欧州ツーリング記


<7月 11日>

就寝が早かったせいか、目覚めるのも早く、6時頃には起床する。朝食までは1:30、身支度する時間を考えても、1時間以上は時間が余る。しかも、今朝の空は、今にも泣き出しそうな重くのしかかる雲一面。TVの天気予報を見ると、午前中は雨を覚悟しなければいけなさそうだが、午後からは回復してくるようだ。
朝食を済ませて、8:20頃に出発。祈るような気分で、合羽は着ないことにする。A108を北上し、少々長いトンネルに入る。が、このトンネルは有料でEU8も取られるが、迂回ルートもないので渋々払う。しかも、トンネルを抜ける直前に道路が急に黒くなるのに気付き気が滅入る。そう、トンネルの向こうは雨だったのだ。トンネルを出た直後に雨宿りできそうな建物があったので、そこで合羽を着用。対向から来るライダーも合羽を着てることから、覚悟を決める。とにかく安全第一なのだし、雨もまた良い経験、と自分をなだめてみる。幸いにも雨粒は小さく、それほどの負担はない。しかも、自分でもこれでもか、と思うほどペースを落としているにもかかわらず、現地ライダーを抜きまくる。霧雨を浴びながら、A165を西に進むと、何やらまたまた怪しい建物が。そう、また料金所なのである。峠区間が有料になっているらしく、EU4も取られる。先ほどと合せてEU12である、オーストリアの道路行政に疑問が湧く。それでも、前進し、シュバッツより高速道路に乗るが、当然無料である。
S.A.で休憩し、カプチーノでほっと一息。この時点で、雨は上がり少しだが雲が切れていくのが分かる。祈るように合羽を脱ぎ、再び高速へとバイクを進める。高速道でオーストリアアルプス観光拠点のインスブルックを超えて、テルフで高速を下りる。A189、314と少々道幅の狭い村々を繋ぐ峠道を越えて、いよいよドイツに入る。
ゲートタウンのフュッセンは、ロマンチック街道の南の拠点、せっかく青空が広がってきたので、白鳥城でも見ながらの昼食を目論んで、シュバンガウへと向かう。
白鳥城ことノイシュバンシュタイン城の見えるカフェで、ピザを注文。周りを見渡すと、自分も含めてアジア系の人が目に付くが、日本語が耳に入ってこない。どうも、垢抜けた格好をしているのは韓国人、二昔前のツアー客のような格好をしているのは中国人らしい。特に中国人の勢いは凄まじい物を感じる。やはり、今は飛ぶ鳥を落とすほどの勢いがある中国の力を見せられた感じがする。
昼食を終え、付近を少し散歩した後は、D310から308へと向かう、ドイツアルプス街道を進む。アルプスといっても、スイスや北イタリアの険しさは全くなく、どこかのどかで牧歌的な雰囲気が色濃く残る快走路である。丘の稜線に沿って延びる幾つもの
高速コーナーを現地ライダーと共に堪能できる。約2時間のノンストップの快走である。このまま行けば、間もなくボーデン湖畔の町リンダウに出るが、早目の宿探しを開始する。というのも、ボーデン湖は、ドイツ、オーストリア、スイス三国の国境を分けるのだが、スイス入りしてしまうと物価が跳ね上がることが予想されるからだ。ドイツ内での宿を確保して、少々節約しようという事だ。だが、リンダウに近づくにつれ、ガストホフがありそうな、小さな村はなくなり、少々焦る。リンダウ市内の湖畔に行けばあるだろうが、リゾート系は高いことが考えられるので、何とかこの辺りで、と思っていると、市街に入る手前でHotelの看板を発見。値段を聞くとEU39という。部屋は少々狭かったが、まあ、許せる範囲なので、今晩はここに決める。
夕飯は近くに良さそうな所も見当たらなかったので、スーパーでパンとジュースとお菓子を買って、ホテルの部屋で済ませる。夜は持ってきたMDでお気に入りのJ-popなどを聴いて楽しむ。地球の裏側に居ながら、日本の曲を聴くのは、なかなか新鮮で、最近の旅行では少々ハマリ気味である。明日は、いよいよツーリング最終日。今日の雨が半日で済んだことを良しとして就寝する。

<本日のデータ>
  走行距離:454km(By Motorcycle)
  ホテル:EU39 ガソリン代:EU27 食費:EU14 有料道路:EU12