これが Sinthusa makikoae Hayashi & Otsuka,1985の♂だ!


(Poring Hot Spring, Ranau, Sabah, Borneo, 22.VIII.1990, H.Sadamori leg.)


「ボルネオ図鑑」(1991) には間に合わず、図示されるのは今回が初めてである。今のところ唯一知られる♂の個体。

(以下、幻の「塚田図鑑」の原稿により解説)


Sinthusa makikoae H.Hayashi & Otsuka
マキコキイチゴシジミ

(原記載)
 Sinthusa makikoae H.Hayashi & Otsuka, 1985. Iwase(3): 4,pl.1,f.5,6. Borneo(Otsuka Col.)

[種解説]
 分布:今のところボルネオ、サバ州の標高 1000m を越える山地帯で、わずかな個体が得られているのみ。Keningau 近くの Crocker 山脈で得られた1♀に基づき記載された。キナバル山の周辺 Kiau Gap で、筆者も複数の♀を採集している。しかし♂はなかなか得られず、ようやく 1990 年8月に Poring 温泉の奥で、青年海外協力隊員として同地で活躍された定森治城氏によって発見された。
 特徴:♂表面、前翅の黒縁は幅広く、暗紫青色部はほぼ基半部に留まる。後翅は前縁の黒色部が中室や第5室まで広がり青色部は減退するが、フィリピンの natsumiae よりも明るい青で、肛角部付近は白味を帯びる。また性標は、第6、7室基部の通常斑の周囲がさらに真珠光沢を帯びた鱗粉に取り巻かれ、かなり大きく見える。裏面は privata のそれによく似るが、前翅外中央帯は malika などと同様に第4脈で目だってずれる。
♂交尾器:valvae の切れ込みは、全体の長さの1/2弱で、先端部はやや細くなる。♀は nasaka に似るが,やや大型。表面は、後翅肛角部の白色部が幅広く,輝きのある淡青色を帯びる。裏面は、後翅肛角部の淡橙色条が消失し,代わりに銀青色鱗や第2室の黒斑が大きく発達する。
 生態:ボルネオのキナバル山で、標高 1600m の尾根筋の、林道脇の潅木の花に飛来した♀を、筆者は nasaka と同時に得ている。

(Range) makikoae : Borneo


Jamides[English]