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書窓の隙間
雑録・折りにふれて(新)


  ★2005.9.26 夏の終わりに


 先週からすでに立教の授業は始まっている。ドイツ・メルヒェンについて。創作メルヒェンを多く読んでいく。いままでは避けていたのだが、読んでみると意外と体質の近さに驚く。
 今週は東大聖書研究会。ホセアの七章をくりかえし読みながらこの日曜を過ごした。預言者にとって、事物(天然)の世界と人事(歴史)の世界はまさに、ひとつのものの裏表。この時代もまた「かまど」を備えつつある。この国も「裏返されず片側だけ焼けたパン菓子」であろう。
 駒場の授業は10月から。以前に一度扱ったことのある「内村鑑三と天然」の問題を深めたい。また、神話や終末論の講義も入って、充実した半年になるだろう。こちらは、バッハのカンタータ、モテットを聴きながら。できれば、学生と楽しみつつ。
 その間にも、なんとしても時間を見つけて、とりくんでいる翻訳にある程度のめどを付けたいと思っている。
 時間の再配分が必要。研究、ことにハーマン研究の方に生活の向きをかなり引き戻さねばならない。3月までに、彼の思想をまとめて紹介する仕事。
 詩誌ERAは第5号を刊行、配布をすませ、10月同人会の準備。同人誌に関わる、それは情熱の問題ではなく、責任の確認。そのように醒めた心が必要。これまでERAを中心に発表してきた詩を集めて、今年の末ころに再び詩集を上梓する。『遙かな掌の記憶』。




★2005.9.23 滞在から

 2005年の夏は、8月の1ヶ月間レーゲンスブルクに滞在した。研究テーマはオーソドックスに「詩(文学)と宗教」。資料収集と翻訳作業などに費やした。ルターから、賛美歌、そして啓蒙時代の崇高詩。「聖なるもの」の抜け落ち。以後「宗教詩」がいかにして不可能になっていくか、その事情を跡づけて。新たな可能性を拓くためには、まず更地にしなくてはならない。そのような作業。
 この夏のドイツは、どちらかというと寒い夏であったと思う。上着が離せないときが多く、雨もよく降った。アルプスの方では長雨のために洪水。スイスやオーストリアでは被害も大きかった。オーバーバイエルンに降った雨が集まってドナウも増水。石橋から眺めると、岸壁の一部を覆って流れるその様は怖ろしいほど。ドナウは「猛婦」とあらためて実感した。
 今年はアメリカのハリケーン、また日本の台風と各地に甚大な被害をもたらしている。「被造物の呻き」を聴く。天然の様相は人間の歴史と一つの様相をしめす。そんな主題とERA第5号に載せた詩は向き合う。「気象探査機」。これはドイツ出発前にまとめたものだが。







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