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脳とはどんなものか
.脳はどんな部分に分かれているか?
.前後、左右、内外で区分される
 感情のしくみを知るため、まず脳について簡単に説明しましょう。
 脳は全体が一様でべったりと同じというわけではありません。脳は場所ごとに違うことをしています。これを脳の機能局在と呼びます。
 脳をその役割でまずおおざっぱに分類するとまず、前後の区別があります。
 図1は脳を外側から見た写真です。真ん中に縦に大きな溝がありますね。これをシルヴィウス溝といいます。脳はここで前後に分かれているわけです。そして、実際に前後で役割が大きく異なっています。
 この前方にあたる部分が前頭葉で、その主な仕事は体を動かすことと、その準備のための作業です。
 反対の後方にあたる部分は、さらに側頭葉、後頭葉、頭頂葉に分かれています。これらの仕事は環境から入ってきた視覚、聴覚、触覚などの情報を受け取って分析することです。
 基本的な考え方として、後頭葉が視覚、側頭葉が聴覚、頭頂葉が触覚を担当しています。ただし、それぞれの範囲でも少し進んだ部分では、いろいろな感覚を連合するようになりますので注意が必要です。たとえば、側頭葉の下の方には物体認識ルートがあり、視覚と聴覚を連合してモノが何かを分析しています。側頭葉だから聴覚だけを扱うというわけではないわけです。
 図2は脳の断面図です。
 すると、今度は脳を外側と内側に分けることができます。表面は先ほど述べた前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉です。内側にあるのが大脳辺縁系です。海馬、扁桃体、帯状回などがあります。
 これらは、海馬は記憶、扁桃体は感情、帯状回は意志の座であると考えられています。
 そしてさらに深部に大脳基底核と小脳があります。これらは主に運動制御の仕事をしています。
 脳の外側は情報処理と出力が仕事ですが、辺縁系から基底核へと内部へと入るほど、より基本的な身体維持にかかわる仕事をしているわけです。
 脳という回路の情報の基本的な流れは、環境からの情報が後ろから前へ、身体からの情報は内から外へ、そしてそれぞれが脳の前部へと集まり、人間が行動するわけです。
 次はその脳の内部をもう少し詳しく見てみましょう。
 図3はブロードマンの脳地図と呼ばれるものです。脳細胞の特徴を調べて、似た構造をしている部分ごとに分類して地図を作ったものです。かなり昔のものですが、今でも便利なのでよく使われています。
 この地図を参照しながら、脳を前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、辺縁系(海馬・扁桃体・帯状回・脳梁)、基底核の5カ所に分けてそれぞれについて詳しく述べることにしましょう。
 
.前頭葉は何をするところか?
.身体運動と思考をするところ
 前頭葉は、身体運動とその準備が主な仕事です。その中でも場所ごとにいろいろな仕事が分業されていることがわかっています。
 
ブローカ野
 言語の発話作業に大きくかかわっていると考えられています。ここを中心に大きく脳を損傷した患者は、人が話す言葉をそれなりに理解できるのに、自分から正しく話すことができないのです。
 特に文法的な間違いが多くなるのが特徴です。
・他人の動作の模倣
・書字と発話
・電文調と助詞の脱落
・ポール・ブローカとタン・タンの名前はルボルニュ
 
46野
 ワーキングメモリにかかわっていると考えられています。一時的に覚えるような種類の記憶の仕事をしているのです。
 
・フィアネス・ゲージ
・ロボトミー
・思考の切り換え
・注意力と集中力
 動詞や動作語の理解は左前頭葉損傷で障害
 動詞では左前頭葉が賦活
 前頭葉損傷で創造性テストの成績低下
 前頭葉損傷:刺激に反応しやすい環境に支配されやすい
 左縁上回の小さな損傷により、接尾辞(-ity,-ness,-tion)など英単語派生形態素に選択的障害を示す症例がある。(Kehoe&Whitaker,73)
 45野は、外部依存性の言語表出には関係せず、文の生成など自発性の役割が大きい。(岩田誠)
 左上前頭回は、言語を含めた表出行動全般に関連。(岩田誠)
 左中前頭回は、文の生成に直接かかわる。(岩田誠)
 行動する前に、考える部位。ADD注意欠陥障害や分裂病では、集中しようとすると前頭前野の活動が低下する。
 左脳前頭前野の損傷により鬱病に。前頭葉に脳卒中を起こすとその60%は一年以内に激しい鬱病に。
 前頭前野背側側方部位の問題により、注意範囲が狭く気が散りやすくなり、短期記憶、思考速度、注意力が低下し、言語表現が乏しくなる。
 前頭下回部位の問題により、衝動がコントロールできなくなる。(ダニエル・G・エイメン)

