| 媒介変数表示は、 | |
この曲線は、円をX軸方向、または、Y軸方向に一定倍率で、拡大・縮小することにより得られる。
の場合と
の場合がある。

楕円は、2つの定点F、F’からの距離の和が一定な点Pの軌跡である。
このときの2つの定点を、焦点という。
のとき、焦点の座標は、![]()
のとき、焦点の座標は、![]()

上記の楕円の定義を用いて実際に作図する場合、よく教科書等では、一定の長さの紐の
両端を画鋲でとめ、紐が緩まないように鉛筆を走らせる絵が描かれている。
しかし、この作画方法は一般の人を説得するには十分であるが、だいぶ誤差が伴う方法
で厳密性に乏しい。
そこで、次のように作画する方法があることを最近知ったので、紹介したい。
![]() |
2つの定点F、F’からの距離の和を 2a とする。 線分FF’の中点Oを中心とし、半径 a の 円を描く。 点Fを通る任意の直線と円との交点をH とし直線上に、FH=HQとなる点Qをとる。 点Hを通り直線FQと垂直な直線と直線 F’Qとの交点をPとする。 このとき、点Pは楕円上の点である。 |
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実際に、 PF+PF’=PQ+PF’ =QF’ =2OH (← 中点連結定理) =2a したがって、点Pは楕円上の点である。 さらに詳しくいえば、直線PHは、楕円の接線になっている。(→参考:楕円に接する円) |
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楕円は、円を一定方向に拡大縮小したものであるが、多少形は変わるものの円と同様
の性質が成り立つ。(→参考:「方べきの定理」)
円 O において、円外の1点 P から円に引いた2つの接線のなす角は、直線
OP により
2等分される。
証明は明らかだろう。
直角三角形OPAと直角三角形OPBが合同なので、
∠OPA=∠OPB
このことと同様のことは、楕円では期待できない
だろうと思いきや、次のように文言を修正すれば
やはり成り立つというのは驚きである。
左図のように、楕円外の1点 P
から、2点 F、F’ を焦点とする楕
円に引いた接線の接点を A、B
とするとき、
∠F’PA=∠FPB
が成り立つ。
F=F’ の場合が円なので、上記の事実は、円の場合の一般化になっている。
(証明)
左図のように、焦点 F、F’ から接
線に垂線を下ろし、その足を、C、C’、
D、D’ とする。
このとき、
FC×F’C’=FD×F’D’(=一定)
である。
実際に、上図において、楕円
![]()
(ただし、
とする)
の離心率を
![]()
として、焦点 F、F’の座標は、F(ae,0)、F’(−ae,0) と書ける。
点 P の座標を、(x1,y1)とおくと、楕円の準線は、 x=a/e 、x=−a/e なので、
−a/e<x1<a/e すなわち、 a−ex1>0 、 a+ex1>0 が成り立つ。
このことから、点と直線の距離の公式を用いて、
FC=k(a−ex1) 、 F’C’=k(a+ex1)
ただし、
![]()
と書ける。 よって、
FC×F’C’=k2(a−ex1)(a+ex1)=a2b4(a2−e2x12)/(b4x12+a4y12)
ここで、 b2x12+a2y12=a2b2 が成り立つので、
FC×F’C’=b4(a4−(a2−b2)x12)/{b2(a4−(a2−b2)x12)}=b2
同様にして、 FD×F’D’=b2 が成り立つので、
FC×F’C’=FD×F’D’
である。
(コメント:解析的には上記のように示されるが、もっと幾何学的に示すことは出来ないのだ
ろうか?もし、幾何学的な証明を見いだされた方は、こちらまでご教示下さい。)
上記では、離心率や点と直線の距離など解析幾何の知識を用いたが、もう少し
易しく解こうと思えば次のようになるであろうか?
楕円上の1点 P を接点とする接線に垂線を下ろしたとき、その足は楕円の補助
円 x2+y2=a2 上の点であるという事実がある。(→参考:楕円の作図)
楕円
![]()
において、傾き m の接線の方程式は、
で与えられる。
実際に、楕円 b2x2+a2y2=a2b2 に、y=mx+k を代入して整理すると、
(a2m2+b2)x2+2kma2x+a2(k2−b2)=0
この2次方程式が重解をもつので、
判別式 D/4=k2m2a4−(a2m2+b2)a2(k2−b2)=0
これより、 k2=a2m2+b2 なので、求める公式が得られる。
いま、この接線に垂直で焦点を通る直線は、
![]()
2つの直線の交点の座標を、(X,Y)とおくと、
(Y−mX)2+(mY+X)2=a2m2+b2+a2−b2=(m2+1)a2
(m2+1)(X2+Y2)=(m2+1)a2 から、 X2+Y2=a2
以上から、 2つの直線の交点は、円 X2+Y2=a2 上の点である。
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よって、 OF2=a2−b2=OF’2 なので、
(FC2+b2)F’C’=(F’C’2+b2)FC
(FC×F’C’−b2)(FC−F’C’)=0
FC−F’C’=0 すなわち、 FC=F’C’ のとき、
FC=F’C’=b なので、 FC×F’C’=b2 が成り立つ。
FC−F’C’≠0 のとき、 FC×F’C’=b2 が成り立つ。
以上から、何れにしても、 FC×F’C’=b2 が成り立つ。
(コメント:計算量はそれほど変わらないかな?)
さて、証明の本題に戻ろう。
左図において、
FP=L、F’P=L’、∠F’PA=α、
∠FPF’=β、∠FPB=γ
とおく。
FC×F’C’=FD×F’D’ なので、
Lsin(α+β)×L’sinα=Lsinγ×L’sin(β+γ)
すなわち、 −2sin(α+β)×sinα=−2sinγ×sin(β+γ)
三角関数における積和の公式により、
cos(2α+β)−cosβ=cos(β+2γ)−cosβ
よって、 cos(2α+β)=cos(β+2γ) より、 cos(2α+β)−cos(β+2γ)=0
三角関数における和積の公式により、 −2sin(α+β+γ)sin(α−γ)=0
明らかに、 0<α+β+γ<π 、−π<α−γ<π なので、 α−γ=0 である。
したがって、 α=γ より、 ∠F’PA=∠FPB が成り立つ。 (証終)
(コメント) この性質は、名古屋工大の入試問題で問われた。
上記では、「∠F’PA=∠FPB」であることを解析的に示したわけであるが、初等幾何学的
証明を当HP読者のM.S.さんよりメールで頂いた。(平成25年2月23日付け)
(証明) Fの接線PBに関して対称な点をF0、F’の接線PAに関して対称な点をF0’とおく。

