素朴な長さの計算                         戻る

 次の問題は、非常に素朴な感じに思えるが、小学生・中学生の知識では解けないであろう問
題である。小学生・中学生が習う範囲の解き方で出来た方は、是非塾長宛メールを下さい。

 1辺が10cmの正方形の1つの角を下図のように折った。青い実線の長さはいくらか?

                



















                                              (答)178/25

(追記) 当初予定していた解答は、次の通りである。

   ∠APH=θ とおくと、∠BPK=90°−θ
  
  このとき、  PH=4cosθ
          PK=3cos(90°−θ)=3sinθ
  
  AC=HK=4なので、
     3sinθ +4cosθ=4 ・・・(1)
  
  よって、 3sinθ =4−4cosθ =4(1−cosθ)
  
  両辺に、1+cosθ をかけて、



   3sinθ(1+cosθ)=4(1−cosθ)(1+cosθ)=4(1−cos2θ)=4sin2θ

    両辺を、sinθ で割って、式を整理すると、  4sinθ −3cosθ=3 ・・・(2)
    (1) と (2) を連立して、cosθ を求めれば、
                                 cosθ =7/25
    したがって、求める長さPQは、
                        PQ=PH+HQ=28/25 +6=178/25

    (別解) BK=3m、PK=3n とおくと、△BPK∽△PAH から、
          PH=4m、AH=4n となる。このとき、4m+3n=4 ・・・(3)
         直角三角形BPKにおいて、三平方の定理から、(3m)2+(3n)2=32
          よって、 m2+n2=1 ・・・(4)
         したがって、連立方程式 (3) (4) を解けばよい。
         (この連立方程式の解法は、高校2年レベルである。)

    (別解) ACとPBの延長線の交点を、Dとおく。△DCB∽△DPA であることから、
         DC=72/7、DB=75/7 となる。
         また、△DCB∽△PKB より、PK=72/25
         よって、PQ=10−72/25=178/25
         (途中の計算には、無理方程式の解法が含まれ、高校3年レベルである。)

    未だ、小学生・中学生レベルの解法を見出していない!

(追々記) ちょうどこの辺りを塾で教えていらっしゃるという方から、中学3年レベルの解答
      というものをいただきましたので、掲載したいと思います。(斉藤さんに感謝!)

   △A’FE と △AFE において
    ∠EA’F = ∠EAF = 90°
       A’E = AE = 3
        FE = FE
   よって、直角三角形において、斜辺と他の1辺が等し
  いので、
      △A’FE ≡ △AFE

   次に、AとA’を結ぶ。△A’GE と △AGE において、
  A’E = AE 、∠A’EG = ∠AEG 、EG = EG




 よって、2辺とその間の角が等しいので、 △A’GE ≡ △AGE
  このとき、 ∠A’GE = ∠AGE = 90°

さらに、△GA’F と △GEA において、△A’FG ≡ △AFG より、∠A’FG = ∠AFG
また、∠EAF =90°より、∠AFG + ∠AEG =90°
    ∠A’GE = ∠AGE = 90°より、∠AEG + ∠EAG =90°
      よって、∠A’FG = ∠EAG
    また、∠A’GF = ∠EGA = 90°
  よって、三角形の2つの角が等しいので、  △GA’F ∽ △GEA

三平方の定理より、  FE2 = AF2 + EA2 =16+9=25 なので、FE=5

 A から A’D 上に垂線を引き、交点を H とする。

次に、△A’FE と △HA’A において、
    △GA’F ∽ △GEA より、∠GFA’ = ∠GAE
  また、△A’GE ≡ △AGE より、∠GAE = ∠GA’E
    よって、∠A’FE = ∠GFA’= ∠GAE = ∠GA’E = ∠HA’A
  また、 ∠EA’F = ∠AHA’=90°
ゆえに、二つ角がそれぞれ等しいので、 △A’FE ∽ △HA’A

また、△A’FE と △GA’F において、
   ∠EA’F = ∠A’GF
   ∠A’FE = ∠GFA’
ゆえに、二つ角がそれぞれ等しいので、△A’FE ∽ △GA’F

