今回は少しナーヴァスな、トラの尾を踏むような話題です。北朝鮮の拉致問題についてのわたしの知識は一般のニュースから仕入れたごく限られたものだが、あえて書きましょう。
いろいろニュースで取り上げられた話題ではあるが、北朝鮮の拉致問題で「救う会全国協議会」が今回の衆議院選挙の立候補者にアンケートを行った。内容は
というものだ。アンケートで「貴殿は」と問いかけるのも気になる点ではありますが、今回はそれが言いたいのではない。
二つ目の質問は政策を問うもので、質問の意味も、質問する側の意図もはっきりしているのだが、最初の質問はどういう意味なんだろう。テロと認識するとしないとにおいて、何がどう変わるというのだろう。この質問でどんな踏絵を踏まそうとしているのか、質問者の意図が分からない。その割には、多くの立候補者が「はい」と応えているのもとても不思議だ。集計結果によれば、回答者の92.8%が「はい」と答えている。
テロという言葉の定義にもよると思うけれど、わたしなどは「拉致はテロだ」という言い方にちょっと違和感を覚えるのです。許されない行為であるかと問われれば、その通りと答えるし、国家的犯罪であると思うし、二つ目の質問にも賛成なのだが、「拉致はテロだ」と言われると、ちょっと違うんじゃないかという気がする。自分自身の違和感の理由を探ると、テロというのは権力と無関係の個人や集団が国家権力に対しておこなう行為というイメージがわたしには強いからだろう。
「拉致はテロだ」というのが「救う会全国協議会」の大きな主張のようだが、ホームページにも、これこれだからテロだと考える、テロだからこの問題にどう対処すべきだという一連の考え方が説明されていないのが残念。9月11日の同時多発テロ以来、なにか非難する対象をテロだという物言いが多くなっているように思う。憎むべき犯罪の代名詞がテロという言葉になってしまって、なんでもかんでもテロという言葉でくくってしまうのは、かえって、問題の所在を不明瞭にしているように思えるのだが、どうだろう?