NHKのど自慢とは・・・

<はじめに>
キンコンカーン♪・・・と鐘の音で始まるNHKの大長寿番組。それが「のど自慢」です。日本国民誰もが知ってるこの番組。
しかしながら、「毎週見てるよ」という人はあまりいないのではないでしょうか?ほとんどの人が「ああ、知ってるけど、たまに日曜日何も見るものなくて・・・」とか「ちらっとだけ見たことはある」という感じじゃないでしょうか?そんなメジャーでありながらマイナーであるこの番組の魅力をもっともっと多くの人に知ってもらいたいと思っています。(といっても、私はNHKとは何の関係もございません・・・。)

<番組の流れ>
さて、じっくり見たことのない人のために、まずはこの番組について簡単に説明しましょう。毎週日曜日お昼12時15分〜13時までの45分番組です。実はNHK第一放送のほかに、BSとラジオでもやっているのです・・・。ドライブしながらラジオで聞く「のど自慢」というのも、また格別なものです。
初めにも触れました通り、キンコンカーン♪という鐘の音でスタート。舞台の上手と下手から出場の20組がこれ以上ないというくらい素敵な笑顔で入場。全員並んだあとに、司会の小田切アナとゲストが入場です。会場となるのは大都市の場合、○○ホールといった、いわゆるコンサートホールのようなとこが使われますが、小さい町になると、○○小学校体育館とか、○○公民館・・・といったとこが使われます。20組、順番に歌っていくわけですが、出場者は番号と曲名を言って、歌い始めます・・・。慣れてしまっているのであまり気にならないかもしれませんが、実はテレビに出ても、合格しない限り名前は公表されないのです。もちろん字幕スーパーでも出ません。まあ、そのほうが見てるほうも、「5番の人、歌がうまかったねええ」とか、会話がしやすいのかもしれませんね。
さて、歌のほうは一組の持ち時間は約1分。したがって、サビが後半にある場合は盛り上がる前に、鐘がなっちゃうということです。だから選曲の際も、気をつけなければなりません。20組は当然のことながら歌のうまい人ばかりではありません。そこが、「のど自慢」の魅力の一つだと思います・・・。話がそれてしまいましたが、各人の判定は鐘の数で決まります。この基準も明確なものはないそうで、テレビで見てても「あれ?」って思うこともあるかと思います・・・。まあ、そういうのがあるからこそ楽しいのだと思います。これも宮川アナの著書に載ってましたが、あの鐘の数を決めてるのは、鐘のおじさん秋山さんではありません。彼は別室の審査員の指示に従って鳴らしているだけです・・・。
言うまでもなく、鐘が3つ鳴れば合格です・・・。合格者も人数が決まっているわけではないので、9人くらい合格するときもあれば、3人くらいしか合格しない時もあります・・・。歌い終わると、松本アナから簡単なインタビューやゲストからのコメントなどがあったりします。これもまた、いい話がいっぱいあるものです。全員歌い終わった後、ゲストが1曲ずつ歌い、最後に審査結果発表です。まずはゲストから「審査員特別賞」が発表になります。これは歌のうまいへたは関係ありません。いかにインパクトを与えたか、一生懸命だったか・・・などが評価されます。その後、小田切アナから合格者が一人ずつ呼ばれて、チャンピオン一組が発表になります・・・。45分間、ほんとうに無駄のない充実した時間です・・・。