.側頭葉は何をするところか?
.音声の処理と記憶を蓄えるところ
 シルヴィウス溝のすぐ後ろのあたり全体が側頭葉です。聴覚情報などが処理されます。
下側頭葉前部
ウェルニッケ野
 事物失認症。物の名前を選択的に思い出せなくなることがある。
 聾者は手話を読む(見る)とき聴覚野が活性化する(Nishimura etd.1999)。
 左側頭葉の腫瘍により暴力性と妄想。破壊行動の多い人の70%に左側頭葉の異常あり。自殺願望も左側頭葉と関係。 左側頭葉の異常は、怒り、いらいらを生む。右側頭葉の異常は、不安や恐怖を生み、表情や声のイントネーションからの感情の読み取りが困難に。 側頭葉の機能障害として、過書字がある。 側頭葉てんかんは、聖なる経験を生む。(ダニエル・G・エイメン) 

◇ウェルニッケ失語(22)
 流暢に言葉を話すが、言葉を聞いて理解することができなくなる。また、脱線の多い混乱した発話となる。
 言葉の内容が支離滅裂になるが、二語程度の文法が守られているのが特徴。復唱ができない。物を見せて何かを答えさせると、何かわかっているのに言い間違える。頭頂葉に障害がなければ文章の指示には従うことができる。
 音声スクリーンの障害と考えられる。言語思考ループの循環が阻害されているため、一周するたび内容が飛んでしまい、混乱した発話となる。文法が守られるのは、それが思考ループの組み合わせによってブローカ野に生まれるもののため。
 超皮質性失語症。復唱には問題がない。
 超皮質性運動失語。ブローカ失語に類するが、復唱が可能。
 超皮質性感覚失語。ウェルニッケ失語に類するが、復唱が可能。
 失名詞失語症。特に名詞の失語
 伝導失語。弓状束の損傷による。特に反復に困難あり。左脳・下頭頂葉。

◇その他
 左脳の38野の損傷により人名が想起困難に。(岩田誠)
 20野、21野の損傷により、動物名の想起が困難に。(岩田誠)
 37野の損傷により、道具名の想起が困難に。(岩田誠)
 
.頭頂葉は何をするところか?
.身体感覚と空間の認識をするところ
相貌失認や半側障害がある。相貌失認の例、サックスの著書、「妻と帽子を間違えた男」は、その題名の通りの内容である。頭頂葉の傷害により、妻と帽子を間違えたのである。妻を見ても妻と認識できないのである。ただし、声を聞くとわかるのである。
 もちろん、目はちゃんと見えている。右脳に損傷があるケースが多い。
 発達性相貌失認の場合、生まれつき人の顔を覚えられない。また、道順を覚えられない。女性に多い。 どちらも、空間思考ループの障害と考えられる。空間思考ループのスクリーンの障害、もしくはスクリーンへの入力の障害である。
 右脳の39野(角回)、40野の損傷により、こうした失認症が起こる。
 点字の読みとりは右脳であり、おそらく39野と考えられる。
○両側性頭頂葉障害
 視覚や運動機能に障害がないのに物のある場所に正確に手を伸ばせなくなる。
 画像の模写ができないが、線分の数など、要素は正しい。
 左より右のときに重い障害となる。
 幻肢といい、足を切断した人が、その足の痛みをうったえることがある。あるいは、足があるのに自分のもののように感じられないことある。
 これらも頭頂葉に空間意識のスクリーンがあると考えると説明できる。
 
角回
 縁状回40野、角回39野は感覚性言語野は観念性行為構築の領域
 読字障害者:脳に構造異常。視床の一部・外側膝状体の大細胞層のニューロンの大きさが27%小さい。ここは運動視の経路の一部。V5/MT野が活動しない。ウェルニッケ野と角回の活動が弱く
 角回は右より左で大きい
 難読症に角回の形成不全
 左角回損傷で楽譜が読めない
 角回の損傷により身体部位・空間関係・建物の部分・空間関係の必要な単語に影響
 語想起:ブローカ・ウェルニッケ・角回
 
