平成13年8月26日〜平成13年12月29日までのニュース
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12月23日〜29日
教員採用依然厳しい状況<12/27>
文部科学省は、全国48の国立教員養成大学、学部の今春の卒業者の就職状況をまとめた。それによると、大学を除く国公私立学校に就職した人は5千5百16人で、卒業者1万4千606人に対する割合は37.8%で、前年を4.1上回った。
教職に就いた人のうち、正規採用は1906人、期限付きの臨時採用は3610人。教職以外の職業に就いた人は3995人で、進学または就職していない人は5095人だった。
大学別で教員就職率が最も高かったのは上越教育大(新潟県上越市)の57.8%だった。
同省は今春の教員就職率について、「2年連続で増えたが、卒業者の数が減っていることが主な理由。採用数の増加は少なく、正規採用の割合も依然低い状況は変わっていない」(高等教育局)と分析している。
教員のわいせつ行為と体罰、過去最多<12/27>文部科学省のまとめによると、昨年度、懲戒など処分を受けた公立の小学校、中学校、高校の教員のうち、わいせつ行為での処分は141人、体罰も428人で、いずれも過去最多だった。日の丸掲揚や君が代斉唱に関する処分は前年度の2.7倍、265人に急増した。
処分を受けた教員は3966人。懲戒処分が927人(免職98人、停職151人、減給234人、戒告444人)で、訓告などが3007人、諭旨免職が32人。総数では、組合活動を巡って広島県で約2400人の処分者を出した前年度に比べ約1000人減ったが、それ以前は2500人程度で推移していたのに比べると約1500人増えた。
処分理由では、交通事故が1761人(前年度1433人)で最も多かった。
児童買春、セクハラなどわいせつ行為による処分の内訳は、懲戒免職71人、停職25人、諭旨免職20人など。全体のうち81人は勤務先の児童生徒を相手にした行為で、他校生など18歳未満に対する行為は28人だった。
日の丸、君が代を巡っては、平成11年の国旗・国歌法成立を受け、広島県で卒業式の君が代斉唱で着席したなどの理由で、210人が訓告などの処分をされ、大幅に増えた。
小中学校のコンピューター教室の2割が「シックハウス」<12/27>全国の小中学校のコンピューター教室では、夏季になると室内の化学物質の濃度が国の指針値を超える教室が全体の2割に上っていることが、文部科学省が初めて行った学校施設の実態調査でわかった。
建材に含まれる化学物質が原因で、頭痛やめまいなどの症状が起きるシックハウス症候群が問題になっている折だけに、同省は、学校施設内の化学物質の基準値を設け換気の徹底などを求めていく。
調査は、全国の小中学校50校を対象に、夏季(昨年9―10月)と冬季(昨年12―今年2月)において午前、午後の各1回、普通教室や音楽室、コンピューター教室などの内部の空気中に含まれるホルムアルデヒド、トルエンなどの化学物質の濃度を測定した。
その結果、コンピューター教室では、50校延べ90教室のうち2割に当たる18教室が夏季になると、合板の接着剤の成分であるホルムアルデヒドの濃度が、健康に影響が出ないとされる厚生労働省の指針値(0.07ppm)を超えていたことが判明した。冬季には超えた教室はなかった。
同省では、指針値を超えたコンピューター教室はIT教育の普及を受け、ほとんど新設されて5年以内の所ばかりだった。
しかも、コンピューターの維持管理上から空調が必要なため、閉め切って利用することなどが原因とみている。
文部科学省、障害児の新就学基準を公表<12/27>文部科学省は26日、障害がある子どもの学校を決めるための新しい就学指導基準案を公表した。一般の意見を聞いた後、今年度中に関係法令を改正、平成15年度から適用する。新基準では就学を指導する市町村教委の権限を拡大したが、客観的な判断のため、専門家による「就学指導委員会」の設置を義務付ける。また、保護者が意見表明する機会を設けるよう、同省が通知などで指導する。基準案の概要は次の通り。
【盲学校】拡大鏡等を使用しても文字等を認識することが不可能または著しく困難
【ろう学校】補聴器等を使用しても通常の話し声を理解することが不可能または著しく困難
【知的障害】〈1〉意思疎通が困難で日常生活において支障があり援助を必要とする〈2〉(前項の)〈1〉の程度未満で、社会生活に適応することが著しく困難
【肢体不自由】〈1〉補装具を使用しても歩行等日常生活における基本的な動作が不可能または困難〈2〉(前項の)〈1〉の程度未満で、常時の医学的な観察指導を必要とする場合
【例外措置】以上の基準に該当しても、障害の状態に照らして、小学校または中学校で適切な教育を受けることができる特別な事情があると認める者については、この限りではない。
暴力行為で子どもに訓告1579件:昨年度の公立小中高校<12/26>昨年度に公立の小、中、高校の子どもが学校の内外で起こした暴力行為は4万374件で、校長が学校教育法などに基づいて処分、措置したのは合わせて1万235件に上った。文部科学省の問題行動調査による。処分のうち、口頭で注意する訓告が1579件で、一昨年度より353件増えた。
データは、学校側が市町村の教育委員会に届け出た数。暴力行為の件数は過去最多。加害側の子どもの数を学年別で見ると、中学3年生が約1万7千件と最も多く、全体の37%を占めた。
大幅に増えた訓告処分は、小学校で26件、中学校で854件、高校で699件だった。文科省は「物を壊すなどの軽微な暴力行為のケースが増えたためではないか」とみている。このほか、高校では自宅謹慎・自宅学習が5845件、停学が1760件にのぼった。
一方、暴力や授業妨害などで、出席停止の措置がとられたのは中学校の55件で一昨年度より29件減った。このうち暴力を主たる理由にあげたのは41件だった。
出席停止は、自宅謹慎や停学といった懲戒制度のない小、中学校では、もっとも厳しい措置。昭和61年度以降、50〜60件程度で推移してきた。一昨年度は大幅に増えたが、昨年度は、それ以前の水準に戻った。
低学年で「20〜30人学級」:仙台市<12/26>仙台市は25日、市立小学校の低学年(1、2年生)で、来年度から「少人数学習指導」を実施すると正式に発表した。まず新一年生でスタートし、20〜30人程度の少人数を指導できるようにする。不足分の教員は市が非常勤講師を独自に採用して配置するため、雇用対策の一環にもなるとしている。
藤井黎市長は「延長線上には30人学級の導入があり、そのステップとしたい。基本的な学習、生活習慣を身につけさせるには、早いほど効果がある」と話している。
来年度は非常勤講師を50〜70人、2年生まで対象を広げる平成15年度は100〜140人をそれぞれ公募する。事業費は約2億円。市長は「まとまった雇用創出にもなる。市が積極的に対応できる雇用対策の一つだ」と強調している。
非常勤講師は学級担任ができないため、現行の40人学級の中で、各校が実情に合わせて弾力的に活用。チームティーチングとして(1)学級担任を随時補助する(2)副担任になる―などや、一部の教科・単元で学級や学年を20〜30人程度の学習集団に分け、教科担任として指導するケースなどが考えられるという。
教員免許制度について中間報告:中教審<12/26>
今後の教員免許制度について検討してきた中央教育審議会は、教職について10年経った教員全員を対象に研修を実施することや懲戒免職になった教員はすべて免許を取り上げることなどを盛り込んだ中間報告をまとめた。焦点になっていた免許更新制の導入は見送られた。教員の資質の向上が目的で、文部科学省は来年の通常国会に関連法の改正案を提出する。【中間報告の主な内容】
・ 中学や高校の数学・理科などの教員が、小学校で授業ができるよう制度を拡大する
・ 盲・ろう・養護学校に分かれている特殊免許を、総合化するために早急に検討を始める
・ 幼稚園から高校までの免許の総合化も専門的見地から調査・研究を進める
・ 指導力不足教員に対する人事管理制度を構築する
・ 懲戒免職者は全員免許を取り上げ、再取得できるまでの期間も長くする
・ 教職10年経験の教員すべてに研修を実施する
・ 学校の自己点検や評価を保護者や地域に公開するシステムを確立する
・ 特別免許の学士要件や有効期限を撤廃する
完全学校週5日制、私立校の3割導入せず<12/24>
全国の私立小学校、中学校、高校で、来年4月から毎土曜日を休む完全週5日制を実施する学校は、約7割にとどまることが、文部科学省の調査でわかった。私立校が多い東京都や大阪府では実施しないという学校が約半数。再来年度以降でも3分の1を超えた。「学力低下」論の高まりなどを背景に、授業時間の確保を優先したとみられる。国公立はすべて5日制になるため、授業時間の格差が生じることなどから、文科省は改めて私立側に同調を求める。国公立学校と違い、私立校は学校教育法施行規則での実施義務づけには拘束されないため、実施校拡大は難しい。
全国のすべての小学校約160校、中学校約640校、高校約1310校に、都道府県を通じて、来年度と再来年度以降の予定を聞いた。
ほぼまとまった結果によると、全国平均では、すでに完全週5日制を実施しているのは小学校約37%、中学校約21%、高校約26%。来年度からの実施や検討している学校を加えると、小学校約83%、中学校約63%、高校約74%だった。全体では約72%。
約22%の学校(小学校約10%、中学校約25%、高校約15%)は、再来年度以降も予定はなかった。
都道府県別に見ると、中高一貫の私立校が集中、競争が激しい東京都では、中学校178校のうち来年度は約51%で実施予定がない。再来年度以降も約35%。大阪府も中学校60校が同じ傾向で、それぞれ約58%、約33%。奈良、和歌山、佐賀の各県なども割合は高かった。
ほかの都市部の小、中、高校平均では、来春実施は神奈川や愛知で約85%、兵庫県、埼玉県で約75%。一方、福島、福井、岡山など9県では来春、小学校から高校まで全校で実施を、予定か検討している。
調査では、実施しない理由を聞いていないが、私学側には「土曜を休むと授業時間が減り、大学入試に対応できない」という声が強い。来春からの新学習指導要領で小中学校で学習内容が約3割減り、「学力低下」論が浮上していることから、授業時間で公立との違いを強調する意味もあるとみられる。
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12月16日〜22日
県立高の校長を一般公募、全国初の試み:奈良県<12/21>奈良県教育委員会は20日、来年4月に着任する県立高校校長を一般公募すると発表した。採用は若干名。平成12年の学校教育法施行規則改正で教員免許がない人を校長に登用することが可能になり、すでに東京都などで民間企業からの採用が始まっているが、いずれも経済団体の推薦によるもので、公募は全国で初めてという。
受験資格は日本国籍を持ち、昭和22年4月2日〜昭和27年4月1日に生まれた人。教員免許は必要なく県外からも応募できるが、県内のどこにでも勤務できることが条件。試験結果によっては採用がない場合もある。県教委は「学校現場に新しい発想を持ち込み、特色ある学校作りを進めるため、幅広い分野から優秀な人材を探したい」としている。
出会い系利用5人に1人 警視庁が中高生の実態調査<12/18>
出会い系サイトを利用したことがある中高生は5人に1人、非行少年の利用率はさらに高い−。警視庁少年育成課が実施した「少年と電子メディアに関する調査」による。
携帯電話やインターネットの利用について、約半数が「友人が増えた」と回答するなどプラス面がうかがえる一方、夜遊びや外泊の増加など非行につながる側面も浮かび上がった。同課は「利用の仕方について学校や家庭での啓もうが必要」としている。
調査は今年9月と10月、警視庁が逮捕、補導した中学生以上の少年785人(非行少年)と、都内の中高生2115人(一般少年)を対象に実施した。
出会い系サイトを一回以上利用したことがあるのは、非行少年の32%、一般少年の20%。動機は「暇だから」「異性の友人欲しさ」などで、それぞれ約半数が相手と直接会ったことがあり「カラオケに行った」「食事をした」などと答えた。
携帯電話やインターネットを利用後「友人が増えた」「話せないことでもメールでならできる」と利便性を評価する声の一方で、「遅くまで起きているようになった」「夜遊び・外泊が増えた」などの回答もあり、その割合は一般少年より非行少年の方が高かった。
大検合格者1.5倍に<12/18>
平成13年度の大学入学資格検定(大検)の受検者は前年度より約1万3千人増えて約3万2千人、合格者も約1.5倍の1万2千189人となったことが、文部科学省のまとめで分かった。年1回だった受検機会が、今年から年2回となったため、受検者も合格者も大幅に増えた。
大検は高校を卒業しなくても大学受験資格が得られる資格試験。ことしは1回目が8月に、2回目は11月に、ともに2日間にわたって実施された。
合格者数は1回目が7千71人(平均年齢20.1歳)、2回目が5千118人(同20.2歳)。
合格者の内訳は高校中退者が76%、定時制・通信制高校在学者10%、中学卒業者9%などだった。
文科省生涯学習推進課は「受検機会が2回になったことでチャンスが広がった。大検をやり直しの機会としてさらに活用してほしい」と話している。
秋田県が来年度から中1を対象に30人学級を導入へ<12/17>全国に先駆け、県内の全小学校の1、2年生で今年度から実施している30人学級について、秋田県教育庁は、来年度から全中学校の1年生にも拡大する方針を固めた。児童らの生活や学習面で効果が出ていることを受けたもので、全県規模の中学校の30人程度学級導入への動きは全国で初めて。
県教育庁は新年度当初予算への予算計上を要望しており、寺田知事も前向きに受け止めている。同日、社民党県連の新年度予算への要望に回答する中で明らかになった。
