小川湯
2006.11.30休業

宮津市字小川700 営業時間:15:40〜21:00 定休日:3・8のつく日
北近畿タンゴ鉄道「宮津」下車 徒歩約15分

 

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入湯日:2006/11/27 16:00

 11月22日付の京都新聞に、「宮津唯一の銭湯93年の歴史に幕」という見出しで小川湯さんが11月いっぱいで廃業するというニュースが掲載され、一路宮津へ。京都新聞によれば、小川湯さんは大正2年の創業。現在4代目のご主人が一人で営業されているとのこと。
 小川湯さんには以前一度入りに行ったのですが、元々の定休日8の付く日に加え、3の付く日も定休になっており、入れなかったといういわく付きの一軒でもあります。
 石川の実家に帰ったまささんも、はるばる駆けつけるとのことで、小川湯で落ち合うことにし、雨の9号線をひた走ったのでありました。

 写真をたくさん撮らせてもらったので、入浴記は補足程度にということで。
 小川湯さんは、洋館風の建物も珍しいのですが、昔ながらの石の浴槽が京都府下では唯一残るお風呂屋さんでもありました。男湯は向かって右側に30センチほど浴槽を広げた痕が見られるのですが、これは条令で浴槽の広さが規定され、それを満たすために広げたあとなのだとか。右側に副浴槽がもうひとつあったそうですが、その際に主浴槽のみにされたそうです。ちなみに、女湯には、子供でも安全に入れるよう、浅い副浴槽があるそうです。
 宮津に残った最後のお風呂屋さんということで、店を閉めるに当たっては行政にも相談に行かれたそうですが、宮津も御多分にもれず、非常に厳しい財政状態の自治体で、現在のところ再開の手だてはないとのこと。しかしながら、一縷の望みとして、市長が新しく代わった若い方で、援助が受けられれば再開の目もあるようなお話しをご主人はされていました。希望的観測を込め、休業表示(いままで休業は案内していませんでしたが・・・)にしておきます。

↑踏み込みのある石の浴槽は京都府でここだけ(上左)。
浴槽の隅の漕は、直釜時代の名残り。子供時代には女湯と往き来できたとご主人の談(上中)

↑ロッカーの扉裏広告は、何故か飲み屋が多くありました。
お寺に並んで、ヌードモデルのジグソーパズル。


←注意書きがユーモラス。

→番台は使われておらず、ご主人は男湯側にスタンディングスタイル。
番台上には、小川湯外観が描かれた油絵も。地元の画家・浜田さんによるもの。




 宮津に来たなら、駅前の食堂兼居酒屋兼民宿の「富田屋」は外せないところなのですが、この日は月曜で定休。富田屋さんからもう少し市役所の方に行った銭湯員さんご推薦の「カレー焼の店 あかふく」のご紹介です。
 ひと言で言えば、大判焼きの中にカレーが入っているのですが、形が細長く、結構なボリューム。カレー以外にも、あん、クリームと計3種類あり、1本100円で売られています。カレーはキャベツなどの具がたっぷり。個人的にはまったりとしたクリームが一番でした。持ち帰りの方が多いですが、店の中で食べることも可能で、地元中学生が学校帰りに立ち寄っていました。

 

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日の出湯

舞鶴市字東吉原297  営業時間:16:30〜20:30 定休日:土曜日
JR「西舞鶴」下車 徒歩約20分

 

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入湯日:2006/11/27 19:00

 宮津の小川湯さんに入ったあと、舞鶴に移動。京都府下で最後に入り残した日の出湯さんに入ってきました(サイトでは、東舞鶴の昭和湯さん、福知山の御霊湯さんをアップできていません)。
 日の出湯さんは、舞鶴湾から伸びる水路近くにあり、水路沿いの民家は船が着けるような構造になっています。日の出湯さんのある通りは、車がすれ違えないぐらいの路地で、昔の町並みが残るなかなかいい雰囲気です。
 日の出湯さんも格子が残る昔ながらの造り。屋号も挙がっていません。引き戸を開けると土間に番台の造りですが、目隠し用のカーテンがなかなかしっかりとしてまして、慣れてない私にまとわりつく、まとわりつく(笑)。苦労して中に入ったのでありました。
 脱衣場はほどよく改装され明るい感じです。仕切壁側にロッカーがありますが、鍵は全滅。まあ、それだけ地元に密着したお風呂屋さんということです。ロッカーの上の棚には、船の名前でしょう「○○丸」と書かれた洗面器も置かれています。
 アイテムとしては、旧式按摩器、デジタル体重計、赤旗新聞、黄色のプラ籠、床は籐筵、冷蔵庫にはピクニックや牛乳も入っています。壁には、この地区のお祭りであるお盆の「万灯籠」と秋の「太刀振り」のポスターが貼られています。浴室に入る引き戸が、新しい木製なのもいい感じです。
 浴室は、中央に深浅2漕の主浴槽のみ。深い方はまささん持参の温度計で46度とかなり熱いお湯です。浴槽を取り囲むようにカランが17カ所。カラン付近は黄緑色のタイルが使われ、浴室も明るい感じです。この規模としてはカランが多いですし、シャワーも付いています。
 浴室奥の壁にまるい穴があり、釜場の温度計が見られるようになっているのですが、針は20度以下の表示。壊れてますね、はい。天井は四角錐型でピンク色。脱衣場側の構造がちょっと面白く、1メートル弱ぐらいの幅で、湯気抜きのようになっています。この分だけ浴室を広げられたのでしょうかね。洗面器が白ケロリンなのですが、印刷が2種類あり、ちょっと珍しいものでした。(屋号が挙がっていないと思ったら、日除けに隠れている蛍光灯に「日出湯」と書かれていました)
 これで一応、京都府下の組合加盟銭湯は全て入浴したことに。約4年半の行脚なのでした。

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若の湯

舞鶴市字本町58  営業時間:16:00〜21:30 定休日:金曜日
JR「西舞鶴」下車 徒歩約10分

 

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入湯日:2005/04/24 16:30

 ついに憧れの西舞鶴若の湯さんに入ってきました。何が私の心を捉えたかっていうと、その洋風ファザード。京都市内にも洋風建築のお風呂屋さんは数少ないのですが、西舞鶴に2軒しか残っていないうちの一軒が、この若の湯さんで洋風な造りになっているのです。
 舞鶴は以前仕事でまわっていたことがあるのですが、当時は銭湯に興味はなく若の湯の存在も数年前に知ったのでした。若の湯さんの辺りは、私が仕事できていた10年ほど前とはかなり印象が違っていました。カラーブロックの舗装や、商店街のモスク風アーチなんてなかったように記憶しています。西舞鶴駅からだと駅前のアーケード商店街を端まで抜け、そのまま真っ直ぐ。徒歩15分ぐらいの場所です。
 さて、明るいうちに外観をカメラに納めいざ入湯です。暖簾をくぐり引き戸を開けると土間に番台の古風な造りですが、土間が狭く普通の家ぐらいの広さです。番台の上にテレビがあり、番台の女将さんはテレビの向かいに据え付けられた鏡でテレビ鑑賞です。
 入ってちょっと変な感じがするのは、浴室が脱衣場の奥ではなく、脇にあるためです。普通のお風呂屋さんの場合、浴室も仕切り壁で男女に分けられていますが、ここは男女が完全に独立した浴室になっているのです。立命館大学の野村君の聞き取り調査によれば、敷地の奥行きがなくこういう形になっているのだとか。個人的には釜が2つあるのかと思いましたが、釜はひとつで両方の浴槽にお湯を送っているそうです。
 脱衣場の様子ですが内装に関して洋風な部分はなく、天井も格子風の枡になっており男女仕切の欄間は、雁(カモ?)に笹という純和風な物でした。床は籐筵の上にゴザが敷かれ、かなりのクッション性を楽しめます。突き当たりが構造上壁なので、そちらの面に木製のロッカーや、ラックが置かれていました。脱衣籠があるのですがロッカーに入るサイズではなく、ロッカーor脱衣籠という選択になります。正面の壁には扇面に大黒様と戎様の縁起物も飾られていました。京都市内で見たことのない造りとしては、洗面所の鏡が前傾につけられているのが興味深いところでした。ドライヤーは古い木製の料金箱だったのですが、按摩機と共に10円という料金も特筆すべき点です。
 浴室ですがこぢんまりとしており、浅風呂とジェットが一機ついた深風呂があるのみ。特徴的なのは、京都では珍しいタイル貼りの踏み込み(浴槽の外側の段)が付いています。壁のタイルは2m弱ぐらいの高さまでで、その上は板張りになっていました。壁面が全部タイル貼りでないのは、地方銭湯の特徴でしょうかね。面白いものとしては「浄心のことば」というプレートがあり「あたまよ、ありがとう」などとありがとうの言葉がつらつらと連ねてありました。水風呂がないのであまり長居できませんでしたが、明るいうちに入る浴室はなかなか気持ちよくまったりと下のでした。

 予備情報として朝日新聞京都版で毎週連載されている「週刊まちぶら」の4月4日付朝刊で、舞鶴の「真名井通・平野屋通」が取り上げられており、若の湯の女将さんが写真入りで紹介されています。興味のある方はご参考に。

 

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三笠湯
2005.6.30廃業

舞鶴市字浜1259  営業時間:16:00〜21:30(+日曜朝風呂10〜12) 定休日:金曜日
JR「東舞鶴」下車 徒歩約3分

 

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(一筋ずれているかもしれません。要注意)

入湯日:2005/04/24 18:00

 舞鶴2軒目は、東舞鶴駅近くの三笠湯さんへ。このお風呂屋さんは、中尾保さんが書かれた「銭湯浪漫」(文芸社2000)という本の中にいろいろとエピソードが載っていて興味がありました。写真も、渋〜い銭湯マニアを唸らせる「いろは・・・」と墨で書かれたロッカーの写真が載っています。
 さて、今回の入浴記。まわりに特に何があるというシチュエーションではありませんが、建物脇にお地蔵さんの祠をすっぽり納める小屋が建っています。京都市内のお地蔵さんは腰の高さぐらいの台座の上に祠があるのが定番ですが、こちらの場合コンクリートの低い土台に直接お地蔵様が置かれ、祠がかぶせてあるような感じでした。
 道路に面して板塀があり、入口にはアーチが掛かり中央には「ゆ」と書かれた行灯。むくりのきれいな入母屋の屋根には、「三笠湯」と入った瓦に、お寺の鴟尾(しび)を思わせる瓦も乗っています。建物の造りからして戦前のものには間違いありませんが、かなりの渋さです。
 左右に分かれた引き戸を入ると、土間に番台の造りは昔のまま。しか〜し、そこに「銭湯浪漫」の世界はなく明るい脱衣場が広がっていたのでした。脱衣場の片隅には大きな洗濯機と乾燥機。天井にはビルトインのエアコン。ロッカーも新しくなっています(ロッカーの鍵は番台で借りる方式です)。
 いつもの観察ポイントとしては、床はゴザ、籠は丸籠、男女仕切の奥に伏見稲荷のお札、壁にはさすがお膝元と思わせる海上自衛隊のカレンダー、舞鶴八千代という映画館のポスター(クレヨンしんちゃん)、冷蔵庫の牛乳は毎日牛乳でした。男湯側には建物正面から脇にかけて庭があり、脱衣場も開放的な感じで個人的には好きな雰囲気です。
 浴室の方もきれいに改装されていますが、至ってシンプルな構成です。奥の壁側に深風呂と泡風呂のついた浅風呂のみの浴槽構成で、カランが男女壁と島カラン一列と感じです。ここも西舞鶴の若の湯と同じく、壁のタイルは背丈ぐらいまでしか貼られていませんでした。面白いのは湯気抜きで、見上げると木造の煙りだしの様な構造が見えました。庭側に大きな窓があるので、かなり明るい感じの浴室です。
 お風呂上がりは、冷蔵庫のビン入りコーラを飲みながらちょっとご主人にお話しを。三笠湯はなんでも明治40年に創業したとのこと。屋号の由来は、三笠通という通り名から来ているそうですが、なんでも東舞鶴の通り名は、明治時代の戦艦の名前が付けられているのだとか。東舞鶴の歴史を紐解くと明治34年に舞鶴鎮守府が置かれ海軍施設が出来ていくのですが、戦艦三笠は日露戦争(明治37-38)の時の最新鋭鑑。ほかにも富士、大門、八島、敷島、朝日、初瀬などという当時の戦艦名が通り名として残っています。いや〜、お風呂屋さんに行くと歴史の勉強にもなります。はい。
 三笠湯さんは、北部の銭湯としては珍しく(ここだけ?)日曜日に朝風呂もされていますので、日曜のお出かけの際にもどうぞ。

 

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一の湯

綾部市幸通27.28合地  営業時間:16:00〜22:30 定休日:4・14・24日
JR「綾部」下車 徒歩2分

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入湯日:2002/09/03 19:00

 浜坂の七釜温泉の帰りに綾部駅で途中下車。次の普通電車までの1時間で一風呂浴びてきました。場所は綾部の駅から徒歩2分ぐらいの所。駅前の信号を渡って一筋目を右に曲がると一の湯があります。京都市内を離れての遠征第一弾。期待を胸に暖簾をくぐりました。暖簾をくぐるとフロント形式に改装した番台におばあちゃんが出迎えてくれました。
 料金は京都府内ですので350円。脱衣場はそんなに広くありませんがベンチやマッサージイスもちゃんとあります。嬉しかったのは四面体の冷ケースの中の瓶牛乳。昔ながらの形です。やっぱりお風呂屋さんにはこれでしょう。
 さあ服を脱ごうと辺りを見ますが、脱衣籠がありません。直接ロッカーを利用するようです。そういえば東京の銭湯にもなかった・・・この方が一般的なのかもしれません。床は昔うちでも敷いてました、い草のゴザが板の間の上に敷いてあります。浴室へ行く前にしばしトイレタイム。脱衣場の脇にトイレあるのですが、男性用便器の上に水道がつながっていません。もしやと思い大の方の扉をあけると洋便器が置いてあるのですが、簡易のやつで水洗にはなっていません。いつ以来でしょう家の中にあるぼっとん便所(方言かもしれませんが他の表現では表せない)に巡り会うのは。ここで出会うとは予想外。
 なかなか浴室の方にたどり着きませんが、浴室内は改装されていてすごくきれいですよ。まず入って左側に脱衣場に突き出す形でサウナもあるし、つづいて子供風呂(浅湯)、ジェット風呂、スーパージェット座風呂(腰掛けると背中・腰・ふくらはぎにジェットが当たる代物)、電気風呂、深風呂、薬風呂(泡風呂)、入って右手に水風呂とフルコースです。女湯とのしきりの壁は煉瓦調のタイルが貼ってありますし、京都市内の銭湯にもまったく引けは取りません。いやあ、途中下車銭湯の旅もいいもんです。

 綾部はグンゼの発祥の地。グンゼのパンツのルーツはここにあるのです。現在本社は大阪ですが、綾部には工場と研究所、
記念館があります。駅はいつの間にか建て替えられ、改札が跨線橋にある駅になっています。綾部までは、京都市内からだと車で京都縦貫道を使って約1時間半。電車だと特急で約1時間の距離です。市内には、一の湯も合わせ3軒の銭湯が残っています。


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竹の湯
2005.6.30廃業

綾部市中ノ町2丁目34ー2 営業時間:16:00〜22:00 定休日:5・15・25日
JR「綾部」下車 徒歩約5分

 

