過小評価してない?
総合目次

 最近友人に勧められて山田太一作の「早春スケッチブック」なる本を読んだ。その友人が私にその本を薦めた意図とは全然別の感想を私は持った。 面白いことにその登場人物の一人について、友人は非常に肯定的に捉えたのに対して、私は否定的にとらえたのである。
 その登場人物(竜彦)は、視神経のガンを患い、もし手術をすれば、失明、しなければ死という選択で、死を選ぶことにしたわけである。
 竜彦はカメラマンという設定で、失明すればその後の人生に生きている意味が無いから、あえて死を選ぶのだということであり、友人はそこらの理由を肯定的に捉えたようである。
 私は、たかだか失明したくらいではたして生きていく意味が無くなるだろうかという疑問を持ち、この選択には非常に否定的である。
 この問題は考えてみるにQOL(Quality of Life)の問題に他ならない。
 失明者に限らず、障害者のQOLとは、を選択する、すなわち自分を全否定するほどに低いものであろうか?
 世の中にはいろいろ活躍している障害者はたくさんいる。世界的に有名な所では、宇宙論で有名なS.ホーキングがあげられよう。彼は筋萎縮性側索硬化症という病気で全身がほとんど動かせないにも関わらず、5次方程式を暗算で解くことができるという能力をもって宇宙論を展開し、世界をリードしている。
 これは極端な例としても、障害者は障害を負っている部位以外の能力は他の人と比較して勝るとも劣らないわけである。
 にもかかわらず、障害者は単純に保護すべきかわいそうな存在という認識が世間に蔓延していないだろうか?
 障害者の社会進出にあたって、これは、建物や道路の段差という物理的バリア以上に大きな精神的バリアである。
 しかも、どちらかというと、これは善意から出ていることが多いようであるから、問題に気付きにくい、よりタチが悪い深刻な問題であろう。
 障害者は社会から見て、保護すべき存在ではなくて、活用するのに工夫のいる存在なだけである。
 活用できるはずの存在を活用しないというのは社会的損失に他ならないであろう。  私は、左手の機能が全廃に近い(握力がほとんど無い)うえに、左足にも麻痺が残っている状態ではあるが、AT車ならば人並み以上に乗り回すことができるし、治具を工夫することにより楊枝彫刻などという細工もできる。
 実のところこのホームページを立ち上げた動機のひとつに、障害があって、どのくらいのことができるかということを見せたかったというのがある。
 まあ、障害者といっても、この程度のことはできるのであるからして、障害者のQOLを過小評価することなく、もし、自分が障害を負うことになったとしても、自分の可能性を見捨てることなく、生きてみて欲しいと思う。
 ところで、竜彦のような登場人物の設定を出したことから考えるに山田太一氏は盲人のQOLを不当に低く評価していたのではないかと見えてしまうが、どのようなものだろうか?
黒田行郎さん

同じ立場に興味あるので、本を頼み読むことにしてますが、後に詳しく意見しますのでKEIさんの意見もぜひ聞かせてください。
人は年をとれば、形こそ違うが必ず障害を持ちます。例えば、
ガンなどはたちが悪いです。検診でも見つからないことがあります。それは時の運か、天命ですか。外見に表れなくても、内臓疾患多い人達に驚きます。また現代はうつ病の多いのに驚きます。この方達も障害者です。いずれ、皆そうなります。先日、車椅子のテニスクラブ開催の忘年会に出ましたが、皆明るいのに驚きました。冗談ばかり言って笑わせてます。自分の子供程度の年の方もいましたが。彼らは、別世界のように見えました。交通事故がほとんどです。そのため、輸血で肝臓の障害者も多いです。一度聞いたことがあります、成ったことは考えてもしょうがないで一致してます。他の機能は健常者と同じだと自覚してテニスをしてます、それも、並でなく全国の大会に出、中には海外にも行く者もいます、なぜそこまでやるのかわかりませんが、驚きと同時に勇気が出てきます。片麻痺のテニス大会では外国人も出るそうです。人は、何時同じ障害を持つか分らないですから、大切なのは、普段から自分を強く自制する精神を磨くことが一番大切と考える。つまり、好くの自制。小さい事への感激する精神等を持ち備えないと、病気の時着はパニックになると思う。年と共に時間をかけて磨くことが大切と思う。その意 (文字化けにつき解読不能)
私の近所に退職後失明した方がおります。過ぎたことを考えてもしょうがないの主義で、趣味に毎日明け暮れ明るくしてます。加藤さんのメールを拝見し、強いのに何時も感嘆してます。最近私も木工細工をしてます。また同じ研究者として、研究の出来るところを見せたいと思って励んでます。
そういや、黒田さんも脳梗塞で片麻痺を持ってられるそうでしたね。
結局の所、人間はいろんなことが身の上にふりかかるわけだけども、その時々の自分の状態で、自分が一番面白く生きていられるのが一番じゃないですか。
まさにそのご近所の方がおっしゃるように「過ぎたことを考えてもしょうがない」につきるでしょう。(KEI)


ご意見は以下に必要事項を記入の上、送信ボタンを押して下さい。
頂いたご意見はホームページに転載します。
お名前:(半角カナでの記入はできません)

E-mailアドレス:

性 別: 男性 女性

掲載の可否: 必ず 不可

ご意見:(半角カナでの記入はできません)



たわごと目次に戻る
総合目次