秋田県義務教育課によると、中学1年生は、他の小学校から生徒が集まるほか、複数の教諭から授業を受けるため、人間関係に苦しんだり、心身の成長過程で情緒不安に陥ることがあり、いじめや不登校なども増加する傾向にある。このため、きめ細やかな少人数学級で効果的に対応しようと、中学1年生に最優先で導入する。
同課によると、今年度の県内中学校1年生の1クラスあたりの平均生徒数は32.9人(特殊学級を除く)。小学校での実施状況を参考に具体的な実施方法を検討している最中だが、教員の増員については、将来の少子化を見据え、臨時講師で対応する。
小中学校に「総合運動部」、中教審提言へ<12/17>
中央教育審議会は16日までに、季節ごとに子どもたちが好きなスポーツに打ち込める「総合運動部」を、小中学校に設けることを提言する方針を決めた。一つの競技種目に専念する従来の部活動のイメージを一新するもので、審議会は「生涯スポーツの入り口」と位置づけ、運動嫌いの子どもでも楽しめるような環境づくりを目指す。
文部科学省が今年10月に公表した「体力・運動能力調査」によると、男女とも「走る」「投げる」といった基礎運動能力が親の世代に比べ落ち込んでいる。中教審のスポーツ・青少年分科会によると、運動が得意な子どもの能力は上がっている半面、運動嫌いなどの子どもが増えたために全体の平均値が下がったため、とみている。
小中学校の運動系の部活動のあり方について検討してきた同分科会は、「幅広くスポーツに触れる場を提供すれば、運動嫌いや運動をしない子どもが減らせる」との狙いから、季節によって競技種目を変えられる「総合運動部」の導入を今年度中にも提言する方針を決めた。
教養教育「家庭が原点」:中教審が最終答申案<12/16>新しい時代の教養教育の在り方について検討してきた中央教育審議会の最終答申案が、明らかになった。激動の時代に必要な教養の要素として、科学技術の功罪両面を見極める理解力や判断力の重要性を指摘。「国語力の育成」を重視し、初等教育の基軸に位置付けるよう求めた。また、「家庭教育は教養教育の原点」としてテレビやゲームの時間を制限する必要性にも言及したほか、大学での教養教育を再構築するため「教養教育重点大学」を指定し、国が支援することなどを求める。
中教審は17日の教育制度分科会で同案を了承、来年1月以降に遠山文科相に答申する。
答申案は、価値観の多様化が進み、「教養についての共通的理解が失われた」として、新たな教養教育の在り方を示すのが狙い。
教養教育の具体的な取り組みとして、高校生前後からの科学技術・理科教育推進を明記。科学者による指導機会の充実、博物館での講座受講などを例示した。
国語教育では、昨年12月の中間報告で示した「読み・書き」などの基礎学力の習得を改めて指摘。読書推進に力点を置き、小中学生までは素読や暗唱などを通じて、言葉のリズムや美しさを体得させるべきだとした。高校生には、和漢洋の古典を数多く読むことの大切さを強調している。
家庭や地域の重要性にも言及した。「テレビやゲームの時間を制限するなど規律ある生活習慣を身につけさせるための『我が家のきまり』づくりなどを奨励する必要がある」といった記述もある。また、グローバル化が進み、宗教や異文化に対する理解の重要性が高まっているとして、高校生向けに「指導事例集」の作成を促したほか、高卒時に外国人と日常会話ができる程度の語学力が身につく指導の必要性を訴えた。
大学教育では、平成3年に大学設置基準が緩和された結果、教養カリキュラムが削減されたり、教養部が廃止されたため、教養教育が衰退したとされる。
答申案は急激な社会変化に対応できる人材を育成するため、理系・文系といった「縦割り」を排し、教養教育で専門分野の枠を超えて共通に求められる知識や思考法を構築するよう求めた。
そのために他校の模範になるような大学を「教養教育重点大学」として選び、思い切った支援を行うよう提言。教養教育の授業内容や指導方法を研究する教員グループには「科学研究費補助金」を支給する一方、学生に和漢洋の古典の読破を奨励したり、緊張感を保つため高校のように授業を50分間にすることも求めている。
入試では、受験生が高校までに培った体験や大学で学ぶ目的意識を評価するよう要請。事前に指定した課題図書を読ませて論文試験を行ったり、討論させることなども有効だとしている。[戻 る]
12月9日〜15日
中2男子身長、30年前より5.8センチ高く<12/12>
文部科学省の学校保健調査速報による。今年の中学2年男子の平均身長は、親の世代に当たる30年前と比べ5.8センチ伸びた。体重も6.3キロ増え、30年前の中3男子の体格に匹敵する。小6女子も30年前の中1女子並みと、親世代よりもほぼ1年成長が早く、小中学生の早熟化傾向が出た。
身長から座高を引いた「足の長さ」が身長に占める割合は、30年前の中2女子が45.5%だったのに対し、今年は46.0%となるなど、男女とも各学年で親世代を0.1〜0.6ポイント上回りスマート化している。しかし昨年との比較では、身長、体重ともほぼ横ばいで、同省は「体格の伸びはそろそろ頭打ち」とみている。
全国の幼稚園、小、中、高計9165校の今春の健康診断のデータから約70万人を抽出して分析した。中2男子の平均は160.2センチ、50.6キロで、30年前の中3(160.9センチ、50.1キロ)とほぼ同じ。小6女子は147.1センチ、40.1キロで、30年前の中1女子(148.5センチ、40.9キロ)並みだった。
私立の中高一貫校が増加〜東大生の出身校<12/11>
東大の学生の出身校は中高一貫の私立が増えて半数を占めた一方、公立出身者が減少していることが、同大がまとめた「学生生活実態調査」で分かった。
同趣旨の項目で調査した12年前に比べ、小中高校時代に学習塾や予備校に通っていた割合も増加、中高一貫校に進学したり、塾通いができるような経済力のある家庭の子ほど東大進学に有利になっていることをうかがわせた。調査は質問項目を変えながら毎年実施。今回は昨年11月、全学生の8分の1に当たる約1900人に郵送でアンケート、1042人から回答を得た。
中高一貫私立校の出身者は49%で、昭和63年の37%から12ポイント増えた。逆に公立校は12年前の48%から14ポイント減り34%。中高一貫以外の私立と国立の割合は横ばいだった。塾や予備校に通っていたのは小学校時代が59%(88年調査は48%)、中学は49%(同39%)、高校では63%(同39%)でいずれも増加している。
調査をまとめた市川伸一教授は「経済力があることが東大受験に有利に働く傾向が強まっている。東大進学のルートが狭まってきたことには問題があるのではないか」としている。
学校図書を5カ年で4千万冊整備へ:文部科学省、総務省<12/11>文部科学、総務の両省は11日までに、来年度から5カ年計画で、義務教育の各学校の図書館蔵書を4000万冊整備する方針を決めた。毎年130億円計650億円の地方交付税をあてる。
来年度から小中学校では新学習指導要領が実施され、教科を横断する「総合的な学習の時間」が本格的に始まって児童・生徒の「調べ学習」が増えることや、子ども読書活動推進法が12日から施行されることを受けたもの。
現在、小中学校などに2億3000万冊の図書があるが、目安とされる冊数は2億7000万冊で、不足していた。
子どもの読書推進法が成立<12/9>
「子どもの読書活動の推進に関する法律」がこのほど成立した。政府や市町村は「子ども読書活動推進基本計画」を策定、4月23日を「子ども読書の日」とすることなどを定めた。
「子どもの未来を考える議員連盟」で協議し、自民、公明、保守、民主の4党が共同提案。審議の過程で「法律による推進はなじまない」などの意見が出たため、付帯決議に「行政が不当に干渉することのないように」「子ども読書の日の事業への参加は、自主性を尊重」などが盛り込まれた。[戻 る]
12月2日〜8日
小学校で1学級を21〜33人に:山形県<12/7>
公立小・中学校での「30人学級」について、木村宰(おさむ)県教育長は6日、山形県議会本会議で「来年度から小学校全学年を対象に、1学級あたり21〜33人の少人数学級編成を導入したい」と述べ、現段階での方針を示した。財政の裏付けや必要な教員確保など課題は多いが、山形県教委は「具体的な進め方を早く提示したい」と話している。
山形県県教育委員会によると、小学校については(1)来年度から全学年を対象に1学級21〜33人の学級編成を導入(2)34人以上が1学級のみの学年は、算数や国語などで30人授業を行う「やまびこプラン」で対応する方針。中学校は少人数学級編成ではなく、「やまびこプラン」と同様の少人数授業を実施するという。
文部科学省によると、秋田県と新潟県が小学1、2年を対象に30人程度学級を実施しており、愛媛県や鹿児島県が学年などの条件つきで35人以下学級を採用している。山形県がすべての公立小の全学年を対象に21〜33人学級編成に踏み切れば、全国初になるという。
山形県教委のまとめでは、今年5月1日現在、山形県内の公立小は357校(分校含む)あり、3155学級で7万4095人の児童が学んでいる。1学級平均は26・3人。このうち34人以上は650学級で、1学年1学級のみのケースは104学級に上る。このため、来年度実施となった場合、546学級が編成対象になるという。
実際に学級編成を決めるのは市町村教委だが、ほとんどが少人数学級を導入する意向を示しているという。
山形県教委の試算では、最大約200人の教員が必要になる見通し。法定基準の1学級40人を下回るため、国から補助は受けられず、新たに生じる人件費はすべて県の負担となる。山形県教委は、教諭を来年度までに新たに急きょ採用するか、それとも常勤講師を単年度で採用するかどうか、財政当局と話し合いを続けているという。
数学・科学で日本はトップ級、学ぶ意欲に課題<12/5>経済協力開発機構(OECD)が加盟国を中心に32か国の15歳の男女生徒約26万5000人を対象に昨年実施した国際学習到達度調査(略称PISA、副題「生きるための知識と技能」)の結果が4日、世界同時に公表された。
覚えた知識や技能を実生活の上でどれだけ生かせるのか、その力を見ようという初の国際調査で、日本は平均点で「数学的応用力」が1位、「科学的応用力」が2位、今回重点調査した「読解力」が総合8位といずれもトップクラスだった。一方で、家庭での学習時間や読書時間は参加国中最低ランクで、「学ぶ意欲の低下」が深刻化している実態も浮き彫りになった。
文部科学省では、この結果について、「知識も、実生活での応用もおおむね良好だったが、勉強時間は最低で、学ぶ意欲を育て、伸びる子を伸ばす指導が課題」としている。
「読解力」など3分野の力を筆記試験で調査し、日本では、無作為抽出された全国の高校から1年生5256人が参加した。
文章を読み取る力を測る読解力は平均546点のフィンランドが1位、日本は522点で8位だった。2―8位はほとんど差がなく、同省は「日本は2位グループ」と分析している。だが、得点分布を見た場合、最も優秀な「レベル5」の生徒の割合が、上位国の多くが20%近くだったのに対し、日本は9・9%と低く、以前より指摘されていたトップクラスの育成に課題が残る結果となった。
さらに、「宿題や自分の勉強をする時間」は参加国中最低で、「英国など先進国と比べても突出して短い」(文科省)という。「趣味で読書をしない」割合も53%と最も高く、「自分から読書しないが読解力はある」という矛盾した結果が表れた。
学力の国際比較では、数学・理科の知識・技能の定着を測る国際教育到達度評価学会(IEA)の調査があり、昨年末公表の中学2年生を対象とした結果では、日本は数学が5位、理科が4位。しかし理数教科を「好き」と答えた生徒数は最低ランクだった。
公立校にコミュニティー・スクール導入<12/4>政府の総合規制改革会議(首相の諮問機関、議長・宮内義彦オリックス会長)が近く小泉首相に提出する最終答申案の全容が、明らかになった。新たな形態の公立学校である「コミュニティー・スクール」制度導入に向け、平成15年中に学校教育法など必要な法改正を検討するよう求めている。
同制度は、校内暴力やいじめ、ひきこもりなどの問題に対応するため、学習指導要領にとらわれずに自由なカリキュラムを組めるのが特徴。最終答申は今月中に閣議決定され、来年3月にまとまる「規制改革推進3か年計画」に、そのまま盛り込まれる方向。
教育分野では新たに「コミュニティー・スクールの導入については、法制度整備に向けた検討を行うべきだ」と明記。そのうえで、「平成15年中に措置」との表現で、検討結果を出す年限を区切っている。
同スクールは、〈1〉校長を市町村が公募で選ぶ〈2〉教員採用権は校長が持つ〈3〉運営に保護者や地域住民が参加する――ことが特徴で、校内暴力やいじめなど各地域の実情に合わせた学校運営が可能になる。米国では、チャータースクールの名ですでに導入されている。
例えば、いじめで傷ついたり、引きこもりが続いた児童・生徒向けに、心のケアや、ゆったりとした進度のカリキュラムを作ることなどが検討されることになりそうだ。[戻 る]
11月25日〜12月1日
少人数学級編成などのプラン発表:青森県教育委員会<11/28>青森県教育委員会は27日、来年度から実施予定の小、中学校の少人数学級編成と、非常勤講師の配置による複式学級の充実を柱とする「あおもりっ子育みプラン21」を発表した。
同プランによると、小学校は1、2年生を対象に、2学級以上ある小学校51校で1学級の人数上限を33人とし、40人クラスを解消する。中学校は1年生を対象に、1学年5学級35人程度以上の中学校18校で少人数編成を実施する。また、小学校1、2年を含む比較的人数の多い複式学級を持つ小学校17校では、非常勤講師を配置していく。
少人数学級編成は、きめ細やかな指導を行うことで、人間関係や社会生活のルールを身につけさせたり、安定した学校生活を確保するのが狙いという。
