さて今週は、先週に引き続いてマイクル・Z・リューインの『探偵家族』の続編『探偵家族/冬の事件簿』です。『探偵家族』の文庫化にあわせて続編をポケミスで出版した早川書房のおもわくに乗ったかたちだ。でも、おもしろいから良しとしよう。
今回はファミリーの登場人物を簡単に紹介しましょう。
親爺さん:探偵事務所の創設者で、一家の長。現在では探偵家業は次男アンジェロが中心だが、最後の締めくくりは親爺さんが活躍。
ママ:親爺さんの妻。最大の悩みは長男サルヴァトーレの結婚問題だが、本編では友人の女性のレストランへの出資問題もからんで悩みはつきない。
サルヴァトーレ:一家の長男だが、ひとり家を出て画家として暮らしながら、ときおり探偵業も手伝うといった状況。いまだ独身で女性関係もそれなりに多彩なのだが、今回はなぜかその女性を家族に紹介しない。
アンジェロ:一家の次男で既婚。探偵業の中心的役割だが、十代の二人の子供の教育では悩みが多い。
ジーナ:アンジェロの妻。嫁、妻、母、そして探偵の役割を賢くこなす。
ロゼッタ:一家の長女で独身。事務所の会計を担当する。ボーイフレンドとの関係も順調にみえるが・・・。
マリー:アンジェロ、ジーナ夫婦の長女。最近脱線気味で、警察の厄介になったり、皆を心配させる。
デイヴィッド:アンジェロ、ジーナ夫婦の長男でマリーの弟。パソコン好きの少年だが、本編では恋の悩みも。
事件の内容はって? それはこのシリーズの場合、あまり重要ではありませんが、今回は奇妙な脅迫を受けているという女性の依頼に端を発する。まぁ、読んでみてください。
さて、難しい年頃のマリーの言動は親のアンジェロの世代では理解が難しいのだが、本編でもこんな会話が出てくる。
「キャシーのところへ行くから、彼女のところで食べるわ」
ジーナはうなずいて許可を与えた。
「いかした(クール)バナナ!」とマリーは言うと、風を食らったように出ていった。
「いかした(クール)バナナ?」とジーナはサルヴァトーレに言った。
「”いかした(クール)バナナ”なんて聞いたことある?」
「おれがズボンを脱いだときだけ」
「ほかの意味があることを祈るわ」
アンジェロもこの言葉をまねて「クール・バナナ!」と相づちを打ったりするのだが、わたしも気に入りましたね、語感が。誰か流行らせませんか。
| 書名 | 探偵家族/冬の事件簿 |
| 作者 | マイクル・Z・リューイン |
| 翻訳 | 田口俊樹 |
| 出版社 | 早川書房 |
| ISBNコード | 4-15-001746-8 |