倍数の判定 
数を扱うとき、その数の特徴を瞬時に理解することは大切なことである。
例 12345 は、15 の倍数である。
924 は、4 で割り切れる。
分数計算等で、たとえば、1521/612 などを瞬時に 169/68 と約分してみせると、
たいていの生徒はびっくりするが、そのからくりは、数の特徴を知っているかどうかにかか
っている。(分子、分母ともに 9 の倍数なので、9 で割っているにすぎない。)
| 倍数 | 判 定 方 法 | |
| 2 | ・・・ | 一の位が2の倍数 |
| 3 | ・・・ | 各位の数の和が3の倍数 |
| 4 | ・・・ | ・下二桁が4の倍数 |
| ・一の位を2で割った数を十の位に足した数が偶数 | ||
| 5 | ・・・ | 一の位が5の倍数 |
| 6 | ・・・ | 2かつ3の倍数 |
| 7 | ・・・ | ・3桁毎に交互に足したり引いたりしてできた数が7の倍数 |
| ・3桁の数 abc で、ab−2c が7の倍数(→詳細は、こちら) | ||
| ・6桁の場合、2桁毎に7で割った余りを考え、それらの数で出来る2桁の | ||
| 整数の差が7の倍数(→詳細は、こちら) | ||
| 8 | ・・・ | ・下3桁が8の倍数 |
| ・一の位を2で割り十の位に足して2で割った数を百の位に足した数が偶数 | ||
| 9 | ・・・ | 各位の数の和が9の倍数 |
| 10 | ・・・ | 一の位が0 |
| 11 | ・・・ | 各位の数を交互に足したり引いたりしてできた数が11の倍数 |
| 12 | ・・・ | 3かつ4の倍数 |
| 13 | ・・・ | 7の倍数の判定と同じ |
| 14 | ・・・ | 2かつ7の倍数 |
| 15 | ・・・ | 3かつ5の倍数 |
| 16 | ・・・ | 下4桁を2で割った数が8の倍数(下4桁を4で割った数が4の倍数) |
| 17 | ・・・ | ・十位以上の数から一位の数の5倍を引いた数が17の倍数 |
| ・2桁毎に下位から2のべきを掛けて交互に足したり引いたりしてできた数 | ||
| が17の倍数 | ||
| 18 | ・・・ | 2かつ9の倍数 |
| 19 | ・・・ | 各位の数に上位から2のべきを掛けて足した数が19の倍数 |
| 20 | ・・・ | 4かつ5の倍数 |
| 21 | ・・・ | 3かつ7の倍数 |
| 22 | ・・・ | 2かつ11の倍数 |
| 23 | ・・・ | 十位以上の数と一位の数の7倍の和が23の倍数 |
| 24 | ・・・ | 3かつ8の倍数 |
| 37 | ・・・ | 3桁毎に区分けした数を足した数が37の倍数 |
| 999 | ・・・ | 3桁毎に区分けした数を足した数が999の倍数 |
上記の判定方法を統一的に理解するために、次のことを知らなくてはならない。
十進法展開 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d
( ただし、a、・・・、b、c、d は整数で、0 ≦ a、・・・、b、c、d
≦ 9、a≠0 )
合 同 式 : こちら を参照
さて、倍数の判定について、その理論的根拠をまとめておこう。
2 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、10とその
べきは、2の倍数なので、一の位の数 d が2の倍数かどうかを判断
すればよい。
3 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、
10≡1 (mod 3)から、10n≡1 (mod 3)である。よって、
N ≡ a+・・・+b+c+d となり、N ≡ 0 (mod 3)となるために
は、a+・・・+b+c+d ≡ 0 (mod 3)であることが必要十分であ
る。
4 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、
102≡0 (mod 4)であるので、c×10+d すなわち、下二桁が
4の倍数かどうかが、Nが4の倍数かどうかを判断する基準となる。
広島工業大学の大川研究室から、次のような判定法があることをお教えいただいた。
c×10+d が4の倍数のとき、c×10+d=4k (k
は整数)とお
ける。このとき、c×10+d ≡ d ≡ 0 (mod 2)なので、d=2d’
とおける。よって、c×10+2d’=4k より、5c+d’=2k なので、
5c+d’≡c+d’≡0 (mod 2)となる。
逆に、c+d’≡0 (mod 2)のとき、c×10+d は4の倍数となる。
5 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、10とその
べきは、5の倍数なので、一の位の数 d が5の倍数かどうかを判断
すればよい。
6 の倍数の判定 : 6=2×3 で、2と3は互いに素であることから、2の倍数かつ3の
倍数かどうかを調べればよい。
7 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、
103≡−1 (mod 7)であるので、末位から3桁ごとに区切った数
A0(=b×102+c×10+d)、A1、・・・、Am について、
N = Am×103m+・・・+A1×103+A0
≡A0−A1+A2−・・・ (mod 7)
よって、N が7の倍数となるためには、
A0−A1+A2−・・・≡ 0 (mod 7)
であることが必要十分である。
(コメント) この7の倍数の判定法については少し不満がある。簡単な計算で求め
られないので、多分実際に割った方が早いだろう!もっと簡便な方法が
ないかどうか、今後の研究課題としたい。
例 7桁の数 2198455 は7の倍数か?