文化審議会が国語教育の重要性を指摘<11/28>日本の文化振興を図るには、国語教育が大切――。文化審議会は27日、「文化を大切にする社会の構築」についての中間報告の素案をまとめた。文化を大事にする心を育てるために、子供たちの国語教育が重要と指摘。教員にも日本語の力を高めるよう求めている。
素案では、言語を文化そのものととらえ「日本人は母語としての日本語を大切にし、継承・発展させていかなくてはならない」と指摘。国語の教科書や副読本に古典を積極的に取り入れ、名文や詩歌の素読、暗唱、朗読のほか、読書や作文教育を積極的に進めることを提言している。また、すべての先生に、研修などで日本語の知識や能力を向上させることが必要としている。
文化庁が今年1月に実施した「国語に関する世論調査」によると、9割近くの人が「日常で言葉の乱れを感じる」と答え、ことわざを誤って理解している人も多いことなどが分かっており、国語教育の重要性が指摘されている。
教育基本法の新時代にふさわしいあり方を審議へ<11/27>遠山敦子文部科学相は26日、中央教育審議会に、新しい時代にふさわしい「教育基本法」のあり方を審議するよう諮問した。今後の教育改革の方向や、改革のための財政措置のあり方を決める「教育振興基本計画」の策定も併せて諮問した。同計画を教育基本法の条文に盛り込み、法的な位置付けを明確にする。1年程度をめどに答申を求めているが、意見の集約は難航も予想される。
諮問は、教育振興基本計画策定の審議を先に進めた後に基本法の審議に入るよう求めた。具体的には「人材・教育大国」になるために、国民に分かりやすい教育目標の設定やその実現のための計画、財政措置を策定。それを基本法に盛り込み、安定した教育政策の実現や財源確保を図る。
教育基本法は、人格の完成など現行法の普遍的な理念を維持しつつ、「家庭教育」「生涯学習」など時代の変化に照らして不足している規定や、逆に「男女共学」などすでに当然となっている規定のほか、前文もあり方を検討する。
昭和22年に施行された教育基本法は各種基本法の中で唯一改正されていない。前文で「憲法の精神にのっとる」としてており、その改正は憲法改正と対で語られてきた。
昨年12月、首相の私的諮問機関「教育改革国民会議」の最終報告は、新しい時代を生きる日本人の育成や伝統・文化の尊重などの視点から「見直しが必要」と提言。中教審の議論もこれに沿った形で進められると見られるが、憲法改正論議もからみ、意見集約が難航することも予想される。
諮問後の審議では「基本法見直しの理由が薄弱だ」「基本法のもとでの教育で、理想と現実に差が生じた。見直すべきだ」など各委員から意見が出された。鳥居会長は「振興基本計画を広く議論すれば、新しい教育基本法の構想が国民にも浮かぶだろう。中教審がそれを吸収し方向を出したい」と述べた。[戻 る]
11月18日〜24日
小中学生の学力テスト、各地で導入・拡充の動き<11/24>
来春からの学習指導要領で学習内容が3割減り、「学力低下を招く」と批判がある中、各地の教育委員会が小中学生の学力テストを新たに始めたり、拡充したりする動きが広がっている。文部科学省はすでに、全国規模の学力テスト実施を決めているが、地方でも学力が低下しないかを独自に調べ、対策に役立てたい考えのようだ。
鹿児島県では来年度以降新たに、基礎・基本の定着度を小中学校でサンプル調査する。平成10年から続く学力対策の一環。県教委は「低下とまでは言い切れないが、いまでも基礎学力が揺らいでいる」と判断した。
静岡県浜松市では来年2月、受験直前の中3を除く市立の小中学生全員約4万5千人に基礎学力定着度の調査をする。愛知県新城市は今年度、小5から中3ですでに実施した。いずれも初の試み。岐阜、三重、奈良県教委でも検討を始めた。
広島県は、平成10年度から小5と中2を対象に隔年で始めた「基礎・基本定着状況調査」を来年、4千人抽出から全員に拡大する。
秋田県は平成6年から3〜4年ごとに、学習状況を調べているが、小5と中2の5%から始めた対象者を今年1月の3回目では4つの学年の各30%まで増やした。沖縄県は「学力向上対策」として10年以上、全県の小6、中2を対象に毎年続けている。平成14年度以降は対象学年を増やす。
一方、文部科学省は来年1、2月、小5〜中3の5学年で全国約43万人を抽出して学力テストを行うことを決めている。同省の大規模な調査は6年ぶり。国立、私立校も対象にする。平成15年度には高校で行う予定。
小学校が国、社、算、理の4教科、中学校は英語を加えた5教科。平成15年度以降も、ほぼ同じ規模で続ける方針。
教員養成大・学部を大幅統合、半減へ:懇談会報告書<11/23>国立の教員養成大学・学部のあり方を検討してきた文部科学省の有識者懇談会は22日、複数の大学・学部を統合して大幅に数を減らし、附属学校も地方移管や廃止を検討するよう求める最終報告書をまとめた。文科省は平成14年度中に統合再編計画を策定する。統合後は半数程度になるとみられ、教員養成大学・学部がなくなる県も出てくる。(10/16付けで一部既報)
報告書は、各都道府県に現在計48ある教員養成系大学・学部を近隣同士で統合・再編し、「教員養成担当大学」と「一般大学」に分けることを提言した。
教員養成を担当する大学の教育系学部は、原則として教員養成課程のみにし、教員免許取得を目的としない新課程(いわゆるゼロ免課程)は置かない。教員養成学部がなくなる一般大は、新課程の定員を利用して新学部を設置したり、従来ある学部の定員増などを図る。
現在の教員養成課程の入学定員(約1万人)は統合後も維持し、大学教員も養成担当大と一般大に振り分ける。ほかの学部で教員を目指す学生のため、一般大には「教職センター」を設け、教職科目などを開設する。教育学部がなくなる県には、現職教員の研修や再教育のためにサテライト教室も設置する。教職センターの教員として、最低限の教員養成系の教員を残す。
大学の附属学校については、一般大など教員養成系学部のない大学の場合、近隣の養成担当大や自治体に移管する。しかし、「大学が必要性を明確にすれば」という条件付きで存続の道も残した。独自運営が可能な附属校は独立採算制に移行することも今後の検討課題としている。
文部科学省の有識者懇談会が教員養成系学部の再編を打ち出した背景には、少子化で教員の採用数が絞り込まれ、多くの学生が教育学部を卒業しても教員になれないという現状がある。
昨年度の教員養成系学部の新卒の教員就職率は平均で33・7%。これは臨時採用も含まれており、正規採用に限ればさらに低い。このため、各地の教員養成系学部では入学定員を減らし、学部の規模を縮小している。その結果、学生の教育や学校現場が抱える課題に対応できなくなるという悪循環に陥っていた。
学部を統合すれば、1学部あたりの学生数と教員数が増え、教育内容も充実できるというメリットはある。しかし、教育学部がなくなる県では、学校や教育委員会と連携した「地域密着型」のきめ細かい教育研究ができなくなる恐れもある。
附属学校のあり方についての懇談会の最終報告書は結論として、現存する学校がすべて存続できるとも読める内容になった。当初は附属学校も大幅な統廃合を図ろうとしたが、各学校の反発に押し切られた形。
受験のノウハウわれわれも:都立高校の先生が予備校で研修<11/23>
大学受験のノウハウを学び、進学指導に役立てよう−−東京都立高校の教員が22日、進学予備校「代々木ゼミナール」で予備校講師から「生徒の教え方」の研修を受けた。都教育庁の企画で、進学で私立校に水をあけられた都立高の復権を目指す取り組み。
今年度から始めた「進学対策のための教科研修」で、国語、地理歴史、数学、理科、英語の5教科が対象。同庁が都立高全校に参加を呼びかけ、約220人の教員が参加した。
3時間の研修では、予備校講師が授業を実演。英語では、講師が「文型のパターンを覚えれば辞書を見ないでも意味が分かる」と試験での対応を伝えたほか、「次も聞きたいと思わせる授業を心がけている」などと語った。
研修を受けた教員は「刺激になった」「分かりやすく生徒に伝えるノウハウは役に立つ」。一方で、「公立校の教育は受験だけではない。無味乾燥は否めない」との声もあった。
都教育庁は「入試に関する情報を教員に身に着けてもらい、進学指導の充実につなげたい」と話している。
勉強しない大学生が増加 青少年の生活意識調査<11/23>大学・大学院生の約半数が「学校以外でほとんど勉強しない」など、勉強をほとんどしない青少年が6年前の前回調査に比べて増えたことが、22日付で内閣府が発表した「青少年の生活と意識に関する基本調査」で分かった。
15−24歳を対象にした調査では、「就職する意志はない」や「結婚したいとは思わない」が増え、青少年の社会的価値観に変化がみられることが浮き彫りになった。
調査は昨年9月、全国の9歳から24歳までの6000人を対象に面接方式で実施。学校生活に関しては、「学校生活以外で1日何時間勉強するか」の問いに、大学・大学院生の47・5%が「ほとんどしていない」と答え、前回(38・5%)に比べて急増した。
結婚観では「結婚したいとは思わない」が15歳以上の各年代で9%前後で、前回(2・5−4・0%)に比べ大幅に増えた。
中学校も25人学級検討:埼玉県志木市<11/21>小学校の25人学級導入を決めている埼玉県志木市の穂坂邦夫市長は20日、同市内の市立中学校の1年生についても平成15年度からの25人学級導入に向け、検討を始めたことを明らかにした。
公立小中学校の学級編成基準は「40人」だが、同県教育局は来年度から、小学校1、2年と中学校1年のクラスを38人とすることを決定。同市はこれを受け、来年度は中学1年のクラスを38人程度とし、効果を検証したうえで、平成15年度から25人学級を導入する予定。
社会人からの教員採用拡大へ、学歴条件など制限撤廃<11/20>文部科学省は、社会人を教員に積極採用するため創設したものの活用されていない「特別免許状」の学歴条件や有効期限などの制限をなくし、基本的に都道府県教委の判断で採用できるよう制度を改正することを決めた。同時に教員採用に「社会人枠」を設けるよう促す考えで、経験豊かな元看護婦やビジネスマンが多く教壇に立つことが可能になりそう。
専門性は高いが、教員免許がない社会人を採用するための特別免許は昭和63年に制度化された。非常勤講師と違い、一教科を通年で指導でき、実例では企業の法務部門経験者が公民を担当したり、百貨店勤務経験者が商業の授業を担当する一方、就職指導に力を発揮したりするなど評価は高い。だが、これまでの免許授与は10県でのべ44件だけで、当初は数人を採用していた私立高が現在はゼロというケースもある。
特別免許の不振について、中央教育審議会教員養成部会は〈1〉一般免許と違って5―10年の有効期限があり、転職して教員になろうという意欲をそぐ〈2〉教科の知識技能のほか大卒資格や「社会的信望」「熱意」の証明まで要求され、学識経験者の審査があるなど手続きが煩雑で制限が多い――と指摘。学歴ではなく専門性を評価するため大卒制限をなくし、身分安定のため有効期限も撤廃、さらに都道府県教委の行う検定と判断で採用可能にすべきだと結論付けた。
同省では、来春にも教育職員免許法の改正を図る方針で、現在香川県にしかない、免許を持たない人のための「社会人特別選考」も多くの都道府県が実施するよう働きかける。
公立学校を全面禁煙へ:和歌山県<11/20>和歌山県教育委員会は20日、来年度から公立学校の敷地内を全面禁煙とすることを決め、各学校や市町村教委に通知した。児童、生徒への禁煙教育を徹底し、たばこを吸わない教職員を受動喫煙による健康被害から守るのが目的。喫煙スペースの設置など「分煙」も原則的に認めない方針で、教育現場でのここまで徹底した禁煙は、文部科学省も「聞いたことがない」としている。
県教委によると、県内では中高生など若年層の喫煙が増えているという。これまでも「たばこは健康を害する」との禁煙教育は実施してきたが、説得力を強めるため、教職員や来校する大人にも禁煙を迫った形だ。罰則規定は設けない。同県では514の公立学校に約1万2000人の教職員がいるが、県教委はうち16%の約2000人が喫煙者とみている。「プライベートな喫煙習慣までは制限しない」としているが、希望者には医療機関での禁煙診療を紹介する方針。
小1,2年など来年度から38人に、学級編成基準変更:埼玉県<11/19>
「40人」が基準になっているに公立小中学校の学級編成基準について、埼玉県教育局は来年度から、小学1、2年生と中学1年生を38人学級とすることを決めた。学年に3学級以上あり、うち1学級が38人を超えた場合に学級を増やせるようにする。
小中学校に入学したばかりの児童・生徒が、学校に適応するまでの環境を整えるのが目的。学級が増えることで必要な教員は、国から配分される教員総枠の中で調整する。具体的には、大規模校ほど手厚く配置されている教員を、中規模校に回すなどする。
該当する学校は小中学校とも百校前後とみられ、教員数と児童数を考慮した結果、「3クラス以上の学校」という条件であれば、実施可能であると判断した。
小学1年の学級で「36人以上」は現在約33%あるが、「38人」を基準にすると、この割合は約25%になる。中学一年では約61%から約37%になり、実際は該当学年の多くの学級で35人未満になりそう。
学校の安全管理見直しへ、会議発足:文部科学省<11/18>文部科学省は、学校施設の安全管理の在り方を抜本的に見直すため、有識者で構成する調査研究協力者会議を12月4日に発足させる。今年6月に発生した大阪教育大附属池田小学校の児童殺傷事件などを踏まえ、学校内での凶悪犯罪に対応するための措置で、来年7月までに具体的な防犯対策などを盛り込んだ報告書をまとめる。
池田小事件を受け、同省はすでに8月に、幼稚園から高校までの安全管理についての危機管理マニュアルの作成など、ソフト面を中心にした防犯対策の見直しを行っている。
