フェルマーの定理 
フェルマーの定理というと、
方程式 Xn+Yn=Zn (n は3以上の自然数)を満たす自然数解(X,Y,Z)はない
という定理を思い浮かべる人が多いだろう。
この定理は、1995年に、アンドリュー・ワイルズ によって肯定的に解決されるまで、300
年以上もの長い間、フェルマーの予想と呼ばれ、数学者たちを悩まし続けた。
しかし、ここでいうフェルマーの定理とは、
定理 (a,n)=1のとき、aφ(n)≡1(mod n)
のことである。(証明は、こちらを参照)
ただし、φ(n) はオイラーの関数といわれ、n より小さい自然数のうち、n
と互いに素なもの
の個数を表す。
本によっては、両者を区別するために、後者を、フェルマーの小定理と呼ぶことが多い。
初等整数論では基本的な定理であり、多くの理論的基礎になっている。
フェルマーの定理によれば、任意の奇素数 p に対して、 2p−1≡ 1 (mod p )が成
り立つ。
ところで、この事実を少し変形して、 2p−1≡ 1 (mod p2 ) を満たす奇素数 p を
考えた場合、実はそれほどないらしい。
p<6×109 (←60億!)の範囲では、p=1093、3511 のみである。
p=1093 の場合について、
広島工業大学 大川研究室のHPの中の数学の問題コーナー(問題79)に、解説が載っ
ている。
また、3p−1≡ 1 (mod p2 ) を満たす素数 p (p>3)についても同様で、
p<109 (←10億!)の範囲では、p=11、1006003 のみである。
大川研究室の解説を見ても分かるように、その証明は、実に巧妙で用意周到である。目
標を着実に視野に入れながら計算を実行しないと、思わず迷路に入ってしまうような、そん
な気分である。
(参考文献:和田秀男 著 数の世界 整数論への道(岩波書店))
(追記) 強引に計算を推し進めた解答は、こちらを参照。