<「のど自慢」の魅力>
「のど自慢」には一種独特の世界があるかもしれません。じっくりテレビを見ていない若い人にとっては、お年寄りが喜んで見てる番組・・・くらいにしか思ってないのではないでしょうか?私も映画を見るまで、いや相模原大会に応募するまでは同じように思っていました。しかし、研究のため、毎週じっくり見ていると、これが本当におもしろい。まさに老若男女、元気いっぱいに歌う姿は、ほんとうに気持ちのいいものです。そして一人一人のエピソードに笑ったり、泣いたりしている自分に気がついたのです。元気いっぱいの高校生、観客席に生徒がいっぱいかけつけた学校の先生、のど自慢が好きなおばあちゃんのために歌う孫、親子のデュエット、単身赴任のお父さん、80歳を過ぎても元気いっぱいのおじいちゃん、久々に再会して歌う兄弟、茶髪の兄ちゃん・・・、ほんとにいろんな人が登場します。そんな個性的な人たちの唯一の共通点は「歌が大好き」だということ・・・。
さらに出場者の連帯感というのも見ていて気持ちのいいものです。まさに出場者は「同士」という感じで、ほかの人が歌っている時は後ろの席で、ウエーブをやったり、手をふったり、一緒に盛り上がっているのです。そして合格者にはみんながハイタッチしたり・・・。知り合って半日程度しか経ってないはずなのに、あの連帯感はすごいものです。何でも聞いた話では、番組が終わった後も出場者同士で連絡を取り合ったり、同窓会を開いたりしているそうです。それだけこの番組が魅力的な証拠なんでしょうね。番組の裏も表もヒューマニズムにあふれている番組なんて、今や「のど自慢」くらいしかないかもしれません。ふつう、全然見ず知らずの素人の歌を延々と聞くなんて・・・って考えがちですが、百聞は一見にしかず。必ずやそんな先入観はふっとんでしまいます。予選ともなったら、その何倍もの人が歌うわけですが、これが本選(テレビ)以上におもしろい。(お近くに来た際には、予選から見に行くことをお勧めします・・・)とにかくだまされたと思って、一度じっくりテレビを見てみてください。必ずや「のど自慢」の魅力にはまることでしょう・・・。

<出場までの流れ>
予選の中身については、私の拙い文章や他の方の体験記を載せてますので、ぜひ読んでみてください。ここでは「のど自慢」に出てみたい・・・という人のために、簡単に出場までの流れをわかる範囲でご説明いたします。
まずは応募ですが、開催日の約2ヶ月〜1ヶ月半前から募集が始まります。このホームページでも随時情報を提供していきたいと思いますので、参考にしてください。また各地のNHKや地域の広報紙などにも応募要綱が載ると思われます。予選は先着順ではないので、あせる必要はありません。応募は一人一通です。さらに応募の際に書いた曲は変更はできませんので、じっくり考えて応募しましょう。なお、募集が始まる際にはゲストも決まっているので、ゲストの曲でいこうとする人は、その時点で確認できます。予選は抽選ですが、唯一自分をアピールできる項目として「選曲理由」を記入することになっていますので、ここもじっくり考えて書くようにしましょう。
応募は各地のNHK宛になります。なお、出場の募集とともに観覧の募集も始まります。(宛先が違う場合がありますので、確認してください)本選に出場した人には「応援席」が与えられるみたいですが、友達何人にも来てもらいたい・・・とか思う人は、あらかじめ観覧のほうにも応募しておきましょう。観覧と出場の応募締切は同じことが多いので、予選に出る出ないが分かる前の応募になりますが、あとから後悔しないためにも、観覧の応募も忘れないようにしましょう・・・。観覧もゲストをタダで見られるということで、非常に激戦ですので、30枚から40枚くらい出す覚悟が必要かもしれません。私も20枚出して1枚も当たらなかったこともありました。
締切は通常開催の約1ヶ月前。ほとんどの場合締め切り日必着なので注意が必要です。締め切り日から1〜2週間で予選の合否のハガキが届きます。地区にもよりますが、応募は1000〜2000通は来るみたいです。で、予選に出られるのは250組。したがって、予選に出られるのもかなりラッキーということになります。予選合格者には予選当日の番号(地域によっては曲名も)が書かれて届きます。繰り返しになりますが、応募曲を変更することはできません。
予選は開催日前日の土曜日です。予選とはいえ、会場は本選と同じセットで、生バンドの演奏です。本選は観覧のチケットが必要ですが、予選は入場フリーなので、友達や同僚などどんどん誘いましょう。お昼くらいから受付が始まります。たとえ番号が遅くても受付は済ませておかなければなりませんので、注意してください。体験記のところにも書きましたが、最初にNHKの方から説明があります。ほかの人が歌っている間は外出も自由ですが、どのくらいのペースで進行するかは注意してみておくようにしましょう。欠席者も意外に多いので、頭で考えるよりは早くまわってくるかもしれません。予選は約40秒の勝負です。とにかく全力を出しきるのみです。前奏の長い曲などは多少アレンジされますし、生バンドなので、カラオケとは若干違う可能性もあります。もし出だしに失敗しても、歌い直しさせてもらえる場合もありますので、お願いしてみましょう。また歌詞を忘れたり、いきなり音をはずしたりしても(キーの調整もできないので・・・)、すぐに立て直せば、マイナスポイントにはならないとのことです。なので、勝手にやめたりせず、最後まで歌いましょう。歌う順番は曲名の五十音順です。なので、選曲の時点で、大体自分の順番(予選を通った場合)は想像できます。それから考えて曲を選ぶという作戦もあると思います・・・。もちろん初めのほうが有利とか、後の方が有利とかいうのはありませんが・・・。
全員歌い終わった後30〜40分くらいで審査結果が発表になります。いくら合格しても、発表の時に、会場にいなければ、取り消しになってしまいます。なので、外出する時も余裕をもって戻ってくるようにしましょう・・・。合格者(本選出場者)は20組!合格者はステージに上がった後、別室で本選に向けての打ち合わせを1時間〜1時間半かけておこないます。したがって、合格者が会場を出られるのは夜の7時半〜8時半くらいになることもありそうです。そのあたりを考えて、予選当日はほかに予定をいれないようにしたほうがよさそうです。しかも翌日の本選当日は朝8時集合とのことですので、かなりハードな2日間になると思われます。まあ、合格者にとっては、ハードとは感じないのかもしれませんね。なお、本番の前に出場者は曲のキーなどを打ち合わせできるそうです・・・。本選当日のことは、改めて詳細を書いていきます。ただ、本選はおまけのようなもの・・・。そう野球でいえば、リーグ優勝したあとの日本シリーズみたいなものでしょう・・・たぶん。まずはとにかく予選を突破すること!!これを目標にみなさん頑張りましょう!!