今回の有識者会議は、防犯監視システムの整備、緊急時に即応できる職員室配置、避難経路の複数確保、死角にならない植栽配置などハード面の対応を検討するのが目的。
会議のメンバーは、学校建築や防犯、警備に関する専門家ら16人で、池田小事件の当事者である安井義和・大阪教育大付属学校部長、平成11年に京都市立日野小学校で起きた児童殺害事件を受けて再発防止に取り組む同市教委の谷口賢司教育企画監も加わる。
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11月11日〜17日
教育基本法見直し、不足部分検討を中教審に諮問:文部科学省<11/17>教育基本法の見直し問題で文部科学省は16日までに、現行法の不足部分の検討などを今月下旬にも開かれる中央教育審議会に諮問することを決めた。今後の教育施策を決める「教育振興基本計画の策定」とともに諮問し、基本計画の議論の後に基本法について審議を求める方針。答申は1年後程度としており、早ければ来年中に教育基本法の在り方が示されることになりそうだ。
諮問は「新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方」として提示される。審議は、教育振興基本計画の議論を先に進め、その後基本法を取り上げ、同法に基本計画を位置付けるとしている。
志木市の25人学級制に埼玉県が同意<11/16>学級崩壊やいじめの防止策として埼玉県志木市が小学校1、2年生のクラスを来年度から25人程度にする方針を明らかにしているが、埼玉県教育局は16日、この方針に同意することを決めた。地方分権を尊重する立場からだが、クラス増加に伴い増員が必要な教員約10人の給与については、財政を圧迫するとして財政支援しない。このため志木市は、同日に参院本会議で可決、成立した「緊急地域雇用創出特別交付金」を利用し、臨時教諭を採用する考え。
公立小中高校の学級編成は「上限40人」が基準だが、義務教育標準法が今年4月に改正され、都道府県の判断で40人未満の学級編成基準を設けることが可能になった。ただし、より少人数の学級編成を市町村が独自に行う場合、都道府県の同意が要る。
今回、志木市への同意を決めた埼玉県教育局は、ほかの市町村が県の基準より大幅に少人数の学級編成方針を打ち出した場合も、協議の上、同意する方針。
男性のライフスタイルを研究へ:文部科学省<11/11>会社人間から家庭人へ――。文部科学省は来年度から、中年男性が家事や介護などの家庭生活に参加して自立することを促進する研究を開始する。従来は女性の社会参加を進める視点で施策を実施してきたが、方針を拡大し、「男性の自立」を促進して男女共同参画社会の実現を目指す。国が「男性の自立」を研究するのは初めてで、全国6カ所程度で、都道府県教委を通じてモデル事業を委託。成果を全国的に普及させる方針。
研究は、仕事一辺倒の男性をどのようにすれば「家庭・地域回帰」させられるかをテーマに、今までのライフスタイルを見直す。家事や介護の体験のほか、思春期の子供とのかかわり方▽仕事以外の生きがいの見つけ方▽妻に頼らない健康管理方法――などを、連続講座や意識調査を交えて考える機会を提供し、意識改革を図るという。
内閣府が昨年実施した調査によると、炊事・洗濯・掃除などの家事は、9割近くが妻が担当しており、1割は「家族全体」で、夫はわずか1%ほどだった。子供のしつけや親の世話も6割が妻の仕事で、夫は3%前後にとどまった。一方で「男性の家庭・地域参加をもっと進める必要がある」と7割が考えており、実態と大きな差がある。
同省は「今の20代の男性は比較的家事に参加しているようだが、40代、50代には、リンゴの皮もむいたことがない人もいるなどお寒い現状だ。男性が生活スキルを持って意識改革をしないと、社会は変わらない。男性が老後に困らないためにも積極的に進めていきたい」と話している。
国私立中高入試で「難問」の例示が半減<11/11>文部科学省は、国立教育政策研究所に委嘱していた昨年春の国私立中、高校の入試問題の分析結果を各都道府県に伝えた。学習指導要領の範囲外と見なされる「難問」については、同省は昨年まで、改善の徹底を求める通知を同時に出していたが、今年は同省自らが「指導要領を超えた授業を行うことも可能」と見解を変えたこともあり、通知は見送った。
調査対象は国立が全87校、私立は継続調査校と無作為抽出を合わせ145校。昨年までは「範囲外」の出題をした学校数も公表していたが、今回は明らかにせず、「範囲外の問題例」を10題挙げるにとどめた。これは昨年、一昨年の半分程度。一方、「良問」はこれまでとほぼ同数の13題を挙げた。
「範囲外」とされた問題の中には、私立中の国語で、1つの文章に「添」「堪忍」「儒」など小学校で教えない漢字を振り仮名なしで60以上使っている例もあった。
調査は「指導要領を逸脱した問題は過度の受験競争を生む」として88年度から実施。同省は毎年、指導要領の範囲内で出題することの徹底を求めて来た。ところが、学習内容を大幅に削減した新学習指導要領について、学力低下の懸念が強まったことを受けて、幹部からは「私立入試では要領を超えた出題も場合によっては許される」との発言が出ていた。
調査結果は今年3月にまとめられたが、同省は先月になって各都道府県に連絡していた。[戻 る]
11月4日〜10日
小中学生も国会審議体験を:参議院がプログラム<11/10>
参院は、小中学生が国会を見学する際に、実際の審議を体験できるプログラムを導入することを決めた。議長、委員長、委員などの役割を振り分け、あらかじめ用意した議事次第に沿って法律案を審議するもの。一方的に説明を聞く従来の見学と比べ、政治をより身近に感じてもらうための試み。
見学場所は別館の講堂を全面改修し、模擬国会議事堂を設置する。議長席、議員席、速記者席のほか、押しボタン採決の装置や採決結果を即時に表示するプラズマ・ディスプレー・パネルを設けるなど本格的なセットを用意する。総工費は約1億8千万円の見込みで平成13年度補正予算案にも一部盛り込んだ。来年5月ごろに見学を始める予定。
東京都、都立高に「スクールプラン」導入へ<11/9>
「4年制大学の合格率65%に上げる」「資格取得の合格率を50%に上げる」――。東京都教育委員会は、各都立高校に、改革の抽象的な目標ではなく、具体的な数値目標を示す「スクールプラン」を策定させることを決めた。都立高校改革の一環として、平成16年度からの本格実施を目指す。
都教委の検討委員会がまとめたスクールプラン制度の報告書によると、各都立校は各校の特色に応じて目指す学校像や、数値目標を明確に示すことを求める。報告書は具体例として、「目指す学校像は科学技術者を育成する第一段階の教育機関」、「国公立大学合格者を現役・浪人合わせて130人以上にする」を揚げている。数値目標ではこのほか、大学進学率、部活動加入率、学校説明会への参加者数などをあげている。
都教委は「『教育に数値はなじまない』と言われるが、目標に向けて教職員が一丸となり取り組むことが魅力ある都立高の実現につながる」としている。今年に入って高島高校など六校が研究指定校として試行しており、都教委は平成15年度に全都立高で試行したうえで平成16年度の本格実施を目指す。
新教育課程の評判を調査へ:文部科学省<11/7>文部科学省は、来春から実施の完全学校週5日制や、学習内容を大幅に削減した新学習指導要領など新しい教育課程についての意見・意識を小、中、高校の児童生徒や保護者、教員ら計約5万人に直接聞く大規模な調査を行うことを決めた。新しい教科書の評判から土日の過ごし方まで広範に調査するもので、新教育課程実施半年をめどに行う。対話集会など意見交換の場も設定する予定で、新教育課程での「学力低下」への懸念が高まっていることを受けたものだ。同省では「国民の声を謙虚に聞き、教育課程を不断に見直す一助にしたい」としている。
公立校は来春から、完全学校週5日制や新教育課程により、教科書の内容から評価方法まで大きく様変わりする。調査はアンケート形式で、来年早々に省内に専門家らによる検討会議を設置して質問などを決定。新教育課程の効果や影響が表れるとみられる秋ごろに行う予定。
教員には子どもの学力の変化、新教育課程の問題点、教科書の使い勝手などを、児童生徒には新たに始まる体験的な授業「総合的な学習の時間」の感想や学習への意識、保護者には学校への不満や学校5日制の影響、実態などを聞く見通し。奉仕・体験活動支援などへの協力で学校を支える地域住民にも、新教育課程全体への感想や、学校が地域に開かれた存在になっているかを聞く。
調査結果は、来年から実施する50万人規模の学力テストの結果などとともに分析、学習指導要領を含む教育課程の見直しに活用する。
新教育課程は、「自ら考え学ぶ力」の育成を目指して「総合学習」を取り入れた新学習指導要領を柱にしている一方、「ゆとり」を重視し学校5日制を前提としている。このため、授業時間や一律に学ぶ学習内容は大幅に減少し、学力低下を懸念する声が高まっている。
同省は今年から、学習指導要領を「最低基準」と位置づけ、「学力向上策」も打ち出しているが、新しい教科書では学習指導要領を超えた記載がほとんど認められていないなど、政策の急転回が混乱も呼んでいる。実施まで半年を切った現在も、「5日制では、授業時間が確保できない」「公立校と私立校の格差が拡大する」といった声が上がっている状況。
統合すれば附属校も移管 教員養成系の半減方針を確認<11/7>教員養成系大学・学部に関する文部科学省の検討会議は6日、国立大附属の幼小中高校計259校について、係属先の大学・学部が統合された場合は、原則として統合後の大学・学部に移管して存続することで合意した。地方自治体に移管することもあり得るとしている。一都道府県に一つの教員養成系大学・学部を置くとする原則を転換、再編統合して現在の半数以下に減らす方針も確認した。近く最終報告としてまとめ、文科省に報告書を提出する。
検討会議は、再編で地域に偏りが出ないよう隣接する二、三の大学・学部での統合を想定。統合後の大学では幼稚園から高校までの教員免許取得を可能とし、教員免許の取得を目的としない課程(ゼロ免課程)は原則として設けないとしている。教員養成課程がなくなる都道府県には、現職教員の研修などのために、サテライト教室を置き、遠隔指導で対応するよう提言している。
生徒の刑事事件でガイドライン作成:大阪府<11/6>大阪府教育委委員会は6日、府立高校の生徒が起こした刑事事件で、警察から指導要録などの照会を受けた場合の全国初のガイドラインを作成し、府立学校長会理事会で配布した。当初は、緊急時には「口頭だけでも可」としていたが、捜査照会書の事後提出を徹底し、生徒の人権保護を図る。
今年7月、愛知県警が被虐待児の指導要録の提出を拒否した小学校を家宅捜索した事例を踏まえ、府教委は10月、捜査協力を認める方針を校長会で口頭説明。今回、明文化した。
ガイドラインは、捜査照会書と、学校が提出した回答書の写しを保管するよう指示。回答の内容については、警察手帳で確認▽電話照会は応じない▽捜査目的や照会内容を聞き取る▽判断に迷えば府教委と協議――と規定。情報の種類は「事案ごとに必要性を協議し、慎重に対応」と明示を避けた。
令状と違い、捜査段階の照会書は裁判所が発するのではないので安易に出る傾向があり、個人情報をより慎重に扱う必要があると、配慮を求める考えもある。
来春の「完全週5日制」、私立中は半数以下<11/5>平成14年度から小、中、高校で毎週土曜日が休みとなる「学校完全週5日制」がスタートするが、私学が集中する東京都内など首都圏で「完全5日制」に移行する私立中学校は、中高一貫の進学校を中心に全体の半数以下にとどまることが都などの調査でわかった。
文部科学省が協力要請しているものの、公立校と異なり、私立に法的義務はないためだ。子どもの「ゆとり」や家庭回帰が趣旨の5日制だが、同時に導入される新学習指導要領で教える内容が3割減となることで、「学力低下」が懸念される中、私学の多くは授業レベル維持を打ち出した形だ。公立と私立の対応が大きく割れることになり、教育内容での“公私格差”の拡大を懸念する声も出始めている。
都の調査(9月)によると、都内の私立中178校のうち、ミッション系などで完全5日制を実施済みの学校は31校で、「来年度から実施予定」は21校だった。「実施を検討中」の39校を合わせても51%で、その後も6日制維持に転換する学校が出ていることから、来春、5日制に移行する学校は半数を割り込む見通しだ。残りの87校のうち63校は「移行の見通しは全くたたない」という。
また、大手進学塾「四谷大塚」が、首都圏の主要な私立中高一貫校224校に来春の対応を聞いたところ、「6日制」と答えたところが受験校を中心に5割を超え、完全5日制を予定しているところは2割にとどまった。
文部科学省、教科書採択の手続き明確化を指示<11/5>文部科学省は、今夏、「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーらが執筆した中学歴史教科書の採択をめぐり一部地域で混乱が起きたことを受け、採択手続きを明確にした規則の作成について、近く都道府県教委を通じて市区町村教委に指示することを決めた。
規則の具体的内容は各市区町村教委にゆだねるが、同省では、協議会の決定に一部の教委が異論を唱え続けた場合などに備え、採決制を導入する市区町村教委があることも想定している。
教科書採択は通常、隣接する市・郡単位の採択地区に教育関係者らがメンバーの協議会を設置し、ここでの決定を市区町村教委が承認する形をとっている。このため、採択地区内の市区町村は同一教科書の採択が原則となっているが、「つくる会」の教科書採択では、栃木県下都賀地区(2市8町)の教科書採択協議会が7月に同会の歴史教科書の採択を決めたものの、最終的な採択権を持つ各教委の反対が相次ぎ、再協議の末に別の教科書を選び直した。
