仏蘭西憎けりゃ

(2003.03.23)


おもしろいネタなので、結構ニュースなどで紹介されていたけれど、今回のイラク攻撃に強硬に反対をするフランスに対して米国議会での反発が強まって、議会内のレストランのメニューからフレンチフライ・ポテトが消え、かわりにフリーダム・ポテトに変更されたそうだ。同じようにフレンチ・トーストもフリーダム・トーストになった由。あまりに狭い了見と思うと共に、同じ状況になれば日本でも同様な話が出てくるのだろうと思ったものだ。敵よりも、同じ側の意見の違いに鉾先が向かうなんて人間社会では良くあること。

でもね、それ以来気になってしようがないのが、そもそもなぜフレンチフライと呼ぶかということですね。このニュースを伝えたメディアもその点にまで踏み込んではいない。かなり時間をかけてインターネットを検索してみたが、見つからなかった、残念。ただ、調べていて判ったのだが、アダルト・ムービーのことをフレンチ・ムービーと呼ぶこともあるようだ。他にもフレンチとつくものには、フレンチ・キス(とんと縁がないので定かではないが、たしか濃厚なディープ・キスのことだったと思う)なんてのもある。

ここまでくると、思い出すのがダッチですね。ダッチ・ワイフ、ダッチ・ブレーブ、ダッチ・トリート。ダッチ・ワイフは良くわからないが、ダッチ・ブレーブ(オランダ勇気)は内容のないカラ元気のこと、ダッチ・トリート(オランダ式おごり)は割り勘のことと、いい意味がない。と言うのも、かつて英国とオランダの仲が良くなかった時代があって、オランダ人を揶揄する意味があって英語ではこんな表現が残っているのだ。

これは何もオランダに限ったことではなくて、英仏戦争の時代があったことだから、フレンチという言葉にも侮蔑的要素が入っているとみていいだろう。先にあげたフレンチ・キスやフレンチ・ムービーもなんとなく色事が好きなフランス人というイメージがあるような気がする。こんな具合でそもそも侮蔑的な意味で使っているものをわざわざ言い換えるなんて、どういうつもりなのだろうか? 

いっそのこと、フレンチ・キスもフリーダム・キスと言い換えますか? そもそも、英語の中にフランス語を語源としているものは多く、レストランなんてのもその代表格だが、これもイーティング・ルームと言い換えたほうがいいだろう。そこまでくれば、フランスから贈られた自由の女神だって処分を検討すべきだろうなぁ。