このとき、次のことが成り立つ。
(1) 3点F、A、F0’および3点F’、B、F0は同一線上にあり、F’F0=FF0’=(長軸の長さ)
実際に、点Aは楕円上の接点なので、∠PAF=∠HAF’
また、△AHF’≡△AHF0’なので、∠HAF’=∠HAF0’
よって、 ∠PAF=∠HAF0’から、3点F、A、F0’は同一線上にある。
このとき、 FF0’=FA+AF0’=FA+AF’=(長軸の長さ)
同様に、3点F’、B、F0は同一線上にあり、F’F0=(長軸の長さ)であることも示される。
(2) 対称な点なので、PF=PF0 、PF’=PF0’
(1)(2)より、 △PF0F’≡△PFF0’(3辺相等) なので、 ∠F0PF’=∠FPF0’
従って、 ∠F’PF0’=∠FPF0’−∠FPF’=∠F0PF’−∠FPF’=∠FPF0 より、
∠F’PA=(1/2)∠F’PF0’=(1/2)∠FPF0=∠FPB (証終)
(コメント) 鮮やかな初等幾何的証明ですね!とても分かりやすいです。M.S.さんに感謝
します。因みに、平成25年2月19日に証明されたそうです。
楕円の持つ次の性質も面白い。
楕円
![]()
上の点 P と焦点 F を結ぶ線分 PF の
中点 M を中心とし、MPを半径とする
円は、楕円の補助円 x2+y2=a2 に
内接する。
(証明) 楕円の離心率を、 e とすると、、焦点 F の座標は、F(ae,0)
と書ける。
点 P の座標を、(x1,y1)とおくと、 M((x1+ae)/2,y1/2) である。
このとき、 OM2={(x1+ae)2+y12}/4 で、
(ae)2=a2−b2 、 y12=(a2b2−b2x12)/a2
より、 OM2=(x12+2x1ae+(ae)2+y12)/4
=(x12+2x1ae+a2−b2+(a2b2−b2x12)/a2)/4
=(x12+2x1ae+a2−b2x12/a2)/4
=((ex1)2+2x1ae+a2)/4
=(ex1+a)2/4
ex1+a>0 なので、 OM=(ex1+a)/2 より、 MN=(a−ex1)/2
また、 PF2=(x1−ae)2+y12
=x12−2x1ae+(ae)2+(a2b2−b2x12)/a2
=x12−2x1ae+a2−b2+b2−b2x12/a2
=(ex1)2−2x1ae+a2
=(ex1−a)2
a−ex1>0 なので、 PF=a−ex1=2MN
よって、M を中心としMPを半径とする円は楕円の補助円 x2+y2=a2 に内接する。
(証終)
以下、工事中!