このため、各地域で今回のようなケースに対応する手続きの不備が予想されることから、採択手続きに関する規則の明文化を図ることにした。
学校も外部評価の時代に:東京・品川区<11/4>複数の学校の中から通学する学校を保護者や子供に選ばせる「学校選択制」を導入した東京都品川区が、小中学校に通う子供の学力や教員の指導力を保護者や地域住民にチェックしてもらう「外部評価制」を、来年度から導入する。評価結果は項目ごとに4段階で示し、年度末に公表して学校選びの目安にしてもらうという。自治体が小中学校に外部評価を導入するのは珍しく、外部の「厳しい目」にさらすことで学校改革を促す試みとして、注目を集めそうだ。
同区では昨年度は小学校に、今年度は中学校に学校選択制を導入した。しかし、保護者や子供に学校についての情報が乏しく、学校選びが風評に左右されやすい――との指摘があり、保護者らに判断材料を提供するため、外部評価の導入を決めた。
来年度、区内の公立小中学校58校に実施する方針で、各校ごとに保護者と地域の在住者数十人に評価モニターを委嘱し、月に1度以上学校を訪れてもらって、1年間かけて学校の様子を評価してもらう。
具体的には、▽子供に基礎学力が身についているか▽教員の指導が行き届いているか▽いじめなどで子供が不当な扱いを受けていないか▽学校の方針は妥当か――など約20項目について、A〜Dの4段階で評価する。各校ごとに取り組んでいる「特色ある学校づくり」の成果も評価対象にする。
評価結果は、年度末に学校の一覧表とともに区のホームページで公表し、区が新入生に配る学校案内にも掲載する。評価の低かった項目については各校に改善計画を提出させ、評価結果と併せて公表するという。
教員の中には「外の目を意識して学校が取りつくろうようになるだけ」との批判もあるが、若月秀夫教育長は「古い慣習がはびこり、なかなか変わろうとしない学校を変える試み。内部では気が付かない点を指摘してもらい、改革に結びつけたい」と話している。[戻 る]
10月28日〜11月3日
「コンピュータ教室」の利用状況に格差<11/3>会計検査院の調査による。全国の公立小の74%、公立中の96%でコンピュータ教室が設置されているが、検査院ではこのうち、平成7〜11年度に補助金を使って教室が設置された小学校1202校、中学校285校について昨年度の利用状況を調べた。
国の補助を受けて「コンピュータ教室」を設置している公立小中学校のうち、同教室を利用した授業が1クラス当たり週に1時間以上行われている学校は、小学校で6%、中学校でも21%しかない。パソコンを使って授業ができる教員は、小学校で54%いたが、中学校では29%しかいなかった。検査院では「コンピュータ教室の利用状況や授業の内容に、学校間で大きな格差が生じている」として、文部科学省に対し、教室の有効利用を進める対策を講じるよう指摘する方針。
免許更新制導入せず:中教審教員養成部会<10/30>小中高校の教員免許の在り方を検討している中央教育審議会の教員養成部会は30日、教員免許更新制導入について、多くの課題があるとして導入を見送る内容の素案をまとめた。
代わりに不適格教員に対しては分限制度の的確な運用や、懲戒免職の場合は必ず免許を取り上げること、教職経験10年の教員全員を対象にした研修制度創設を提言している。
教員免許更新制をめぐっては首相の諮問機関、教育改革国民会議が最終報告で導入を提言していた。
素案は相次ぐ教員の不祥事や指導力不足の教員によって、学校に対する保護者の信頼が揺らいでいると指摘。授業方法にも不信が根深く、社会の変化が大きいことを挙げ(1)教員の適格性の確保(2)専門性の向上−−の観点からそれぞれ10年間で更新する案を検討した。
学区撤廃、和歌山の県立高でも<10/30>和歌山県教育委員会は29日、県立高校の学区を平成15年度入試から撤廃すると発表した。現在、学区があるのは普通科だけで、総合学科や専門学科、職業学科、単位制高校は県内全域から受験でき、県教委は「学区制は歴史的役割を終えた」と判断した。学区撤廃の正式決定は東京都(実施は平成15年度から)に続き全国で2例目。
同県の学区制は昭和26年度、高校教育の普及と機会均等を目的にスタートした。現在は、普通科を設けている20校が9学区に分かれており、普通科志望の受験生は、受験する高校を居住する地域の学区内(1〜4校)から選択している。
県教委によると、県立高校の総定員に対する普通科(単位制を除く)の来年度の定員は47%。学区撤廃で受験生には選択肢が増える半面、高校側には、より魅力ある学校作りが求められるようになる。小関洋治・県教育長は「学区撤廃は高校の多様化、個性化を促す。教育内容の充実を期待したい」と話している。[戻 る]
10月21日〜27日
ADHDの指導法を研究へ<10/21>集中し続けることが困難でじっと座っていられないなどの「注意欠陥多動性障害(ADHD)」や、知的障害を伴わない自閉症である「高機能自閉症」の子どもたちへの有効な指導方法を探ろうと、文部科学省は医療専門家や研究者らによる調査会議を近く発足させる。
文科省によるとADHDなどの症状は障害かどうかの見極めが難しく、教員が「しつけが足りない」「やる気がない」などと誤解して適切な指導をしていないケースもあるという。
調査会議はまず、ADHDや高機能自閉症とはどのような症状かという定義を明確にしたうえで、こうした症状を持つ子どもがどのくらいいて、学校でどんな生活を送っているのかといった実態を教員へのアンケートによって把握する。
教育基本法見直し、11月にも中教審に諮問へ<10/21>文部科学省は、教育基本法の見直し問題について、11月にも中央教育審議会に諮問する方針を固めた。6月に諮問する方向だったのが延期されており、中教審での本格的な議論がいつから始まるかが注目されていた。
ただ、文科省内には基本法改正への慎重論もあるため、今回の諮問では基本法が果たしてきた役割の検証や今後の教育のあるべき姿なども含め、時間をかけて議論するよう求める見通し。
全国初!公立校に「中間管理職」設置へ:東京都<10/21>東京都教育庁は、公立学校に教頭に次ぐ立場の「主幹」(仮称)を設置する独自の人事制度を導入する方針を決めた。教頭の補佐に加え、ほかの教諭を指導・監督する「中間管理職」で、給与面でも厚遇する。平成15年4月の導入を目指し、来年度から選考などの準備に入る。公立校に「中間管理職」を導入するのは全国でも初めて。
学校教育法の施行規則に基づく現行の学校運営制度でも、教頭の下に「主任」を置いている。しかし、「学校をピラミッド型にして管理強化につながる」と教職員の反発が強いため、指導・監督の権限はなく、文部科学省の見解も「中間管理職ではない」という位置づけになっている。
都教育庁は、現行の主任制度では職責が不明確で監督権限もないため、管理職と教員が一体となった組織的な活動がしにくくなっており、その結果、いじめや不登校など深刻な課題への取り組みが不十分なケースもあると現状を分析している。このため、検討委員会を設置し、主任制度の見直しを進めてきた。
検討委員会でまとめた具体案によると、「主幹」は「教務」「生活指導」「進路指導」などと役割を明確に分ける。小学校1校に2人▽中学校3人▽全日制高校6人▽定時制高校1〜6人▽盲ろう養護学校5人――程度を置き、都内の公立学校に約6300人が必要と試算している。
検討委員会は具体案の中間まとめを来週にも開かれる都教委の定例会に報告する予定。その後、給与表や選考方法を詰めて今年度中に最終決定する。
都教育庁の主任制度見直しに対し、都教職員組合は「重層的な上意下達の学校管理体制を作ろうとするもので、教職員の自主性や創造性を奪う。協力・共同の学校作りを破壊し、今日の深刻な困難を加速する」との見解を出している。[戻 る]
10月14日〜20日
小学校「再建」へ中学の先生を投入:大阪<10/17>大阪府教育委員会は来年度から、公立中学校の一般教員を地元の小学校に異動や兼務させることを決めた。学力低下対策として指導力がある教員を横断的に活用するほか、児童の問題行動の芽を摘むため、“リーダー役”の教員を投入する。従来の管理職レベルだけでなく、一般教員の小、中学校間の〈垣根〉を外した全国初の取り組みといい、50人程度配置する方針。
府教委によると、小学校の免許を持つ中学教員の中から選抜。3年程度の派遣期間の中で、国語、算数、理科の習熟度別授業などで「できる子を伸ばす」専門的な指導や教材づくりを一任する。また、いじめや学級崩壊などの対処に実績のあるベテランや、小学校免許はなくても有能な人には、生徒指導やTT(複数教員による授業)などで力を発揮してもらう。
小、中学校間の異動は、これまでは音楽や保健体育、家庭科などの欠員調整を目的に特例的に行われてきた。文部科学省も、中、高校の教員が小学校で授業ができるよう制度改正を検討中で、府教委は「現行制度の枠内で国の施策を“先取り”し、学力向上などの起爆剤になってほしい。他の先生らの意識改革にもつながれば」と期待している。
「1県1教育学部」原則廃止、統合へ:文科省懇談会提言<10/16>文部科学省の懇談会は15日、従来の「1県1教育学部」の大原則を転換し、現在48ある国立の教員養成系大・学部を隣接する都道府県で再編統合する、という提言を今秋の最終報告に盛り込むことを決めた。地盤沈下の激しい教員養成課程を活性化する狙いだが、学部数の半減も想定され、教育学部のない県も出る。同省は、早ければ平成15年度にも最初の統合を実現したい考えだ。
教員養成系大や学部の卒業者は、20年以上前は8割が教員に就職していたが、昨年は34%にまで減少。今後の教員増員策で多少は改善されそうだが、いじめや学級崩壊、学力低下などの課題に意欲的に対応できる教師を育てる態勢が乏しい。定員200人以下の学部が3分の2を占めるなど小規模化も進んでいる。
懇談会の方針は「統合再編で組織の強化充実を図るべきだ」としたうえで、〈1〉近隣の教育大・学部を核となる総合大に統合〈2〉統合後の学部には、教員養成を目的としない課程を置かない〈3〉学部がなくなった県には研修のための「サテライト」を置く――との「原則」を提唱、大学同士の協議によってはこれ以外の形も容認するとした。
259ある附属小中高養護学校についても、「核となる大学には残し、統合される側は原則不要」としたが、〈1〉学部の研究に協力して、障害者との共生など公立校が取り組みにくい課題を追求する場合は存続可〈2〉エリート養成を目指す学校などは独立採算制への移行も含め存続の余地を残す――との例外は設けるとした。[戻 る]
10月7日〜13日
東京都多摩市が学校選択制実施を正式決定<10/11>
多摩市教委は、平成15年度から市内の全小中学校から行きたい学校を選べる「学校選択制」を導入することを正式に決め、来月25日、市民向け説明会を市内2会場で開催する。
対象は同年度の新1年生からで、小学校21校、中学校10校すべてから選択できる。各校が従来の学区域内の児童・生徒が入学する枠を確保したうえで、教室数などを考慮した受け入れ限度枠を公表、他学区からの入学も認める仕組み。受け入れ限度枠の公表や学校公開などによる情報提供は来春以降に行う。
在校生は、新制度の対象外だが、小学生だと選択の機会を最大6年間待つことになるため、同課では「希望があれば相談に乗る」としている。現行では隣接学区への転校に限り認めている指定校変更制度の範囲を全校に拡大して対応する方針。
理数離れに歯止め、小学校で中学の先生が指導<10/8>中央教育審議会の教員養成部会は、公立小学校の算数と理科の授業について、それぞれ中学校の専門の教員が教えられるよう制度を変えることを、近くまとめる中間報告に盛り込む方針を固めた。専門教員が教えることで子供たちの理数離れに歯止めをかけ、学力を向上させるのが狙い。今後小学校に導入される英会話でも同様の措置を求める。文部科学省は教育職員免許法の改正で対応し、平成15年度にも実施可能にしたいとしている。
現在、小学校では原則としてクラスの担任教諭が国語から算数、社会、理科などすべての教科を教えている。音楽や家庭科の技能系教科に限り、昭和28年から中学校の教員が教えられることになっている。
算数や理科については近年、児童の理数離れが指摘され「それぞれの科目で、より詳しい教員が指導したほうが効果がある」という意見が文科省はじめ教育界に出ていた。
今回の制度改正で、中学校の理数の教員が人事異動で小学校に移籍したり、中学校在籍のまま非常勤講師として小学校で教えたりできるようにする。
また、来年度から本格実施される「総合的な学習の時間」で英会話の指導をする小学校も多く出てくることから、中学校の英語の教員も小学校で教えられるようにする方針。
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9月30日〜10月6日
子どもの体力低下続く<10/6>
文部科学省の「体力・運動能力調査」による。この調査は毎年実施、今回は昨年5月から10月、小学生から高齢者まで約7万2000人を対象にした。このうち6歳から19歳が約3万2000人。
12歳から19歳までの運動能力を、親の世代にあたる30年前と比較すると、かなり低下していた。走る、跳ぶ、投げるという基礎能力では、男子の50メートル走の一部でわずかに上回ったが、持久走やボール投げでは各年齢とも下回り、14歳以上で低下する傾向が顕著だった。
親の世代にあたる30年前のデータと比較したのは、12歳から19歳の50メートル走、持久走(男子は1500メートル、女子は千メートル)、ボール投げの3種目。
30年前の記録を100とすると、女子の50メートル走は96〜99、男女の持久走は91〜98、男女のボール投げは82〜98に下がっていた。具体的な数字では、12歳女子のボール投げが14.9メートルが12.27メートルに、19歳男子の1500メートル持久走は、平均364秒が平均396秒に落ちていた。 過去からの推移を見ると、ほとんどの種目の記録が昭和40年代後半までは向上し、その後10年ほど横ばいで、平成に入り低下傾向が続いている。