よって、△GA’F ∽ △GEA より、△A’FE ∽ △GEA
   このとき、 A’F : EF = GA : AE
          4 : 5 = X : 3   これを解いて、X=GA=12/5
       よって、AA’=2GA=24/5

同様にして、△A’FE ∽ △HA’A より、EA’ : EF = AH : AA’
          3 : 5 =Y : 24/5  これを解いて、Y= AH =72/25

ここで、青線の長さを、L とすると、L=10−AH=178/25

 以上から、青線の長さは、178/25 である。

(追々々記) ハンドルネーム「taku」さんという方から次のような解をいただいた。解答自体
        は中学3年レベルの解答であるが、そこで使われる公式を証明しようとする場
        合、高校生レベルの知識を用いると思う。解の公式を教わっている旧課程の生
        徒だったら十分中学生レベルなのだが、新課程では解の公式は高校1年で学
        習することになっている。そのため中学生レベルかどうか、ちょっと判断に迷っ
        てしまう。(「taku」さんはどう思われますか?)

   左図の直角三角形ABCにおいて、公式を用いると、

     BC=4×7/25=28/25

   したがって、

     求める長さは、 6+28/25=178/25

   である。

   (コメント:とてもスッキリした解答で、美しいですね!)


(追々々々記) 当HPがいつもお世話になっている、ハンドルネーム「らすかる」さんから次
         のような「かなり素朴と思われる」という解をいただきました。
                                       (平成16年8月3日付け)

   Bから右に3のところに点 D をとる。また、CPとAB
  の交点を E とする。
   △APC と △BPD において、
       AP : BP = AC : BD = 4 : 3
      ∠DBP=180°−∠PBC=∠CAP
  なので、
        △APC ∽ △BPD
   また、AB=5 で、AB⊥EP に注意して、
       △ABP=(1/2)・5・EP=(1/2)・3・4 
   よって、 EP=12/5 、すなわち、CP=24/5

  このとき、 △APC ∽ △BPD より、DP=18/5
  ところで、
   ∠DPC=∠DPB+∠BPC=∠CPA+∠BPC
  より、
       ∠DPC=∠BPA=90°

 したがって、 △DPC=(24/5)×(18/5)÷2=216/25 となる。また、CD=6で、
   △DPC=(1/2)・CD・HP=(1/2)・6・HP=216/25

よって、HP=72/25となり、求める長さは、10−72/25=178/25となる。


(コメント:上記の斉藤さんの解法と同様に、10−(青線の長さ)を三角形の相似を利用し
      て求める解法ですが、二等辺三角形を利用するという発想がすばらしいと思い
      ます。)

(追記) 平成20年9月19日付け

 9月17日付けで、塾を開いているというYKさんから、「なんとか中3レベル?」という解答
をメールでいただいた。YKさんに感謝いたします。

 多少文言を補充して紹介したいと思う。

  左図において、 KP=x 、AH=y とすると、

 △BPK∽△PAH なので、

  KP : AH = BP : AP 、BK : PH = BP : AP

  すなわち、

   x : y = 3 : 4  、 y−3 : 4−x = 3 : 4

 よって、 3y=4x 、 3(4−x)=4(y−3) より

    4x−3y=0 、 3x+4y=24

  これを解いて、 x=72/25 、y=96/25 より、 PQ=10−x=178/25 となる。


(コメント) 今までお寄せいただいた解答の中で最も簡明で、十分中学レベルですね!


    FNさんからのコメントです。(平成23年12月24日付け)

     YKさんの解答は、そのままで sin2θ=2tanθ/(1+tan2θ) の中学数学による証明
    になっています。使っているのは、三角形の相似だけです。三平方の定理も使ってい
    ません。1次方程式は使っています。中学2年レベルでしょうか。