.後頭葉は何をするところか?
.視覚情報を分析するところ
 脳の一番後ろの部分が後頭葉です。ここは視覚情報についての機能があります。目に見えた情報がどんなものかを分析するのが後頭葉です。目は前にあるのにまず一番後ろに入力されるというのがちょっと不思議ですね。
視覚野
MT野
 カニッツァの主観的輪郭などの錯覚は、V2、V3で処理される。
 盲視と呼ばれる現象がある。視覚野のみを損傷した場合、見えないにもかかわらず、何があるか勘でいってくださいというと、当てることができるのである。
○視覚系のルートは、3つあるようである。
 1.網膜(周辺視野)⇒外側膝状体⇒視覚野⇒頭頂葉下部⇒46野⇒9野への空間マップルート(背側ストリーム)
 2.網膜(中心視野)⇒外側膝状体⇒視覚野側頭葉下部⇒42、12、45野への物体特定ルート(腹側ストリーム)
 3.網膜(周辺視野)⇒上丘⇒MT野?⇒眼球運動野?の視方向特定ルート
○眼球の追跡反応の場合...網膜⇒外側膝状体⇒視覚野⇒MT・MST野⇒橋核⇒小脳プルキンエ細胞⇒前底核⇒脳幹諸核⇒眼筋運動核
 盲視の場合、1と2が破壊されたものの、3によって判断できると考えられる。(苧坂直行を参照)
 この3つルートのうち、1は意識であるが、2と3は無意識であり、再入力ができないと考えられる。
○MT野
 MT野損傷のギーゼラ・ライボルト夫人
 線画を見せて色を答えさせると腹側ストリーム、動詞だとMT野近傍が活性化
 MT野と運動残効
 単一図形などに反応する運動視覚野。
 MT野を損傷すると、すべてがコマ送りのように見えて、生活に支障をきたす。これは、MT野を損傷すると空間思考ループへ入る情報が安定せず、流動して定位できないと考えられる。
 体を動かしても風景は動かないと感じるのも、空間意識があるからである。
 MT野損傷による運動視障害。すべてがコマ送りのように見えるらしい。この症状は逆転メガネ実験と比較するべき、類似点があるようだ。
 MT野を損傷すると、滝の錯視など運動残効が弱い。仮視運動が弱く、運動の印象が生まれない。しかし、触覚的運動と聴覚的運動は正常。(ジール,1983)
○MST野 背景の運動視覚野。 ○視覚障害からの回復
 先天的に目に障害があって見えなかった人が、手術によって視力を回復しても、すぐに見えるようにはならない。これは視覚情報を空間思考ループへと接続するルート、後頭葉から頭頂葉、側頭葉上部へのルートが整備されていないため。
○V4は色。
○V2・3は立体視。
○盲人は点字を読むとき、視覚野が活性化する(Sadato&Hallett1999)。
 