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入湯日:2006/08/19 17:30

 綾部で一軒入り残していた竹の湯に入ってきました。駅からだと歩いて5分ほどの距離です。竹の湯より1本駅寄りの筋は広小路商店街という小旗がはためき有線が流れている商店街。1本駅より遠い側は、住所が本町○丁目のなので、昔のメインストリートでしょう。
 角地にある竹の湯ですが、なかなか立派な建物です。鬼瓦にはシャチホコのような魚の尾っぽ状の意匠がありますし、2階には懸魚も見られます。
 暖簾をくぐり引き戸を開けるとタタキになっていますが、ここでまず感動! 番台がタタキ張り出すようにあるのですが、脱衣場側を除く3面が格子になっていて帳場のような感じです。お金を渡せるように小窓状の枠もあり、こういう形状は初めて見ました。
 脱衣場は改装されていて、古い物は漢数字の番号がふられたロッカーぐらいでしょうか。脱衣籠は丸籠が5個置かれていましたが、誰も使っていません。他には中央にベンチが1脚。男女壁の上に小さなテレビが1台。ヤマトのアナログ体重計に旧式按摩器といった具合です。ドライヤーの料金箱に竹の絵が描かれていたのは、竹の湯の屋号を意識してのことでしょうかね。
 脱衣場と浴室の間だのタイルスペースが広く取られているのは、北部の特徴ですね。男女壁側に洗面、反対側にトイレが設けられています。
 浴室も改装されあまり古い感じはしません。男女壁側に電気風呂、泡風呂、ジェット2カ所の複合浴槽と深風呂、その奥に3人サイズのスチームサウナ。奥に水風呂という構成です。主浴槽には、リンゴ型噴水、水風呂には親子カエルの水吐きが付いています。カランは男女壁と反対側に8カ所(たしか)、奥に2カ所ですが、すべてシャワー付き。お湯もすこぶる熱く、快適です。
 天井は四角錐型の中央に湯気抜きがあり、ブルーにきれいに塗られていました。地方銭湯に行くと壁が天井までタイル張りになっていませんが、ここも背丈ぐらいまでがタイルで、あとは新建材の壁になっています。京都市内の浴室が天井までタイル張りなのは、全国的に見れば特殊なのかもしれませんね。お客さんは常に3〜4人という感じで、ゆったりと入ることができました。
 風呂上がりに脱衣場の毎日牛乳の冷蔵庫を覗くと、見たことのないドリンクが! 大勝物産という会社が綾部にあり、ラムネやサイダーを作っているではありませんか! 迷ったのですが、ホームサイダーというやや黄色がかったサイダー80円をチョイス。少しレモンの味がするサイダーなのですが、王冠には「当り付」の文字が! でもどこにも「はずれ」とか書いてないんですよね。ちと不思議。ほかにもオールガラス瓶のラムネや、スコールのような飲料がありました。京都にはお風呂ドリンクを作っているところは、もう城南鉱泉所しかないと思っていたのですが、ここ綾部で出会うとは! 実は大勝物産は竹の湯の目と鼻の先にあり、帰りに見てきましたが、昔ながらの木造倉庫のような佇まいでした。次回は他のも飲んでみよーっと。これで綾部に行く楽しみが増えました。

 

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松本湯
2016.12休業
2017.3.31廃業

綾部市新宮町3  営業時間:16:00〜21:00頃 定休日:6・16・26日
JR「綾部」下車 徒歩約15分

 

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入湯日:2005/08/04 16:00

 

 

 以前閉店時間に外観を見て、心奪われた綾部の松本湯さんに入ってきました。この日は昼から舞鶴で仕事。帰り道にどこか入って帰ろうと企んだわけです。奇しくもこの日の舞鶴の最高気温は37度。一汗流さないとやってられません。
 松本湯到着が3時40分頃。開店は4時からだと思ったのですが、暖簾が掛かっているではありませんか。これはラッキーと思い、引き戸を開けようとしますが、開きません。暖簾はフェイントでした・・・。車を少し離れた場所に停め、4時過ぎに戻ってくると今度は引き戸が開いており、正真正銘の営業中。土間に番台の昔作りの形式ですが、脱衣場は板の間で、ロッカーには漢数字の番号が! 噂には聞いていましたが、実物を見るとなかなか感動的です。ご丁寧に下駄箱まで漢数字です。そして珍しいのは、ベンチの脇に積まれた丸籠。ちゃんと籐で編まれたものです。この雰囲気に丸籠アリって感じです。ほかにも低いながらしっかりとした格天井や、足さわりのいい板の間の床、無造作に置かれた火鉢など心を捉えるアイテムが点在しています。
 口開けの一番風呂、浴室にはおじいちゃんが一人のみ。こういう時間帯に入るのもいいもんですねえ。・・・と体を流し、浴槽に浸かろうとすると、これが熱くて入れない(苦笑)。でも温度計表示は42.5度ぐらいなんですよねえ。体感温度計が暑さで壊れたか? 
 浴室は本当にシンプルな造りで、男女壁側に浅・深2漕あるのみ。奥の深風呂にライオンの水吐きからお湯が出ています。天井は四角錐型で、中央に小ぶりな湯気抜き。奥と浴槽の反対側にカラン列という感じです。桶は黄色のプラ桶でしたが、どうも関東サイズのような気がしました。
 体を洗った後に、熱いお湯にとっぷり。長湯はできませんが気持ちいい! 風呂上がりは、牛乳をぐいっと飲み干し、扇風機の風でまったり。いや幸せ、幸せ。冷蔵庫は番台前にあって中身を確認できませんでしたが、いづみブランドのお風呂ドリンクがあるようです。
 長々と語るよりも写真を撮らせてもらったので、そちらでお楽しみ下さい。

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桜湯

福知山市西長24  営業時間:15:30〜20:30 定休日:水曜日
JR山陰線「福知山」下車 徒歩約20分 

 

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入湯日:2005/06/24 16:30

 京都府下でまだ一軒も紹介できていない福知山へ。福知山は以前仕事でまわっていたのですが、訪れたのはほぼ10年ぶり。その変わり様に驚きました。国道9号線沿いに郊外型の店舗がずらーっと並び、JRも高架化工事中。逆に元々の中心地であった駅から御霊神社一帯は寂しいものです。新町商店街という福知山で一番賑やかだった商店街は、シャッター通りと化していました。お風呂屋さんはこの一帯に固まっています。組合のサイトでは休業中1軒を含め福知山は4軒掲載されていますが、現在営業しているのは2軒のみ。営業しているはずの仲ノ湯にも「当分の間休業」の貼り紙がありました。

 桜湯さんは、新町商店街の一本東の筋。駐車場も3台分確保されているので、車でも安心です。建物の前に植え込みがあり、前まで行かないと建物がよく見えないのですが、これが渋い! 昭和初期に建てられたと思われる洋風建築で、大阪型暖簾をくぐると磨りガラスに金文字で「男湯」「女湯」の文字。扉は引き戸ではなく奥にも手前にも観音開きになる使い込まれた木製扉。明かり取りの窓の桟は菱形になっていて、アールデコの流れを汲んでますね、これは。
 ひとしきり外観を愉しんでいざ中へ。土間に番台の伝統的スタイルなのですが、この空間が珍しいのです。土間の奥行きが約3mと広いのですが、天井が高いのはここまで。上がり框より奥は天井が低く、脱衣場部分は普通の家のように2階があるのです(この説明で解るかな?)男湯側の番台脇に急な階段があるのですが、その辿り着く先は脱衣場の上の2階。番台から上を見ると、2階の窓がずらーっと並んでいます。
 番台できっちり京都府下料金370円を払うと、20円のバック。まだ値上げ前料金で営業されているようです。ポスターも350円のままでした。
 脱衣場に上がってもちょっと感動。ガラス窓付きのロッカーの下段には、状態の良い柳行李が並んでいるではありませんか。これだけきれいに残っているのは、京都市内でもないです、はい。床は板の間にゴザで地方銭湯ぽいですが、灰皿代わりに置かれた火鉢が泣かせます。ロッカーの上の壁には、蒸気機関車三重連の写真パネル3点。鉄道の要所福知山にこのパネル有りということで旅情を満喫しましょう。
 他に珍しいのは、仕切壁がちゃんとした壁になっています。男湯と女湯の脱衣場のまん中に、吊り下げ形扇風機の残骸が残っているのですが、その部分だけ壁がくり抜かれていました。扇風機は新しいものが2台付いているのですが、1台はなんとセンサー式。前に行くと動き出すのです。いにしえの中に、現代技術を取り入れた遊び心とでも言いましょうかねえ。
 脱衣場と浴室の間に3畳ほどの洗面スペースがあるのも特徴です。母屋を湯気から守るためでしょうか。そして洗面台なんですが、なつかしいセメントで固めたやつ。板をめくると直径30センチぐらいの穴が開いていましたが、昔はここにガラス棒が並んでいたのかもしれません。浴室の入口上に、色ガラスが使われているのもマニアにとっては涙もの。涙を流しに浴室へ行きましょう。
 浴室はこじんまりとしていますが、手入れは行き届いています。男女壁が低く、アクリル板が足されているのですが、アクリル板に鯉の人形を貼り付けてあったり、芸の細かい演出も見どころです。天井がかなり低く、湯気抜きもこじんまりしていますが、いい雰囲気持ってます、はい。
 浴槽は男女壁側に深風呂と、ジェット2機付きの浅風呂のみ。でもここにも演出があって、湯口はライオンの口からまず小さな漕に貯まるようになっていました(どういう経路で浴槽に流れ込むか不明でしたが)。裸婦の持つ瓶からお湯が出る湯口も深風呂の方に付いています。
 浴槽の特徴としては、周りに狭いですが踏み込み(段)がついているところ。北部は大阪の影響を受けているんでしょうかね。あとタイル使いがこれまた細かく、浴槽の縁はきれいにカーブを描いていて、いつまでも撫でていたいような芸術品(マニアだけね)です。カラン上の鏡のあたりに使われているタイルも、古い物をそのまま残してあっていい味を出していました。
 風呂あがりは、オロナミンCで一服。入っていたときは貸し切り状態だったのですが、続々と常連さん登場。愛すべき地方銭湯なのでした。


 せっかくですので、新町商店街を散策すると「
福知山鉄道館ポッポランド」という施設がありました。入館無料です。C57の動輪はじめ、鉄道に関する資料展示が結構充実していました。現在北近畿丹後鉄道の宮福線として営業している路線は、北丹鉄道という会社が明治時代に計画した路線ですが、その歴史に関しての展示もあります。福知山駅の構内を再現したジオラマがあり、Nゲージの運転も行われているようです(行ったときには「本日の運転は終了」表示でした)。数分歩くとポッポランド2号館があり、C58の本物が展示されていますので併せてどうぞ。
 開館時間は10:00〜17:30。木曜定休。入場無料です。
 
新町商店街のホームページもあるのでご参考に。

 

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旭湯
2007.1休業後廃業

船井郡園部町上本町1  営業時間:17:00〜21:00 定休日:月+木曜日
JR山陰線「園部」下車 徒歩約25分 

 

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入湯日:2004/02/01 17:30

 日曜の昼下がり、陽気に誘われ園部まで行って来ました。京都市内中心部のウチからでも京都縦貫道を使えば、車で約1時間の距離です。JRだと京都駅から普通電車で45分ぐらいです。
 組合のホームページを見ると、地図中には「旭湯」と「桔梗湯」という2軒が載っているのですが、住所録には「旭湯」のみ。「桔梗湯」の方は既に廃業のようです。
 旭湯さんはすぐに見つかったのですが、開店が5時とのこと。町を1時間ほど散策してから入湯です。入口脇には廃材が積まれていましたので、今でも薪で湧かされているようです。外観はなかなか渋く、屋根に乗る瓦には「湯」の文字が入っていました。余談ですが、隣は既に廃業されているのですが、洋風の古い建物で、入口のガラスをよく見ると「内山理容室」(→写真)という文字が薄く残っていました。
 暖簾ですが牛乳石鹸の「新年」バージョン。あけましておめでとうございます。の文字が入っているヤツです。ところがこの日は2月1日。まもなく立春、旧暦では確かにもうすぐ新年ですが、いつまで掛かっているのか気になります。でも心の中ではちょっとラッキー! 来年のお正月のタイトル用に写真を撮らしてもらいました。
 さて中に入るとタタキに低い番台。番台と言っても「コ」の字型にはなっておらず長方形の台といった感じです。貯金箱のように穴が2カ所開いていたのが気になります。下駄箱はタタキの隅に慎ましやかにあり、蓋は下からつまみ上げるタイプでした。下駄箱の上には古い幔幕の張られた神棚が祀られていました。
 こぢんまりした脱衣場ですが、時代を感じさせるものがいくつかあります。
 まずロッカーですが、壁にはめ込まれたもので漢数字で「一」から「二十」まで毛筆でナンバリングされています。つまむところはほとんど取れてしまい、鍵は言うところの鍵穴型の穴が開いているのですが、実際は使えません。今まで見たロッカーの中でも最も古い部類です。
 ほかに天井もかなりの古さを感じます。板張りでパステルグリーンに塗られ、中央には昔の照明でしょうか、言葉では表現しにくい物体がぶら下がっています。
 ほか脱衣場のアイテムとしては、男女仕切側に火鉢が一個、ロッカー側にヤマトのアナログ体重計(そんなに古くない)、男女仕切の上に招き猫一匹、番台上に狛犬や福助さん、大黒さんなどの縁起物や近くの時計屋「珍工堂」の名前が入った時計などなど。冷蔵庫は浴室前の狭いタイルスペースに「小畑牛乳」と名前の入ったものがありましたが、洗面器入れになっていました。
 京都でなかなかお目に掛かれないものとしては、番台横の女湯の引き戸の上が広告スペースになっており、呉服屋さんの広告が入っていました。地のピンク色が時代を感じさせます。
 浴室の方ですが、こちらもこぢんまりとしており、男女壁側に半円形の浴槽があるのみです。カランは全部で12カ所でシャワーは付いていません。奥の壁は半分ぐらいが釜場に続く青く塗られた鉄の扉が占領していました。
 この前日、大津の
唐橋湯に入ったのですが、奇しくも半円形の浴槽といい、壁の白タイルといい非常によく似ています。よく見れば、同じデザインのタイルが使われている部分もあります。同じ施工業者の匂いがします。
 私が入ったのは開店後15 分ぐらい経った時間でしたが、浴室内に常に3〜4人といった感じでした。女湯の方からは、地元のおばちゃんの会話が聞こえてきたのですが、どうも初対面の方同士の様で、おひと方は園部からさらに奥に入ったところにお住まいのようで、帰る途中に一風呂浴びに来られたようでした。なんかいいですねえ。ちょっと買い物に来て、お風呂で暖まって帰るというのも。
 そんな会話を聞いていると、私も急ぐことはないかと思い、高速は使わず9号線をゆっくり帰ることにしました。


 園部は市街地とJRの駅の間に天神山という小高い丘があり、山をどちらかに迂回しなくてはいけません。旭湯さんのある辺りまでだと、距離的に2kmぐらいでしょうか。道案内もほとんど出ていないので、迷うかも知れませんが、昔ながらの街道筋沿いにコースをとれば歩いても苦痛にならない距離でしょう。
 私は、旭湯さんが開店するまで、城跡にある園部公園に車を停め、辺りを散策しました。
 この町で異様に目立つのが、駐車場脇にそびえ立つお城の櫓なんですが、よく見れば一階はガラス張り(笑)。国際交流センターや文化博物館、図書館などが入る施設になっていました。ほかにもこの町は、中央公民館もお城の形をしていますし、遠くにもお城の形をした建物が見えました。ちなみに園部町長は、野中広務元大臣の弟野中一二三氏です。
 個人的にこういう施設はあまり趣味でないので、図書館を少しのぞき旧市街の方へ。旭湯さんのある辺りがまさに旧市街で、数軒隣にある京都銀行園部支店は名実共に中心地でしょう。そこから昔の街道を思わす商店街が長く続いているので、そちらを散策です。
 この商店街はなかなかステキです。古い苔むした瓦が乗る土蔵造りの商店が結構残っており、歩くにはもってこいです。普通の精肉店に「猪肉あります」なんて書いてあると、さすが丹波!と嬉しくなります。 中には、若い方がろくろを回す工房や、古い映画ポスターを展示する町家を改装したような施設もありました。
 旭湯さんにいかれるなら、少し早めに行き、開店前に商店街の散策がお勧めです。