     ∠Cが直角の直角三角形ABCにおいて、AC=1、BC=t (t<1)とする。

    直線ABに関して、Cと対称な点をPとし、Pを通ってACに平行な直線にAから引いた垂
    線の足をHとする。このとき、 AH=2t/(1+t2) である。

     このことは、∠BAC=θ とおくと、BC=tanθで、AH=sin2θ=2tanθ/(1+tan2θ) を
    意味する。

     証明は、3、4を、t、1に変えるだけで全く同じですが書いておきます。連立方程式に
    ならない形で書きます。

    (証明) Bから直線PHに引いた垂線の足をKとする。ΔAPHとΔPBKは直角三角形

      で、 ∠APH=180°ー90°-∠BPK=90°-∠BPK=∠PBK であるから、

      ΔAPH∽ΔPBK で、相似比は、1:t である。 AH=x とおく。

      このとき、 x : PK = 1 : t より、 PK=tx なので、PH : BK = 1-tx : x-t = 1:t

       よって、 t-t2x = x-t  より、 2t=x(1+t2)  から、 x=2t/(1+t2)  (証終)


(追記) 平成20年9月20日付け

 9月20日付けで、akiraさんから、「ちょっと面白い方向から考えました!」というメールを
いただいた。多少文言等を補充して紹介したいと思う。

  まず、線分ABと線分CDが垂直であることは明らか。

 次に、線分ABと線分CDを表す直線の方程式を求め

 る。左図の正方形において、左下の頂点を座標の原

 点とし、横方向を x 軸、縦方向を y 軸とする。

  このとき、直線ABは、点(0,6)を通り,傾き4/3で

 あるので、 y=(4/3)x+6  となる。

  同様にして、直線CDは、 y=−(3/4)x+10  となる。このとき、2直線の交点Eの座

 標は、( 48/25 , 214/25 )で、点Dの x 座標は、96/25であるので、

 求める線分の長さは、 y=−(3/4)×(96/25)+10=178/25


(コメント) 解析幾何的な解法ですね。一昔前だったら、直線CDの傾きを求めることは十
      分中学生的でしたが、今では高校2年レベルです...。鶴亀算を方程式で解い
      たような感覚かな?解答をお寄せいただいたakiraさんに感謝いたします。


(追記) 平成21年6月9日付け

  6月8日付けで、当HPが目標とするHPサイト「算数・数学の部屋」のヨッシーさんからメ
ールで別解を頂いた。

    △ABPは直角三角形であり、さらに、PE⊥AB

  なので、△APE∽△PBE(相似比は、4 : 3)

  よって、△APE : △PBE=16 : 9

  △CBPの面積は、四角形ACBPの面積

  3×4÷2×2=12 の 9/25 倍なので、

     9/25×12=108/25

  BCを底辺とすると、高さPHの長さは、 108/25÷3×2=72/25

  よって、求める部分の長さは、 10−72/25=178/25


(コメント) ヨッシーさん、解答ありがとうございます。確かに、線分の長さの計算で、面積に
      着目するというのは「載ってそうで載ってなさそうな解法」ですね!

       現学習指導要領では、高校1年レベルですが、今、中学では新学習指導要領の
      移行期に入っているので、もうじき中学レベルになりますね。


    FNさんからのコメントです。(平成23年12月25日付け)

     ヨッシーさんの解答もそのままで、sin2θ=2tanθ/(1+tan2θ) の中学数学による証
    明になっています。ただし、どちらかと言うと、正接より余接の感じで、自然には、
       sin2θ=2cotθ/(1+cot2θ)
    の証明です。もちろん、同じ式です。使っているのは、やはり三角形の相似だけです。

     2つの三角形の相似比が a:b のとき、面積比が a2:b2 であることも使っています。
    三平方の定理は使っていません。

     ∠Cが直角の直角三角形ABCにおいて、BC=1、AC=t (t>1)とする。直線ABに関
    して、Cと対称な点をPとし、Pから直線BCに引いた垂線の足をHとする。このとき、
    PH=2t/(1+t2)である。∠BAP=θとすると、∠PBH=2θで、t=cotθ、PH=sin2θだから
    PH=2t/(1+t2) は、sin2θ=2cotθ/(1+cot2θ) である。

     証明は、3、4を、1、t に変えただけで、ほぼ同様に下記のようにできる。

    (証明) ABとCPは、CPの中点Eで垂直に交わる。ΔAPE∽ΔPBEで、相似比は、

      t:1 だから、面積比は、t2:1 である。ΔAPBの面積は、t/2 だから、ΔPBEの面

      積は、 t/2・1/(1+t2) なので、ΔBCPの面積は、 t/(1+t2)