.海馬は何をするところか?
.記憶を作るところ
 もしも両側の海馬を損傷すると、新しく記憶することができなくなる。ヘンリー・Mが有名。
 トラウマにより、海馬が萎縮する。(J・ダグラス、ブレムナー)
 ラットでは、位置に対応して反応する。ラットでは、海馬はイメージの記憶として機能しているのであろう。
 鳥類の海馬を比較すると、エサをたくさん貯蔵するホシガラスは大きいが、貯蔵しないカケスなどは小さい。(クレブス)
 人類以外では、空間の記憶の要素が強いといえる。
 一過性の前行性健忘(TEG)は、前脳基底部に病巣がある。これは海馬のはたらきを調整する化学物質の分泌の一時的障害であろう。
 海馬の断面方向の回路が反響回路として機能し、時間的に連続した入力を連合させることができるか?
 前部帯状回は扁桃体、海馬、前頭前野から投射される
 分裂病は後部上側頭回、海馬、扁桃が減少。
 左海馬傍回の形態変化による左扁桃体のDA過剰伝達が精神分裂病の原因か?
 海馬は出力側である海馬台から形成、CA1、CA3と続き、最後に入力である歯状回が形成
 海馬は出力から入力へと形成していく
 海馬歯状回に神経幹細胞あり
 海馬CA3のNMDAリセプター遺伝子に損傷を与えると記憶できるが思い出すのに情報が多く必要に・限られたヒントから思い出せない、海馬CA1のNMDAリセプターは記憶獲得そのものについて
 シータリズムは約5ヘルツ200ミリ秒海馬新皮質ループの周期に一致
 海馬:5〜6cmのバナナ状
 海馬・扁桃体⇒24⇒1
 小脳と海馬歯状回はニューロン産生が継続
 海馬とその周辺皮質で特定の単語の視覚提示に選択的に反応するニューロン。
 海馬も長期抑圧・小脳も長期増強あり
 エストロジェンは海馬のシナプス形成と維持を促進
 キャリア50年のタクシードライバーが海馬最大
 海馬完成は3歳ごろ
 海馬で新しくできつつあるニューロンの8割を殺すと成績が悪化
 海馬のCA1ニューロンの突起の伸び縮みで記憶が保持
 ネズミ:海馬歯状回ニューロンの0.1%が交換1ヵ月で3%1年で36%、5歳サルで7000個・23歳サルで130個の新生ニューロン
 HMは海馬後部が残存
 幼児に海馬を損傷した子ども・貧弱なエピソード記憶・意味記憶が十分に可能
 海馬の髄鞘化は早い時期に
 海馬がはたらくとシータ波が発生・飽きるとシータ波が消失
 海馬傍回の損傷度と逆向性健忘の強さ
 海馬のみでは逆向性健忘なしか?
 出来事記憶は海馬に、意味記憶は嗅内野と嗅周囲野
 海馬損傷で条件付け○エピソード記憶×
 自閉症者の海馬・扁桃体・臭脳の細胞密度が高い
 
.扁桃体は何をするところか?
.感情を認識するところ
 クリューバー・ビューシー症候群。感情の麻痺がおこる。
 ものの好き嫌いが混乱する。
 扁桃体の顔への慣れ
 分裂病は後部上側頭回、海馬、扁桃が減少。
 扁桃体が壊れた人:緑赤青黄のスライドを見せる・青の後には汽笛を聞かせると発汗反応を示す・音なしでも発汗するように・扁桃体が壊れた人は発汗しない・汽笛の記憶はある
 扁桃体は情動評価
 扁桃体は明示的記憶を情動的に強化・情動によりホルモン分泌・扁桃体は自ら記憶しつつ海馬を調節する、扁桃体への投射は高位皮質からのみ・扁桃体からはあらゆる皮質へ投射
 霊的体験は統合過剰な脳の扁桃の活動不良
 Urbach-Wiethe病:カルシウムが両側扁桃体に沈着、非言語性視覚性記憶の低下、情動記憶の障害、
 右扁桃体の体積減少と視覚性記憶成績の低下が相関
 アルツハイマー病で情動記憶と扁桃体の体積が相関
 表情認知障害:扁桃体・大脳基底核病変
 扁桃核損傷で条件付け×エピソード記憶○
 扁桃体は恐れに関係するも嫌悪喜びの識別学習に関係なし
 扁桃体の損傷、異常に肯定的、不適切なまでに社交的、恐れを障害、悪人顔を区別しない
 自閉症の子どもは小脳虫部や扁桃体が小さい。
 扁桃体変異マウス:電気ショックの警告音を記憶出来ず
 恐怖の表情:手に汗をかくと扁桃体・かかないと海馬が関連
 テキサス大学の38人射殺犯の扁桃体に腫瘍
 神経冠と扁桃体ではノルアドレナリン:内気・冷静・色白、コウモリと鳥は時間生物学違反の長生き、
 自閉症者の海馬・扁桃体・臭脳の細胞密度が高い
 