2−198+455=259=7×37 なので、7の倍数である。
上記の判定法では、必ず最後に3桁の数が7の倍数かどうかの判定が要求され
る。3桁の数については、次のような判定法が知られている。
3桁の数 abc が、7の倍数になるのは、ab−2c が7の倍数のとき
言葉では説明が長くなってしまうので、次の例で理解してもらいたい。
例 259 について、25−9×2=7 が7の倍数なので、259も7の倍数。
(理論的根拠) 3桁の数 a×102+b×10+c =10(a×10+b)+c と変形
することにより、3桁の数は、10A+c (Aは上位2桁の数)と書け
る。このとき、10A+c≡0 (mod 7)ならば、
10A+c≡20A+2c≡−A+2c≡A−2c≡0 (mod 7)
逆に、A−2c≡0 (mod 7)のとき、
2(10A+c)=20A+2c≡20A+2c+A−2c (mod 7)
なので、2(10A+c)≡21A≡0 (mod 7)
2と7は互いに素なので、10A+c≡0 (mod 7)である。
(→ 参考:「7の倍数」)
(追記) 平成21年4月21日付け
上記の3桁の場合の7の倍数の判定方法が、朝日新聞(4/21付け朝刊)の
科学のページのコラム「小島寛之の数学カフェ」で取り上げられた。
その中で、「けたが増えれば、これを繰り返せばいい。」とあるが、どのような
計算をすればいいのか、よく分からなかった。
上記の計算は、3桁の場合に限定した特別な計算なので、桁が増えた場合
は、たとえば、2198455 は、「2−198+455=259=7×37」 のように
全体を見据えて計算しないと正しい倍数の判定は出来ないと思う。
小島先生は、どのような計算を考えて上記の文章に至ったのか、全く不明で
ある。今度、朝日新聞に問い合わせてみよ〜っと!
上記の私の疑問に対して、当HPがいつもお世話になっているHN「攻略法」
さんが答えてくれた。
3桁の数 abc が、7の倍数になるのは、ab−2c が7の倍数のとき
を一般化したもののようだ。(平成23年7月4日付け)
十の位以上と一の位を切り離し、前者から後者の2倍を引く。この操作を繰
り返して、2桁か1桁になって、それが7の倍数なら元の数も7の倍数となる。
例 2198455の場合
219845-2*5=219835
21983-2*5=21973
2197-2*3=2191
219-2*1=217
21-2*7=7
例 864197523861の場合
86419752386-2*1=86419752384
8641975238-2*4=8641975230
864197523-2*0=864197523
86419752-2*3=86419746
8641974-2*6=8641962
864196-2*2=864192
86419-2*2=86415
8641-2*5=8631
863-2*1=861
86-2*1=84
8-2*4=0
実際に、このことを証明してみよう。
k桁の自然数AB…CDが7の倍数になるのは、
AB…C-2*D が7の倍数のとき
(証明)
2*AB…CD+(AB…C-2*D)=2*(10*AB…C+D)+AB…C-2*D=21*AB…C
より、AB…C-2*D が7の倍数のとき、AB…CD は7の倍数になる。 (証終)
他に、「百の位以上と十、一の位を切り離す」方法もある。
k桁の自然数AB…CDが7の倍数になるのは、
2*A…B+CD が7の倍数のとき
(証明)
A…BCD=A…B*100+CD=A…B*(7*14+2)+CD≡2*A…B+CD (mod
7)
(証終)
例 2198455の場合
2*21984+55=44023
2*440+23=903
2*9+3=21
例 864197523861の場合
2*8641975238+61=17283950537
2*172839505+37=345679047
2*3456790+47=6913627
2*69136+27=138299
2*1382+99=2863
2*28+63=119
2*1+19=21
(コメント) 小島先生の「繰り返し」の意味が分かりました!攻略法さんに感謝
します。
なお、同様の話題が、こちらにもあることを、広島工業大学 大川研究室より
ご教示いただいた。(平成23年7月9日付け)
HPサイト「NazoLab」の中の「7の倍数の見極め方」
(追記) 平成21年11月21日付け
当HPの読者であるHN「jaiaso」さんから、7の倍数の判定法で上記で述べた
方法とは異なるものがある旨、ご教示いただいた。その方法は、
中村義作 著 コンピュータもびっくり!速算100のテクニック
(講談社ブルーバックス)