      一方、ΔBCPの面積は、1/2・1・PH=PH/2 なので、 PH/2=t/(1+t2) より

       PH=2t/(1+t2)  (証終)

      この問題は、3、4という数値から三平方の定理がいるように見えて、実はいらない。
     だから、3、4は、2、3や3、5でもいいのだが、3、4にした方が手が広くなる。2、3だと
     √13という数値は余り使いたい気はしない。なかなか面白い設定だと思う。2通り以
     外の解答も多分どれも3、4以外でもそのまま解になるのだろうと思う。∠BAP=θと
     したときに、sin2θかcos2θまたはtan2θを求めているのだと思う。


(追記) 平成21年6月10日付け

 6月10日付けで、以前、フィボナッチ数列でお世話になった「tetsuya」さんから別解を頂
いた。「tetsuya」さんに感謝いたします。

    左図において、 AH=x とすると、

      PH2=16−x2

   △BPK∽△PAH なので、

      KP2 : AH2 = 32 : 42

    ここで、 KP2=(4−PH)2

   これらを解くと、 x=96/25  を得る。

   よって、 PQ=6+PH=178/25 となる。

 (コメント) 私の最初の発想と同じですね!ただ、途中の計算に、無理方程式の解法が
       含まれ、高校3年レベルの解答になるでしょうか。


(追記) 平成23年12月17日付け

 当HP読者のJ.Y.さんから、中3までの学習で解けることを強調された別解をメールで
頂いた。J.Y.さんに感謝いたします。

   線分ABに関して2点C、Pは線対称(中1)より、

  CP⊥AB である。このとき、△ABC∽△ACEで、相

  似比は、5 : 4 になる。(中3)

   よって、CE=12/5、AE=16/5
  (3辺が3,4,5の直角三角形も中3で学習)

  △ACPは、底辺 CP=24/5、高さ AE=16/5 の

 三角形だが、PからACに垂線を引き、交点をKとすると、

  底辺AC=4、高さPKの三角形とも考えられる。

 面積を計算することで、PK=96/25 が導かれる。(小学校で学習?)

  ここで、直角三角形CKPにおいて、斜辺CP=24/5、PK=96/25より、三平方の

 定理を使うと、CK=72/25となることがわかる。よって、PQ=10−CK=178/25


(追記) 平成23年12月18日付け

 当HP読者のHN「らい」さんから、別解をメールで頂いた。らいさんに感謝いたします。

    三平方の定理さえわかっていればわかるのでは
  ないでしょうか?

   左上の頂点と折り返された点をそれぞれA、A’と

  おき、線分BCで折り返すとする。

  (Cが上。AC=A’C=3、AB=A’B=4)

   Bから青い実線に下した垂線の足をD、青い実線

  の延長と上の辺の交点をEとおく。

  A’Eの長さがわかればよい。

  DE=AB=4 より、A’E=x とおけば、 A’D=4-x 、CE=√(9-x2)

 さらに、BD=AE=3+√(9-x2) で、また、 BD2=42-(4-x)2 より、

     {3+√(9-x2)}2=42-(4-x)2

 これを解いて、x は正なので、x=2.88

 よって、答えは、 10−2.88=7.12 となる。


(コメント) 基本的なアイデアは、「tetsuya」さんのものと同様です。途中の計算に、無理方
      程式の解法が含まれているので、初等的な解とは言えないかも...。


(追記) 平成23年12月20日付け

 当HPがいつもお世話になっているS(H)さんが終結式を用いた解を示された。

    ∠PAH=θ とおくと、 ∠BPK=θ で、

   cosθ=C、sinθ=S とおくと、

      3C + 4S + 6 = 10

   が成り立つ。また、三角比の相互関係より、

      C2 + S2 = 1

   このとき、終結式を用いて Cを消去し、

     (-1 + S)(-7 + 25S) = 0 を得る。

  ここで、S≠1 なので、 S=7/25 より、求める長さは、6 + 4S = 178/25


(コメント) なるほど、こんな問題にも終結式で解けるんですね!S(H)さんに感謝します。
      でも、解答レベルは、大学1年相当かな?