また、今回の調査では、7歳男女の50メートル走、7歳男女と9歳女子の立ち幅跳び、11歳女子のボール投げ、19歳男子の握力などで過去最低を更新した。
町村単位での教科書採択を検討:文部科学省<10/4>
文部科学省の加茂川幸夫審議官(初等中等教育局担当)は3日、政府の地方分権改革推進会議のヒアリングで、小・中学校の教科書の採択について「なるべく地域の実情に応じて選べるようにしたい。町村単位で採択地区を設定する可能性も含めて検討したい」と述べた。現在は市・郡単位で設けられている採択地区の小規模化を進める方針を示したといえる。
教科書採択にあたって、都道府県教育委員会は市町村教委の意見を聞いて採択地区を設定。地区内では同じ教科書が使われる。現在は全国で542地区があり、平均すると2〜3の市や郡で一つの採択地区が設けられている。
「校内に学級崩壊ある」3割<10/2>学級崩壊について、全国の小学校の教員と校長の計約7000人が答えた初の調査結果が明らかになった。国立教育政策研究所の研究者らが調べた。昨年度、「校内で学級崩壊があった」と答えた校長は26.0%、教員は32.4%に上った。学校をめぐる地域の状況が崩壊の発生に、教員の協力態勢が立て直しに、最も影響を与えていることも浮かび上がった。
全国の公立小学校の20分の1にあたる1154校の校長と教員にこの3月、アンケート。604校の校長534人、教員6614人が答えた。全都道府県にわたる学級崩壊の調査は初めてという。同研究所の菊地栄治・総括研究官らが7日の日本教育社会学会で発表する。
最近の学級崩壊調査では、北海道教育大の研究チームが道内の全公立小学校を対象にした調査がある。平成9年度からの3年間に学級崩壊があったと答えた学校は14.2%。今回の調査の発生率は単年度だけだが、それを大きく上回った。
調査結果によると、「学級崩壊があった」と校長が答えた学校の地方別の割合と、その学校での学年別発生率は下の表の通り。
最も高い近畿地方は、対策として教科担任制や交換授業をいち早く採り入れた自治体が目立つ。取り組みの進んでいる地方で率が高い傾向にあり、研究グループは「崩壊をタブー視しなくなった結果では」と分析する。学年では高学年、特に5年生が高かった。
最も深刻な学級について「だれが(担任を)受け持っても同じ」と答えた教員は24.0%。担任個人の指導力で対応しきれないとみられる学級がかなりあった。
調査では、教員同士の関係や地域環境、学校規模、所在地の人口規模などの背景要因も質問、学級崩壊との関係も探った。その結果、地域の子育て環境が、崩壊の発生に最も強く関係していることがうかがえた。
学校を取り巻く地域の状況で、「自分の子どものことしか考えない保護者が多い」や「子育て環境に恵まれない家庭が多い」の項目に、「とてもあてはまる」と教員が答えた場合の学級崩壊発生率は、「まったくあてはまらない」の3倍近くになった。
崩壊した学級を立て直す過程になると、教員の協力態勢の影響が一番強くなる。
「困った状況を抱えている教員を支え合っている」と「教え方についてアドバイスし合うことが多い」の両項目とも、「とてもあてはまる」と教員が答えた場合の好転率は「まったくあてはまらない」の倍近くに上った。
個別の対応で効果が高かったとみられるのは担任交代だ。実施した学校の教員88人のうち、「好転した」と答えたのは87.5%だった。
◇学級崩壊があった学校◇
北海道 17.4%
東北 24.0%
関東 26.5%
北陸甲信越 23.7%
東海 32.1%
近畿 35.6%
中国 18.4%
四国 25.9%
九州 25.0%◇学級崩壊があった学校での学年別の発生率◇
1年 9.2%
2年 20.6%
3年 13.5%
4年 17.0%
5年 32.6%
6年 22.0%[戻 る]
9月23日〜29日
コミュニティ・スクール導入へ向け実践研究5校を指定<9/29>文部科学省は29日までに、学校運営に生徒の保護者や地域住民が参加する新しいタイプの公立学校「コミュニティ・スクール」制度導入に向けて実践研究校を指定して来年度から調査研究に乗り出すことを決めた。教育改革国民会議(首相の諮問機関)の提言を受けたもの。同省は近く、文科相の諮問機関「中央教育審議会」で同スクールに関する議論をスタートさせ、法改正も視野に入れた検討に着手する。
対象は小中高校で、計5校を3年間指定する。実践研究校には、地域の実情に合った学校運営がしやすくなり、学習指導要領の制約なしにカリキュラム作りができるといったメリットが期待されている。
同スクールは、米国ですでに導入されている。昨年12月の教育改革国民会議最終報告によると、〈1〉住民の提案を市町村が審査して設置する〈2〉校長は市町村が公募で選ぶ〈3〉教員採用権は校長が持つ〈4〉学校経営を住民らが定期的に監視する――といった点が特徴。
今回の調査研究は、現行法の枠内で提言の趣旨を生かす形となる。市町村が公募で選んだ校長や教職員の候補者を、都道府県教委が追認して任命する。市町村に採用権がある非常勤の教職員も、学校が公募で選んだ人物の登用も考えている。財政面では、各校に年間約600万円を教材開発費として支援する予定。
名門復活へ都立高4校を「進学指導重点校」に指定<9/26>東京都教育委員会は26日、日比谷高など都立高4校を「進学指導重点校」に指定した。東大合格者数などで私立高に水を開けられた名門都立の復活を目指す。
重点校に指定されたのは、日比谷高(千代田区)、戸山高(新宿区)、西高(杉並区)、八王子東高(八王子市)の4校。
都教委は4校に対して今後、<1>大学合格重視のカリキュラム編成<2>受験指導に精通した教員の重点配置<3>習熟度別授業の推進<4>土・日曜日に行う補習の充実――などを進める。
30人学級で当面「やまびこプラン」拡充:山形県<9/26>
高橋山形県知事が打ち出した公立小・中学校の30人学級について、木村県教育長は県議会代表質問で25日、「財政面に配慮しながら、まずは本年度スタートした『やまびこプラン』を拡充し、段階を追って対応したい」と述べた。
木村教育長は30人学級について「学級規模と学習効果の最新の研究によると、小規模クラスは学習効果を高める結論が出ている」と評価。一方で「児童・生徒の社会性を育てるという観点から、一クラス最低何人必要か検討しなければならない」として、「県教委内では20〜30人ぐらいがいいという結果が出ている」と述べた。
また、県単独事業で大規模公立小に非常勤講師を配置し、算数や国語などで30人授業を行う「やまびこプラン」は実施から半年が経過することから、近く児童の学習状況や教員や保護者の意見を集め、中間評価を作成する考えも示した。
千葉県浦安市も教育長を全国から公募<9/26>
千葉県浦安市は、不在となっている市教育長を全国から公募することを決めた。同市立中学校の元教頭が、市からの補助金など総額約2千2百万円を着服、流用した事件をめぐり、前教育長が組織的な隠ぺいを図った責任を取って辞職したことを受けた措置で、教育長の公募は福島県三春町、神奈川県逗子市などに続いて全国で5番目。
霞が関の子育てを支援、文部科学省に保育室開室へ<9/25>東京・霞が関の官庁街に10月中旬、初めての保育所「かすみがせき保育室」がオープンする。「職場に近いのが魅力」と各省庁の職員に好評で、20人の定員に対し、既に文部科学省や農水省、外務省職員らの子ども18人の入室が決まった。
かすみがせき保育室は文科省隣の同省分館3階に設置される。分館横の駐車場には、滑り台などがあるアスレチック形式の遊具やプール、砂場も設置される。お役所街の真ん中に、あどけない子どもたちの歓声が響くことになりそう。
茨城県総和町の小中学校の学区自由化は見送り<9/24>
総和町教育委員会は20日夜、臨時教育委員会を同町役場で開き、同町が来年度からの実施を目指していた、公立小中学校の学区自由化に必要な学区審議会の開催を見送ることを決めた。これにより、来年度の自由化実施は「日程的に不可能」(町教委事務局)となった。
白戸教育委員長は、臨時教育委員会終了後、「PTA会長と、校長会から意見聴取した結果、自由化賛成の声は少なかったから」と理由を説明。さらに「自由化が地域社会の連帯感をなくしたり、親に多大な負担をもたらすなどの意見もあった。8割程度の人たちに合意形成が出来ていれば、審議会を開催したが、多くても2割程度の合意形成しかなかった」と付け加えた。
これに対し、自由化の旗振り役だった菅谷憲一郎町長は、21日の町議会一般質問の答弁で、「審議会は、町議、PTA会長、校長がメンバーなのに、教委委員長の提案により、PTA会長と校長の意見だけを聞いて判断した。議員の意見を聞いておらず、議会軽視だ」と今回の決定を批判。町教委事務局関係者も「審議会は、関係者の意見聴取のために開催するものなのに、事前調整で結論を出したことは疑問」と指摘しており、自由化問題は今後、尾を引きそう。
総和町が学区完全自由化を表明した旨の記事は5/30付け掲載。
[戻 る]
9月16日〜22日
授業で使える教員4割に コンピューター活用調査<9/21>文部科学省が今年3月、公立の小中高校と盲、ろう、養護学校の全校、計約3万9000校の教員を対象に実施した調査による。公立の小中高校で、コンピューターを操作できる教員は、平成13年度は80%となり、前年度より14ポイントアップ、授業で使える教員も9ポイント増えて41%となった。
平成14年度から実施する新学習指導要領で、情報教育を充実させることになっていることから、同省は本年度末までに全教員がコンピューターを操作でき、半数が授業でも使えるようになることを目指している。同省は「研修の成果が出ており、目標はほぼ達成できる」としている。
中高生の過半数「人を信用できない」:内閣府調査<9/21>中高校生の過半数が他人に不信感を抱いていることが、内閣府が21日にまとめた「青少年の社会的適応能力と非行に関する研究調査」から明らかになった。こうした傾向は、補導歴のある少年の間でより顕著であることもわかった。
調査は昨年9、10月に岩手、埼玉、静岡、岡山、佐賀の5県の中高校生2385人と、同時期に23の都道府県警で補導された同世代の少年1000人を対象に実施した。有効回答率はそれぞれ92・2%、78・0%だった。
「ほとんどの人は信用できる」との意見に対する考えを尋ねたところ、一般少年の53・3%、補導少年では60・1%が「そう思わない」と答えた。「愛してくれる人が身近にいるか」との問いには、一般少年の50・8%が「大勢いる」と答えたが、補導少年は32・9%にとどまった。
また、一般少年の66・3%が「悪いことをして警察につかまったら周りの人からの信用や評判がとても下がる」と考えているのに対し、補導少年は33・2%に過ぎず、社会的信用の低下を軽く受け止める傾向が問題行動の背景にあることが浮き彫りになった。
一方、「学校や家庭で嫌なことがあったとき、どうするか」との質問に対しては、「友達に話す」との回答が一般少年の70・5%、補導少年でも77・2%と最も多く、「先生に話す」と答えたのはそれぞれ4・1%、4・0%に過ぎなかった。
刑法犯、少年が4割 人口比で成人の8・3倍に<9/21>警察庁は21日、「21世紀を担う少年のために」と題した平成14年版警察白書を公表した。それによると、総人口に占める20歳未満の割合は50年の45・7%から昨年は20・6%に減少した半面、刑法犯の検挙者に占める少年はこの50年間に23・5%から42・7%に増加した。また、昨年の人口1000人当たりの検挙者数(人口比)でみると、少年の刑法犯は成人の8・3倍に達し、「犯罪情勢に及ぼす少年事件の影響は大きい」と指摘している。
昨年、西鉄バス乗っ取り事件など少年による凶悪事件が相次いだことから、少年非行問題を特集した。戦後の推移をみると、少年の刑法犯検挙者は昭和39年に15万人を超えた後で減少したが、昭和58年に約20万人でピークとなり、昨年は13万2336人と2年連続で減った。殺人や強盗、放火など凶悪事件に限ると、昭和34年の7684人を最高に減少したが、平成3年から増加に転じ、昨年は2120人で4年連続2000人を超える高水準となった。
昨年は17歳の少年によるバス乗っ取り事件のほか、大分県での高校1年生の男子生徒(15)による6人殺傷など特異な事件が相次いだが、殺人や強盗殺人、傷害致死の「人を死に至らしめる犯罪」の検挙少年は昭和30年代に400人を超えた以降は減少し、昭和55年に72人で底を打ったものの、昨年は201人で増加傾向にある。人を死に至らしめる犯罪の検挙者を人口比で比較すると、少年が成人を上回っている。
また、昨年1年間に少年が被害者となった事件は前年より12・3%増の35万2753件。99年の児童買春・児童ポルノ法の施行や、昨年11月に児童虐待防止法が施行された結果、事件の摘発と被害相談件数が急増した。[戻 る]
9月9日〜15日
携帯メールはひらがなメディア:IT時代の日本語先取り<9/15>
若者たちに人気のある携帯メールは「ひらがな56%、漢字22%、記号12%、カタカナ7%」などで書かれていて、漢字の割合は、新聞(40%)や雑誌(27%)、テレビ(30%)より少なく、ひらがなが極めて多いことが、国立国語研究所などの調査で分かった。2年がかりで2600通の計10万字を分析した。IT(情報技術)時代の日本語表記の姿がのぞいている。
調査では関東地方に住む20代の女性9人から携帯メールを提供してもらった。平成11年11月から今年6月まで、送られてきたものも含む10代から50代の男女約50人分のメールすべてを、許可を得てパソコンに入力した。
計10万字のメールに使われた文字は1726種類、うち漢字は1423種だった。携帯メールはほかのメディアと比較してカタカナやローマ字、アラビア数字などは意外に少ないが、ひらがなの頻度が極端に高くなっている。
