ぶらり男二人旅 〜房総半島編〜

’97年卒  長沢 宏一郎


2月12日、中には大雪に見舞われている地方もあるというのに房総はお花摘みのシーズン真っ只中。この機会を逃さずべく、3連休で暇を持て余し気味であったわたくしと山本健(熟女好き)は房総半島突端を目指し、車を走らせた。

今回の旅には目的が2つあった。ひとつは山本が先日写真機を購入したばかりであったため、撮影会を開催しようと思い、一足早い春を迎えた房総が撮影には最適であると判断したからである。もうひとつはわたくし愛用の回転寿司チェーン店「スーパー回転寿司やまと」発祥店が館山(地図参照)にあり、そこで旨くて安い寿司を腹一杯食べたかったからである。

10時半に千葉の自宅を出発したものの、3連休中とあってか道路が渋滞気味であった。通常の3倍近い時間をかけて木更津までたどり着いたものの、この先片側1車線になるため不安を感じ始めたその時に、渋滞を示す掲示板が現れた。わずか10数キロの距離に90分以上かかることを告げられたため、裏道に逃れることにし、それが幸いして予定時間より2時間以上遅れたものの館山には14時半には到着することが出来た。ローカル雑誌「千葉ウォーカー」に掲載されていた地図を頼りに「スーパー回転寿司やまと」を無事発見したが、そこで思わぬトラブルに遭遇した。普通14時半といったら、

飲食店は休憩時間と称し、店の前には「準備中」の札を掛けて暖簾をひっくり返してしまうような時間帯である。しかし「やまと」の駐車場はほぼ満車状態であり、店の前には人だかりが出来ていた。案の定我々の前には十組以上もの先約がいたため、やまとはわたくし行きつけの支店に晩御飯で行くことにし、お花摘みが出来るであろうスポットを目指して、更に南下した。

ぶらぶらと「フラワーライン」という道を流していると、ようやくいい感じの場所にがらがらの駐車場を発見することが出来、車を止めた。傍らには小さな花壇が作られていたのだが、この花壇を山本が気に入ったため撮影会はこのちいさな花壇前で開催することに決定した。ちょっと行けば、一面とはいかないまでも、それなりの花畑があるはずにも関わらずこんなところで花を撮影し始めるところは、いかにも山本らしい。そのうち花には飽きて、目の前にある磯へ撮影場所を変更した。

磯には釣りをするひとりの老人がいたのだが、案の定山本はこの老人を撮影し始めた。結局2枚も老人を撮影したらしい。しかし、このようなものに限って味のある写真に出来あがっている場合があるところが写真の奥深さである。ほかにも遠くにいる親子連れなど、通常とは違う被写体を探しては撮影をしていった。一通り撮影すると山本が飽きてきたようなので、今回の撮影会は以上で終了となった。

フラワーラインを千倉方面に進む中で途中のセブンイレブンに立ち寄り、お互いパン少々と飲み物を購入して、湾に突き出た防波堤のような場所で食事を取った。普通こういう場所はカップルに占領されているのが相場だが、この時は周りに人がおらず、男二人旅にふさわしいムードを楽しむことが出来た。海には小魚の泳ぐ姿が見えたのでパンのかけらを投入したが、全くもって無視された。のんびりとした時の流れに「バイクでツーリングしている時のようだね」などと会話ものんびりと交わされた。遠くに見える消波堤のような場所で、数人のおっさんが釣りをしている。そこへはボートで行くしか手段がないようだったが、皆手漕ぎボートを使用していた。湾内の穏やかさ故に手漕ぎでも問題ないのだろう。「何で海なのに、手で漕ぐボートなんだよぉー!」と山本は興奮すると共に、カメラを車に置いてきた事を後悔した。しかし、カメラは常に携帯しなければならないということを学習出来たことは、後々無駄にはならないだろう。おっさん二人で漕ぐボートは、被写体としては面白かったに違いない。

楽しい房総散策もつかの間、渋滞のせいで帰る時間がはやくも訪れた。しかし、帰り道は行きより渋滞が激しさをましており、刻々と時間が過ぎていく。このあとわたしの頭の中では、少し遠回りして「月の砂漠」という歌で有名な御宿海岸に行く予定であったが、寿司屋の営業時間の問題もあり今回は断念せざるを得なかった。白砂の奇麗な海岸であり、昨年の原連合襲来の時には温存して連れて行かなかったお気に入りの場所である。きっと山本と素晴らしい時を過ごせただろうに残念でならない。

あまりの渋滞に辟易し、原お墨付きの県道通称「天津小湊養老渓谷線」で山間部を縦断することにした。こちらは渋滞もなく、大幅にロスした時間を取り戻すことが出来たが既に日没していたため、景色を楽しむことは出来なかった。しかし、途中で車を停めて空を眺めると、美しい星空を見ることが出来る。今回は外が寒かったので、山本との星に関する語らいは実現しなかった。

なんとか21時ちょっと過ぎに、「やまと」へ到着した。チェーン店なので館山やここ以外にも数店舗県内にあるが、今回は愛用のユーカリが丘店を選択した。ユーカリが丘については以前の「第2回関東山歩会OB会議事録」をご参照いただきたい。ラストオーダーが21時40分ということだったので、急いで食べたいネタを注文して食べられるだけ食べる作戦を採った。山本は3ヶ月ぶりの寿司であり、しかも朝から寿司のことばかり考えていたせいもあって、素晴らしい食いっぷりである。それを惚れ惚れしながら眺めるわたくしは、さながら食べ盛りの息子を見守る親のような気分であった。山本は目前にいて相手をしてもらった板前を気に入ったようだが、彼は3月より成田店に移籍してしまう。是非吉田氏が来葉した際には、成田店へ行こうと思う。2人で値段を考えずに食べた割には、今回も一人頭\2,000とお安く済んだ。近くに住んでいる河森が羨ましい。

今回のぶらり男二人旅には、これといったハイライトがなかったが、最近深山への投稿がめっきり減少しているので、とりあえずご報告させて頂くことにした。次回のぶらり男二人旅は、伊豆半島よりお伝え致します。スペシャルゲストも登場予定です。


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