その4「そしてまたはまってゆく」

1989年6月14日(水)北海道の6月だと言うのに朝からとても暑い日だった

午後からのスポーツ走行で11時には家を出た現地に着くといつものメンバーで

軽く談笑といってもジェット何番?あそこで曲がらないとかそんな話しばかりで

酔っぱらいみたいに同じ話を繰り返すだけだ(笑)でも本当の事は誰も言わない・・・

走行が始まった私は2本目と4本目を取っていて彼は1本目と4本目だ最初の走行は

お互いのあら探しだ(笑)今シーズンからマシンをヤマハからホンダにチェンジした

俺はそのマシンの速さに感動そしてなんて乗りやすくてタイムも簡単に出るんだと思った

しかし彼は違ったようだ。パワーは有るが曲がらないタイムも出ない実際前シーズンの

2秒落ちしか出てなかった口の悪い俺は「いつまで慣らししてんの?いつ全開にすんだよ」と

彼に言った彼は「なぜか曲がらないどうしよう」と返事を返したお互いチームは違えど

マシンサポートされてる身分チームに迷惑はかけられない1本目の俺は淡々とそのマシンで前年の

自己ベストくらいで流していた。そして4本目俺はもうタイムも出てるし走行をやめて

彼の走行を見る事にした周回を重ねる彼のタイムはあいかわらず2秒落ちで「う〜ん何

やってるんだろ」と俺は独り呟いた。しかしその周回は違った最終コーナーを明らかに

速い速度で立ち上がって来た「お〜やるじゃん大丈夫そうですね」と彼のチーム監督に

言ったその第1コーナーを「絶対無理だ飛ぶな」と言ったその瞬間マシンが空に舞い上がった

「うわ!いった」俺は叫んでいた・・・つづく

あ〜やだやだこんな話しは聞きたくないし見たくないので帰る