漢字で使用頻度が高いのは、(1)日(2)今(3)行(4)明(5)時(6)一(7)人(8)気(9)出(10)話−−の順。11位の「私」を除くと34位までが小学校1、2年で習う漢字だ。もっとも、2年で習うはずの「汽・弓・牛・麦・妹」は登場しなかった。
漢字の89%が常用漢字表(1945字)に収まっていた。表外字は149種で、使用頻度では2%と、朝日新聞の表外字の割合(1.5%)より高かった。固有名詞も多く、ベスト10は(1)頃(2)誰(3)呂(4)俺(5)噂(6)祐(7)逢・伊・柏(10)藤・冨。
「形」や「影」のつくりの「彡」も出てくる。飾りや模様を表す漢字だが、「☆」と並べて流れ星に使われていた。
かな漢字変換だから、「眩暈(めまい)」「抓(つね)る」など難しい漢字が使われるのもワープロ、パソコンと同じだ。
文末に「。。。」と句点を重ねて余韻を残したり、(笑)(泣)(怒)などと書いたりした、感情表現も少なくない。
メーカーによって様々な絵文字を搭載しているが、使用頻度では、困った顔、喜んだ顔、泣いた顔など「顔マーク」が「ハートマーク」を大きく上回った。声も聞こえず、無機質な文字を交換するだけに何とか感情を伝えたいという心情の表れかもしれない。
今回の調査に携わった同研究所主任研究員、笹原宏之さんは「若い人たちは携帯を辞書代わりに使うし、文字の書き方まで携帯から覚えるのか、画数を間引いた漢字を書く人さえ出てきた。ハートマークや絵文字が少ないと、元気がない、心変わりしたのかと思われることもあるらしい。文字が担ってきた役割が変わりつつあるのかもしれない」という。
わいせつ教員は原則懲戒免 文科相は再発防止求める<9/14>遠山敦子文部科学相は13日、都内で開かれた都道府県・政令市の教育委員長・教育長会議で、中学教師が逮捕された中国自動車道での女子中学生放置死事件に触れ「指導に適切さを欠く教員への対応をあいまいにせず、懲戒、分限処分や教員以外への転職措置などを厳正に適用してほしい」と述べ、再発防止に向けた対応を求めた。
続いてあいさつに立った矢野重典・初等中等教育局長は「児童、生徒にわいせつ行為をした教員は原則懲戒免職とするなど厳正な対応をお願いする」と話し、わいせつ教員には厳しい態度で臨むよう要請した。
指導力や適正に問題がある公立学校教員は62人:香川県<9/14>
香川県内の公立学校で、指導力や適性に問題があるとされる教員が62人いるとの県教委の調査結果が、教育関係者らでつくる「教員の人事管理の在り方に関する検討委員会」の第2回会議で報告された。各校の校長にアンケートしたもので、教員8374人のうちの0・74%にあたる。
調査は7月、市町立小中学校と県立中学校、高校、障害児教育諸学校の計332校を対象に実施。このうち小中学校33校の41人と、県立学校12校の21人が該当するとの回答があった。
具体例としては▽生徒を無視して一方的に授業を行う▽生徒の私語を注意しない▽生徒への愛情が薄い▽同僚や保護者と対話できない、などの問題点がみられるという。
また県教委は「指導力不足等教員」の定義を「指導力や適格性に問題があり、児童生徒を適切に指導できないため、人事上の措置を要する教員」とすることを検討委に提案した。精神疾患などによるケースを除外する東京都や埼玉県などの例と異なり、原因を問わずに「指導力不足等教員」と認定した上で、個々の原因に応じた対応を取ることとしている。
指導力などに問題があるとされる教員に対しては、今年度から県教委の主導で「指導力等向上研修」が実施されており、これまでに9人の中学校教員が参加している。検討委では今後、認定基準や再教育制度、免職を含めた対応策などについて協議し、来年9月をめどに最終報告書をまとめる予定。
高校理数教科書、指導要領をこえる内容の記載可能に<9/13>
文部科学省は、高校の理科や数学などの教科書の検定で、来年度から、学習指導要領に示されていない内容の記述も認める。指導要領を上限としてきた検定方針を事実上変更するもので、内容が削減された新指導要領は学力低下を招くとの批判に配慮したとみられる。
同省教科書課が8月末、教科書会社の集まりで表明した。物理、化学、生物、地学の2や数学2、3などの選択科目で、「生徒の理解をより深めたり、興味・関心に対応したりする発展的・応用的な内容」であれば、指導要領になくても記述を認めるとした。
ただ、指導要領で扱わないとした内容は不可。さらに、発展的であることを明記し、コラムなど本文以外に載せることや、全体のおおむね10〜20%以下にするという条件をつけた。
一方、現在検定中の理科各科目の1や数学1など必修科目についても、「記述をよりていねいにする観点から、幅広く関連修正などを許容」するとし、検定の緩和を示唆した。
同省の舟橋徹・教科書企画官は「『指導要領に照らして不必要なものは取り上げない』という検定基準は変わっていない。選択科目という性格から、今回のような運用をすることにした」と話す。必修科目の扱いも、指導要領の趣旨に沿ったもの、としている。
これに対し、教科書の執筆者として同省の姿勢を批判してきた渡辺正・東京大学教授(電気化学)は「文科省は批判を受けて検定方針を変えた。不十分だが、いい意味で反省したのだろう。指導要領は最低基準というなら、多くの国々のように、それ以上の記述は自由にすべきだ」と話す。
小中学校で来春、高校で平成15年春から実施される新しい指導要領では、内容が大きく削減されるため、学力低下を懸念する声が上がっている。これに対し、同省は指導要領は「最低基準」としながら、教科書では「上限」とする方針をより徹底。4月に発表された小中学校の教科書の検定結果にも批判が集まっていた。
平成15年度から学区制を撤廃、独自問題も拡大:都立高校<9/13>東京都は12日、都立高校の学区制度を平成15年度の入学試験から島部を含めすべて撤廃することを明らかにした。公立学校の学区廃止は全国で初めて。
また、同日に発表した都立高校入試要項で、本年度から日比谷高校が実施した独自に作成した問題での試験を、西高校も来年度から実施することになった。
都教育庁によると、独自に作成するのは英語、数学、国語の3教科。理科、社会は他の都立高校と共通の問題を使用する。15年度はさらに4校が加わり計6校となる予定。
学区制度の撤廃は、学区の設定を定めた法律が6月に一部改正されたのを受け、同制度を審議していた都の検討委員会が島部を除き撤廃すべきだとする最終答申を7月に都教育長に提出していた。
問題教員の指導徹底を:中1女子致死で文部科学省<9/11>兵庫県の中学校教諭が女子中学生を中国自動車道に放置し死亡させたとされる事件を受けて、文部科学省は10日、教職員の問題行動についての生徒や保護者の訴えを学校側が早めに把握する仕組みや、教員採用段階でのメンタル面のチェックなどを検討することを決めた。
小野元之次官はこの日の定例会見で、「大変なショックを受けている。絶対あってはならない、とんでもない事件で、許し難い。強い怒りを感じる」と語り、逮捕された教師が病気休暇中だったことなどから、学校側の人事管理面に問題がなかったかどうか調査する、とした。
「残念だが、教員によるわいせつ事件などは増えている。各教委は厳しく処分しているが、現実には甘い対応があり得る。子どもに危害を与えるようなことは許されないということを徹底したい」とした。
一方、〈1〉教員採用時にメンタル面での異状をチェックする方法〈2〉教員が心の状態を気軽に相談できるカウンセリング体制の強化〈3〉教員の問題行動に対し、子ども、保護者、地域住民などからの情報をくみ取る仕組み――の検討も行うとした。
警察庁、18歳未満テレクラ禁止へ:凶悪犯罪被害者増で<9/11>中高生ら未成年者が凶悪犯罪や性犯罪の被害者になるケースが増加している。未成年者も利用するテレホンクラブのツーショットダイヤルやインターネットの出会い系サイトが舞台になった凶悪事件などが相次ぎ、警察庁は18歳未満のテレクラ利用を法律で禁止するとともに、出会い系サイト関連事件の実態調査に乗り出した。
警察庁によると、平成11年に刑法犯罪に巻き込まれた未成年者は31万3985人。総数では2年連続で減ったが、殺人、婦女暴行などの凶悪犯罪での未成年被害者は1600人で、昭和59年以降で最も多かった。性犯罪での未成年被害者は過去10年で1.8倍になった。
テレクラも出会い系サイトも中高生を中心に未成年者の利用が目立ち、犯罪に巻き込まれるケースが後を絶たない。大阪府警の幹部は「最初はいたずら半分で、だんだん深みにはまる少女が目立つ」と指摘する。
平成11年11月からの1年間に警察が摘発した児童買春事件は836件で、うち441件がテレクラ関連だった。このため、警察庁は今年の通常国会でテレクラの18歳未満の利用禁止を盛り込んだ改正風営法を成立させるとともに、サイト関連事件の実態調査を進めている。
改正風営法では、テレクラを「性風俗関連特殊営業」と位置づけ、都道府県の公安委員会への届け出や客の年齢確認を業者に義務づけた。全国で3千以上あるテレクラの半数以上が、コンピューターを使って男女間の通話をつなぐツーショットダイヤルなど来店が不要な形態で、未成年者の利用防止は難しい。
こうした実態に対し、学校の指導が追いつかないのが現状。
大阪府教育委員会は今年度に入って、府立高校や府内市町村教委に対し、携帯電話などを使用した非行や犯罪被害の把握と、児童・生徒への指導強化を通知。インターネットなどで得られる情報を選別する能力やモラルの教育にも乗り出した。
大阪府内のある市教委指導主事は「携帯電話があれば、すぐにそういう情報が手に入る。中学生には携帯電話を持たないよう指導しているが、保護者から『子どもと連絡を取るのに必要』と言われたら強くは言えない。一人でも持っている生徒がいれば、今の子らは『あの子は持っているのに、なぜ自分はだめなのか』と詰め寄ってくる」と指導の難しさに悩む。
大阪府立高が7時間授業検討:週5日制、入試対策で<9/11>
来年春から国公立学校で週5日制が完全実施されるのに伴い、大阪府立高校の10校以上が1日に7時間の授業を検討している。現在、月2、3回の土曜日の授業(各4時間)がなくなるのを補うためで、大学進学に実績がある高校などを中心にさらに増えるとみられる。
高校の授業時間数は、学習指導要領で1週間当たり32時間(1時間は50分)が「標準」とされている。週5日制の完全実施で週30時間となり、1カ月で8時間減る。
また、近年減少傾向で、4年制の国立大学95大学のうち、90大学169学部で3教科以下だった大学入試センター試験の科目数が、平成16年入試からは75校の大半の学部で「5教科7科目」になる。
高校では授業時間が減るのに受験科目が増えることになり、「進学校」を中心に授業時間の確保を迫られている。
毎年150人から200人近い生徒(浪人生含む)が国立大に進学する府立天王寺高校は、来年度からの7時間授業の実施をすでに決めた。生徒の約8割が参加するクラブ活動の時間も確保するため、現在の50分を45分に短縮する予定だ。
三国丘高校も7時間授業の導入を決めており、大阪府教委によると、ほかに10校程度が導入を検討しているという。授業時間数を含めた各高校の教育課程は毎年府教委の承認が必要だが、府教委は「学校や生徒の実態に応じ、学力を伸ばせる子は伸ばしてやりたい」として、生徒に過大な負担がなければ認める方針だ。
来年から2学期制可能に:青森県<9/9>青森県内の県立の高校、養護学校などが平成14年度から2学期制を導入できるようになる。県教委がこのほど、学期数を変更できるように県立学校学則を改正した。学習効果を高めるため集中授業を行うことや、3学期制に伴う行事が減る分を弾力的に活用することなどが可能になり、各校の特色ある学校運営が期待できるという。
2学期制導入を認める学則改正は、生徒の個性や創造性を伸ばすことなどを目的に、県教委が昨年10月に策定した「県立高校教育改革実施計画第1次素案」に沿ったもの。2学期制を希望する学校は今年11月30日までに県教委に届け出を行う。
県教委は2学期制のメリットとして、(1)3学期制の通年科目の単位を半年間で取得することが可能になり、集中授業による学習効果の向上などが期待できる(2)来年度から始まる完全学校週休2日制で授業日数が減る中、3学期制で行っている始業、終業式などの行事日数を授業に充てることができる(3)2学期制が多い欧米諸国への留学や帰国子女の受け入れがスムーズになる―などを挙げている。
2学期制は前期(4―9月)と後期(10―3月)に分かれ、各校長は夏休みと冬休み以外に前後期の間に「秋休み」を設けることができるようになる。ただし、年間休業日数(55日)は変わらず、夏休みと冬休みの日数で調整する。
県内では現在、単位制課程を採用する七戸高と尾上総合高の2校が2学期制を導入している。
県教委県立学校課は「2学期制導入で、県内全高校による行事に支障を来したり、期末テストの範囲が広がって生徒の評価が難しくなったりする可能性もあるが、弾力的な教育課程を組めるなど学校と生徒の双方にとってメリットが多い」としている。
すでに県立高校で2学期制を可能としているのは、山形県、石川県などがある。
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9月2日〜8日
不登校中学生のその後:追跡結果を発表<9/8>
文部科学省は7日、平成5年度に不登校だった中学3年生の進路など追跡調査の結果を発表した。65%の人が中学卒業後すぐに高校などに進学。5年後成人したころには、26%がフルタイムで働き、17%が大学、短大、専修学校で学んでおり、双方とも約7割は「仕事や学校で自分に自信ができた」と答えた。一方、就学も就労もしていない人も23%いた。過去に例のない大規模な本人調査で、卒業後の状況を調べたのも初めて。