 

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竹乃湯

亀岡市西町60  営業時間:17:00〜23:00 定休日:月曜日
JR山陰線「亀岡」下車 徒歩約10分 

 

詳しい地図を見る

入湯日:2004/06/13 18:00

 亀岡に2軒あるうちの、駅から近い方の一軒です。ちょっと道路からは奥まっていますが、道路に面したお肉屋さんが目印です。建物の前に2台分の駐車場もあります。
 このお風呂屋さん。気になるのが「カラオケルームたけのこ」という看板です。駐輪場にはパトランプがくるくる回る看板まであるのです。矢印に従って門をくぐり奥に入っていくと、普通の民家の玄関に看板が・・・。もしかしてお座敷カラオケか? 気になるところです。
(→カラオケルーム「たけのこ」の看板と、その入口)
 お風呂屋さんの方は、玄関に大阪型暖簾。狭い玄関スペースがあるのですが、ここは二重扉のためのスペースになっていて、靴はそのままもう一枚引き戸を開けると、タタキに番台という構造になっています。脇にある下駄箱のところの壁は、一面竹林の写真の壁紙。さすが竹乃湯という感じです。厳重な目隠しカーテンをめくって脱衣場へ。
 脱衣場は、一昔前の感じですが、なかなか居心地はいい雰囲気です。テレビはなくBGMにクラシックが流れていました。ロッカーがなかなかいい味を出していまして、グレーに塗られた7列×5段のもので、上3段に白いアクリル板の窓が付いています。右から順番に数字が振られているのですが、なぜか1,9,17の列がない・・・。不思議です。籠は黄色のプラスチック製でしたが、ロッカーに籠ごと入れる京都方式でした。
 装飾品の類は、男女仕切の置くに白黒一匹ずつの招き猫。ロッカー側の壁に月にススキとうさぎのタペストリー。道路側の休憩コーナーにマリリン・モンローのジグソーパズルといった感じです。この休憩コーナーには座り心地のいいソファーがあり、フライデーやポストの週刊誌も揃っていました。体重計は石田のアナログ。飲み物関係は、お風呂ドリンク系はありませんが、富士商事の冷蔵庫が置かれています。
 浴室はこぢんまりしていますが、湯気抜きが大きくなかなか開放的です。脱衣場側にせり出す形で、ちょっと懐かしめのJ-popがBGMに流れる5〜6人サイズのスチームサウナ。男女壁側にジェット2カ所と信号3色点滅ネオン付浅風呂、深風呂。入口横に1人サイズの水風呂という構成です。浅風呂の底には、タイルの鯉が3匹泳いでいます。
 玄関にも竹を意識した演出がありましたが、浴室内も男女壁の一部に竹の形をしたタイルが使われています。またサウナの上には、観葉植物がたくさん並んでいてこれも目を楽しませてくれます。
 ちょっと面白いなと思ったのは、水風呂です。ライオンの水吐きは珍しくありませんが、壁面になぜか鏡があるのです。水風呂に浸かりながら、鏡を見る人っているんでしょうかねえ? ちなみに、鏡広告の中に「カラオケルームたけのこ」のもありました。
 他にはタイル使いがちょっと印象的で、男女壁は白を基調にパステル調になっています。またカランのところは、藍色の花柄、普通の壁はちょっと見掛けない縦長の楕円の模様が並んでいました。
 風呂上がりは、座り心地のいいソファーで牛乳タイム。まったりとしてきました。(まったりしすぎて、このあと風呂道具(お出掛け用)をロッカーの上に置き忘れて帰ってしまうのですが・・・)


 竹乃湯さんのすぐ近くに北町商店街という商店街があり、京都銀行亀岡支店があるのですが、京銀の支店から想像するに、おそらくこの辺りは歴史的に亀岡の中心的な場所だったのでしょう。現在でも商店街を歩けば、伏見屋という屋号の刃物屋さんがあったり、なかなか渋い商店街です。
 その京銀近くに「楽々荘」という料亭があるのですが、イタリアンをやったり、庭をビアガーデンにしたりと、カジュアルにも利用できるよう色々と工夫されていました。
 この楽々荘、元は田中源太郎という明治時代に京都の殖産事業を多く手掛け、同時に政治家として活躍した亀岡の名士の邸宅で、庭は円山公園や平安神宮の作庭で有名な7代目小川治兵衛さんの作、洋館には山陰線の工事で使われたレンガを用いるなど、当時の粋を尽くしたような贅沢な造りで一部は文化財にも指定されています。庭園が見渡せる部屋は宿泊も出来、ほとんどがスウィートというこれまた贅沢なお宿です。(写真左:正面玄関、写真右:ビアガーデンの入口)
 ビアガーデンやイタリアンレストラン「チンギアーレ」は、目茶高という料金でもないので、京都の奥座敷、隠れ家的な使い方をするにはいいですよ、ここは。
 残念ながら、風呂上がりに一人で入る勇気はなくスルーしてしまいましたが、ちょっと押さえておきたいなと思った一軒でした。きれいな作りの
楽々荘のホームページもありますので是非一度。

 

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みやこ湯
2012.3.31廃業

亀岡市京町24  営業時間:16:00〜22:45 定休日:火+金曜日
JR山陰線「亀岡」下車 徒歩約15分 

 

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入湯日:2004/05/30 18:00

 亀岡駅から南に徒歩15分ぐらいのところにある都湯さんです。都湯さんがあるのが京町。この辺りには、呉服町だとか旅籠町など由緒のありそうな町名が並んでいます。
 外観は普通の民家っぽい佇まいで、暖簾は京都型で男女それぞれに掛かっています。暖簾の先の引き戸を開けると、タタキに番台の古い形式でしたが、脱衣場自体はきれいに改装されていて明るい感じです。とはいえ、昔の面影もよく見れば残っています。まずは脱衣場の脇にある急な階段、かなりの傾斜です。そしてロッカーの上に並んだ柳行李。数個には屋号が入ったものもありました。また入れ子になるタイプのもので、大小2種類のサイズが揃っていました。
 最初柳行李を使おうと思ったんですが、ロッカーを開けてみると奥行きが浅く、籠ごと入りません。残念ながら柳行李は使えませんでした。でもですねえ、このロッカーを開けると扉の裏にマニア心をくすぐる昔の広告が残っていました。「貴重品は番台に」の注意書きの下に「ビタミンローヤルゼリー+乳酸菌=ピロン」という広告があるのですが、このコピーがいいんです。「ママすてき!パパもりもりで!ボク元気!」どうです?いいでしょ。
 その他脱衣場の様子ですが、男女仕切に七福神や鮎、カワセミなどの色紙が飾られているほか、階段の側面に帆船のパズルが2枚。その前にタバコの自販機、浴室の入口には子供用のおもちゃなんかも用意されていました。飲み関係は、小さな4面体冷蔵庫に明治系の牛乳という感じです。脱衣場中央に駅にあるような青いベンチが一脚置かれています。
 浴室の方は至ってシンプルです。浴槽は男女壁側に、半円形の浴槽があるのみで、あとはシャワーコーナーがあるだけです。浴槽の2/3ぐらいがジェット2カ所付きの深風呂、1/3ぐらいが泡風呂付き浅風呂になっています。ひとまず掛かり湯をして浸かろうと思ったのですが、これがすこぶる熱いんです。浅い方の浴槽に誰も入っていないことをいいことにかなりうめさせてもらいました。常連さんも熱そ〜うに入っておられたので、かなり手強い一軒ですね、ここは。
 浴室の様子として、壁は基本的に昔ながらの白いタイルなんですが、カラン周りや床はきれいに改装されていて、シャワーの出も良く快適です。男女壁にちょうど浴槽の直径の長さ分のモザイクタイル絵があり、目を引きます。絵柄はアルプスに湖、湖畔に教会らしき塔のある建物というお決まりのものですが、一番下の浴槽と接するところは石組みになっていて、ちょっと浴槽と絵に連続性を持たしているような感じがしました。また、タイル絵があるせいでしょうか、男女壁が普通より高いような気がしました。
 お客さんは、常に3〜4人といった感じでしたが、お湯が熱いせいもあり、結構みなさん短時間で上がって行かれました。私も早々に上がり、脱衣場でコーヒー牛乳を飲みほっこり。テレビで北野大さんが、生まれ育った足立区を歩いておられたのですが、小さい頃通ったという大和湯という銭湯にも行かれてました。唐破風のあるなかなか立派な銭湯でした。
 帰りはゆっくりでもいいかと、京都縦貫道は使わず下道で帰ったのですが、家までなんと40分ちょっと。意外と近くて驚きました。もう少しゆっくり周りも廻れば、いろいろとありそうなみやこ湯さんです。

 亀岡という町は、駅を出ると正面に明智光秀が築いた亀山城跡があるのですが、現在では大本教(詳しいことはHPを見て下さい)の聖地になっていてお城の面影はお堀に僅かに残っているぐらいです。この大本教、駐車場に興味深い看板がありまして「大本浴場新築工事」とありました。お風呂を作っておられるようですね、どうやら。みやこ湯さんへは、その大本本部の東側の坂をだらだらと上って行きます。
 最初にも書きましたが、みやこ湯さんがあるのが「京町」。ちょうどみやこ湯さんの隣はお堂を兼ねた町会所になっているのですが、その前にあった道標には「左 京ふしみ、右 穴太寺 そのべ」という文字が刻まれていましたので、この辺りは園部の中心地で街道沿いだったのでしょう。現在では、所々石畳の舗装などもされ、静かな住宅街になっています。
 そういうロケーションですので、古い家屋もちらほらあるのですが、徒歩1分ほどのところに「
丹山」という地酒を造っている蔵もあります。私が行ったときは閉まっていたのですが、普段は蔵の内部も見学できるようです。なんでもこの蔵は、日本で最初の女性杜氏さんを置かれたんだそうで、「京娘」なんて銘柄も出されています。(ちなみにみやこ湯さんの鏡広告にも丹山酒造は出ていました)
(↑この2軒となりに丹山の蔵があります。注:この建物は撮影1週間後に骨組みを残して取り壊されていました)
 たまにはちょっと遠出をして亀岡まで。いいかもしれません。

 

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向日町温泉
2016.9.30廃業

向日市寺戸町西田中瀬2  営業時間:15:00〜23:00 定休日:木曜日
阪急電車「東向日」東口下車 徒歩すぐ 

 

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入湯日:2003/12/02 22:00

 阪急の東向日駅東口を出て、徒歩30秒ぐらいにある駅前銭湯です。看板を見ると2階は歯医者さんになっています。ビル型銭湯じゃないのに2階が別の業種っていうのもかなりの珍しさじゃないでしょうか。
 暖簾をくぐって玄関スペースに入ると、ここは壁がタイル張りです。しかもたまに浴室内で見掛ける雲をデフォルメしたような柄が使われていました。男女を示す看板は将棋の駒の形になっています。
 脱衣場は、やや雑多な感じでいろいろものが置かれています。男女仕切の突き当たり辺りには、招き猫数匹のほか、信楽のたぬき、船の置物、人形、瓢箪のついた盃、油彩などなど、また入口の上にある非常口のランプの上には、アンパンマンや機関車トーマス、キティちゃんにケロちゃんなどなどのキャラクターが、所狭しと並んでいました。ここで何としても書き留めて置かなければと思ったのが、クーラーの上に置かれた「未来くん」の人形です。古代装束に身を包んだ未来君は、京都府のキャラクターなんですが、今から20年ぐらい前に頻繁に使われていました。コピーは「明日に向かって走ろう!」だったんですが、代わりに「毎日お風呂に入りましょう」という幟に変わっていました。
 この他レモン、アロエ、漢方など日替わり薬湯のメニューが貼ってあったり、道路側の休憩コーナーには使われなくなったテーブルゲームがあったりと、見るものの多い脱衣場です。
 飲み物関係は、毎日牛乳の冷蔵庫があり、ひやしあめやラムネなどのお風呂ドリンクも数種類ありました。毎日系の所には「いづみ」ブランドのジュースがあるのですが、ここにもいづみのメロンソーダがありました。城南鉱泉系と両方置いてあるのは結構珍しいと思います。
 浴室の方は一番奥に7〜8人サイズのサウナがあり、男女壁に沿って奥から薬湯、ジェット2カ所の浅風呂、女湯への小さな扉を挟んで、勢いのいいリンゴ型噴水がまん中にあるかなり熱い深風呂と浅風呂、電気風呂が並び、脱衣場側にせり出す形で水風呂という構成です。
 この日の薬湯は「紫根」でしたが、かなり湯温が低く設定されていて、個人的にはやや物足りない感じがしました。この薬湯の湯口には、陶器の馬の人形が置かれていたほか、別に雪だるまの人形も2体ありました。失礼して雪だるまを触ると、労せず動いたのでこれは季節で変えておられるんでしょうね。
 ほかここの浴室の特徴としては、天井の湯気抜きがありません。蒲鉾天井の中央に小さい穴が2カ所開いているだけで、2段構造の天井にはなっていません。その代わり手前と奥に引き違いの窓があり、カラン列の方にも、大きな窓が付けられています。
 あと書くのをちょっとためらうのですが、お湯の配管が錆びているようで、お湯が濁っています。井戸水が金気が多いのかと思いましたが、水の方は大丈夫だったので、おどらく配管でしょう。気になる人には気になると思うので、あえて書いておきます。
 あと気になったのがお客さんのマナー。若い兄ちゃん3人組なんですが、体を洗うわけでもなく浴槽の縁に座り、ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ話し込み、水風呂と浴槽の往復。常連さん同士も小声で「うるさいなあ」と噂しあっているのですが、注意もできないというような状況。浴槽ひとつは常に占領されている感じです。かくいう私も傍観者の一人なのですが、明らかに風呂に来ている目的が違います。コンビニの前でだべっている延長の様な感じなんですよ。まあ、新しい客層を取り込むヒントでもあり、現状の街の風呂屋には合わない使われ方であると思うんですけどね。


 東向日駅一帯は、「向日市商店街」というちょっとした商店街になっています。人の流れが多いのは、どちらかといえば西口の方で、こちらに銀行や大きなスーパーが並んでいます。
 駅のすぐ近くの踏切を少し西に行ったところから、斜めに中央部分が石畳になっている細い道が続いているのですが、この道が旧西国街道です。途中に西山高校という女子高があるので、カメラを持ってうろうろしていると変な目で見られるので注意しましょう(笑)。
 駅から少し行ったところ辺りは「梅の木」という地名なのですが、昔この辺りが梅林だったことからついた地名という看板がありました。向日市や長岡京市の辺りは、竹のイメージが強いですが、ちょっと意外です。
 「梅」ねえ、などと思いながら歩いていると、この道路の電柱が全て緑色に塗られているのに気付きました。それも真緑ではなく、ちょっと黄緑っぽい、渋い緑です。形は普通のコンクリート製でなんの変哲もないのですが、これはやはり「竹」を意識しているのでしょう。
 現在では、街道筋を思わす民家もほとんどありません(もともと郊外で民家が建て込んでいたとは想像しにくいのですが)し、住宅地の中の普通の道ですが、所々に常夜灯やお地蔵さんの祠が建っている辺りは、やはり街道筋です。この辺りのお地蔵さんの祠は、京都市内と違い比較的大きな祠に何体かのお地蔵さんが同居されているような感じです。(←地蔵祠と常夜灯。さらに緑色の電柱)
 奥に行くほどなんの変哲もない道になっていく、この辺りの旧西国街道ですが、阪急西向日駅まで歩いても20分ほどですので、ごゆるりとどうぞ。

 

