うれしい話
(01/02/24)

先日うれい話がありました。娘が帰ってくるなり話してくれたバスでの出来事です。

乳飲み子を抱えた若いお母さんが一緒に乗ったのですが、バスが走りはじめると赤ちゃんがむずがって泣き出したそうです。困ったお母さんは、立ちあがってあやしはじめたところ、突然バスの運転手さんがマイクでこう言ったそうです。「お母さん危ないですからお座りください。赤ちゃんは泣くのが仕事なんだから・・・・泣いたっていいんですよ。」

おそらくバスの中の雰囲気がいっぺんに明るくなったに違いありません。そしてその若いお母さんは、運転手さんの優しい心遣いを一生忘れないでしょう。娘にその話を聞いた時、うちじゅうの者がほのぼのとした気持ちにさせられ、とてもステキな贈り物をいただいた思いです。


最近の新聞やテレビのニュースを見ると、殺伐とした話ばかりで、このままでは日本はダメになってしまうのではないかと不安になりますが、実際のところはどうなんでしょう。

注意深く周囲を見回してみると、必ずしもそうではなく、こんな心温まるできごとだっていっぱいあるようにな気がするのです。マスコミはとかく向こう受けする事件ばかり取り上げがちで、あまりこうした話題に触れませんから、どんどん悪い方に向かって落ちていくような錯覚にとらわれがちですが、それだけをもって社会全体を反映していると思うのはちょっと早計なような気がします。


そんなマスコミと対極に位置するのがミニコミであり、今後に期待するとすればインターネットだろうと思います。特にインターネットは自分でホームページを立ち上げれば自由に自分の考えを発信できますし、それが少しずつであっても日本中、あるいは世界中に繋がっていくわけですから、こんな素晴らしいコミュニケーションの手段はこれまでなかったのではないでしょうか。

私自身、その可能性にけっこう期待しているのですが、現実は必ずしもそういう方向にはいっていないような気もします。例えばやたらアクセス件数をやたら競うような風潮とか、無責任な匿名の誹謗中傷が書き込まれるとか・・・・今のところマスコミのもつ負の面をそのまま引きずってしまっているようなところがあるように思います。

そうではない、全く違う価値観に立った活用の仕組みを考えていくべきなのではないでしょうか。例えば、みんなが草の根レベルのホームページを立ち上げ、そこに自分の身近で起こった心温まる「うれしい話」を発信し合ったら、マスコミに対抗できる強力な武器になるんだがなあと思ったりします。


もう一つ朝のラジオで、うれしい話を聞きました。番組の投稿者の体験です。

乗ったタクシーが交差点で停止していると、圧底サンダルの女の子が歩いてきた。危なっかしいなあと思って見ていると、案の定よろけてタクシーのボンネットに手をついてしまったそうです。運転手さんが窓を開けたので、一瞬、怒鳴るなと思って緊張すると、「危ないから気をつけるんだよ。」と優しく言って走り出しそうです。間もなくして運転手さんが「私は圧底サンダルを履いているからといって怒らないんです。」と言うので「どうして?」と聞くと、「実は神戸に靴を作っている友だちがいてね。彼ら神戸の靴やは圧底サンダルのお陰で一息つけたって言うんですよ。だから圧底サンダルには感謝しているんです。」という返事が返ってきたそうです。


こうした「うれしい話」って、いっぱい転がっているはずなんです。マスコミのように、世の中の出来事を輪切りにするのではなく、こういう心温まる話をすくい上げて、みんなが発信し合ったら、すくなくとも、日本もまだまだ捨てたものではないなあ・・・・という勇気が湧いてくるのではないでしょうか。


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