文科省が大阪市立大大学院の森田洋司教授(社会学)らに調査を委託したもの。平成5年度に「学校嫌い」を理由に30日以上欠席した約2万5000人(男子61%、女子39%)の中で、平成11年時点で個別調査に応じた約1400人に中学時代の様子や進路などについてアンケートした。
中学卒業直後の進学先は全日制高校30%、定時制高校16%、専修・各種学校12%、通信制高校7%の順。その進学先を卒業した人は全体の58%で、38%は中退。中退後に他校に入った人を含めると、進学者の65%が卒業していた。一方、中学卒業時に就労した人は28%で、男子では21%がフルタイムの仕事に就いていた。
全体の57%は進路が「希望通りではなかった」と答えた。「出席日数で、そこしか入れなかった」などの回答があり、不登校が影響したようだ。
中学卒業後にフリースクール、サポート校などの不登校向けの民間施設を利用した率は各1%程度。中学卒業時に進学しなかった人でも23%はその後に進学していた。一方、中学卒業時に13%が就学も就労もしていなかったが、その半数は5年後も同じ状態だった。
不登校当時の気持ちを尋ねると、「心理的負担はなかった」(28%)、「学校へ行きたいが、行けなかった」(29%)、「他人の見方が気になった」(39%)と分かれた。後悔の有無を聞くと、「後悔している」が36%で、「むしろよかった」という人も28%いた。
森田教授は「仕事や学業での出会いや経験が否定的な感情や影響を克服していく転換点になりうる」と分析している。
「英検は従来通り実施」 と検定協会<9/4>
文部科学省が技能検定の同省認定制度を廃止する方針を決めたことを受けて、日本英語検定協会は4日、記者会見を開き「認定がなくても英検は従来通り実施する」と発表した。「英検がなくなる」などの一部報道に反論したもので、同省認定の他の技能検定も同様に存続する見込み。
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8月26日〜9月1日
学校の安全で点検項目追加<9/1>大阪の校内児童殺傷事件を受け、文部科学省は学校の安全管理の点検事項を見直し、危機管理マニュアルの作成や来訪者への声掛け、授業中の校内巡回などの項目を追加し、31日、都道府県教育委員会に通知した。文科省は平成12年に安全管理点検マニュアルを通知したが、池田小事件では校舎内が現場になったことで、不審者が侵入する危険があることを前提に見直した。
具体的な追加項目は▽受付を看板などで明示▽登下校時以外の校門閉鎖▽来訪者の名札着用や身元確認▽教職員の校内巡回▽応急手当てなど教職員の役割分担の整備▽避難訓練の実施▽入り口など監視できる位置への職員室の配置▽通報機器の整備−−など。改定マニュアルを参考に、各学校が定期的に点検するよう求めている。
埼玉県教委が学級編制基準の見直しを表明<8/31>
志木市が来年度から小学校低学年に25人学級を導入すると決定したのを受けて、埼玉県教育委員会は30日までに、県内5つの教育事務所を通して全市町村の教育委員会に通知を送り、一学級の定数を示す「学級編制基準」を来年度以降、見直す方針であることを明らかにした。この通知は志木市の決定をきっかけに、埼玉県教委として見解を求める声が各市町村の教育長らから相次いだための対応。新座市も来年度から一年生の学級に副担任を置くことなどを決めているが、今回、県の方針が示されたことで、市町村独自の教育改革の流れが加速しそうだ。
通知で埼玉県教委は、「本県の学級編制基準においても弾力化の具体的方向性を示す必要がある」と明言。さらに、少人数学級などの実現で増加が見込まれる教員数をどう配置するか、「配当基準表」の見直しを含めて具体案を検討中、としている。
この通知に関して埼玉県教委生涯学習部の加藤信幸次長は「4月の義務教育標準法改正後、いくつかの県で学級編成の弾力化に取り組みが始まっている。来年度は、本県でも取り組まなければならず、検討を始めていた。各市町村で議会が始まる時期でもあって問い合わせが多く、県としての考えをはっきり示す必要があった」と話している。
英検など文科省認定を廃止、平成17年度末までに<8/31>文部科学省は31日、「実用英語検定(英検)」や「漢字検定」など21種類の社会教育関連の技能検定の認定制度を平成17年度末までに廃止する方針を固めた。
公益法人が実施する技能検定に対する国の認定制度を廃止する政府の行政改革推進本部の方針を受けた措置。同日、計画書を行革推進事務局に提出する。
同省が所管する主な技能検定は、日本英語検定協会が実施する英検や漢字能力検定協会の漢字能力検定のほか、速記、簿記、情報処理など。スポーツ関係では日本サッカー協会など各競技団体が指導者の技量を認定する検定がある。企業の採用や大学の入試の判断材料とされるなど、広く活用されている。しかし英語の技能検定については「TOEIC」(国際コミュニケーション英語能力テスト)などもあり、「公益法人以外の団体が実施する技能審査との間に不公平が生じる」といった批判が出ていた。
文部科学省がトップ30の制度案を来年1月、公募へ<8/30>大学の国際競争力を高めるため、先駆的研究をしている国公私立の大学に重点的に研究資金を配分する「トップ30構想」について、文部科学省は、対象分野や評価基準など、制度の原案をまとめた。今後、大学関係者らの意見を聴いて細部を詰め、年内にも確定する。
原案によると、来年1月以降に各大学から、どの分野でどんな成果を目指すかをまとめた研究計画の提出を受ける。4月に外部の有識者らによる審査委員会を発足させ、7月以降に審査、決定する。
対象は「生命科学」「医学系」「数学、物理学」「化学、地球科学」「情報・電気・電子」「機械・材料」「土木・建築、その他工学」「人文科学」「社会科学」「学際・その他」の10分野。
小中の問題教員400人:大阪府<8/30>授業が成立しなかったり、保護者らとのトラブルが絶えないなどの「問題教員」が、大阪府内の公立小、中学校(大阪市を除く)に408人いることが、大阪府教育委員会の調査で30日までに分かった。
教員総数約2万3500人の1・7%に当たり、府教委が昨年公表した府立高校での割合(約4%)より低かった。府教委は「高校より保護者らとの接触が多いため、問題教員が自主退職するケースも多いのではないか」と分析している。
外部委員も加えて判定を 指導力不足教員の配置換え<8/30>文部科学省は29日、指導力不足の教員を教育委員会の事務職などに配置換えする制度について、適用の可否を学識経験者ら外部の人を加えた委員会で判定することなど、運用のガイドラインを定め、各都道府県と政令指定都市の教育委員会に通知した。
指導力不足の教員の類型も示し「子どもの心を理解する能力の欠如」など三つのタイプを挙げている。
ガイドラインは、制度の運用が恣意(しい)的になる恐れがあるとの指摘に配慮し、適正な手続きを確保するのが狙い。
指導力不足教員の配置換えは、地方教育行政法の改正で来年1月から実施が可能になる。
週休2日を塾、ゲームでつぶすな 文科省が新対策<8/30>小中学校が完全週休2日になるのに合わせ、文部科学省は来年度から、休日や放課後に行う地域教育活動を助成する方針を決めた。増えた休みが塾通いやゲーム、テレビだけでつぶれることを防ぎ、自然体験や理科実験、昔遊びなどを通じて、地域ぐるみで子どもを育てる環境を作ることを目指す。全国約1100のモデル地域を指定して助成、さらにスポーツ活動も約1100地域を助成する計画。来年度予算の概算要求に46億円を盛り込む。
計画では、地域の社会人や学生、高齢者のほかNPO(非営利組織)、企業などが、空き教室や校庭、公民館などを利用して、小中学生と一緒に行う教育活動を支援する。活動場所は学校に限らず、民間技術者が会社に子どもを招いて学校の授業にはない実験をしたり、農家が菜園づくりを指導したりすることなども対象になる。
内容は地域の判断に任せ、各地からプランを募ってモデル地域を指定し助成する。地域教育の活性化には1地域約300万円、スポーツ活動には約120万円を助成したい考えだ。全都道府県と市町村教委に地域の教育力を生かす方法を考える協議会も設ける。
同省は教育活動の内容そのものと同時に、子どもが様々な大人や、年齢の違う子どもとかかわることで社会性を養う効果も期待している。
平成14年度からの新しい学習指導要領では、小中学校は現在の隔週週休2日から完全週休2日に変わる。休日に学校では味わえない体験をするのが理想だが、共働きの家庭など保護者がすべて面倒を見るのは難しい。学習塾に通う子どもも多く、仲間で遊ぶ機会も減っている。文科省の資料では、1日のラジオ・テレビの視聴時間が2時間以上の日本の小中学生は7割を超え、米、英、韓国などに比べ長かった。
週休2日で「子どもを預ける」ための通塾が増えるという見方も学習塾関係者にはあり、導入に合わせ、公的な受け皿が必要だという指摘があった。
学校運営に地域の声反映「コミュニティー・スクール」<8/30>
文部科学省は、地域住民が学校運営に積極的に参画する新しいタイプの公立校「コミュニティー・スクール」の実践研究に来年度から乗り出す方針を決めた。公立学校の管理、運営権限は教育委員会が握っているが、研究指定校では非常勤講師の採用権限や独自の教材を作成する財源を校長に与える。校長の裁量権を拡大し、地域住民の要望を学校運営に反映させる新たな制度の可能性を探る。
研究指定校は全国の市町村教委から公募。どのような方法で校長がリーダーシップを発揮し、地域住民の声を学校運営に反映させるかなどの計画書を提出してもらい、最終的に文科省が5校を選んで指定する。
具体的な実践内容は各学校に任せるが、教育委員会が握っている教員人事権の一部を実質的に校長にゆだね、地域の人材を非常勤講師として学校に招くなどの裁量を与える。また、地域の要望にこたえるカリキュラムづくりを支援するため、教材作成費などを指定校に補助する。市町村教委の判断により「校長裁量経費」などの特別の予算措置を講じることも想定される。
思春期対策資料、文部科学省が作成<8/30>「父親は仕事上のつき合いが多く、子供とはすれ違いの生活」「家庭のことを関知せず仕事に逃げていた」。殺人未遂や恐喝、窃盗など問題を起こす思春期の子供の家庭では、あるべき父親像が見えない――。そんな事例を集めて、対処法をアドバイスした家庭教育資料「思春期の子どもと向き合うために」(140ページ)を文部科学省が作成した。各教育委員会に配布し、保護者を対象にした催しなどで紹介するほか、9月1日から1200円で市販する。
平成11年暮れから12年にかけて各地で発生した少年事件を受けて、旧文部省のプロジェクトチームが作成を提言したもの。思春期の子供の特徴と親のかかわり方、各種相談窓口の紹介を掲載している。
特徴は、事実をもとにした事例。「不登校気味になった中学生」など前問題行動4例、「ひきこもり、家庭内暴力」など非社会的問題行動7例、「恐喝や殺人未遂」など反社会的問題行動10例を掲載している。
いずれも家庭状況について記述。非・反社会的問題行動の多くに「父親不在」「子への無関心」が背景として描かれている。さらに、母親の過干渉や度の過ぎる潔癖症、離婚などの状況もあった。それぞれの事例には、「父親は男の子にとってモデル。子と会話、行動の機会を増やし、誠実な姿勢を示すことが大事」など、アドバイスを示している。
文科省は「一般的に非行を起こす子の家庭では、父親の不在がある。家庭での子とのかかわりを大事にしてほしい」と話している。
神奈川県逗子市が教育長公募<8/29>神奈川県逗子市は29日、空席となっている教育長を全国公募する、と発表した。町レベルでは福島県三春町など3例があるが、市では初めてだという。教育委員の裁量権拡大などの変革期に対応し、専門的な知識に加えて豊富な社会的経験と視野を持つ人材を広く募るのが狙い、としている。
センター試験、75国立大が5教科7科目に<8/29>
平成16年度の大学入試センター試験で、「大半の学部で受験生に5教科7科目を課す」方針の国立大学が、95大学中75大学に上っていることが、国立大学協会の調査で分かった。国大協は、入試の科目数を削減したことが大学生の基礎学力低下の一因だとして、平成16年度のセンター試験から5教科7科目以上を課すべきだと提言しており、今年7月現在で各国立大の対応を調査した。
その結果、「平成16年度入試から大半の学部で実施する」とした大学が75大学。同様に平成17年度から実施するのは5大学、平成18年度からの実施が1大学だった。「検討中」は9大学で、「課さない」と回答したのが、芸術系、体育系など単科大を中心に5大学あった。理系では5教科のうち、数学と理科をそれぞれ2科目、文系では社会と数学、または社会と理科を2科目課すパターンが多いという。
30人学級公立小中で今後2〜3年中に対応:山形県知事発言<8/28>山形県の高橋和雄知事は27日、県内の公立小中学校の全学年で、1学級の児童、生徒数を30人程度にする方針を明らかにした。今後2〜3年中に正規教員の採用枠を拡大して対応する考えで、県教委は必要な教員数や予算額などの試算に着手する。
高橋知事は会見で「雇用が深刻で、30人学級の実現をこういう時期にこそ考えていい。来年度予算編成の重点施策として、県教委に研究してもらいたい」と述べた。さらに「子供に力をつけてもらうには、義務教育の全学年での30人学級実施が正しい。臨時でなく、正規の教員を置いた方がいい」と述べた。
今年4月の公立義務教育諸学校学級編成・教職員定数標準法改正で、従来の「40人学級」にとらわれない学級編成が可能になった。文部科学省財務課によると、秋田、新潟県で小学校低学年に限って30人学級とするなど、数県で40人未満学級を導入しているという。
山形県は今年度予算に約2億円を計上し、非常勤講師85人を新たに採用。「やまびこプラン」と銘打って小学校111校で国語、算数などの基本教科に限って30人学級を実施している。[戻 る]
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