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西山温泉
2015.12.13廃業

向日市寺戸町二枚田18の3  営業時間:15:00〜23:00 定休日:月曜日
阪急電車「東向日」下車 徒歩10分 

 

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入湯日:2004/02/24 18:00

 阪急の東向日駅東口を出て、線路沿いに大阪方面へ。2つ目の踏切を左に行き、2〜300mほど行くと柳屋という廃業したたこ焼き屋があります。そこで右を向くと看板が見えます。
 建物が道路に対して横向きに建っており、入口はこじんまりした感じで一カ所のみ。これはフロント方式だなと思うと大間違いでした。暖簾の掛かる引き戸を開けると、広〜い玄関スペースが控えています。下駄箱と下駄箱を小型にしたような傘入れが2カ所に固まっているのですが、それぞれ「男下駄箱」「女下駄箱」と書かれています。個人的には、どちらでもいいような気がするんですが、やはり何となく男用を使ってしまいました。
 ここからは、男女に入口が別れ、引き戸を開けると番台です。番台のおばちゃんは、頭上にテレビがあるため、男女仕切の端っこについた鏡に写ったテレビを見ておられました。この鏡作戦、どこかでも見たぞ。どこかの入浴記におばちゃんから見ると「イチローが右打席で打って、3塁に走る」と書いた記憶があります。気になる方は、入浴記を探して下さい。
 脱衣場も外見からは想像できないぐらい広々としています。中央にはテーブルを挟みベンチが2脚。ロッカーは男女仕切側の背の低い物も合わせ、50個以上あります。8人ほど入れるサウナが脱衣場側にせり出す形であるのですが、それでも狭さを全く感じません。
 装飾品の類としては、男女仕切の突き当たりに長岡温泉から贈られた大入り額と招き猫の王道コンビ。浴室入口の洗面台の側面には、鯉の形を象った真鯉と緋鯉が一匹ずつ貼り付けられていました。この鯉ですが、最初たまに浴槽の底にいる鯉のタイルかと思ったんですが、ここのはパーツに分かれていません。一匹一体型で、しかもタイル貼りの壁に、鯉が貼り付けてあるような感じです。
 飲み物関係は、富士商事の冷蔵庫に毎日系の牛乳ほか、ラムネ、ひやしあめ、ローヤルサニー、いづみサイダーなどが揃っていました。珍しい販売品としては、番台で数銘柄のタバコが用意されていました。
 浴室の方も広々です。浴槽は奥から男女壁にかけてL字型に配置され、奥に薬湯(この日はももの葉)、電気風呂、ジェットが3カ所ある浅風呂と並び、男女壁側に深風呂、泡風呂(昔人間洗濯機だったような円形の浴槽)と続きます。カランを4カ所挟み、サウナの前に水風呂という構成です。
 ここの特徴として、水吐きがいっぱいあります。実際に使われているのは、水風呂のライオンだけでしたが、薬湯にもライオンが付いていますし、電気風呂と深風呂の間には、鯉にまたがった少年の水吐きが、水風呂には肩に瓶を担いだ裸婦の水吐きがオブジェとして置かれています。さらに深風呂と浅風呂の間には、リンゴ型の噴水もありました。
 他の特徴としては、少しマニアックになりますが、天井の妻が横を向いています。かなり高い天井で、洗面器をカコーンと鳴らすとかなり響き、風呂屋気分を盛り上げてくれます。
 風呂上がりは、フルーツ牛乳を選択。毎日のフルーツ牛乳は甘いですね、かなり。でもおいしい(笑)。そんな西山温泉でした。


 「向日町といえば?」と聞かれ「操車場」と答えてしまった方は、鉄道マニアとまではいいませんが、電車好きであることは確かでしょう。京都駅からJRを使い大阪に向かうとき、向日町駅と長岡京駅の間に車両基地がありますが、これが向日町操車場です。
 この操車場というのは、車両基地(運転所)内の発着線のことを言うそうで、検査や修理を行う施設までを含めた「京都総合運転所」の一部を指す用語だそうです。ちょっとマニアックなネタを付け加えておきますと、この業界では向日町操車場のことを、通称「向日操(むこそう)」と呼んでいるそうです。
(もっと詳しく「京都総合運転所」のことを知りたい方は、2004年4月号の「
鉄道ジャーナル」で特集されています)
 さてこの「向日操」ですが、西山温泉からだと歩いてほんの2〜3分で辿り着きます。といっても操車場は全長2km近くありますので、全てを見られる訳ではありませんが、西山温泉から線路沿いに出て、大阪方面に少し行ったところにも車両が停まっています。
 いつも同じ車両が同じ場所に停まっているとは限りませんが、私が行ったときには国鉄カラーの特急車両や、山陰線の普通電車などが一番北側に停まっていました。
 またこの辺りの東海道線は、複々線で運が良ければ、新快速と普通列車の併走なんかも見られます。鉄道マニアの方も、そうでない方も西山温泉と併せてどうぞ。

 

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勝山温泉

向日市寺戸町中ノ段16  営業時間:16:00〜23:00 定休日:火曜日
阪急電車「東向日」「東向日」下車 どちらからでも徒歩10分 

 

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入湯日:2004/01/19 22:00

 場所はズバリ、向日町競輪場の向かい側です。物集女街道を挟んで向かい側の坂道を、少し行ったところに勝山温泉の駐車場があるのですが、競輪開催日は競輪客用の駐車場になるようで「開催日は最終レース発走後駐車可能」になる旨の貼り紙がありました。
 建物は平屋建てなんですが、大きく平面状に壁を作り、中央に組合の「ゆ」を象ったマークが付いています。暖簾は京都ではあまり見たことがない俗に言う北海道型(房が3つで丈が東京型と大阪型の中間)が掛かっていました。
 玄関スペースを抜け、引き戸を開けると番台です。脱衣場はきれいに改装されていて、男女仕切の上にあるテレビも液晶の薄型テレビです。古い物といえば、道路側に置かれた旧式の按摩機ぐらいでしょうか。結構脱衣場の横幅も広く、ゆったりとした造りで中央にベンチが2脚あるほか、男女仕切側にはテーブルとイスのセットも置かれています。貸しロッカーも50個近くありなかなか人気のお風呂屋さんのようです。
 冷蔵庫はキリンの名前が入った引き違い扉のものでしたが、お風呂ドリンクもローヤルサニーとオレンジの二品ありました。サイダーは天下の三ツ矢サイダーです。牛乳が毎日牛乳だったので、いづみブランドのお風呂ドリンクがあるかと思いましたが、ありませんでした(マニアックな話ですいません)。
 浴室の方もきれいに改装されています。中央に円形の浴槽が二つ並んで8の字状になっています。片方は泡風呂、もう片方は深風呂です。奥には寝湯と足裏ふくらはぎ刺激付きの腰掛けジェット2カ所を備えた薬湯(この日は青い入浴剤)と電気風呂が並び、その隣に10人ぐらい入れるサウナと水風呂、シャワーコーナーがあります。
 最初にサウナに入ったのですが、なかなかの混雑ぶりで7人ぐらい入っていたでしょうか。BGMは流れていないんですが、席が向かい合わせになっていて常連さん同士のパチンコ話に花が咲いていました。浴槽やカランも適度な混み具合なんですが、客層は圧倒的におっちゃんです。不思議とおじいちゃんはあまりいません。一度競輪開催日の客層も覗いて見たいような気もします。
 浴室全体としては、浴槽周りやカラン周りに白い人工石を使ってあるのと、カランの上にも照明がありかなり明るい雰囲気です。基本的には白い大きいタイルが多用されているのですが、アクセントとして、3センチ角ぐらいのタイルでモザイク様に模様を付けてあったり、見た目にもなかなか楽しい空間でした。
 風呂上がりは、毎日のコーヒー牛乳をチョイス。紙の蓋に針を刺して開ける瞬間の「ピコンッ!」っていう音がたまりませんね。しかもここは80円と良心価格でした。
 競輪場前の人気銭湯。入浴前に競輪場に赴けば、人生の悲喜こもごもを肌で感じることが出来そうな一軒です。


 勝山温泉の前をもう少し長岡京方面に行くと、タケノコで有名な神崎屋さんがあります。シーズンには店頭に朝堀のタケノコが堆く積まれ、ひと盛り千円程度の手頃な値段で買うことが出来ます。神崎屋さんは、京都でも有名なお店で、安心して買えますが、この辺りだと民家の前に簡単な棚を作り、料金箱にお金を入れるような無人販売なんかも見掛けますので、そういうところで買ってみるのも一興かもしれません。
 神崎屋さんからさらに南に数分歩くと「向日神社」の参道に出ます。この神社、創建は718年にまで遡ると案内板に書かれていましたので、なんと奈良時代ですね。室町時代に建てられた本殿は、重要文化財に指定されています。
 歴史はさておき、ここの石畳の参道がなかなかステキです。なだらかな坂道になっていて参道の入り口付近は桜並木に、本殿に近づくにつれモミジの並木へと変わっていきます。春に訪れても、秋に訪れても良さそうな感じです。
 参道脇にはちょっと面白いものがありました。「さざれ石」という説明板があり、最初ピンと来なかったのですが、説明を読み進み、なるほどと納得しました。「君が代」のなかの一節「さざれ〜石の巌となりて〜♪」の「さざれ石」です。なんでも雨水に溶解した石灰分が、地中で粘着材となり、小石を集結させ次第に大きな固まりになったものを言うのだそうです。そうだったのか・・・、三十数年生きてきて君が代の歌詞の「さざれ」と「石」が、ひとつの単語だったことを向日神社で初めて知ることになりました。
 本殿近くには「
向日市天文館」という渋い施設もあります。こんなところに天文館があるなんて全く知りませんでしたが、週末には一日5回プラネタリウムの上映(一回の投影は40分)も行われています。料金がこれまたうれしい大人200円、小中学生100円という安さです。散策ついでに寄る施設としてお勧めです。(向日市天文館は10:00〜18:00 月曜休館 一般のプラネタリウム鑑賞は土日祝のみ。展示室は無料。)

 

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長岡温泉
2008.7.29閉店後
2008.10.10再開!
2012.2廃業確認

長岡京市長岡1丁目3の3  営業時間:16:00〜23:00 定休日:水+金曜日(以前は月曜日でしたので注意)
阪急電車「長岡天神」下車 徒歩3分 

 

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入湯日:2004/04/06 18:30

 阪急長岡天神から徒歩3分ほどのところにある長岡温泉です。近くに西友があり、車の場合はそちらの駐車場を利用すると便利です(ちゃんとお買い物もしましょう)。
 下駄箱スペースはすっきりした感じで、引き戸を開け脱衣場へ。脱衣場はこぎれいな感じで、中央にベンチとテーブル、テレビは男女仕切の突き当たりという定番配置です。床は籐筵ですが、脱衣籠は用意されていません。阪急沿線で、京都方式の籠ごとロッカーに入れる習慣は向日市が境目のようです。
 装飾品の類としては、テレビの横に白い招き猫、壁に一枚の油彩(上高地)、面白い物としては竹に目鼻をつけた貯金箱があり、「一日一円入れてくれんかのう」と書かれていました。そうです、ここは竹が名産の乙訓です。
 飲み物関係は、コーラの2ドア冷蔵庫に毎日系の牛乳や、ラムネ、冷やしあめなどが入っていました。城南鉱泉のラムネは、京都市内だと栓がついていないのですが、ここにあったのは各瓶に栓がついていました。でも普通は90円ぐらいなのに、ちょっと割高の110円です。
 冷蔵庫の上に浴室に向け鏡が置かれており、なんだろうと思っていたら、サウナの窓越しにテレビを見るための鏡でした。そこまでして見るか?と思っていたらサウナから見ている人がいたので常連さんの熱い要望なのかもしれません。
 浴室の方は、奥から男女壁に沿ってL字型に浴槽が配置され、脱衣場にせり出す形で6人ほど入れるサウナ(無料)があります。サウナに砂時計はないのですが、脱衣場側の窓の外に、目覚まし時計が置かれ時間が判るようになっていました。
 浴槽は奥の壁側に薬湯、電気風呂、ジェット2カ所付の浅風呂、男女壁側に深風呂、円形の泡風呂、カランを数カ所挟み水風呂という順番です。
 この浴室の特徴は、規模はこちらの方が小さいものの、向日市の
西山温泉にうりふたつということです。どちらが似ているのか、本家なのかは解りませんが、並んでいる浴槽の配置、種類、順番、カランの配置、天井の造りまでそっくりです。西山温泉には長岡温泉からの大入り額が掛かっていたので、この2軒は関係が深いのかもしれません。
 珍しいところでは、水風呂の横にある仕切の上に、滝登りをしている鯉と背中に子ガエルを乗せた親子ガエルのオブジェが並んでおり、目を引きました。水風呂には定番のライオンも付いています。奥の壁に窓があり、岩を組んだり、小さい灯籠を置いた坪庭になっているのも特徴です。窓の外には煙突の付け根も見えました。
 西山温泉のデジャブを見ているような、長岡温泉。2軒続けて行くことをお勧めします。


 阪急長岡天神駅の駅前通りというのは、なんとも言えない雰囲気があります。思うにその雰囲気を作っているひとつの要素は、通りの名前だと思うのですが東西に走る「アゼリア通り」と長岡温泉に向かう南北の「セブン通り」。どちらにも道路を跨ぐアーチが掛かっていて、これが昭和的景観を作りだしています。
 それはさておき、やはり長岡天神にお参りしておきましょう。「アゼリア通り」を西に向かえば、ほどなく境内の東側に広がる八条ヶ池の畔に出ます。長岡というのは、菅原道真が在原業平らとしばしば詩歌管弦などを楽しまれた地だそうで、太宰府に左遷されるときも立ち寄られた縁の場所なんだそうです。
 八条ヶ池畔の錦水亭で、筍料理を楽しもうという方は、それなりのガイドブックを頂くことにしまして、ここでは八条ヶ池周辺の散策案内を。なんといってもここは春〜夏に掛けての花じゃないでしょうか。まず堤に咲く桜並木に始まり、中堤には樹齢100年を越えるきりしまつつじ、さらに池ではアヤメ、カキツバタ、花菖蒲、睡蓮、ハスと途切れることなく楽しめます。池の上には遊歩道も整備されていますし、駅からも歩いて5分ほど。街の喧噪を忘れてゆっくり出来ますので、是非どうぞ。(←八条ヶ池)

 

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天神湯
2006.12.31廃業

長岡京市開田3丁目3-20  営業時間:16:00〜23:00 定休日:金曜日
阪急電車「長岡天神」下車 徒歩4分 

 

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入湯日:2004/04/09 22:30
    2006/12/30 22:30

