整数の分割                               戻る

 当HPの読者のHN「hasu」さんから、「整数の分割」についての話題をいただきました。
                                       (平成23年9月8日付け)

(1) p を q 個の自然数に分ける分け方(重複を考えないので、1+4 と4+1 は別)の総
  数を N(p,q) とする。

例  4=3+1=2+2=1+3 なので、 N(4,2)=3
    3=2+1=1+2 なので、 N(3,2)=2

 ここで、 N(p+1,q+1)= が成り立つ。

 実際に、p+1 個の「1」が並んだ配列 1,1,1,・・・・・,1,1 の隙間p 個から、q+1
個の数字を区別するための仕切り q 個を選ぶ場合の数に等しい。

(2) 重複を考えずに、p を q 個の絶対値のついた整数に分けるわけ方を、Z(p,q) とする。

(例) |x|+|y|+|z|=5 (x,y,z は整数) の組み合わせは、Z(5,3)=102

 実際に、 5=5+0+0 ・・・ 数字の順列と±の組合せを考えて、 3×2=6通り
        =4+1+0 ・・・ 数字の順列と±の組合せを考えて、 6×22=24通り
        =3+2+0 ・・・ 数字の順列と±の組合せを考えて、 6×22=24通り
        =3+1+1 ・・・ 数字の順列と±の組合せを考えて、 3×23=24通り
        =2+2+1 ・・・ 数字の順列と±の組合せを考えて、 3×23=24通り
 から、
      Z(5,3)=6+24×4=102(通り)

 上記は私の計算だが、hasuさんは、次のように計算された。

(解) 0以外の整数での分割を、Z’(p,q) とすると、明らかに、

   Z’(p,q)=N(p,q)・2 が成り立つ。

  |x|+|y|+|z|=5 (x、y、zは整数) において、Z(p,q) の計算は、

 (イ) 3つのうち2つが0  (ロ) 3つのうち1つが0  (ハ) 3つのどれも0ではない

の3種類に分かれる。

(イ)は、3個の中から2つ選ぶので、32・Z’(5,1)

(ロ)は、3個の中から1つ選ぶので、31・Z’(5,2)

(ハ)は選ばないので、30・Z’(5,3)

よって、 Z(5,3)=32・Z’(5,1)+31・Z’(5,2)+30・Z’(5,3)=102

 一般に、 Z(p,q)=k=1〜q ・N(p,k)・2 が成り立つ。

例  Z(p,1)=11・N(p,1)・2111p-10・21=1・1・2=2
                    (これは、±p なので当然ですね!)

   Z(p,2)=21・N(p,1)・2122・N(p,2)・22
        =21p-10・2122p-11・22=4+(p−1)・4=4p

   Z(p,3)=31・N(p,1)・2132・N(p,2)・2233・N(p,3)・23
        =31p-10・2132p-11・2233p-12・23
        =6+12(p−1)+8(p−1)(p−2)/2=4p2+2

   Z(p,4)=41・N(p,1)・2142・N(p,2)・2243・N(p,3)・2344・N(p,4)・24
        =41p-10・2142p-11・2243p-12・2344p-13・24
        =8+24(p−1)+32(p−1)(p−2)/2+16(p−1)(p−2)(p−3)/6
        =(8p3+16)/3

   Z(p,5)=51・N(p,1)・2152・N(p,2)・2253・N(p,3)・23
                               +54・N(p,4)・2455・N(p,5)・25
        =51p-10・2152p-11・2253p-12・23
                                +54p-13・2455p-14・25
        =10+40(p−1)+80(p−1)(p−2)/2+80(p−1)(p−2)(p−3)/6
                                +32(p−1)(p−2)(p−3)(p−4)/24
        =(4p4+20p2+6)/3

 以上から、表にまとめると

  Z(1,1)   Z(1,2)   Z(1,3)   Z(1,4)   Z(1,5)
10
Z(2,1) Z(2,2) Z(2,3) Z(2,4) Z(2,5)
18 32 50
Z(3,1) Z(3,2) Z(3,3) Z(3,4) Z(3,5)
12 38 88 170
Z(4,1) Z(4,2) Z(4,3) Z(4,4) Z(4,5)
16 66 192 450

 ここで、なぜか分からないのですが、

    Z(p,q)=Z(p−1,q)+Z(p,q−1)+Z(p−1,q−1)

が成り立ちます。これは、k=1〜p Z(k,q)=(1/2)(Z(p,q)+Z(p,q+1))-1 が成り
立てば成り立ちます。

 当HPがいつもお世話になっているHN「FN」さんからのコメントです。
                                       (平成23年9月9日付け)

 第1式は、次のように考えれば証明できます。

(証明) Z(p,q)は、q 個の整数の絶対値の和が p であるものの個数

  1番前が 0 であるもの・・・残りの q-1 個で、和 p を作ればよいから、Z(p,q−1)通り
  1番前が 1 であるもの・・・残りの q-1 個で、和 p-1 を作ればよいから、
                  Z(p−1,q−1)通り
  1番前が 2 以上、または、-1 以下であるもの
    ・・・2以上のときは、1を引く 、-1以下のときは、1を加える
   この操作により、q個の整数で絶対値の和がp-1であるもの全体と 1:1に対応する。
   その数は、Z(p−1,q)通り