<参考資料>
受験やスポーツなどでも、まずは相手を知ることが大切です。毎週「のど自慢」を見ることはもちろんですが、それとあわせて、以下の2つは「のど自慢」フリーク、出場希望者には必見です。DVD「のど自慢」はここから購入できます。

○「宮川泰夫の『のど自慢』がゆく」(毎日新聞社刊 本体価格1500円)・・・絶版になってしまったようです。図書館で探してください。
→元司会の宮川アナが司会をつとめてから7年間の想い出、各地区で感じたこと、「のど自慢」に対する思い・・・などをつづった1冊です。1998年〜毎日新聞紙上で連載されてたものをまとめたものです。巻末には7年間の本選出場者と曲名一覧が載っています。どんなとこでどんな曲が歌われてたのかを知る意味で、大変参考になります。

「のど自慢」(ビデオ/DVD・・・ポニーキャニオン 112分  1999年1月公開の映画のビデオ)
→ 監督:井筒和幸  脚本:井筒和幸、安倍照男  音楽:藤野浩一
群馬県桐生市を舞台に、室井滋扮する売れない演歌歌手、赤城麗子、大友康平扮する焼き鳥屋修行中の荒木圭介、伊藤歩扮する女子高生、高橋里香、竹中直人扮する、タクシー運転手近藤など「のど自慢」の予選・本選を通しての人間ドラマを描いた名作。予選会の雰囲気もわかるので、出場しようとする人は必見!以前司会をやっていた金子辰雄氏や、ゲスト役として、大川栄策、坂本冬美も出演。


そして、書店では手に入りにくいかもしれませんが、更に「のど自慢」フリークになりたい・・・という人のために、以下の2冊も紹介します。図書館などにはあるかと思いますので、よかったら探してみてください・・・。

○「ふれあい2000万人の『のど自慢』」(講談社刊  金子辰雄著)
→ 小田切アナの7代前、1970年8月から実に16年7ヶ月もの長きにわたって、「のど自慢」の司会をつとめられた、まさにMr.のど自慢、金子辰雄さんが、ご自身の体験をもとに、さまざまなエピソードや土地土地の想い出をつづった書。金子さんの記憶力のすごさにはただただ驚くばかり。出場者の仲人をやった話など、人間味あふれる話が満載・・・。

○「『のど自慢』な人々」(文藝春秋刊)
→ 映画「のど自慢」のノベライズマガジン。映画出演者のインタビュー、NHK「のど自慢」の魅力など、映画の感動が再び蘇ってきます。「のど自慢」の歴史も紹介されており、「のど自慢」フリークはぜひとも見ておきたい1冊です。