 阪急長岡天神駅から、駅北側のアゼリア通りを東へ、市役所を越え、ニックホビーショップの手前を南に入ったところにあるお風呂屋さんです。入口の横はコインランドリーになっています。ここまでは普通なのですが、ちょっと変わっているのはここから。2階部分にベランダがあるのですが、そこに「喫茶・スナック肥の国」という看板が!現在は営業されていないようでしたが、風呂屋の2階がスナックという、なんとも言えない造りになっています。
 お風呂屋さんの方も、ちょっと変わった造りになっています。入口は本来自動ドアなのですが、故障中なのか「手でお開け下さい」と書かれ、指示通りに手で開けて入ると、横手には何も入っていないガラスのショーケース。なんとなく安宿のロビーに入ったような感じです。(あとから気付いたのですが、このショーケースは営業案内に書かれている委託販売コーナーですね。また女湯のみに「美容風呂」があるとのこと。美容風呂ってなんだ!)
 フロントは玄関に対し横向けに造られ、おばちゃんのいるのは隣の小部屋。フロントというより受付という風情です。サウナ料金は別途100円で、料金を払うとゴムバンド付の札を渡されます。
 フロント前のロビーは、毎日牛乳の冷蔵庫の上にテレビが置かれ、その前が8人ほど座れる休憩スペースになっています。冷蔵庫の中には、毎日牛乳版マミーの「ドリプシ」や、ラムネ、オレンジ、などのお風呂ドリンク系も充実していてこの辺りは嬉しいところです。
 このロビーから脱衣場へは、暖簾一枚で仕切られているのですが、この暖簾が牛乳石鹸のお正月バージョンで、さらに長さを足すために違う暖簾を30センチばかり縫い足してありました。
 脱衣場は、あっさりした感じで中央にベンチが一脚。出口近くにポカリの自販機一台。脱衣籠はいくつか用意されていましたが、ロッカーに籠ごと入れることは出来ません。体重計が背の低いアナログ式と、家庭用のもの、2つ並んで置かれているのが、謎でした。
 浴室の方は、まず脱衣場にせり出す形で10人近く入れるサウナがあります。入口に書かれていた注意書きによると、この日のゴムバンドは茶色云々とのこと。日によってフロントで渡す札のゴムバンドの色を変えておられるようです。
 浴槽は、サウナに続く形で円形の泡風呂付き人間洗濯機と水風呂。逆の男女壁側に浅風呂、深風呂、ジェット2カ所付きの浅い浅風呂、さらに奥にある扉を出たところに泡風呂付きの薬湯という構成です。円形の浴槽は人間洗濯機と書いたのですが、水流が弱く、実際には回っていないので、これを人間洗濯機と認定するかは微妙なところです。さらにドアを開けて行く薬湯は、一応露天風呂なのですが、奥行き1mちょっとの空間で、壁の高さは3m以上、天井はブルーのテントで空は見えず、蛍光灯がタイル貼りの壁に普通に付いているという、限りなく室内に近い環境の露天風呂です。横手のドアが開けられ灯籠や庭木が見えるので、一応露天の面目を保っているという感じでしょうか。面白いのはこの露天風呂の壁のタイルに落書きがいっぱいあることです。相合い傘やへのへのもへじなど他愛のない物ばかりですが、ここまで筆記具を持ってくる執念に笑ってしまいます。
 他特徴としては、浴室の天井が男女それぞれ独立した切妻屋根になっているのと、男女壁のタイルが中世兵士風の絵が描かれた磁器タイルになっています。
 ちょっと珍しい雰囲気のお風呂屋さんでしたが、お客さんは結構ひっきりなしという感じで賑わっている一軒でした。


 年末も押し迫った30日。大晦日で廃業と聞いて入ってきました。
 独特の雰囲気を持っている1軒だったのになあ・・・残念。
 永年お疲れさまでした。

 

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ヘルシーバス
山崎
廃業

大山崎町字大山崎尻江51の2  営業時間:15:00〜23:30 定休日:2・4木曜日
阪急電車「大山崎」下車 徒歩7分 または JR「山崎」下車 徒歩10分

 

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入湯日:2004/03/29 22:30

 大山崎町唯一のお風呂屋さん、ヘルシーバス山崎です。建物脇の駐車場に立っている看板には、「クリニックバス」「暦ぶろ」など変わり種の文字が並んでいます。煙突に「ヘルシーバス山崎」と屋号が入っているのが京都では珍しい光景です。
 当初名前から新しく改装されたフロント方式を想像していましたが、予想を裏切り番台方式でした。玄関の下駄箱の横には、下駄箱を小型にしたような渋い傘入れなんかもあります。
 番台でサウナ料金200円を追加すると、横手に貸バスタオルが積んであり、一枚取る仕組みになっています。脱衣場は大型銭湯と言ってもいいぐらい広々としており、中央に机とベンチ3脚が置かれた休憩コーナーが設けられていますが、狭さは全く感じさせません。道路側に別部屋でコインランドリーコーナーがあるのが、京都では見掛けない光景です。
 ロッカーは壁面にずらーっと埋め込まれているほか、男女仕切側も2段だけロッカーになっており上は棚として利用されています。脱衣籠はなく、直接ロッカーに服などを入れるようになっている辺りからも大阪文化圏の勢力範囲なんでしょうかね。
 飲み物関係は、特に珍しいものはありませんでしたが今となっては貴重な雪印乳業の冷蔵庫。アイスクリームの冷凍庫も置かれています。休憩コーナーに、サンスポ、スポニチのスポーツ2紙に加え、夕刊フジが置かれているのも特筆すべき点でしょう。地味に大山崎町の広報なんかも置かれていました。
 脱衣場の装飾品関係では、番台の上に扉の閉じられた神棚、男女仕切の上に大黒さんと恵比須さんが並んだ木彫りの置物、白い招き猫。ロッカーの上には、ご主人の趣味でしょうか野鳥の写真が何点か飾られています。体重計は、イウチというメーカーのアナログ式のもので、「贈大同飲料」と書かれていました。これっていわゆるダイドーですかね?
 浴室の方も広々です。そしてこちらのテイストもかなり大阪チックです。大まかに言えば浴室の手前が洗い場コーナー、途中一段高くなって左右に浴槽群という造りなんですが、段のところから浴槽が始まり、大阪銭湯の特徴である浴槽の周りに段が一段ついているような感じになっています。またカランの下にも段があり、これも京都では一般的に見られない形式です。面白いのは浴室奥に三カ所だけカランがあるのですが、ここはカランの前が掘り炬燵のようになっていて、床面に座り、足を入れるところだけ一段低いような造りになっていました。
 浴槽は男女壁側に、深風呂、浅風呂、電気風呂の白湯群、反対側に寝湯が2カ所と腰掛け型のジェット2カ所を備えた広い薬風呂(この日はローズマリー&マジョラム)があります。これが表の看板にあったクリニック風呂でもあり、暦ぶろでもあるわけです。暦ぶろには赤外線の赤いライトが2つ、浴槽を照らす仕掛けもありました。奥に8人ほど入れる2段式になったサウナと、その横にしっかり冷たい水風呂があります。
 視覚的な遊びとして、暦ぶろの壁面に90センチ×240センチぐらいの雪山と湖をモチーフにしたモザイクタイル絵があります。湖畔にはお城かホテルのような建物。湖上にはヨットという定番ものです。
 細かいですが、浴室の出口近くには「ふみふみ健康器」という名の青竹踏み状の突起が作られたりもしていました。
 風呂上がりは、常連さん達のテレビに対するツッコミを聞きながらひと休み。普段滅多に見ない夕刊フジをパラパラと読んで帰りました。


 ヘルシーバス山崎から建物脇を山側に行き、突き当たりを京都方面にしばらく行くと、阪急バスの「山崎聖天前」というバス停があります。ここから山崎聖天(観音寺)の参道が始まるのですが、まずはJRと阪急のガード下をくぐるというトリッキーな参道です。石段を5分ほど登り、そのまま境内に向かってもいいのですが、その前に石段の始まる鳥居前を少し大阪方面に行ってみましょう。そこに小さな公園があるのですが、ここからの眺めがなかなかです。
 少し高台になっているのですが、手前には阪急とJRの線路、少し奥には新幹線、そしてその奥には宇治川、桂川、木津川の合流地点が見え、桜の名所として名高い八幡の背割りが望めます。さらに奥には、八幡〜橋本辺りの丘陵地が見え、まるでジオラマでも見ているような感覚です。景色を眺めてるとアクセントのように、たまに電車が視界を横切ってくれますし、見ていて飽きることがありません。
 桜の時期なら、山崎聖天に登る石段脇は桜がたくさん植えられ桜林のようになっていますし、境内に登っても立派な桜が何本も植わっています。ちなみにこの山崎聖天、今でこそひっそりとしていますが、江戸時代には商売繁盛の神様として大阪の住友、三井、鴻池など豪商の信仰を熱め大いに栄えたのだそうです。毎月1日と16日には、縁日があるそうなのでそれを狙って行くのもいいかもしれませんね。
 ヘルシーバス山崎さんと併せて楽しんでください。

 

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成駒湯
廃業

宇治市五ヶ庄西浦22の12  営業時間:16:00〜23:00 定休日:月曜日
京阪電車宇治線「黄檗」下車 徒歩2分 または JR奈良線「黄檗」下車 徒歩3分

 

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入湯日:2004/03/09 22:00

 宇治黄檗(おうばく)の万福寺近くにあるお風呂屋さんです。京阪黄檗駅からJRの駅の方に少し行き、廃業された酒屋の角を万福寺方面に少し入ると看板が見えます。建物の前に3台分の駐車スペースが確保されています。
 ここはかばのしぽさんの入浴記を読み、浴室に水槽があることを知り、楽しみにやってきました。入口は男女別れた昔ながらの佇まい。個人的に好きなUFO柄の暖簾が掛かっていました。
 中に入るとタタキに番台のある昔ながらの造りですが、下にはカーペットが敷かれ、下駄箱でタタキを間仕切り、一部改装されているようでした。番台が少し特徴的で、男女それぞれの側に台があり、広い肘掛けイスのような感じです。男湯側の台には、直径3センチぐらいの穴が開いていて、受け取ったお金をその穴に入れておられました。サウナ料金は100円ですが、バスタオルが貸して貰えます。
 脱衣場の様子としては、天井は低いですが一応大きな格子状になっていますし、床は籐筵、籠は籐籠というオーソドックススタイルです。浴室側には、男湯の方に御蔵山温泉(廃業)から贈られた大入り額、女湯の方にはユニオン工業から贈られた大入り額が対で掛かっています。
 ちょっと目を引いたアイテムとしては、男女仕切の奥に掛かった時計で、昔バスの運転席の上の方に付いていたようなアナログ時計でした。不思議なことにその時計から1mほどしか離れていない男女仕切の上にももう一個時計があったりします。目線をず〜っと番台方面にやると、黒い古ぼけた招き猫が一匹、番台の上辺りには、各種お札なども見られます。他にも銘木板に大黒様と戎様のゴールデンコンビが並ぶ額も掛かっていました。
 飲み物関係は、富士商事の冷蔵庫があり、お風呂ドリンク系ではラムネがありました。スポーツ新聞のほか、フライデー、ポストなどの週刊誌が充実しているのも特徴です。
 浴室ですが、配置としてはちょっと東京チックです。手前はカランが左右と中央に配置され、奥の方に浴槽が固まっています。サウナは、脱衣場にせり出す形であるのですが、定員3人ぐらいの広さで、サウナの機械も壁に埋めてあるという省スペース設計。そのせいでしょうか、温度設定もかなり高めでした。
 浴槽は奥の壁側に、右から電気風呂、泡風呂&ジェット2カ所&信号3色点滅ネオン付浅風呂が並び、男女壁側に深風呂という構成です。
 深風呂の途中から、期待の水槽があるのですが、これがなかなか立派な造りです。土台は自然石を積み上げ、その上に曲面をせりだした水槽が乗っています。土台の岩の間から、深風呂にお湯が落ちる趣向もなかなかです。しかし・・・魚がいない!どう探しても一匹も泳いでいないのです。構造としては水槽の中央にも石が積んであり、簡単に女湯側と行き来出来るようにはなっていないので、全部女湯側に行ったとは考えにくいのですが・・・残念。エアポンプで泡はブクブク出ていますし、結構雰囲気も良かったんですが、ホント残念です。次回行くときに自分で金魚でも持って行きたい気分でした。


 成駒湯さんの前の道を駅と反対側に1分も歩けば、黄檗山萬福寺の総門前に出ます。この総門ですが、見慣れたお寺の門とはちょっと雰囲気が違い、中国風の雰囲気が漂っています。この萬福寺さん、中国福建省から渡来された隠元禅師が1661年に開山されたお寺で、福建省にある黄檗山萬福寺が由来となっています。境内も各所に中国風の薫りが漂っていますし、七堂伽藍が龍に見立てて配置されている辺りも、どことなく大陸的な感じです。
(→中国風の総門と開ぱん)
 見どころとしては、いろいろあるのですが、詳しくは
萬福寺のオフィシャルサイトを見て頂くことにして、ここでは斎堂と呼ばれる食堂の前にある「開ぱん」(ぎょほうとも呼ばれる)について少しだけ。時報として現在も使われているそうですが、この開ぱん、木魚の原形になってるいるそうです。口にくわえている玉は人間の煩悩を現しているとか。魚は夜も目を開けていることから、日夜を問わず修行に励めと戒めているそうです。叩いている音が、萬福寺のHPで聴けますので興味のある方はどうぞ。(拝観料500円です。事前に申し込めば別途有料で座禅も組めます。)
 さて成駒湯さんにも入ったし、万福寺も見たという方は、是非「黄檗新生市場」を歩きましょう。成駒湯さんの一筋北にある通りです。名前からも想像できるかもしれませんが、そこは昭和の商店街。正直言って暗いと感じるアーケードに並ぶ商店は、40年ほどタイムスリップしたような雰囲気です。線路側で約半分、離れるに従って閉まっている店の割合が増えていくのですが、豆腐屋さんやケーキ屋さんなど食指が動くお店屋さんが結構ありました。成駒湯さんに行かれたら「黄檗新生市場」もお忘れなく。

 

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太平湯
2015.3.31廃業

宇治市五ヶ庄新開11  営業時間:16:00〜23:00 定休日:木+金曜日
JR奈良線「黄檗」下車 徒歩1分 または 京阪電車宇治線「黄檗」下車 徒歩3分

 

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入湯日:2004/03/17 22:30

 JR奈良線の黄檗駅から、府道沿いに少し南へ行った交差点の角にあるお風呂屋さんです。幹線道路沿いにあり、見つけやすさではかなり上位に入る一軒です。駐車場は北側に4台分、南側も敷地に片輪乗り上げれば一台は停められます。
 新しく建て替えられたようで、切妻屋根が二重になった平屋建てのきれいな建物です。暖簾をくぐり中にはいると、中央にカウンターがドン!とあり、左手は3〜4人ほど掛けられるソファと按摩器や自販機、テレビが置かれたロビーになっています。
 カウンターでサウナ料金150円を追加すると、太平湯と名前が入ったバスタオルが貸してもらえます。このサウナのタオルって、なんでどこも黄色なんでしょう?目立ってお客さんのタオルと紛らわしくないようにですかね。
 脱衣場はあっさりタイプですが、一畳分のベンチのほか、一人掛けのソファやイスが置かれ、ここでもテレビを見てゆっくり出来ます。飲み物の自販機も置かれていました。装飾品としては、男女仕切の上に置かれたテレビに乗っかった招き猫ぐらいです。空気清浄機を置かれているのは、嫌煙家の方にとっては、嬉しいところです。新聞は、読売とスポニチがありました。
 浴室の方も明るく清潔な感じです。一番奥に9人ほど入れる2段式になった遠赤サウナがあり、テレビも付いています。サウナを出たところには、L字形の水風呂があり、凛々しい顔つきのライオンから水が出ています。主浴槽は、浴室の中央に縦長でドーンとあり、手前から泡風呂付きの浅湯、深湯、電気風呂、足裏ふくらはぎ刺激付の腰掛けジェット2席という構成になっていますが、大きな浴槽をコーナー、コーナーに分けてあり、お湯は全部繋がっています。この他に脱衣場側にアーチ型にせり出す形で、泡風呂になった薬湯という構成です。この日は、ラベンダー&カモミールの青いお湯でした。
 カランは両側に整然と並んでいるのですが、男女壁側の鏡広告は全て近所にある「なかじま」というお鮨屋さんの広告でした。この広告ですが、「なかじま」という文字をくねくねとつなぎ、鉢巻きをした鮨職人の顔に仕立ててあります。大将の顔に似せたのでしょうかね、気になります。
 風呂上がりに、脱衣場でスポニチを読んでいたのですが、芸能欄のページに「シェリー・ヒューズの柔肌リポート銭湯大好き」というコーナーがありました。外人のおねーちゃんが、銭湯をレポートするという内容ですが、この日は伊丹市の「力湯」というお風呂屋さんが紹介されていました。このお風呂屋さん、男女壁に大きな水槽があり、金魚が140匹も泳いでいるのだそうです。毎週水曜日に連載のようですので、興味のある方は水曜日のスポニチです。
 そんな小ネタを仕入れつつ、メガネを忘れて帰ってしまい、もう一度取りに来るという想い出の一軒となりました(泣)。

