質問に対する回答(17)                    戻る

 当HPの掲示板「出会いの泉」に、当HP読者のHN「中年A」さんより、質問の書き込みが
あった。(平成24年3月8日付け)

 一つ、質問がございます。「問題集」コーナー内「数学の重要例題 問題48の小問の(2)
で三角形が与えれらていて、「最終的に直角三角形の斜辺の長さ」を求める問題ですが、
正解コーナーでは、「」となっています。この問の解法が発見できなくて、もどかしいので
す。

 例題のカテゴリーは、「三角関数」で、正解の「」から想像すると、正弦定理、余弦定理
などで立式のあとは、三角関数の計算問題に帰すのだろうかと思ったり...。

 私自身は、初等幾何的に取り組もうとして、図形の移動などが用いれないかと考えたりし
たのですが、「正解」の数値を見ると、初等幾何では無理かなと思ったりしています。

 どなたか、「解法のヒント」を示唆くださいませんか。よろしくお願いいたします。



(コメント) 「中年A」さん、当HPをご覧頂きありがとうございます。問題48(2)は、「中年A」
      さんの予想通り、正弦定理から立式して、そのあと4次方程式を因数定理で因数
      分解して解を得る流れになります。問題レベルは高校2年位です。この問題につ
      いて、初等幾何的な解法を想定していなかったので、以下のいろいろな方の別解
      に大いに興味と関心があります...(^^;)

 別解の前に、当HPとしての解答(詳解)を記しておきます。

  (解) 左図において、 OA=BC=1

    AB=x とおく。△OABが直角三角形なので、

     BO=√(x2−1)

   △OACにおいて、正弦定理より、

   1/sinC=(x+1)/sin120°=2(x+1)/


 同様にして、△OBCにおいて、正弦定理より、

   √(x2−1)/sinC=1/sin30°=2

 よって、 √(x2−1)(x+1)= となる。両辺を平方して整理すると、

   x4+2x3−2x−4=0

因数分解して、 (x3−2)(x+2)=0 より、 x=  (終)


 S(H)さんが考察されました。(平成24年3月8日付け)

 AB=x、OC=c、∠BAO=t とし、 (x + 1)2=(1 + c・cos60°)2 + (c・sin60°)2

 また、 12 + (x・sin t)2=x2 、 1/x=cos t 、c2=(c・cos60°)2 + ((1 + x)sin t )2

を解いて、不要解を捨て、AB 以外のも一気に求めると、

{x,c,t}={21/3,22/3,π/2 - ArcTan[1/(21/3・√(1 - 1/22/3))]} を獲る。

 大体、{1.259921049894873,1.5874010519681991,0.6539279425002232}

π/2 - ArcTan[1/(21/3・√(1 - 1/22/3))] を度に変換するには、「0.6539279425002232」を

角度の換算」に挿入。


(コメント) 上記より、 (x + 1)2=(1 + c/2)2 + (c・/2)2=1+c+c2 、1/x=cos t

 また、直線AOにCから下ろした垂線の足をH、線分CHにBから下ろした垂線の足をGと

すると、 △AOB+△BGC+□OHGB=△AHC より、

   x・(sin t)/2+(sin t)(cos t)/2+(cos t)・x・(sin t)=(1+c/2)(x+1)(sin t)/2

 両辺を (sin t)/2 で割って、 x+cos t+2x・cos t=(1+c/2)(x+1)

 cos t=1/x を代入して、 x+1/x+2=(1+c/2)(x+1)=x+1+c(x+1)/2

  よって、 c=2/x となる。 これを、(x + 1)2=1+c+c2 に代入して整理すると、

   x4+2x3−2x−4=0

 因数分解して、 (x3−2)(x+2)=0 より、 x=  (終)

(上記の計算で、「c=2/x」という結果に感動しました。x= から、c=2/=(2
 ということは、 c=x2 にもなるわけで、ここら辺から初等幾何的な証明の発想の原点に
なりそうな...予感。)