.帯状回は何をするところか?
.意志を生み出すところ
 ここが麻痺すると、人間は自発的行動がなくなってしまいます。意志の座とも呼ばれています。
 前帯状回の異常により心の仮死現象が発生する。回復した患者はそのときのことを、「本当に何も考えることがなかった」と述べた。(アントニオ・ダマシオ)
 帯状回の過活動により思考の固着、一つのことへの過剰なこだわり、強迫性障害が発生する。何でも拒絶し、非協力的になる。麻薬、賭博などに耽溺する。セロトニンが不足すると、帯状回が過活動に。(ダニエル・G・エイメン)
 意識のループの逆行ルートに相当すると考えられる。
 うつ病では前部帯状回の血流が少なく
 強迫神経障害:眼窩前頭野・帯状回前部神経連絡が異常連鎖
 帯状回は価値判断にもとづいた運動の選択
 サルの前部帯状回破壊で攻撃性低下、Bucy症候群に似る
 ヒトの帯状回切除もしくは離断で、神経症、病的攻撃性、強迫行動、不安が改善
 帯状回電気刺激で恐れ喜び精神興奮が起こる
 うつ病患者は前部帯状回の血流が減少
 精神分裂病患者は前部帯状回の細胞構築学的・神経化学的異常、小神経細胞の著しい減少
 類人猿のみ帯状回前皮質第5層にスピンドルニューロン・錐体ニューロンの五倍の大きさ
 24野は強い感情で活動
 24野の特殊な細胞
 24野に両側に軸索が伸びるスピンドル細胞・人間とチンパンジーに少し、うつ病で11・12・24が萎縮、海馬・扁桃体⇒24⇒10
 帯状回の損傷は空間遅延課題を障害・損傷以前に学習したものは障害されない
 前帯状回は課題遂行教示の記憶
 痛みの感覚と痛みの影響の分離・催眠術でも可能・帯状回の脳活動が変化
 有痛性チックの患者の帯状回の一部の破壊、痛みは同じだが気分はよくなった
 無動無言症:帯状回の損傷、何度も尋ねると名前を答えた
 帯状回:前部は24/25野。後部は23,31/29,30野。体性感覚の全部位から信号を受け取る、注意、情動、意識にも関係。てんかん発作は意識の喪失に、意識の低下は帯状回の活動低下に、レム睡眠、注意は帯状回の活動増加
 帯状回前部は統制、後部は評価、帯状回の腹内側部位は感情、
 帯状回の腹内側部位は感情、背側部位は高次認知・名詞から動詞連想など
 
.脳梁は何をするところか?
.左右の脳をつないで情報を統合するところ
 古館の脳:右脳が言語で強い・脳梁が肥大している
 脳梁は男性は薄く女性は厚い
 脳梁切断で夢を見ない
 脳梁非形成の子どもでも半球は機能特化する
 道具の強迫的使用:左前頭葉内側面と脳梁前半部で右手の病的使用
 脳梁+補足運動野の損傷で他人の手
 ADHD脳梁の未発達
 脳梁も小さい
 脳梁の随鞘化完成は10歳
 
.大脳基底核は何をするところか?
.運動と感情表現を生み出すところ
 尾状核、黒質など。
 右脳の大脳基底核の過活動により不安感、争いを避ける傾向、パニック障害。左の過活動により、慢性的ないらいら。低活動により、行動が過剰に。細かい動作の切り替え、滑らかにする。ADDは、字を書くのが苦手。パーキンソン病はドーパミンの欠乏により起こる。トゥーレット症候群。ADDはドーパミン不足。TSの60%はADD、50%はOCD。ドーパミンが過活動を、セロトニンが活動の安定を。(ダニエル・G・エイメン)
 小脳、大脳基底核で予測を用いた処理
 基底核のドーパミン細胞は報酬への予測誤差や予測的期待で活性化
 線条体が報酬の与え方で認知選択性を変化、基底核は認知的予測を行わない、新皮質の情報をやりくりする、強化すべきと評価した情報をモノアミン系で新皮質などに強化獲得する。
 大脳基底核の負傷でウイスコンシンカード分類の成績低下
 強迫神経障害:眼窩前頭野・帯状回前部・大脳基底核の神経連絡が異常連鎖
 パーキンソン病:文法に特異的に障害。過去形の-edを忘れやすい。不規則動詞の過去形は忘れない。大脳基底核の病気。
 ハンチントン病:大脳基底核の線状体のニューロン変成。規則動詞の-edを2回つけてしまう誤りが多くなる。ウルマン:不規則動詞は宣言的記憶・規則動詞は手続き記憶
 彦坂興秀:大脳基底核は運動の順序、小脳は運動のタイミング
 バイリンガルが大脳基底核の損傷で母語を失語し第二言語は残った。
 翻訳のとき大脳基底核や運動野が強く活動。
 表情認知障害:扁桃体・大脳基底核病変
 大脳基底核はカフェインとアルコールを避ける
 障害誘導性のニューロンの新生・大脳基底核や線条体
 文法的規則は、前頭葉や基底核領域の手続き記憶と関係
 小脳=教師あり学習、大脳基底核=強化学習、大脳皮質=教師なし学習
 単語復唱課題でブローカ野と尾状核の活動が強く補足運動野で弱い
 尾状核は報酬予告刺激に反応
 課題遂行結果のフィードバックは尾状核内側と前頭葉眼窩部の活性化
 手続き記憶と尾状核−前頭前野回路
 ADHD尾状核の右が左より大きく全体としてふつうより小さい、左の尾状核の未発達
 ADHD眼窩皮質と尾状核が不活発
 尾状核の血流量が低い。右の尾状核が左より大きく
 