 太平湯さんから、東へ坂道を登っていけば「黄檗公園」という体育館などスポーツ施設が集まった公園になっています。遠い昔の記憶で、一度だけ野球場を使ったことがあるのですが、当時の記憶に太平湯さんの存在は全く残っていません。
 逆に西に行けば、自衛隊、東宇治中学、京大宇治キャンパスと大きな敷地が並んでいます。ここで京大のキャンパスをブラブラしてもいいのですが、この宇治キャンパスは理系の研究施設が中心で、吉田キャンパスよりかなり敷居が高く感じます。根性のない私は踏み込むことが出来ませんでした。そんなこんなで、キャンパス沿いに歩いていると「マダン」というお店を発見。銀閣寺・京大周辺の
白川湯さんのところで紹介した「マダン」と同じロゴを使われていたので、ここ黄檗にも支店を持たれているようです。京大のキャンパス近くに出店するのは戦略でしょうか。
 さて周辺案内ですが、どうしようかと思っていたところ、太平湯さんから少し西に行ったところに変な物件がありました。道路の両側に建つ石造りの変な物体です。想像するに鳥居の残骸だと思うのですが、周辺にこれと行った神社は見あたりません。おそらくこれが鳥居の土台なら、神社の方は移転したと思われますが、継ぎ目が木造建築で柱を継ぐ際に用いるような削り方をしてあります。赤瀬川原平さん風に言えば「トマソン」な物件ですね、これは。太平湯さんのすぐ近くですので、帰りにでもどうぞ。

 

 

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有馬湯

宇治市宇治壱番8  営業時間:16:00〜23:00 定休日:日曜日
JR「宇治」駅下車 徒歩1分 

 

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入湯日:2004/05/13 22:30

 JR宇治駅の正面の信号を渡ってまっすぐ50mほど行くと、突き当たりが宇治橋商店街です。ちょうど正面に中村藤吉本店という宇治茶の老舗があり、その左隣が有馬湯です。
 外観ですが、後から増築されたと思われる玄関スペースの上に、「有馬湯」と銘の入った瓦が乗っており、ほとんど隠れていますがその下は唐破風があるようです。男女大きく分かれた入口を入ると、下駄箱で男女が仕切られた玄関スペースになっており、引き戸を開けると番台です。
 サウナの追加料金100円を加え、合計450円を払い脱衣場へ。脱衣場はきれいに改装されているのですが、格天井はきれいにグレーに塗られて残っていますし、元々は唐破風といいなかなかしっかりとした造りだったように思います。ロッカーの上に籐籠が重ねてあって、そこからひとつ拝借。ここのロッカーは京都式で、籠ごと入れることが出来ました。
 脱衣場の様子としては、道路側に5人ほど座れる休憩コーナーがあり、富士商事の冷蔵庫に入った飲み物の他、雪印の冷凍庫にアイスもあり、風呂上がりが楽しみです。フライデーも毎号揃っていました。
 装飾品としては男女仕切の上に、スマートな黒い招き猫と小ぶりな箱形の神棚が置かれています。体重計は石田製のキロ表示のものだったのですが、貫匁表示を後から足したのでしょうか、文字盤にぐるっと一周貫匁表示の目盛りが貼られていました。
 浴室の方は、完全に改装されていて快適です。脱衣場側に5人ほど横に並べるサウナがあり、BGMにちょっと懐かしめのJ-POPが掛かっていました。シャ乱Q辺りが掛かっていて、結構楽しみました。サウナを出たところに水風呂、その隣に囲いのある打たせ湯、続いて電気風呂を兼ねた深風呂、ジェット2カ所付の浅風呂という構成です。打たせ湯は、強力な水流が2筋ピンポイントに当たり、これだけで幸せを感じることが出来ます。
 特徴的なのは、各カランの鏡なのですが、通常の位置の上にもアーチ窓型の鏡があり、デザイン的に工夫されています。壁のタイルも上の方はグラデーションになっていて、見た目にも楽しくなっています。どことなく下鴨の栄盛湯さんや、紫竹の竹殿湯さんに似た感じがしました。
 浴室自体はそんなに広くなく、カランも壁際に12カ所だけなのですが、全てシャワー付きで各カラン間がゆったりしており、隣のカランに人がいてもあまり気にならないぐらいでした。
 風呂上がりに冷蔵庫を覗き、お風呂ドリンクを物色。横の通い函に飲み終わったローヤルサニーの瓶がいっぱいあったのですが、品切れのようで冷蔵庫の中にはありません。こういう状況になると飲みたくなるんですよねえ、無いヤツが。でもしょうがない。コーヒー牛乳を選んでほっこりしてきました。
 駅からもすぐですし、宇治橋や平等院も徒歩数分。宇治観光には有馬湯ですね。


 宇治橋からまっすぐ伸びる
宇治橋商店街ですが、ここはまさに宇治のメインストリートです。宇治橋の方から歩くと、宇治茶で名高い「上林(かんばやし)」の記念館はじめ、宇治茶の老舗が数多く並んでいますし、昭和初期に建てられたような洋館風の薬局なんかも見られます。京都銀行の支店がある辺りから、商業の中心だったことも窺えます。
 そんな中でもひときわ目を引くのが、有馬湯さんの隣にある「中村藤吉本店」で、こちらは1859(安政6)年創業の宇治茶の問屋さんです。土蔵造りのどっしりとした構えに、丸十の紋を染め抜いた暖簾が掛かりいい雰囲気です。一歩中に入るとお茶の強い香りに体中包み込まれるような感覚です。
(→中村藤吉本店の外観と、舟形の松が見事な中庭。奥の建物が喫茶室)
 入ったところの店の間では、自社ブレンドのお茶「中村茶」をはじめ、数年前に発売され大好評の抹茶チョコなんかも売っておられるのですが、最近中庭を挟んだ奥に製茶工場の建物を改装した喫茶室を設けられ気軽に利用できます。中庭にある帆掛け船の形をした黒松は、なんでも宇治の銘木にも選ばれているそうで、これも一見の価値有りです。
 写真を撮りに行ったときは、残念ながら閉店間際で喫茶の利用はしなかったのですが、帰って
中村藤吉本店のホームページを発見し、これは行くべし!と思いました。喫茶の営業は11:00〜18:00です。帰りに有馬湯でひと風呂。決まりです。

 

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神明湯

宇治市神明宮東97の2  営業時間:15:30〜23:10完全閉店(日祝15:00〜) 定休日:火曜日
京阪「宇治」、JR「宇治」より
京阪バス「城南荘」下車 徒歩5分 

 

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入湯日:2004/03/07 23:00

 ここはいいですよと言う話を聞いており、前から来たかった一軒です。ロケーションとしては丘を開発したような住宅地にあり、車でないとちょっと不便な場所ですが、建物の周りと、少し離れた第2駐車場併せて20台以上の駐車スペースを確保されています。
 玄関を入ると下駄箱の横に券売機があり、ここで入浴券を買うシステムになっています。私はサウナとセットで500円。入浴料が350円ですので、サウナは150円の計算ですが、サウナ単独だと180円とのこと。入浴券+サウナ利用だと僅かですが、割高の計算になりますね。サウナ利用だとフロントで、黄色いバスタオルを貸して貰えます。
 フロントは角を使用して2面カウンターになっており、片方は入浴関係、もう片方は飲食関係と機能的な配置になっています。ロビーはソファーと、イス併せて15人ほど座れるゆったりしたスペースで、飲み物やアイスの自販機の他、カウンターでは生ビール(なんと黒ビールもありハーフ&ハーフも選べる)やスムージーなども販売されていました。テレビはもちろんのこと血圧計なんかも置かれています。
 脱衣場は、あっさりした感じですが広々としており、ここにも自販機、テレビがありゆっくり出来ます。貸しロッカーも相当数ありましたので、人気は高いようです。貼り紙によりますと、11時45分には完全閉店で、ロビーも50分には消灯とのことでしたので、閉店間際に行かれる方は注意してください。
 浴室は、きれいで広々しています。大きく洗い場ゾーンと浴槽ゾーンに分けられ、さらに外に開放的な露天風呂もあります。タイルの使い方や、平面計画が伏見の鶴の湯さんと似ている感じでしたので、同じ施工会社かもしれません。
 追加料金150円とこのエリアのお風呂屋さんとしては高めの設定になっているサウナですが、2段式で15人ぐらいはゆったり入れる広さで、壁にはワイドテレビ付き。イスにはきれいなタオルが敷き詰められていますし、納得のいく料金でしょう。外にはサウナ用のバスタオルを掛けるフックもたくさん付けられていました。
 室内の浴槽関係は、一部電気風呂になった深風呂、泡風呂付きで一部冷水管枕付の寝湯(表示はリラックスバス)になった浅湯、シートバスという名の腰掛け型ジェットが一カ所、エステジェットという名の水深1.05m立ったまま当たる型のジェットが2カ所、打たせ水付で2×5mぐらいあるプールの様な水風呂という構成です。
 露天風呂はここの一押しでしょう、浴槽は岩風呂で、人工炭酸泉のお湯は大きな石から滝のように流れ落ちています。浴槽は5人ぐらい入れる大きさですが、屋外の空間はその5倍ぐらいあり、屋根もなくすごく開放的です。周りの壁は土蔵風になっており、端の方には植え込みがあり、壁の下の方は本物の割竹で竹垣の様になっています。日曜の遅くに行ったのですが、ほぼ貸し切りで満喫でき、至福の時間でした。
 かなりの人気銭湯のようですが、各所に風呂道具を置く棚を置いてあったり、島カラン側にも排水口を設け、混雑時に背中側で体を洗ってる人の排水が後ろに流れないように工夫するなど、それなりに細かい点も気を配られているのを感じました。空いている時間に、ゆっくりと入りたい一軒です。


 神明湯さんの辺りはきれいに区画整備された住宅地で、脇道にはいると桜並木などもあり、ちょっと東京の成城辺りをイメージさせます(誉めすぎか)。この辺りは城南荘という一角で、辻々に「城南荘3筋目」などという表示が立てられています。
 神明湯さんの「神明(しんめい)」という名前は、ただならぬ由緒を感じますが、近くに神明神社という神社がありました。神明湯さんからだと、すこし丘を下り、「城南荘4筋目」という交差点を左に曲がれば、脇参道に出ます。
 この神明神社、私が行ったときは社殿が改修中で、ひと気がなかったのですが、境内に「伊勢神宮遙拝所」「橿原神宮遙拝所」という場所が設けられていたり、社殿が「内宮」「外宮」に別れているなど、皇室との繋がりが深そうな雰囲気が漂っていました。
 正面の鳥居脇にある由緒書きを見ますと、内宮の御神祭は出ました!天照皇大御神です。それもそのはず、桓武天皇が平安京を制定した際、都の巽の方角に当たることから伊勢神宮を勧請され、この地を宇治と号し、度々行幸されたとのこと。南北朝時代に荒廃し、1099年に現在の場所に移ったようですが、境内には山崎の合戦で敗れた明智光秀が、退散途中隠れたという古井戸が残るなど、歴史の深さを感じさせます。神明湯さんの帰りにでもどうぞ。

 

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桜湯(宇治市)

宇治市小倉町南浦21の87  営業時間:15:00〜22:30 定休日:月曜日
近鉄京都線「小倉」下車 徒歩4分 

 

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入湯日:2004/02/12 22:00

 近鉄小倉駅近くの桜湯さんです。西口を出てスーパー平和堂の南角を、「小倉駅前商店街」の方へナナメに入っていきます。夜は飲み屋が点在するなかなか渋い商店街です。4本目ぐらいの角に「しゃぼん」という飲み屋があるのですが、そこで左を向けば看板が見えます。商店街は道幅が狭く、なかなか煙突は見えないのですが、京都では珍しく煙突に「桜湯」の文字が入っていました。
 外観ですが、4連アーチが印象的なヨーロピアン風です。玄関は自動ドアで、フロント方式です。サウナは追加料金100円が必要ですが、黄色地に桜のマークが入ったバスタオルを貸して貰えます。
 フロントの前は道路に面して大型テレビとソファーセットが置かれた、ゆったりとしたロビーが設けられています。壁にはジャイアンツ時代の松井のサインや、崩した文字で「はげしく」と書かれた書、詩をさらさらと書き綴ったこれまた書の額などが掛かっていました。使われていないカウンターには、黒い招き猫も一匹座っています。
 飲み物関係は、脱衣場にも自販機がありますが、ロビーに明治ブリックの自販機の他、富士商事の冷蔵庫にはラムネやローヤルサニー、オレンジなどのお風呂ドリンク、ビールも冷えていました。アイスの販売があるのも嬉しいところです。
 脱衣場も広々空間です。イスの他に、下が物入れになった箱形ベンチもひとつありました。照明がすべてダウンライトになっているのが、昭和50年代ぐらいの感じを醸し出しています。あまり装飾品の類はないのですが、鏡の前に置かれたカウンター用のイスも脱衣場の時代感とマッチしています。
 浴室の方はきれいに改装され、浴室中央に浴槽が固まってあるのですが、一際目を引くのが電話ボックス状に3面を囲われた打たせ湯で、天井から伸びるパイプから両肩めがけて勢いよくお湯が落ちてきます。表の看板に「滝シャワー」とありましたが、このことですね。この浴室の天井はフラットで、湯気抜きがないんですが、だからこそ出来る滝シャワーでもあります。
 他の浴槽はこの滝シャワーの周りに、おそらくじっこうと思われるぬるめの薬湯、一部電気風呂になった深風呂、ふくらはぎ刺激付の腰掛けジェット3カ所が配されています。サウナは脱衣場に張り出す形で、ゆったり6人ほど入れる2段式のものがあります。サウナに砂時計の10分計がありましたが、2回目以降はほとんど使い物になりません(笑)。BGMは、ムード歌謡系が掛かっていました。
 カランは浴槽を取り囲むように3面にあるのですが、通常の鏡位置の上もアーチ状に鏡が付けられているのが特徴です。またシャワーヘッドが金色のカランが数カ所があって、思わずそこに座ってしまいました。ほか特徴としては、わざわざ二人ほど腰掛けられる休憩用のスペースを設けてありました。
 貸しバスタオルは、脱衣場に返却用の籠があるのですが、私が滞在中だけで2度回収に来られましたし、掃除もマメにされており、なかなか好感の持てる一軒でした。

 

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開温泉
廃業(2013-2014冬頃)

宇治市羽拍子町73の14  営業時間:15:30〜22:00 定休日:月曜日
近鉄京都線「伊勢田」下車 徒歩5分 

 

