ボタニカルアート入門記(19)


 12月の上旬、スーパーの温室にはポインセチアとシクラメンとランの鉢植えばかり。 どうも僕はあまりハッキリした形で花弁の厚い花は苦手である。 それにポインセチアのように本当に赤一色・・・・というのも面白みがない・・・おまえはなんでそんなに単純に赤いのだ!と言ってやりたいぐらいだ。
 外の花売り場にゆくとパンジーとストックが小さなポットに花を咲かせて沢山並んでいた。 ストックは僕の好きな花だ。 まだ花はちょっと貧弱だが綺麗な絵が描けそうな気がしてきた。
 そういえば数年前、房総の先のほうへ、ヘール・ボップ彗星を見に行った折・・・洲崎から野島崎、千倉にかけての花畑は見事だった。  ストックやポピーが一面に咲いていて良い香を漂わせていた。  歳と持病の所為で年々、遠出が難しくなってゆく。 もう一度あの海と花と星を見たいな。  



 ストック Matthiola incana    

例によって米村浩次の花の世界から主な項目を引用させていただくと

  • 和名 アラセイトウ
  • 英名 stock
  • 科名 アブラナ科
  • 属名 マッティオラ属
  • 性状 一年草
  • 原産地 欧州南部
  • 特徴 切り花としてのストックは有名ですが、矮性品種は鉢花や花壇にも使われます。種をまく時期によって開花期は異なりますが、一般には春の花です。日本では八重咲きが好まれますが、種をまくと八重と一重咲きがほぼ半分ずつに分かれます。
  • 管理 日当たりを好みます。繁殖は種まきです。適期は7〜10月で、早くまくと年内に開花します。

     ストックは切花としては有名だが、矮性品種の鉢植え用は豪華さはないけれど、何となく早春を感じさせる花だ。  それにコンパクトにまとまっていて、初心者のボタニカルアート用には最適な花だと思った。  葉がかなり込み合っているけれど、これもよい練習になる。

     近頃描いた絵の中ではまとまった方かな?と思って葉書にプリントして女房に見せたら、口の悪い女房の曰く
    「あら、花の種の袋の絵みたい・・・・」
    と言われて、改めて見なおすと、まさに適評。 寸法まで種の袋に似ている。
     ボタニカルアートの第1の役目は、植物の形態を正確に表現すること。  だが、これは同時に、アートでもなければならない筈。   僕は、できるだけ花や葉の形や色を正確に描こうと努力したけれど、・・・・。
     アートだろうか??? あるいは、アートになるには何が必要なのだろうか??? と、思わず自問して言葉に窮した。
     改めて、初心に返ってみると、植物を正確に読み取ること、それから、・・・その絵の中に、美しいもの、あるいは感動を封じ込めること! ではなかったかと思うのだ。  では・・・・どうするのか!!!

    (2003.1)


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