 FNさんからのコメントです。(平成23年12月22日付け)

 冒頭の問題について、多く(13通り?)の解答が書いてあります。最近にもいくらかの解答
が寄せられているようです。そこで、私も考えてみました。中学校数学の範囲といった制限
がないなら、余弦の倍角の公式を使うのが自然なように思います。

    ∠BAP=θとおく。 cosθ=4/5 で、

     ∠APH=∠CAP=2θ

    このとき、

      cos2θ=2cos2θ-1=32/25-1=7/25 より、

     PH=4cos2θ=28/25

    よって、 6+28/25=178/25

(コメント) 高校2年で学ぶ倍角の公式(数学II)を用いると、解答がすっきりしますね!

 この問題の「3、4、10」を「a、b、c (a<b<c)」に変えても全く同様にできます。

答えは、 c-2a2b/(a2+b2) です。

 a<b は、a≧b にしても同じ結果になりますが、図が変わるので証明は少し変わります。

 では、問題です。

 余弦の倍角の公式を、中学数学の範囲内で証明してください。

 もちろん、「cos」という記号は使えませんから、余弦の倍角の公式と同等な内容の命題を
作って、それを証明してください。例えば、

 Oを中心とする半径1の円周上に、3点A、B、Cがこの順に並んでいて、

∠AOB=∠BOCである。点A、Bから直線OCに引いた垂線の足を、それぞれH、Kと

する。OH=y、OK=x とするとき、y=2x2-1である。ただし、∠AOB=∠BOCは45°より

小さいとする。


 これは、ごく素直に書いたもので証明しやすくないかもしれません。0°<θ<45°という
制限はつけてかまいません。

 cos2θ=2cos2θ-1 よりも cos2θ=cos2θ-sin2θ の方がいいかもしれません。図をうま
く書けばできそうな気がします。

 この問題を解いたということは、cosθ=4/5 のとき限定で、余弦の倍角公式を証明した
ことになるから、13通りの解答のなかに参考になるものがある可能性はあります。


 よおすけさんからのコメントです。(平成23年12月22日付け)

 確か、以前は、正弦や余弦といった三角比も中学範囲だったりします。(→学習指導要領
の変遷より)

 この問題は、やはり最低でも中学3年レベルの知識はないと厳しいです。せっかく解いて
も「これは高校レベルだぞ」と言われたらへこみます...。

(コメント) 中学で三角比が教えられていたのは、今から40年ほどの遙か昔です。当HP
      では現行の学習指導要領をもとに、中学レベル、高校レベルというものを大まか
      にとらえています。たとえば、中学生が高校レベルの思考でできる場合もあるわ
      けで、それはそれで結構なことと思われます。ただ、このページでは、問題を如
      何に初等的に解けるかを追求しているので、是非その点をご理解ください。


 FNさんからのコメントです。(平成23年12月23日付け)

 正弦の倍角の方がより自然なようです。

    ∠BAP=θとおく。 sinθ=3/5 、cosθ=4/5 で、

     ∠PBK=∠APH=∠CAP=2θ

    このとき、

     sin2θ=2sinθcosθ=2*3/5*4/5=24/25 より、

    PK=3sin2θ=72/25

   よって、 10-72/25=178/25

 一般の場合、即ち、「3、4、10」を「a、b、c (a<b<c)」に置き換えた場合、

  余弦の倍角を使うやり方では、 PQ = c - b + bcos2θ
  正弦の倍角を使うやり方では、 PQ = c - asin2θ

 です。少しだけですが、正弦の倍角の方がいいようです。

 何れにしろ、PQが出れば、sin2θやcos2θは出るし、逆に、sin2θまたはcos2θが分
かれば、PQは出ます。ということで、この問題は、正弦や余弦の倍角公式を証明するのと
ほぼ同等ということになります。

 より正確にいうと、分かっているのは、a と b だから、すぐに分かるのは tanθで、だから、
tanθが分かっているとき、sin2θやcos2θを t=tanθで表せ、という問題です。(→参考