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入湯日:2004/06/22 22:00

 近鉄伊勢田駅から、国道24号線を横切りさらに東へ。JRを越えるとY字路になっており、左側の道を進むと開温泉が見えてきます。Y字路のところに大きな地図があるのでご参考に。
(→開温泉の看板とY字路にある地図)
 さて、ここまでこのサイトで使っている銭湯の外観の写真は、全て暖簾が掛かっているところだったのですが、この開温泉さんは事前に写真を撮っていませんでした。風呂上がりに撮ろうと思っていたら、ガ〜ン!閉店間際で暖簾が下げられていたのです。入る前に撮っておけば良かった・・・。ホントは、京都型の暖簾が一本の竿に、並んで掛かっています。
 気を取り直して広い玄関を抜け、番台へ。サウナ料金100円を追加し、バスタオルを貸してもらって脱衣場へ。脱衣場は、なかなか広々としていてきれいに整理整頓されている感じです。床は籐筵で、ロッカーは籠ごと入れる京都方式。宇治はロッカーの方式が、入り乱れていますね。
 男女仕切の奥の方にテレビがあり、その上にはグリル平和さんから贈られた大入り額。神棚は珍しく脱衣場へせり出した男湯側のサウナの上の方にありました。神棚の定位置である番台の上には特に何もないのですが、その辺りは杉林の写真の壁紙になっていました。
 飲み物関係は、BOSSの自販機が置かれ、カラムには缶ビールもありました。他に雪印アイスクリームの冷蔵庫(珍しい縦型・スーパーの持ち帰り用氷が入っているような型)もあります。
 浴室の方は、男女壁に沿って浴槽がずら〜っと並び、反対側にカランがずら〜っという典型的な様式です。サウナはゆったり4〜5人は入れるサイズで、BGMにド演歌が掛かっていました(入っていたとき♪ふたりは愛の〜九官鳥〜♪という曲が流れていて耳から離れない・笑)
 浴槽の方は、奥から比叡薬草湯という泡風呂とネオン付の浴槽、電気風呂、ジェット3カ所と泡風呂の浴槽、深風呂、浅風呂、水風呂と6つも並んでいます。サウナを出たところには、電話ボックス状のシャワーコーナーもあります。この中でもお勧めは、比叡薬草湯です。浴槽の隅に薬草が袋に入れて吊され、香りもほのかに薬草の匂いがします。色はそんなに濃くありませんが、ハーブティーに浸かっているような感覚で、リラックス効果ありです。
 深風呂と浅風呂の間には、大きなリンゴ型の噴水。水風呂の水吐きは、四角い花器を転用したような形でした。
 この浴室ですが、タイル使いがいろいろと工夫されています。例えば床は市松模様になっていますし、奥の壁はグレーと白の斜め45度のストライプ。男女壁は、白地に所々赤やピンクのタイルが不規則に配されています。カラン側の壁も鏡の後ろはえんじ色。その上は白〜グレーのグラデーションになっています。統一性のない辺りも、私からすれば面白く感じました。
 さあ、これで宇治は残り小倉湯さんを残すのみ。京都府南部でも八幡市の八幡温泉、新田辺の鶴亀温泉さんの3軒を残すのみとなりました。

 

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朝日湯
廃業

宇治市広野西裏56の10  営業時間:15:00〜24:00 定休日:金曜日
近鉄京都線「大久保」下車 徒歩2分 または JR奈良線「新田」下車 徒歩4分

 

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入湯日:2004/05/17 23:00

 近鉄京都線の大久保駅から、国道24号線を少し北に行った路地の中にあるお風呂屋さんです。路地は細いのですが、奥まで入ると、お風呂屋さんの横は広場のような駐車場になっています。建物の後ろはすぐに近鉄の高架線で、煙突の「サウナ」という文字も大久保駅に向かって書かれていました。
 玄関スペースへの入口は一応男女それぞれに造られているのですが、立地条件から全員男湯側から入るようになっていました。暖簾は大阪型が掛かっています。
 番台でサウナ料金100円を追加して脱衣場へ。サウナ利用者には、バスタオルを貸してもらえます。脱衣場は結構横幅が広く、ゆったりした感じです。天井のエンボス仕上げなどから、雰囲気は昭和50年代といった感じでしょうか。男女仕切に白い招き猫が一匹座っていました。
 脱衣場の特徴としては、床は籐筵で京都と同じですが、脱衣籠はなく直接ロッカーを利用する方式です。週刊ジャンプとマガジンが、カラーボックスにきれいに並べられていて、店の方の几帳面さが窺えます。毎日とスポニチの新聞2紙も揃っていました。飲み物関係は、富士商事の冷蔵庫に森永系牛乳のほか、お風呂ドリンク系ではラムネ(京都市内では見掛けないそれぞれに栓が付いているタイプ)がありました。
 浴室の方は、見た瞬間大阪みたい!と思わせます。入ったところに、以前掛かり湯用のお湯溜めだったような台があり、その奥に大きい主浴槽があるのですが、この浴槽の周りにぐるりと段が付いています。この浴槽の周りの段は、大阪の特徴ですね。主浴槽の奥には、奥の壁に付く形でジェット2カ所と泡風呂付きの薬湯と電気風呂が並んでいます。主浴槽も薬湯も広々とした浴槽で、お風呂屋さんの醍醐味を楽しめます。また電気風呂は、電極と電極がかなり離れており、中央部に入るとほとんどピリピリ来ません。電気風呂の苦手な私でも入れました。他に脱衣場にせり出す形で、6人ほど入れるコテコテ演歌の掛かるサウナと、サウナを出たところに水風呂があります。
 浴室の特徴としては、水風呂の周りの壁や、壁面の中程にマジョリカっぽいタイルが使われていました。壁も上半分と下半分でタイルの大きさが違いますし、何回かに分けて改装されているのかもしれません。天井にある湯気抜きが小さいのと、天井の傾斜が緩いのも特徴的です。水風呂のほか、主浴槽の湯口がライオンになっているのも珍しいところです。
 ここで面白いものを発見。男女壁に「地球の資源には限りがあります」という啓発看板が掛かっているのですが、これに「県公衆浴場環境衛生同業組合」と名前が入っています。なぜだ! これと同様なものを、八幡市の橋本湯でも見ましたが、京都府の南の方特異的に分布していますね。しかもこの看板に、岩風呂と浴衣に下駄でそぞろ歩く3人組が描かれています。どう見ても温泉街を歩いている雰囲気なんですよねえ。いやいや、楽しませてくれます。
 駅からもすぐですし、大きい浴槽も魅力的。大阪ムードも堪能できる朝日湯さんでした。

 

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大久保湯

宇治市広野町西裏107  営業時間:15:00〜23:00 定休日:月曜日
近鉄京都線「大久保」下車 徒歩3分 または JR奈良線「新田」下車 徒歩3分

 

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入湯日:2004/05/18 18:30

 近鉄大久保駅から国道24号線を100mほど南へ。マクドナルドと京都銀行の間(歩道橋がある)を東に入って行ったところにあるお風呂屋さんです。JR奈良線の新田駅からでも同じぐらいの距離です。
 お風呂屋さんの前は広場のようになっていて、車が5台ほど置けるスペースになっているほか、別棟のコインランドリーもあります。またいい枝振りの松が一本植わっており、玄関先に置かれたベンチで、お年寄りが風呂上がりに一服していかれる光景も絵になっていました。
 玄関スペースを抜け、番台でサウナ料金100円(バスタオル付)を追加して脱衣場へ。脱衣場は、比較的最近改装された様な感じです。男女仕切の上にテレビがあるのですが、同時に演歌の有線も流れ、まったりとした空気です。
 特徴的なのは玄関側のスペースで、ベンチとテーブルが置かれた休憩スペースになっているのですが、所狭しと按摩機、ぶら下がり健康器、腹筋用の斜めになったベンチ、パター練習用のマットなどが置かれていました。パターは5本ぐらいあって選びたい放題です。マンガ雑誌も山積みになっているのですが、ジャンプなどはなく、アクションや週刊漫画などちょっと渋い線を突いています。
 脱衣場の定番アイテムとしては、男女仕切の一番奥に伏見稲荷大社の提灯が掛かる神棚、番台近くにオレンジやローヤルサニーなどが揃った富士商事の冷蔵庫などなど。冷蔵庫の上には、立派なツツジの盆栽と、両手を挙げた招き猫が座っていました。
 すぐ近くの朝日湯さんは、脱衣籠がありませんでしたが、ここはちゃんと脱衣籠ごとロッカーに入れる京都方式でした。大久保がちょうど境目になっているんでしょうかね。
 浴室はこぢんまりした感じで、左側の壁際にカランが並んでいるほか、両面にカランが2カ所づつ付いた島カランが男女壁と直角に2カ所、男女壁と垂直に配置されていました。浴槽などは奥に7人ほど入れるサウナと、打たせ水付の水風呂があり、男女壁側に一部電気風呂になった深風呂、泡風呂付きの薬湯(この日はじっこう)、端に寝湯とジェットがある浅風呂と並んでいます。目立ちませんが、隅にシャワーコーナーもあります。
 じっこうの薬湯もいいんですが、お勧めは寝湯です。冷たい冷水管枕があるほか、下からは泡風呂の泡がブクブクと出て、ちょうど足を伸ばしたところ辺りに足裏を刺激するジェットが出ています。ちょうど寝湯の背中に当たる壁には、白鳥を描いたタイル絵(プリント?)もあります。客層はおじいちゃんから、子供連れのお父さんまでバラエティーに富んでいました。
 風呂上がりに表に出てから営業時間を確認するのを忘れたなあと思っていたら、ちょうどご主人が出てこられ聞くことが出来ました。「ありがとうございます。また入りに来てください」と暖かいご主人の言葉に送られ、帰路につきました。

 

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大成温泉

宇治市大久保町南ノ口40の4  営業時間:15:30〜23:00 定休日:月曜日
近鉄京都線「大久保」下車 徒歩12分 または 「久津川」下車 徒歩10分

 

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入湯日:2004/06/8 22:30

 大久保駅から自衛隊の南側を西へしばらく行き、SATYの西側をひたすら南に入っていったところにあるお風呂屋さんです。私は車でしたが、大久保から歩けば15分近く掛かると思います。密かに久津川駅の方が近いかもしれません。
 SATYの西側を南へ行くと、「大成温泉」と書かれた煙突が見えてきて、建物の裏手に出ます。建物は比較的新しいようで、入口も自動ドア。左手にフロントがあり、その奥はゆったりしたソファーが置かれたロビーになっています。ロビーには、テレビとカップ式の自販機のほか、缶ビールなども冷蔵庫で売られていました。フロントで、サウナ利用料100円を払うと、バスタオルを貸してもらえます。
 脱衣場はさっぱりした感じですが、天井も高く広々、ゆったりとしています。脱衣籠はなく、直接ロッカーを利用する方式ですが、床はしっかりと籐筵。籐筵が敷かれているエリアは、ロッカーの京都方式(籠ごと入れる)よりエリアが広く、京都府南部では、お決まりですね。脱衣場にも明治乳業の自販機があり、牛乳系はこちらで販売されています。
 浴室の方も、新しく広々とした感じです。特徴としては奥の壁に大きな窓ガラスがあり、外には観葉植物が並べられています。窓は開閉できるようになっていて、外を見るとちょうど煙突が男湯側に見えました。
 浴槽は中央に固まっていて、奥側にトルネードの浴槽、ふくらはぎ刺激付の腰掛けジェット2カ所がある薬湯が並び、その手前に泡風呂を備えた浅風呂、電気風呂を兼ねた深風呂があります。8人ほど入れるゆったりしたサウナが脱衣場にせり出す形であり、その前に大きな水風呂、反対側にシャワーコーナーという構成です。サウナは脱衣場側に窓があり、そこから脱衣場のテレビが見えるようになっていて、室内にはテレビの音声が流れていました。
 カランは両側の壁際に並んでいますが、カランの下に洗面器を置く台が付いているあたりは、少々大阪的でもあります。タイルはパステル系のものが多用されていて、最近改装されたような雰囲気です。照明も男女壁の上だけでなく、カラン列の上にサークル型の蛍光灯が並んでいて、かなり明るい浴室です。
 これだけ充実した浴室なのですが、私の入った閉店間際の男湯にはたったの3人。空いていて嬉しい半面、どうしちゃったの?という正直な感想もあります。駅から少々遠く、住宅街の中にあるので、出足が早いのかなあなどと考えながら入っていました。なかなかそつなくまとまっている一軒だと思います。


 大久保で思い出すのが、自衛隊の西側にあった日産車体の工場です。日産のリバイバル計画の中で閉鎖になってしまいました。
 この日産車体にはふたつの思い出がありまして、一つ目は小学生の時に来た社会見学です。当時(昭和50年代)、この工場にはサニーとマイクロバスのラインがあったように記憶しています。社会見学で訪れた際、ちょうどサニーの新型車が出るとかで、マイクロバスのラインしか見学できなかったので、しょうもないことを覚えているのです。
 二つ目は、高校2年(だったかな)から3年ほど、夏の一斉休業中にラインのメンテナンスをするというバイトをしていました。作業期間は1週間ほどなんですが、当時の日給で8000円。残業手当や精勤手当なんかもつけてもらって結構おいしかったように記憶しています。余談ですが、このメンテナンス会社は、伏見の醍醐にあったのですが、社長さんの自宅の庭にプールがありました。(この話、ゆ〜とぴあ醍醐のところでも少し書きましたね)
 そんなこんなで、大久保の日産車体がなくなってしまったのは、少々寂しいのですが、お風呂屋さん巡りを始めて近くにやってくるとは・・・。帰りは元日産車体の敷地の前を通って帰ったのでした。

 

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梅湯

城陽市寺田垣内後48-1  営業時間:15:30〜22:30 定休日:金曜日
JR奈良線「城陽」下車 徒歩6分 または 近鉄奈良線「寺田」下車 徒歩10分

 

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入湯日:2004/05/25 23:00

 城陽市唯一、且つ組合加盟では京都府最南端のお風呂屋さんです。国道24号線沿いにあり、駐車場も大きく取られています。私の場合は車で行きましたが、24号線沿いに目印になる煙突があるのですぐに判りました。国道沿いの駐車場から建物脇を抜けて正面にまわる途中には材木が積まれていましたので、今でも一部材木を燃料にされているようです。
 さて、暖簾をくぐり玄関スペースに入ると、なんとそこにHOKUTOのアナログ体重計が置かれているではありませんか。意外な演出に期待が高まります。さらに引き戸を開けると、番台は外向きに造られており、ちょっと見慣れない光景です。脱衣場に向かう途中に番台からの目隠し用にもう一枚暖簾も掛かっていました。サウナ料金は追加100円でした。
 脱衣場も一風変わった感じです。通常男女仕切側は大きな鏡がありドライヤーコーナーなどになっていますが、ここは富士商事の冷蔵庫に続き本棚が置かれ、プールサイドにあるようなイスが4脚あり、ちょっとした休憩コーナーになっています。また入口側に大きくせり出したスペースがあり、こちらにドレッサーコーナーがあり、ベンチなども置かれています。テレビが男女仕切と逆側にあるロッカーの上に置かれている辺りも変わっています。
 この脱衣場ほかにも競艇カレンダーや、モー娘のちょっと古いポスターなど観察好きのハートを掴むアイテムが結構あります。まだまだ探してください。
 さて服を脱いでまずサウナと思ったのですが、珍しくサウナの入口が脱衣場にありました。サウナ料金を払ったかどうか確認しやすいためでしょうかね。中は6人ほど入れる大きさでBGMは京都のFMアルファステーションが掛かっていました。ここのサウナ、入口前の休憩スペースにマンガがたくさん置かれています。中で読みたくなるのが人情です。私も一冊持って入りました。
 浴室の方は、基本的に両サイドにカラン、中央から奥の壁にかけて浴槽という造りで、至ってシンプルな感じです。中央の浴槽は手前から浅風呂、深風呂、2連ジェット2カ所と泡風呂さらに信号三色の点滅ネオン付浅風呂が縦に並び、横手に薬湯があるという形です。それに浴室に入った右手にしっかり冷たい水風呂という構成です。薬湯は「シルクロードの風」という入浴剤で、これは大津の昭和湯以来2回目でした。しかし・・・前はもっと黄土色ぽかったのですが、この日はやや抹茶色のようなお湯でした。どちらが本物でしょう? 水風呂はライオンの水吐きから勢いよく水が出ているのが印象的でした。また水風呂の壁面にはプリントと思いますが、西洋の古城が建つ水辺の景色が描かれたタイル絵もあります。
 このお風呂屋さんで面白いのは、カランの前にある鏡で、両サイド共に端っこの一枚だけ楕円形の鏡で、その他は長方形の鏡が使われています。カラン周りだけ改装の時タイルを変えられたようで、鏡の辺りだけ赤いタイルになっているのも特徴的です。さらによく見ると長方形の鏡には「ミエミラーデラックス」という出荷時に貼られていたシールが付いたままです。しかも横向きなので、長方形の鏡は縦長で使われることを想定しているのでしょう。別段普通の鏡で変わったところはないんですが、「デラックス」という響きに心惹かれてしまいました。
 風呂上がりは、冷蔵庫のお風呂ドリンクの中からオレンジを選択。天井に付いている昔電車にあったような扇風機の風に吹かれ、本棚にあった手塚治虫のブラックジャックにしばしはまってしまいました。なかなか楽しめる一軒です。

