すでにお馴染みとなったフランク・コーソ・シリーズの三作目、G・M・フォードの『白骨』です。いずれも水準以上の作品だが、この『白骨』は三作の中で、もっとも印象に残る作品となっている。
フランク・コーソは裁判所の出頭命令を無視し、女性カメラマンのメグ・ドアティとともに行方をくらますが、吹雪に巻き込まれ、無人の家にころがり込んで九死に一生を得る。ところが、その家の床下から白骨死体が見つかったことから事件に巻き込まれる。その家に住んでいた女性の素性を調査しはじめたコーソは、その秘密に肉薄するが、コーソの身にも危険が迫っていた・・・。
小説とは言え、フランク・コーソの行くところ、常に事件が巻き起こる。謎の女性の素性と行方を追ううちに、自らに殺人容疑もかけられ、裁判所命令をうけた刑事からも追われるという展開。そんな中で、謎の女性の境遇とその犯罪が徐々に明らかにされる。そして、意表をついた驚愕の結末がまっている。
児童虐待が連鎖することは良く知られているが、コーソはそれをこんなふうに表現する。
コーソは首をふった。「ドングリはなっていた木の近くにしか落ちないものだなと思って」
なお、本編の展開とは関係ないけれど、コーソとメリッサDなる秘密組織の関係が取り沙汰されている。過去二作ではそれらしい話はなかったと思うので、第四作への伏線でしょうか?
ところで、最初に白骨を発見した街の女性保安官、最初に登場したときに読者が予想する役回りとは違っていたのだが、面白いことを言う。
保安官は首をふり、にやりとした。「悪い知らせと、もっと悪い知らせと、最悪の知らせと、どれから聞きたい?」明るい声で彼女は言った。
(2005.05.15)
| 書名 | 白骨 |
| 作者 | G・M・フォード |
| 翻訳 | 三川基好 |
| 出版社 | 新潮社 |
| ISBNコード | 4-10-202113-2 |