 高校数学ではありふれた問題ですが、これを中学数学の範囲で証明しなさい、ということ
です。もちろん命題自体を中学数学の言葉で書いてから証明することになります。


 「投稿一覧」の「直角三角形の性質」に次のように書いてあります。

    左の図の△ABCにおいて、∠Bの2等分線が辺ACと交わる点を

   Dとおく。このとき、DB:BC:CD=5:4:3ならば、

    BC:CA:AB=7:24:25 が成り立つ。

   これは次の形に一般化できます。

   ∠Cが直角である直角三角形ABCにおいて、∠Bの2等分線と

   辺ACとの交点をDとする。BC:CD=a:b (a>b>0) ならば

     BC:CA:AB=a2-b2:2ab:a2+b2

   である。




    正接の倍角の公式から容易に証明されます。


(証明) BC=a、CD=b としてよい。∠DBC=θとおくと、∠ABC=2θで、tanθ=b/a

 このとき、tan2θ=2tanθ/(1-tan2θ)=2ab/(a2-b2) なので、k=a/(a2-b2) とおくと、

 BC=(a2-b2)k 、AC=2abk (k>0) と書ける。三平方の定理より、

 AB2=(a2-b2)22+4a222=(a2+b2)22 なので、AB=(a2+b2)k

 よって、 BC:CA:AB=a2-b2:2ab:a2+b2 が成り立つ。  (証終)

 a、b、c が有理数であれば、a2-b2、2ab、a2+b2 も有理数だから、1つのピタゴラス数か
ら別のピタゴラス数が得られます。

 例えば、(a,b,c)=(4,3,5) とすると、上述の(7,24,25) になります。7と24を入れ替えて、

(a,b,c)=(24,7,25) として適用すると、・・・と続ければ、無限に多くのピタゴラス数が得ら

れますが、もちろん、ピタゴラス数のごく一部です。

 さて、これを使って「素朴な長さの計算」の問題が解かれています。一般化した形を使えば、
一般化した「素朴な長さの計算」の問題が解けます。「素朴な長さの計算」がほとんど正弦ま
たは余弦の倍角公式と同値で、上の命題が正接の倍角公式とほぼ同値(こちらの方が間に
三平方の定理を含むだけやや遠い)だから納得できます。

 「素朴な長さの計算」については、正弦または余弦の倍角の公式でやるのが自然で、正接
の倍角を使って、上記を示してというやり方はやや迂回している感じはしますが、似たような
ものとも言えます。


(追記) 当HP読者のHN「よおすけ」さんから解答を頂きました。
                                    (平成23年12月23日付け)

    黄色い△ABPと点線部分の△ACBは合同なので、

      CB=BP=3 、CA=AP=4

   黄色い三角形の斜辺は、AB=5

   Pから斜辺ABへ垂線を引き、その交点をEとする。

   黄色い三角形内の△BEPと△BPAは相似だから

    AB:BP=5:3 より、 AP:EP=5:3

   AP=4 より、EP=12/5

  また、CE=EP=12/5 なので、 CP=CE+EP=(12/5)+(12/5)=24/5

   △CHPと△APBは相似だから、AB:BP=5:3 より、CP:HP=5:3

   CP=24/5 より、 HP=72/25

よって、青い実線の長さは、10-HP=10-72/25=178/25

 厳密には解いてないうえ既出ですが、一応解答。本当はメールで送らなければならないで
すが、掲示板で解答しました!


(コメント) よおすけさん、解答ありがとうございます。


 FNさんからのコメントです。(平成23年12月24日付け)

 確かに「小学生・中学生が習う範囲の解き方で出来た方は、是非塾長宛メールを下さい。」
と書いてありますが、「メール」という手段について「是非」という副詞がついているという意味
ではないと思います。「知らせてほしい」というメッセージでしかないと思います。私は基本的
に掲示板書き込みしかしません。書いてある内容に小さな間違いがあるときの連絡ぐらいを
メールでしたことはありますが、それ以外はすべて掲示板に書きこみます。掲示板ならリアル
タイムに他の人の目に入りますが、メールだと管理人さんが書きこんでからになりタイムラグ
が生じます。1対多のやりとりより、多対多のやりとりの方がいいと思います。メールだと管理
人さんにも負担です。メールを送ると個人情報であるメールアドレスがわかってしまうというこ
ともあります。以上は私個人の考えです。