  以上から、 Z(p,q)=Z(p−1,q)+Z(p,q−1)+Z(p−1,q−1)  (証終)

 第2式は、第1式から導くこともできるし、直接でもできます。

 第1式から導く場合

(証明) Z(p,q)=Z(p−1,q)+Z(p,q−1)+Z(p−1,q−1)のp を k に、q を q+1

    に変えて、 Z(k,q+1)=Z(k−1,q+1)+Z(k,q)+Z(k―1,q)

     これを、k=2 から k=p まで加えると、

    Z(2,q+1)=Z(1,q+1)+Z(2,q)+Z(1,q)

    Z(3,q+1)Z(2,q+1)+Z(3,q)+Z(2,q)

    Z(4,q+1)Z(3,q+1)+Z(4,q)+Z(3,q)

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    Z(p−1,q+1)Z(p−2,q+1)+Z(p−1,q)+Z(p−2,q)

    Z(p,q+1)=Z(p−1,q+1)+Z(p,q)+Z(p−1,q)

  より、

  Z(p,q+1)=Z(1,q+1)+Z(1,q)+2{Z(2,q)+・・・+Z(p―1,q)}+Z(p,q)

両辺に、Z(p,q) を加えて、

  Z(p,q+1)+Z(p,q)=Z(1,q+1)+Z(1,q)+2{Z(2,q)+・・・
                                +Z(p―1,q)}+Z(p,q)+Z(p,q)

                =Z(1,q+1)+Z(1,q)+2{Z(2,q)+・・・
                                       +Z(p―1,q)+Z(p,q)}

 ここで、 Z(1,q)=2q 、Z(1,q+1)=2(q+1) なので、

  Z(1,q+1)+Z(1,q)=4q+2=2Z(1,q)+2

 よって、

  Z(p,q+1)+Z(p,q)=2Z(1,q)+2+2{Z(2,q)+・・・+Z(p−1,q)+Z(p,q)}

                 =2+2{Z(1,q)+Z(2,q)+・・・+Z(p−1,q)+Z(p,q)}

より、

 Z(1,q)+Z(2,q)+・・・+Z(p−1,q)+Z(p,q)=(1/2){Z(p,q+1)+Z(p,q)}−1

                                                   (証終)

 直接証明する場合

(証明) Z(p,q+1) q+1個の整数の絶対値の和が p であるものの個数

  1番前が0であるもの・・・残りのq個で和 p を作ればよいから、Z(p,q)通り

  1番前が±1であるもの・・・残りのq個で和 p-1 を作ればよいから、2・Z(p−1,q)通り

  1番前が±2であるもの・・・残りのq個で和 p-2 を作ればよいから、2・Z(p−2,q)通り

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  1番前が±(p-1)であるもの・・・残りのq個で和 1 を作ればよいから、2・Z(1,q)通り

  1番前が±pであるもの・・・残りのq個はすべて0だから、2通り

 従って、 Z(p,q+1)=Z(p,q)+2{Z(p−1,q)+Z(p−2,q)+・・・+Z(1,q)}+2

すなわち、

 Z(1,q)+Z(2,q)+・・・+Z(p−1,q)+Z(p,q)=(1/2){Z(p,q+1)+Z(p,q)}−1

                                                   (証終)

 hasuさんからの続報です。(平成23年10月25日付け)

 前にあげたZ(p,q)について、Z(p,q)の定義を次の(1)〜(4)とします。

(1) Z(p,q)+Z(p,q+1)+Z(p+1,q)=Z(p+1,q+1)

(2) Z(p,q)=Z(p,1−q)・(−1)p+1

(3) Z(p,q)=Z(−p,q)・(−1)q+1

(4) Z(1,q)=2q 、Z(p,1)=2 、Z(0,0)=−2

 これらはすべて昔のZ(p,q)でも成り立ちます。

(次の表は、縦がp軸、横がq軸です。)

 88  38 12 2  2 12 38 88
-32 -18 -8 -2 2  8 18 32
 8   6  4 2  2  4  6  8
 0  -2  0 -* 2  0  2  0
-8   6 -4 2  2 -4  6 -8
32  -18  8 -2 2 -8 18 -32
-88  38 -12 2  2 -12 38 -88


(*=Z(0,0)は、-*=-2=Z(0,0)という意味です。)

 定義から、pZ(p,q)=qZ(p,q)  (p、q>0) が成り立ちます。私の証明は長いので載
せません。

 「pZ(p,q)=qZ(p,q) (p、q>0)」と定義より、「pZ(p,q)=qZ(p,q) (p、q>0)」は拡
張できますが、すごく汚くなります。

 pZ(-p,q)=qZ(-p,q)(−1)p+q+1

 pZ(p,-q)=qZ(p,-q+1)(−1)p+q+1

 pZ(-p,-q)=qZ(-p,-q+1)(−1)p+q (p、q>0)

他にも、「pZ(p,q)=qZ(p,q) (p、q>0)」より、

  Z(p,q)+Z(p,q+1)=Z(q,p)+Z(q,p+1)

が成り立つ。ここまでわかったら一般化しようと思い、最近ずっと考えていますが、かけらも
分かりません。誰か似ている形をした積分など知りませんでしょうか?