・ つまずき                    T.H 氏

 僕の不幸の始まりは、連立方程式であった。それまでは、数学でそこそこいい点を取って
いた。ところが、ある日突然、それはやってきた。多分中学3年あたりだったような気がする。
 授業中やっていても、さっぱりわからず、そして、無情にも授業はどんどん進んでいくばか
り。寝る間を惜しんで闘ったが、連立方程式の壁は厚く、僕の前に立ちはだかってしまった。
 しかし、血のにじむような努力の甲斐あって、やや理解できるまでにはなった。しかし、テス
トでは、応用問題ばかりで、少ししか理解できていない僕にかなうはずもない。初めて数学
のテストで赤点を取ってしまった僕は、自らの不甲斐なさを噛みしめ、ミャンマーの奥地に修
行にいきたいぐらいであった。それからは、数学恐怖症になり、数学の勉強に身が入らず、
現在に至っている。数学でつまずくと、大変である。相当努力すれば、立ち直るかもしれない
が、僕には無理であった。連立方程式でつまずいていなければ、今こんなに苦労することは
ないのにと、悔やまれてならない今日この頃である。



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