に書かれているとのこと。早速その書籍を買い求め、研究を行った。
上記では、 103≡−1 (mod 7) であることを用いて、3桁毎に交互に足
したり引いたりしてできる数が7の倍数かどうかで判定した。
新しい方法では、 106≡1 (mod 7) であることに注目する。
このとき、 ab・・・c000000 ≡ ab・・・c (mod 7) となるので、基本的に
は6桁以下の数について議論すればよいことが分かる。
そこで、(見かけ上)6桁の数を、
abcdef=a×105+b×104+c×103+d×102+e×10+f
とおき、末尾から2桁ずつ組み合わせて、
abcdef=(a×105+b×104)+(c×103+d×102)+e×10+f
と考える。 ここで、 a×10+b ≡ A (mod 7)
c×10+d ≡ B (mod 7)
e×10+f ≡ C (mod 7)
とおくと、 abcdef≡A×104+B×102+C (mod 7) となる。
ところで、 104=10・103≡−10≡4 (mod 7) 、102≡2 (mod 7)
であるので、 abcdef≡4A+2B+C (mod 7) となる。
したがって、
(10B+C)−(10A+B)=−10A+9B+C≡4A+2B+C (mod 7)
であることから、6桁の数 abcdef が7で割り切れるためには、
(10B+C)−(10A+B) が7の倍数
であることが必要十分である。
例 6桁の数 227752 は7の倍数か?
![]() |
左図の計算から、 227752 は7の倍数である。 |
(コメント) 3桁ずつ区切るよりも、この方が計算が簡単ですね!
この解法をご教示いただいた jaiaso さんに感謝します。
この解法を用いると、先に上げた例も次のように解かれる。
例 7桁の数 2198455 は7の倍数か?
2000000 ≡ 2 (mod 7) なので、
2198455 ≡ 198455+2=198457 (mod 7)
![]() |
左図の計算から、 198457 は7の倍数である。 |
したがって、 2198455 は7の倍数である。
上記の計算では、「2」を6桁の数に加えたが、6桁の場合と同様の計算を7
桁目以降についても適用すれば次のような計算となる。
例 12桁の数 864197523861 は7の倍数か?
![]() |
左図の計算から、12桁の数 864197523861 は7の倍数である。 |
8 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、
103≡0 (mod 8)であるので、b×102+c×10+d すなわち、
下三桁が8の倍数かどうかが、Nが8の倍数かどうかを判断する基
準となる。
広島工業大学の大川研究室から、次のような判定法があることをお教えいただいた。
b×102+c×10+d が8の倍数のとき、
b×102+c×10+d=8k (k は整数)とおける。
このとき、b×102+c×10+d ≡ d ≡ 0 (mod 2)なので、
d=2d’とおける。よって、b×102+c×10+2d’=8k より、
b×50+5c+d’=4k なので、
b×50+5c+d’≡c+d’≡0 (mod 2)となる。
c+d’=2d”とおけるので、b×50+5c+d’=4k に代入して、
b×50+4c+2d”=4k となる。
よって、b×25+2c+d”=2k より、b+d”≡0 (mod 2)
逆に、b+d”≡0 (mod 2)のとき、b×102+c×10+d は8の
倍数となる。
9 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、
10≡1 (mod 9)から、10n≡1 (mod 9)である。よって、
N ≡ a+・・・+b+c+d となり、N ≡ 0 (mod 9)となるために
は、a+・・・+b+c+d ≡ 0 (mod 9)であることが必要十分であ
る。
10 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、10とその
べきは、10の倍数なので、一の位の数 d が0かどうかを判断すれ
ばよい。
11 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、
10≡−1 (mod 11)であるので、
N ≡ a×(−1)n+・・・+b×(−1)2+c×(−1)+d (mod 11)
よって、N が11の倍数となるためには、
d−c+b−・・・≡ 0 (mod 11)
であることが必要十分である。
例 6桁の数 674135 は11の倍数か?