.小脳は何をするところか?
.運動の調整と言語のシミュレーションをするところ
 運動のイメージや言語との関連が大きい。
 記憶のしくみとして、長期抑圧がある。失敗を除去する形で記憶するのである。
 小脳では視覚追跡タスクて予測性が観測
 "椅子⇒勉強します・りんご⇒食べます"のような対応動詞の検索で小脳の外側が活動
 自閉症では前頭葉と小脳に萎縮
 小脳の一番新しい部分に内部モデル
 自分で自分をくすぐるときにロボットアームでディレイするとくすぐったくなる・小脳に興奮
 小脳と海馬歯状回はニューロン産生が継続
 小脳:名詞から動詞を答えると活動増加。練習とともに減少。規則動詞の過去形を答えるときは活動が少ないが、不規則動詞の過去形を答えると両側小脳の活動増加。難しい活動ほど増加する傾向あり。伊藤正男のメンタルモデル説。
 小脳は運動のタイミング
 小脳も長期増強あり
 川人光男:小脳に身体のコピーとしての内部モデル・逆ダイナミクスモデルを学習する
 学習初期は小脳が広範囲に活動、制御誤差減少とともに活動が減少、一部のみ残る
 運動の制御誤差信号が登上繊維を介して小脳皮質に送られる
 小脳は運動のタイミング
 小脳歯状核と前頭前野の結合、認知課題で小脳の両側の歯状核が活動、名詞に対する動詞を見つける課題でも小脳が活動、ブローカ野は小脳からの投射を受ける」
 小脳外側部:触覚学習・言語学習・視覚性記憶・心的イメージ
 小脳歯状核:空間問題解決
 小脳外側部と正中部:聴覚性言語記憶
 においから物の名前を当てさせる:嗅覚野・梨状皮質・小脳が活動
 小脳と言語記憶が相関
 大脳辺縁系と小脳の異常・セロトニン合成の低下
 小脳に病巣があると、名詞から動詞を作る成績が低下する。
 ・自閉症の子どもは小脳虫部や扁桃体が小さい。
 小脳=教師あり学習
 ウイリアムズ症候群小脳、側頭葉一次聴覚野、聴覚野側頭平面の肥大化
 
.視床は何をするところか?
.
 視床、視床下部の過活動により鬱病。エストロゲン受容体が最も多い部位。女性の方が大きい。左側の過活動により、怒りやいらいら、右側の過活動により悲しみ不安など。(ダニエル・G・エイメン)
 左側視床電気刺激で物の名前の言い間違えが生じる
 視床が注意を制御する。
 読字障害者:脳に構造異常。視床の一部・外側膝状体の大細胞層のニューロンの大きさが27%小さい。
 前視床下部間質核は男性が大きく女性は小さい
 視床下部は情動行動発現とその強化 コルサコフ病:視床背外側の内側面と視床枕の病変で逆向性健忘
 左側視床の損傷で言語への干渉
 欠神発作。視床あるいは後帯状回の機能障害
 持続性植物状態。昏睡ではない。目を開けたり閉じたりする、睡眠と覚醒のサイクルが脳波で確認できる。上部脳幹、視床下部あるいは視床の特定部位の機能障害
 ゲイ男性は視床下部の前方部の第3間質核が小さい傾向
 
.右脳と左脳はどう違うのか?
.右脳は同時並列処理・左脳は逐次直列処理の回路