読んでおきたい数学書                     戻る

 高校1年生の方からメールを頂いた。(平成17年12月15日付け)

 今勉強している数学は、どういうところで役立つのかなー?大学入試でしか役に立たないのかな? という感
じで最近、勉強の意味がわからなくなってきました。どうも学校の数学は本質的じゃないような気がします・・・。
今日風邪で寝ていて、サイクロイド曲線の描き方を思い出しました。「円を転がして描くんだよな」という風に。そ
れで、楕円形ではどうなるんだろう? 疑問が出てきました。冬休みは自分なりに曲線の自由研究でもしようか
なーと思っています。それで「曲線」で検索したら、「私的数学塾」の「いろいろな曲線」のページにたどり着きま
した。まだ習ってない記号が出てきて理解はできませんが・・・、このサイトを見て、僕の数学の世界の広さに関
する知識が広がりました。「数学」ってかなり広いんですね--!果てしなく続く道みたいです。そこで、数学に関
する本を分野別にまとめて紹介してほしいのですが...。難易度とか必要な数学の知識なんかが載ってると助
かります。


 学校数学に疑問を呈されているご様子、全く同感!生徒の負担が大きいという理由から
か数学用語の厳選化、内容の精選化が進み、しかも現地調達方式という名のもとに、本来
あるべき数学教程の姿とは違う形で展開されているのが現状である。

 本来数学は楽しいもの、面白いものであるはずなのだが、現在のカリキュラムでは基礎の
習得のみに追われ、実り豊かな応用を見せる時間がほとんどない。したがって無味乾燥な
計算、公式を単に当てはめるだけの計算に終始し「数学とはこんなにつまらないものだ!」
という誤った印象を生徒に植え付けて、数学の学習を終えているように感じる。

 数学の実り豊かな応用を享受するには、ある程度の予備知識が必要である。そこで、こ
のページでは、数学を自学自習される方のために、数学の各分野の入門書一覧的なもの
を整理しようと思う。

 ただ、数学の分野は幅広く、浅学の身の私としては、その全てをカバーすることは不可能
である。読者の方で、この分野を理解するにはこの本がいい!というものがあれば、是非
こちらまでメールでお教えいただけたら幸いである。

分 野 書 籍 名 著 者 名 出 版 社 名 コ メ ン ト  
微分積分 ε-δに泣く 石谷 茂 現代数学社 高校数学から大学数学への橋渡し的名著である。いろいろな数学の盲点に気づかされ思わず「はっ!」とさせられる。大学入試問題の背景を知るにも有効であろう。
微分積分 MaxとMinに泣く 石谷 茂 現代数学社
線形代数 ∀と∃に泣く 石谷 茂 現代数学社
線形代数 DimとRankに泣く 石谷 茂 現代数学社
微分積分 微積分の根底を
さぐる
稲葉三男 現代数学社 曲線など微分積分の素朴な応用が堪能できます。大学数学を学ぶ心構えがひしひしと伝わってきます。
一般 数学迷答集 田村三郎
船越俊介
講談社 小〜高1の算数・数学の誤答から、間違った理由を探ろう、という本。(設楽さんの推薦図書)・・・絶版らしい! 
         

(追記) 平成24年5月20日付け

 数学書ではないが、数学啓蒙書として、

小島寛之 著  天才ガロアの発想力  (技術評論社)

は秀逸である。

 ガロアの理論におけるガロアのアイデアが分かりやすく解説されていて、「そうか!そうだ
ったのか〜」と感心することが多く、3日位で一気に読み上げることができた。中学・高校で
習う解の公式は与えられた方程式の係数で記述される。その方針だと、より高次の方程式
について解の公式の存在の有無を語ることは厳しい。ガウスは、有理数全体からスタートし
て、べき根を加えて体を拡大することを繰り返して、何れすべての解を含む体に到達できる
かどうかで解の公式の存在を判断した。

 先人たちの偉大な発想にただひたすらに脱帽するばかりである。



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