整数問題                                 戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「FN」さんから頂いた話題である。
                   (当HPの掲示板「出会いの泉」 平成22年5月15日付け)

 数研出版の「数学難問集100」の入門の部の2番に次のような問題がある。

 n は2以上の整数とする。

(1) n で割ると 1 余る正の整数は n と互いに素であることを示せ。

(2) (n−1)n(n+1) の正の約数の中で n で割ると 1 余るものをすべて求めよ。

                              (出典:お茶の水女子大学入試問題)

 FNさんによれば、掲載されている解答(平成19年4月発行)が全く解答になっていないと
のことである。

 FNさんは、これよりも難しいが、一般的な状況を表していると思われるという類題を作ら
れた。

 n は2以上の整数とする。

(1) n で割ると 1 余る正の整数は n と互いに素であることを示せ。

(2) n(n+1)(n+2) の正の約数の中で n で割ると 1 余るものをすべて求めよ。

 この類題を解くことで、冒頭の問題の理解が深まるそうである。さらに、数研出版の解答
のような方法では解けないことも分かるとのことである。

 FNさんが、類題の解答を寄せられた。(一部多少文言等を修正させていただきました。)

(類題の解答)

(1) n で割ると 1 余る正の整数は、0 以上の整数 k を用いて、 n・k+1 とおける。

  このとき、 n・(−k)+(n・k+1)・1=1 なので、n と n・k+1 の公約数は 1 以外に

 あり得ない。よって、n と n・k+1 は互いに素である。

(2) (1)と同様にして、n(n+1)(n+2)の正の約数で、n で割ると 1 余る数は、0 以上

 の整数 k を用いて、 n・k+1 とおける。

 k=0 のときの n・k+1=1 、k=1 のときの n・k+1=n+1 は、n(n+1)(n+2)

 の正の約数で、明らかに、n で割ると 1 余る数である。

  よって、以下では、k は2以上の整数として考えてもよい。

 n・k+1 は、n で割ると 1 余る正の整数なので、(1)より、n と互いに素である。

  したがって、n・k+1 は、(n+1)(n+2)の約数となる。

 このとき、 (n+1)(n+2)=(n・k+1)・m (m は整数) とおける。

  ここで、 n+1<(n・k+1) なので、 n+2>m である。

 また、(n+1)(n+2)=(n・k+1)・m の左辺は、n で割ると余りが2なので、右辺の m

 も n で割ると余りが2でなければならない。

 ところが、n+2>m なので、m=2 となる。

  このとき、 n2+3n+2=2n・k+2 において、

 n が偶数のとき、上式を満たす整数 k は存在しない。

 n が奇数のとき、上式より、 k=(n+3)/2

  以上から、n(n+1)(n+2)の正の約数で、n で割ると 1 余る数は、

   n が偶数のとき、 1 と n+1 のみ

   n が奇数のとき、 1 と n+1 と n(n+3)/2+1 のみ

(コメント) FNさん、とてもエレガントな解答ですね!感動しました。FNさんに感謝します。



   以下、工事中