(コメント) 「塾長宛メール」は当HP起ち上げ期の未だ掲示板がない時代の名残りのよう
      なものです。掲示板の方がいろいろな方の考え方が互いに熟成されていくような
      感じで、私にとっても刺激的な学びの場となっています。「メール」にもメールなり
      の利点がありますので、当HPでは併用していく所存です。個人情報保護の観点
      からセキュリティ面は厳格に運営しておりますので、ご安心ください。

(追記) 当HP読者のY.M.さんから解答を頂きました。(平成24年2月6日付け)

    左図のように補助線を引く。ただし、DEはFを通り、

   BCに平行な直線で、DHは底辺に平行な直線である。

    このとき、 ∠ABC=∠ADE (同位角)

           ∠FBC=∠BFD (錯角)

           ∠ABC=∠FBC 

   より、∠BDF=∠DFB となって、△BDFは二等辺三角

   形になる。 よって、BD=4。

 ここで、BG : GC = △FGB : △CGF で、相似比が、4 : 3 であることから、

  BG : GC = 42 : 32 = 16 : 9

 よって、DF : FE = 16 : 9 なので、 HF : FK = 16 : 9

 HK = 4+4 = 8 より、 FH=8×(16/25)=128/25

 したがって、HJ=2 より、 FJ=2+128/25=178/25 となる。


(コメント) Y.M.さん、ありがとうございます。BG : GC の計算で、面積比が相似比の2乗
      に比例することを用いました。これは、新学習指導要領で中学レベルでしょうか。
      △CGF∽△FGBから、CG:FG=3:4、FG:BG=3:4 なので、CG:BG=9:16 と
      してもいいかもしれないと、Y.M.さんが指摘されています。こちらの方が中学受
      験の小学生レベルかもしれないですね。


(追記) 当HPがいつもお世話になっているHN「空舟」さんから解答を頂きました。
                                        (平成24年2月9日付け)

 点(3,0)と点(0,4)を通る直線 x/3+y/4=1 に対して、原点と対称な点を求めます。

 x/3+y/4=1 と 3x-4y=0 を連立させて、 x=48/25 、y=36/25

 このとき、求める長さは、 10-2y=10-72/25=178/25

(コメント) akiraさんの座標を使う方法では、正方形の左下を原点に取られていますが、空
      舟さんは正方形の左上を原点に取られています。空舟さんの方が計算が簡単です
      ね!


(追記) 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんから解答を頂きました。
                                        (平成24年2月9日付け)

    黄色い△ABPと点線部分の△ACBは合同なので、

      CB=BP=3 、CA=AP=4

   黄色い三角形の斜辺は、AB=5

   Pから斜辺ABへ垂線を引き、その交点をEとする。

   黄色い三角形内の△BEPと△BPAは相似だから

    AB:BP=5:3 より、 AP:EP=5:3

   AP=4 より、EP=12/5

   また、CE=EP=12/5 なので、 CP=CE+EP=(12/5)+(12/5)=24/5

   △CHPと△APBは相似だから、AB:AP:BP=5:4:3 より、CP:CH:HP=5:4:3

   CP=24/5 より、 CH=96/25、HP=72/25

   ここで、面積を求めます。青い実線より左側の長方形の面積は、

     10×CH=10×96/25=192/5

   また、△PHBにおいて、BH=CH-CB=CH-3よりBH=(96/25)-3=21/25

    よって、△PHBの面積は、(1/2)(21/25)(72/25)=756/625

   黄色い三角形と点線部分の面積はそれぞれ、(1/2)×3×4=6

    よって、黄色い三角形と青い実線で囲まれた台形の面積は

     (192/5)-(6+6+(756/625))=15744/625

   その面積は以下の式に等しい。

    {(10-4)+(青い実線)}×(96/25)×(1/2)=15744/625

    整理して、 {6+(青い実線)}=328/25 より、 青い実線=(328/25)-6=178/25

(※) ものすごい遠回りになりました。