6−7+4−1+3−5=0 なので、11の倍数である。
攻略法さんから、次のような判定法があることをご教示いただいた。
(平成23年7月6日付け)
十の位以上をX、一の位をYとすると、元の数は、10X+Y である。このとき、
10X+Y が11の倍数であるための必要十分条件は、
X−Y が11の倍数であること
(証明) 10X+Y≡0 (mod 11) とすると、Y≡−10X
(mod 11) より、
−Y≡10X (mod 11) なので、 X−Y≡11X≡0
(mod 11)
逆に、 X−Y≡0 (mod 11) とすると、 X≡Y (mod 11) なので、
10X≡10Y (mod 11) より、 10X+Y≡11Y≡0 (mod 11)
(証終)
例 674135の場合
67413-5=67408
6740-8=6732
673-2=671
67-1=66 ・・・ 11の倍数
さらに、攻略法さんから、次のような判定法があることをご教示いただいた。
(平成23年7月6日付け)
百の位以上をX、一十の位をYとすると、元の数は、100X+Y である。このとき、
100X+Y が11の倍数であるための必要十分条件は、
X+Y が11の倍数であること
(証明) 100X+Y≡0
(mod 11) とすると、Y≡−100X (mod 11) より、
X+Y≡−99X≡0
(mod 11)
逆に、 X+Y≡0 (mod 11) とすると、 X≡−Y
(mod 11) なので、
100X≡−100Y (mod 11) より、 100X+Y≡−99Y≡0
(mod 11)
(証終)
例 674135 の場合
6741+35=6776 繰り返して、 67+76=143 、1+43=44 よって、11の倍数
12 の倍数の判定 : 12=3×4 で、3と4は互いに素であることから、3の倍数かつ4の
倍数かどうかを調べればよい。
13 の倍数の判定 : N = a×10n+・・・+b×102+c×10+d において、
103≡−1 (mod 13)であるので、末位から3桁ごとに区切った数
A0(=b×102+c×10+d)、A1、・・・、Am について、
N = Am×103m+・・・+A1×103+A0
≡A0−A1+A2−・・・ (mod 13)
よって、N が13の倍数となるためには、
A0−A1+A2−・・・≡ 0 (mod 13)
であることが必要十分である。
14 の倍数の判定 : 14=2×7 で、2と7は互いに素であることから、2の倍数かつ7の
倍数かどうかを調べればよい。
15 の倍数の判定 : 15=3×5 で、3と5は互いに素であることから、3の倍数かつ5の
倍数かどうかを調べればよい。
16 の倍数の判定 : N = a×104+b において、104≡0 (mod 16)なので、Nが
16の倍数であることと、b が16の倍数であることは同値である。
したがって、b を2で割った数が8の倍数であることをみればよい。
(もちろん、b を4で割った数が4の倍数であることをみてもよい。)
17 の倍数の判定 : N = a×10+b において、a−5b=17n (n は整数)のとき、
N =(5b+17n)×10+b=51b+170n=17×(3b+10n)
より、Nは、17の倍数となる。
または、
末位から2桁ごとに区切った数 A0、A1、・・・、Am について、
N = Am×102m+・・・+A1×102+A0 と書ける。
102n≡(−2)n (mod 17)なので、
N ≡A0−2A1+4A2−・・・ (mod 17)
よって、N が17の倍数となるためには、
A0−2A1+4A2−・・・≡ 0 (mod 17)
であることが必要十分である。
例 6桁の数 674135 は17の倍数か?
