通り
     (ロ) 縦1列が端で横1列が中央にあるとき、  2×4=8通り
     (ハ) 横1列が端で縦1列が中央にあるとき、  2×4=8通り
     (ニ) その2列がともに中央にあるとき、  4通り
   (2) 縦または横何れかの3列のうち1列のみ3マス埋まっている場合
      その1列は中央にあり、  2×2×3=12通り
      以上から、 12+8+8+4+12=44通り

3×4 の長方形の場合 … 50通り

  実際に、次の場合に分けられる。
     (イ) 端の縦1列が3マス埋まっているとき、  2×3=6通り
     (ロ) 端以外の縦1列が3マス埋まっているとき、  2×3×3=18通り
     (ハ) 2×1の2つの長方形が端で連続して1マスずれているとき、
                                             4×2=8通り
     (ニ) 2×1の2つの長方形が中央で連続して1マスずれているとき、
                                           2×2×2=8通り
     (ホ) 端と1列おいた列が2マス埋まっているとき、  4×1×2=8通り
     (ヘ) 両端の2列が2マス埋まっているとき、  2×1=2通り
      以上から、 6+18+8+8+8+2=50通り

 3×3の長方形以外の場合は、縦横逆の場合もあるので、左右反転・上下反転・回転を
区別した場合の全パターン数は、

      (1+1+18+16+50)×2+44=216通り

である。 ところで、



の各場合において、左右/上下反転・回転・裏返しを行って出来るすべての場合の数を求

める。

番号1と27からは、2通りずつできるので、合わせて、 4通り

番号4、9、11、12、15、16、17、18、21、25、32、34、35からは4通りずつできるの
で、合わせて、 13×4=52通り

上記以外(番号2、3、・・・)からは、8通りずつできるので、合わせて、 20×8=160通り

 よって、 4+52+160=216通りとなり、上記の計算結果と一致する。

このことから、正方形6個を機械的に組み合わせた場合は、35通りに限ることが示された。

(コメント) このような証明方法は、組合せの公式を示すときに似ていて、とても新鮮でした!