カラスウリの花( 改訂版)


植物図鑑を見るようになって、これは珍しいという花の一つがカラスウリであった。 一度見てみたいものだと思いながら、植物観察入門して半年の僕にはどこに咲いているのか見当もつかなかった。
8月中旬のある日、ニフティの自然観察フォーラムを覗いていたら、「カラスウリが咲いています」という投稿が載っていた。
今がカラスウリの花の季節ということがわかって、散歩の度に、注意して見ていると、白いしおれた花が点々と繋がっているつる草を見つけて、調べてみるとそれがカラスウリであることが分かった。
意外にも、何時もの散歩道にある梨畑のまわりの生け垣にあったのだ。 一度分かってしまうと、比較的近いところに2,3ヶ所カラスウリを見つけることができた。 しかしこの花は、夜の間だけ咲いているということで、昼間咲いている姿を見ることができない。
持病があって、夜、遠くまで出歩くことが難しいので、夕方、見に行ったが、まだ咲いていない。 咲くまで待っているわけにもいかないので、蕾のついているところを二つ切りとって大急ぎで家に帰ってコップに挿しておいた。

切り取っても咲くだろうか?全く自信がなかったのだが、7時過ぎになると開き始めて、あれよあれよという間に見事なレース状の花が咲いた。
はじめてみるカラスウリにすっかり魅せられて12時ごろまで眺めていた。

翌朝、4時ごろふと目が覚めて、そうだ、カラスウリはまだ咲いているだろうか、気になりだすと眠れないので、階下に降りてきてみると花はもうしぼんでしまっていた。
天窓から差し込む光はまだ夜といってもよいほど暗いのに! そして部屋にはちょっとミルク臭い匂いが漂っていた。

翌日、丁度ユーリ−(「ロシアからの手紙」参照)の御両親を訪問することになっていたので、途中で、またカラスウリを2つ切りとってお持ちした。 それから2,3日して、ユーリ−のお母さんから絵手紙を頂いた。

ここに載せた写真がすべて雄花ばかりなのに、偶然、この絵の花は、花の基部が膨らんでいること、花芯の雌しべの形等、 雌花の特徴がはっきりと描かれていて、お持ちしたのは雌花であった。
そして、 カラスウリは雌雄異株であることを知った。


その後、ニフティのライブラリにカラスウリの写真がアップされていることを知り、早速、ダウンロードして驚いた。 ( この写真を撮影者の米谷氏にお願いして掲載しました。 NIFTY FFIELD DL1 No.550)

(1) このカラスウリの花は、花弁が6つに分かれている。
普通、花弁は5つである。
(2) 花弁先端のレース状の部分が、カールしている。
普通、レース状の部分は伸びている
このどちらも私が見たカラスウリの花と違っていた。

それで、もう一度、カラスウリを採集してきて、咲かせてみた。 その結果、左の写真のように、レース状に伸びるもの、下の写真のようにカールするものいろいろあることがわかった。 でも、それが、株によって変わるのか?水揚げ条件で変わるのか? その他の条件なのか詳しいことはわからなかった。 それにしても、6枚花弁はかなり珍しいもののようだ。

その後、ぜひ自然に咲いているところを見たいものと思い、夜、車で、2,3ヶ所のカラスウリを見て回った。
夜明かりの中で、白いレース状の花が、蔓に沿って咲いている姿は、真昼に見る原色の花とは一味違って印象的であった。 ただ、よく見えるところにある花ではレース飾りは全て伸びていて、カールしているものは見当たらなかった。 この問題は来年また観察してみよう。

図鑑によれば、秋には、5〜7cmぐらいの赤い実ができるようだ。

('98.09)


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