35−2×41+4×67=221=17×13 なので、17の倍数である。
18 の倍数の判定 : 18=2×9 で、2と9は互いに素であることから、2の倍数かつ9の
倍数かどうかを調べればよい。
19 の倍数の判定 : N = a×10n+b×10n-1+・・・+c×10+d において、
2nN = a×20n+2b×20n-1+・・・+2n-1c×20+2nd
20≡1 (mod 19)なので、
2nN ≡ a+2b+・・・+2n-1c+2nd (mod 19)
このとき、2n は19で割り切れないので、N が19の倍数となるためには、
a+2b+・・・+2n-1c+2nd≡ 0 (mod 19)
であることが必要十分である。
例 3桁の数 323 は19の倍数か?
3+2×2+4×3=19 なので、19の倍数である。
20 の倍数の判定 : 20=4×5 で、4と5は互いに素であることから、4の倍数かつ5の
倍数かどうかを調べればよい。
21 の倍数の判定 : 21=3×7 で、3と7は互いに素であることから、3の倍数かつ7の
倍数かどうかを調べればよい。
22 の倍数の判定 : 22=2×11 で、2と11は互いに素であることから、2の倍数かつ
11の倍数かどうかを調べればよい。
23 の倍数の判定 : N = a×10+b において、a+7b=23n (n は整数)のとき、
N =(−7b+23n)×10+b
=−69b+230n=23×(−3b+10n)
より、Nは、23の倍数となる。
(コメント) この判定法は、果たして実戦的なのだろうか?
攻略法さんから、次のような判定法があることをご教示いただいた。
(平成23年7月6日付け)
末位から2桁ごとに区切った数
A0、A1、・・・、Am について、元の数
N=Am・102m+・・・+A1・102+A0
が23の倍数であるための必要十分条件は、
Am+・・・+A1・3m-1+3m・A0≡0
(mod 23)
(証明) 3m・N=3m・Am・102m+・・・+3m・A1・102+3m・A0
=300m・Am+・・・+300・A1・3m-1+3m・A0
ここで、 300≡1 (mod 23) なので、
3m・N≡Am+・・・+A1・3m-1+3m・A0
(mod 23)
3m は、23で割り切れないので、
Am+・・・+A1・3m-1+3m・A0≡0
(mod 23)
であることが必要十分である。 (証終)
例 1182936の場合
1+18*3+29*32+36*33=1288=23*56
とするか、
繰り返して、 12+88*3=276
2+76*3=230
24 の倍数の判定 : 24=3×8 で、3と8は互いに素であることから、3の倍数かつ8の
倍数かどうかを調べればよい。
37 の倍数の判定
末位から3桁ごとに区切った数 A0、A1、・・・、Am について、
N = Am×103m+・・・+A1×103+A0 と書ける。
103n≡1 (mod 37)なので、
N ≡A0+A1+A2+・・・ (mod 37)
よって、N が37の倍数となるためには、
A0+A1+A2+・・・≡ 0 (mod 37)
であることが必要十分である。
例 8桁の数 42674135 は37の倍数か?
42+674+135=851=37×23 なので、37の倍数である。
999 の倍数の判定
末位から3桁ごとに区切った数 A0、A1、・・・、Am について、
N = Am×103m+・・・+A1×103+A0 と書ける。
103n≡1 (mod 999)なので、
N ≡A0+A1+A2+・・・ (mod 999)
よって、N が999の倍数となるためには、
A0+A1+A2+・・・≡ 0 (mod 999)
であることが必要十分である。
例 (参考→「虫食い算4」)
攻略法さんが、倍数の判定について、一般化を試みられた。(平成23年8月24日付け)
N =
a×10+b において、
a−5b=17n (n は整数)のとき、Nは、17の倍数
a+7b=23n (n
は整数)のとき、Nは、23の倍数
と判定することができた。
このことの一般化を考えてみた。
A=aB+b とおいて、gcd(d,m)=1 で、da干cb=mn (nは整数)のとき、
dA=d(aB+b)=(±cb+mn)B+db=±(cB±d)b+mnB
において、
cB±d が m の倍数なら、Aは、m の倍数となる。
B=10 なら、Aは、十の位以上の a と一の位の b
とに切り離される。
いくつか例をみていこう。
(1) 3、9の倍数の場合(※既出)
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(1,3)=1、gcd(1,9)=1 より、 m=3、9 に対する
dの候補として、 d=1
d=1 で、c=1
とすると、 cB−d=1・10−1=9 は、3または9の倍数
よって、 da+cb=1・(x・・・y)+1・z が、3または9の倍数のとき、Aは、3または9の
倍数となる。このことを繰り返して、
x+・・・+y+z が、3または9の倍数のとき、Aは、3または9の倍数となる。