 

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八幡温泉
2009年廃業確認

八幡市八幡馬場41の1  営業時間:16:00〜23:00 定休日:金曜日
京阪本線「八幡市」下車 徒歩約15分 

 

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入湯日:2004/07/07 19:30

 京阪八幡市駅から、大谷川沿いの石畳を南へ。石畳が途切れた後、さらに10分近く右手に男山を見ながら歩くと八幡温泉です。駅から通算すると約1キロ。15分ほどの道のりでしょうか。八幡温泉の向かいは、善法律寺というお寺です。
 建物は、一瞬アパートを思わすような建物です。2階に窓が並んでいて、雨戸の戸袋にダイヤマークがデザインされているのが特徴的です。暖簾は、房が3つの大阪型。入口脇に「でんわ・でんぽう」の看板が残っていてノスタルジーを誘います。
 玄関スペースに入ると、正面に戎さんの熊手と三宅さんという方から贈られた大入り額。両サイドに下駄箱と、下駄箱を小型にした傘入れが並んでいます。
 番台でサウナ料金100円を追加して脱衣場へ。う〜ん、この脱衣場は何といいますか、田舎のおじいちゃんの家に来たような感じです。中央にダイニングテーブルがあり、それを取り囲むようにソファと木製のベンチ、椅子2脚が置かれていて、台所を抜けて風呂場に行くような錯覚を覚えます。さらにその感覚に拍車を掛けるように、道路側は小部屋になっていて物置に。物置の引き戸の前にはベッド型の古いマッサージ器。計算されているかのような配置です。脱衣籠がないのと、籐筵が中央部だけに敷かれているのも、京都の銭湯と違う雰囲気を醸しています。
 飲み物関係は、富士商事の冷蔵庫にひやしあめ、オレンジ、サワー、ローヤルサニー等などほぼフルラインナップでお風呂ドリンクが並んでいます。あとイチゴソーダがあれば完璧!という感じでした。
 浴室に行く前に、サウナの入口が脱衣場にあるのですが、浴室入口のタイルスペースも京都に比べればこぢんまりとした感じで、流しも小さな洗面台がひとつあるだけでした。サウナは5〜6人入れる2段式でほぼ正方形。温度計が2つあり片方は110度、片方は97度を指していました。高さを変えて設置してあったのですが、30センチほどで17度の差はないですよねえ。
 浴室は、入ってすぐの所にイルカにまたがった裸婦像の湯口があり、噴水状になっているのですが、休止中。後ろの半円形の壁が洗面器置き場と化しています。左手に水風呂、右手にシャワーコーナーがあり、中央にL字形の深風呂、浅風呂と続く大きな浴槽。さらに奥に電気風呂と薬湯という構成です。浅風呂に泡風呂、ジェットが組み込まれています。一番奥はガラス戸で庭に繋がっているのですが、大きな木が茂っていてよく見ないと庭とは気付きません。
 浴槽の中で個人的に気に入ったのは薬湯で、白濁したぬるいお湯でほのかに硫黄の香りがしました。電気風呂もあまり強くないので、初心者向きです。
 この浴室ですが、どことなく大阪の香りがします。まず浴槽の縁が全て御影石です。それとカランの下に台がある造りです。さすがに浴槽の廻りに段はありませんが、床のタイル使いなども京都では見掛けないタイプですので、大阪の業者が施工しているのでしょう。全体としては、昔ながらの白タイルの壁で、一部モミジの模様があったりなんかして懐かしい感じの浴室です。
 風呂上がりは、久しぶりにヒシヤクールのサイダーを購入。テレビで「試してガッテン」のデジカメ特集が始まり、しばらく見てしまいました。


 ちょっと話が季節外れですが、昨年の春初めて八幡の背割堤の桜を見に来ました。八幡はちょうど桂川、宇治川、木津川の3河川が合流する南側にあるのですが、宇治川と木津川の間にある堤が「背割堤」で、1.4kmにわたって桜並木が続きます。京阪八幡市駅から歩いても10分ほどの距離です。
 行ったのはちょうど満開の頃。昼前に行ったもののすでにスゴイ人出。ここの特徴は、河原なので、焼き肉やバーベキュー率が異様に高く、煙りモクモク。少々情緒には欠けるところがあったのですが、桜は見事でした。
 その時、京阪八幡市駅前の観光案内所で手に入れた、「発明まち やわた」という小冊子が今回も役に立ちました。この規模の町にして、駅前に観光案内所がちゃんと常設されているのは、かなり親切です。
(←こちらは駅から大谷川沿いを南へ行ったところにある安居橋・観光案内所にあった小冊子)
 さてさてそれによりますと、エジソンが八幡の竹を使って電球の実用化に成功した話のほか、ライト兄弟と有人飛行成功を争った二宮忠八という人が八幡に飛行神社を創建した話、松花堂弁当は石清水八幡宮の社僧昭乗が由来になっている話、八幡巻きの八幡は京都府八幡市が由来ということなど、なかなか読みごたえもあります。もちろん地図も付いていて、八幡温泉の向かいにある善法律寺も載っていますので、かなり便利です。お出かけの際は、まず京阪八幡市駅前の観光案内所へ。(案内書は17:00までです)

 

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橋本湯
2015.9.30休業
その後廃業

八幡市橋本小金川36  営業時間:16:00〜23:00 定休日:月+第2火曜日
京阪本線「橋本」下車 徒歩4分 

 

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入湯日:2004/04/17 17:30

 京阪橋本駅を降りて、淀川方面に行くと旧橋本遊郭の町並みに出ます。町並みを愉しみながら、旧街道を大阪方面に行くと、いちばん町の外れに橋本湯が見えてきます。
 外観で目を引くのは、なんといっても玄関の上の破風に乗った瓦で、「橋本湯」と銘の入った特注品。このロケーションにあって、この佇まい。期待させてくれます。
 玄関スペースから引き戸を開けると番台があるのですが、間仕切りを立て、番台のある場所が小部屋のようになっています。番台を転用したフロントといいたいのですが、判断に困りますね、こういうのは。一応フロントと認定しておきましょう。サウナは別料金で150円。追加料金を払うと、ここでバスタオルが貸してもらえます。
 脱衣場は、昭和50年代ぐらいの雰囲気です。ちょっと黄色くなった壁紙、エンボス仕上げの天井、男女仕切に置かれた造花の鉢なんかが、雰囲気を作っています。床は部屋の形に合わせて籐筵が敷かれていますが、脱衣籠はなく、京都の外れに来たなという感じです。
 脱衣場アイテムとしては、石田の32貫はかり、アルミ製の身長計、サントリーの自販機、フロント方向に顔を向けた招き猫といったところです。結構マンガや週刊誌の類が充実していました。
 浴室の方は、新しく改装されており、古い雰囲気は全くありません。一番奥に7人ほど入れる2段式のサウナと、しっかり冷たい打たせ水付の水風呂。男女壁側にジェット2カ所と電気風呂、深風呂を備えた複合浴槽。脱衣場側にせり出す形で、泡風呂付きの薬湯(この日はゆず)という構成です。
 京都市内であまり見ない物として、男女壁に「地球の資源には限りがあります」という啓発看板があったのですが、これを出しているのが「県」公衆浴場組合云々・・・。ここは大阪「府」と京都「府」の府境に近い橋本です。どこから持ってきたのでしょう?
 私の行ったのは土曜の夕方という時間帯でしたが、サウナで貴重な体験をしました。最初誰も入っていなかったのですが、次々と入ってこられ最終的に、ほぼ満員の7人が座りました。私は上段の左から2番目に座っていたのですが、左側と私の目の前にはカラクリモンモンの方が・・・。そんなに広くないのでホントに至近距離です。こんなに間近で見る機会なんてもうないかもしれません。しかし・・・私は裸眼だと視力が0.1ぐらいしかないんですよ、残念ながら。この時ばかりは視力が悪いことを恨みました。別に彫り物を入れてる方もその筋の人という感じではなく、職人系といった感じで、世間話をされていたので、濃い空間を愉しませてもらいました。
 そんな貴重な体験をした橋本湯でした。


 橋本湯の周辺案内ですが、何をおいても橋本遊郭跡でしょう。橋本は、古くは淀川を上り下りする船の中継地であっただけでなく、淀川対岸の山崎とを結ぶ渡し船の船着き場でもありました。こういう土地柄の遊郭というのは、大阪と京都を結ぶ街道沿いだけでも中書島、橋本、枚方と点在していました。
 橋本の特長ですが、華やかりし頃の街を想像させるに十分なほど町並みが残っています。京都市内だと、五条楽園が比較的町並みとして残っていますが、現在でも貸座敷として営業している店が多く、艶めかしい感じは否めません。しかし、ここ橋本はほとんどが往時の姿を留めながら、普通の住宅として使用されているため、枯れた情緒というんでしょうか、静かに時間が流れている魅力があります。八幡市の観光マップを見ても載っていないのですが、それが観光地化されていない情緒を保っている要因でもあるでしょう。平成も16年になった現在、特に保存運動もされていないだろう街がこれほど残っているのは、奇跡に近い状況です。今のうちに見ておく価値のある街だと思います。
 余談になりますが、銭湯と遊郭は共通点も多いんですよね。いち早くタイルを使用し始めたこともそうですし、視覚的遊びに溢れているところもそうです。銭湯に「客よコイコイ」の言葉遊びから、鯉のタイル絵が多く見られますが、この橋本の町並みの中にも鯉をモチーフにしたものが見られました。また、細かいタイル使いなど時代を感じさせる意匠も数多く見られます。
 とりあえず写真の羅列ということで、あとは自分の目でご覧下さい。

格子、欄間、欄干。お風呂屋さんとの共通点ですね。

判りにくいですが、欄間が舟を曳いている絵になっています。

洋風建築が一軒だけ異彩を放っています。

欄間にも鯉の意匠がありました。

アサヒスタイニーのレタリングも味があります。

細かいタイル使いも随所に見られます。

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鶴亀温泉
廃業

京田辺市河原神谷田辺団地内  営業時間:未確認 定休日:月曜日(訪問時は火木土のみ営業)
近鉄京都線「新田辺」下車 徒歩7分

 

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入湯日:2004/07/01 18:30

 私の知る範囲で、京都府では唯一の組合非加盟(組合HPに非掲載というところから判断・京都市の市営浴場を除く)の町の銭湯です。以前、掲示板に右ストレーターさんから情報を寄せてもらい、今回の入湯となりました。
 場所は、近鉄新田辺駅から東へ歩いて7〜8分ほど、田辺高校の北側に広がる「府営田辺団地」という団地の一角にあります。田辺高校に沿って川沿いの道を北へ行くと煙突が見えてきますが、この煙突がなかなか際物で、ひび割れがかなり進行しています。正面に廻り、暖簾が掛かっているのを確認し、ほっとしたのでした。
 しかし、ほっとしたのも束の間のこと。入口脇には「火木土のみ四時〜七時 サウナはありません」という貼り紙。帰り際に番台のお兄さんに聞くと、お母さんが交通事故に遭われ現在一人で全てをこなしておられるとのこと。お母さんが元気になれば、また元のようにとの事でしたが、現在は週3日、3時間だけの営業とのことでした。脱衣場の貼り紙からすると、元々は月曜日が定休日で、3月からサウナは火木土日の週4日営業だったようです。
 さて、ここは組合非加盟ですが、料金は他と同じ350円。なぜか組合の料金表もしっかりと掛けられています。サウナは追加100円ですが、しばらく休みなので、350円を払い脱衣場へ。
 脱衣場ですが、昭和の空気を色濃く残しています。一番に目に飛び込んでくるのは、天井からぶら下がる扇風機なのですが、3枚羽の上にモーターボックスがあり、中が丸見え! モーターからベルトを通して、動力が伝わる様子がリアルに観察できます。脱衣場にはテレビもBGMも掛かっていないので、扇風機のモーター音だけが響いています。
 ほか昭和的な物としては、番台上のブレーカーがまとめてある観音開きの木製配電盤。男女仕切の上には固定された扇風機も網の部分に昭和の香りが。ほか木製身長計。ひと休み用の木製ベッド。脱衣場中央にあるテーブルの上には、マッチが無造作に入れられた箱などなど。まだまだありますので、自分の目で確かめてください。
 装飾品の類としては、男女仕切の突き当たりに、京都七福神巡りのお札。番台横手にはガラスのショーケースがあり、その上に鯉の額縁ほか、置物数点といった感じです。
 飲み物関係は、無印の冷蔵庫の中に瓶のコーラやスプライトがあったほか、お風呂ドリンク系もラムネ、サワー、ローヤルサニーと揃っていました。
 浴室の方は、床や浴槽、カラン周りはきれいに改装され、なかなか快適です。中央に鉄アレイ型の浴槽が縦にあり、手前の円が泡風呂、中央の持ち手の部分が電気風呂、奥の円が深風呂になっています。ほか男女壁側の奥にふくらはぎ刺激付腰掛けジェットと、トルネードを備えた薬湯。男女壁側の手前にアールの付いた水風呂という構成です。サウナは男女壁と反対側にあり、中を覗くと10人ぐらいは入れそうな2段式の立派なものでした。
 この浴室で面白いのは、鏡の上ぐらいからは昔の雰囲気を残しているというところ。鏡から上ぐらいは昔ながらの白タイルで、湯気抜きからは窓を開け閉てするための、吊り輪のようなロープが4本ぶら下がっています。鏡広告があまり入っていないのですが、ラーメン屋とスーパーの広告が1枚ずつ貼られているのも特徴的です。
 風呂上がりは、久しぶりにローヤルサニーで一息。扇風機のモーター音を聞きながら、まだ外からの明るい光が残る脱衣場でまどろんだのでした。


 鶴亀温泉から少し田辺高校の方へ行ったところに、定礎板というのでしょうか「田辺団地 1972」というプレートがありました。鶴亀温泉がその田辺団地の敷地内に、保育園と並んで位置していることから想像すると、1972年(昭和47年)の団地のオープンと共にその付帯施設として銭湯も開業したのでしょうかね。
 京田辺は、同志社大学田辺キャンパスのお膝元。私も十数年前に2年間通った訳ですが、その変わり様はスゴイですねえ。近鉄新田辺駅自体は、変わっていないものの、駅前にボーリング場は出来るわ、平和堂の大型店は出来るわ、居酒屋チェーンをざっと見ただけでも「村さ来」「八剣伝」「白木屋」「つぼ八」と駅の西口に並んでいました。どれも私が学生の時には無かったものです。変わらないのは、駅前に建つ一休さんの銅像ぐらい・笑(田辺には一休さんが晩年を過ごした一休寺があります)。新しい道も出来ていて、不覚にも迷ってしまいました。
 そんな中で比較的変わっていないのが、新田辺駅の東側です。国道より一本北側の道を田辺高校の方へ向かうと、商店街があり、その外れには立ち飲み屋が健在で繁盛していました。
 田辺高校のすぐ近くには友達の下宿があったのですが、当時その近くにはプールバー(書くのも恥ずかしい)があったなあとか、近くの居酒屋でカエルの唐揚げを初めて食べたなあなどと思いながら、帰途に就いたのでありました。

 

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