ここだけの話だけれど、結局どっちへ行ったらいいのか迷うような案内板、知りたいことがどこに書いてあるのか判らない操作説明書、記入方法がよく判らない書類など、不満をあげるときりがないと思っていた。ところが、どうやら解決の糸口らしきものがあるらしい。すなわち情報デザイン。
最近になって情報デザインとう言葉を随所でみかけるようになったので、それはなんぞや、ということで少し本をひもといてみました。一つは平凡社新書の「情報デザイン入門」(渡辺保史著)、もう一つはグラフィックス社の「情報デザイン −分かりやすさの設計−」(情報デザインアソシエイツ編)である。デザインという言葉は、とかくファッションやインテリアといったモノについて使われる。しかし、情報デザインという概念は、冒頭であげ事例以外にも、本棚の整理から、会議資料や企画書といった広い範囲を対象としており、いかに的確に表現したり、多くの人と情報の共有化をはかるかを考えていることが両書を通じて良くわかる。
ところで情報デザインに関心を持つ人々には二通りがあるように感じる。いわゆるデザイナー、工業意匠などを手がけた人が、その延長線上の情報デザインの分野に関心を抱いているパターンがひとつ。もうひとつは、逆方向からのアプローチでわたしのように自社のwebサイトの構成や、日頃の会議資料の作成に悩んでいる人が、拠り所を求めているケースである。しかし、実際には前者のパターンが圧倒的に多く、二冊の本に掲載されている事例を見ると、やはりデザインに比重がかかっており、斬新で面白い試みとは思うものの、わたし自身の悩みの解決には直接つながらないようだ。まだまだ、情報デザインの方法論も未成熟なせいだと思うが、もっと後者のタイプの人がこの分野に関心を寄せることによって進歩が期待できるのでしょうね。
そう言いながら、一つ危惧するのは情報デザインといったことにコストをかけることが日本の企業風土の中では育ちにくい点にあります。この点についてはかなり悲観的にならざるをえないのが実状でしょう。そんな愚痴をいうまえに、自分のサイトのデザインを見直せと言われそうだが、そりゃまあごもっとも。