(2) 6、12の倍数の場合、2の倍数かどうか、4の倍数かどうかは下1桁、下2桁を見て
瞬時に判断できるので、後は、3の倍数かどうかを見ればよい。
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(2,3)=1 より、 d=2 で、さらに、c=1 とすると、
cB+d=1・10+2=12 が、3の倍数より、
da−cb=2・(x・・・y)−1・z が、3の倍数のとき、Aは、3の倍数となる。
例 1815726 の場合
1815726 は明らかに、2の倍数である。
2・181572-6=363138 繰り返して、 2・36313-8=72618 、2・7261-8=14514
2・1451-4=2898 、2・289-8=570 、2・57-0=114 、2・11-4=18 これは、3の倍数
よって、2かつ3の倍数であることから、6の倍数となる。
(3) 7の倍数の場合(※既出)
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(1,7)=1 より、 d=1 で、さらに、c=2 とすると、
cB+d=2・10+1=21 が、7の倍数より、
da−cb=1・(x・・・y)−2z が、7の倍数のとき、Aは、7の倍数となる。
例 17283 の場合
1728-2・3=1722 繰り返して、 172-2・2=168 、16-2・8=0 よって、7の倍数
(4) 11の倍数(※既出)
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(1,11)=1 より、 d=1 で、さらに、c=1 とすると、
cB+d=1・10+1 が、11の倍数より、
da−cb=1・(x・・・y)−1・z が、11の倍数のとき、Aは、11の倍数となる。
A=x・・・yzw=(x・・・y)・100+zw
gcd(1,11)=1 より、 d=1 で、さらに、c=1 とすると、
cB−d=1・100−1=99 が、11の倍数より、
da+cb=1・(x・・・y)+1・zw が、11の倍数のとき、Aは、11の倍数となる。
例 674135 の場合
6741+35=6776 繰り返して、 67+76=143 、1+43=44 よって、11の倍数
(5) 13の倍数
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(1,13)=1 より、 d=1 で、さらに、c=4 とすると、
cB−d=4・10−1=39 が、13の倍数より、
da+cb=1・(x・・・y)+4z が、13の倍数のとき、Aは、13の倍数となる。
例 3198 の場合
319+4・8=351 繰り返して、 35+4・1=39 よって、13の倍数
(6) 17の倍数
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(1,17)=1 より、 d=1 で、さらに、c=5 とすると、
cB+d=5・10+1=51 が、17の倍数より、
da−cb=1・(x・・・y)−5z が、17の倍数のとき、Aは、17の倍数となる。
例 674135 の場合
67413-5・5=67388 繰り返して、 6738-5・8=6698 、669-5・8=629 、62-5・9=17
よって、13の倍数
(7) 19の倍数
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(1,19)=1 より、 d=1 で、さらに、c=2 とすると、
cB−d=2・10−1=19 が、19の倍数より、
da+cb=1・(x・・・y)+2z が、19の倍数のとき、Aは、19の倍数となる。
例 4674 の場合
467+2・4=475 繰り返して、 47+2・5=57 、5+2・7=19 よって、19の倍数
(8) 23の倍数
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(1,23)=1 より、 d=1 で、さらに、c=7 とすると、
cB−d=7・10−1=69 が、23の倍数より、
da+cb=1・(x・・・y)+7z が、23の倍数のとき、Aは、23の倍数となる。
例 1182936の場合
118293+7・6=118335 繰り返して、 11833+7・5=11868 、1186+7・8=1242
124+7・2=138 、13+7・8=69 よって、23の倍数
(9) 29の倍数
A=x・・・yz=(x・・・y)・10+z
gcd(1,29)=1 より、 d=1 で、さらに、c=3 とすると、
cB−d=3・10−1=29 が、29の倍数より、
da+cb=1・(x・・・y)+3z が、29の倍数のとき、Aは、29の倍数となる。
例 71543 の場合
7154+3・3=7163 繰り返して、 716+3・3=725 、72+3・5=87
8+3・7=29 よって、29の倍数
(コメント) 統一的に倍数を判定できる方法で、感動しました!攻略法さんに感謝します。