 空舟さんが考察されました。(平成24年3月8日付け)

 Bを通り、OAと平行な直線を引き、OCとの交点をDとする。△CBDと△CAOの相似比は、

  AB=x として、 1 : x+1 = {√(x2−1)}/ : 1

 これより、 x4+2x3−2x−4=0

因数分解して、 (x3−2)(x+2)=0 より、 x=  (終)


 らすかるさんが考察されました。(平成24年3月8日付け)

 Cから直線AOに垂線CHを下ろします。AB=x とし、AB : BC=AO : OH から

OH=1/x で、CH=OH/x また、BO : CH=AB : AC から、

 BO=/(x+1)

以上を、 AB2=AO2+BO2 に代入して、 x2=1+3/(x+1)2

 これより、 x4+2x3−2x−4=0

因数分解して、 (x3−2)(x+2)=0 より、 x=  (終)


 GAI さんが考察されました。(平成24年3月8日付け)

 ∠BAO=θ、AB=x と置くと、△BCOで、∠OBC=90°+θ であるから、

正弦定理より、 OC/sin(90°+θ)=1/sin30°

よって、OC=sin(90°+θ)/sin30°=2cosθ=2/x

一方、△AOCで、余弦定理より、 OC2=(x+1)2+1−2(x+1)cosθ

 (2/x)2=(x+1)2−2(x+1)/x

 これを展開整理すると、 x4+2x3−2x−4=0

因数分解して、 (x3−2)(x+2)=0 より、 x=  (終)


S(H)さんからのコメントです。(平成24年3月8日付け)

 x4+2x3−2x−4 がQ上可約で、 (x3−2)(x+2) 、x+2>0 で ....。.

または、「四次方程式の解」に依存。

 二重人格者になり、もう一人の私が、部分総和が全体原理を用い、x 以外に、cと角tを求
めました。x2=c (左辺は長さの2乗、右辺は長さ)は、摩訶不思議 ?


 中年Aさんからのコメントです。(平成24年3月8日付け)

 皆さん、有難うございます。突然割り込む形の投稿に、丁寧に答えてくださいまして感謝し
ます。空舟さん、らすかるさんの解法が「初等幾何」的なんだろうと思います。途中で、分数
式などが出てくる、あるいは、高次式的に見えるので、「初等幾何」のみでは無理なのかな
と思いました。S(H)さんの解法は、三角関数的かと。△ABOに、いかに∠BOC=30°の条
件を活用するかということがテーマでしょうか。あるいは、△BOCで正弦定理をもちいるとこ
ろは気づきにくい。でも、大切な手法だろうと改めて思いました。一般的に、余弦定理は「活
用」になれていることが多いけど、正弦定理を「外接円の半径」以外で用いるという一面的な
理解が多いように感じます。大変参考になりました。


 中年Aさんからのコメントです。(平成24年3月9日付け)

 皆さん、有難うございます。上記の問題について、当初小生は、基本的には冒頭の手順で
トライしました。小生は、∠ABOをθとし、△OBCで正弦定理、△OACで余弦定理を用いて、
sinθについて、4次方程式に帰着。そこで、実は、因数分解に気づかず、迷路をさまようこと
となったのです。クリアーな解説、有難うございました。

 空舟さん、らすかるさんの「初等幾何的解法」もクリアーで、こうした多様性が「初等幾何」
の魅力ではないかと勝手に想念しています。

 三角関数、高次方程式、分数式の平方などを経由しないで解く方法はないか、これは、小
生の課題とします。それが見つかれば、まさに「中学生」でも、という問題になろうかと。

 長さ1を共通する直角三角形のペアを作り、かつ、30度という極めて「嬉しい条件」を活か
そうとすると、どうしても x について分数式にならざるを得ないかと思いつつなのですが。

 皆さま、様々な御教示を有難うございます。積年の何かが春の雪解けのごとくスッーと・・・
そうした思いです。