じつは日本産の蝶の種類数(土着種)を明記した図鑑やリストはなく、かつ誰も言いださない。それほど難しい質問。知らなかったでしょ!
いくつかの問題点があるけど、帰化種の扱いや偶産種(迷蝶・人為種)と土着種の区別も難しい。種の認定も研究者によって違う。問題のある種はリストにコメントを書いたのでそれを利用してあなたの考える種類数も決められるかもしれない。
このリストは『カラーハンドブック-蝶-』松香宏隆著・白水隆博士監修(1994,PHP研究所-絶版-)を元にしている。僕は分類学者ではなく、昆虫写真を撮っている者なので学名および種問題では自分の見解が書けない。それらに関しては監修して頂いた上記の本に準じている。その後の変更は毎年白水先生が書かれている「……年の昆虫界をふりかえって」(月刊むし)を参考にした。つまり、このリストの更新日はその雑誌がでる毎年4〜6月頃になる。
『カラーハンドブック-蝶-』をお持ちの方に対してはいくつかの変更をしているのでお知らせしておきたい。主な変更点は下記の通り。
1) 発行後に記録された迷蝶を追加した。
2) 土着種に含まれていた近年の帰化種を、その原因によって人為種と迷蝶にふりわけた。
3) 偶産種を迷蝶(自然的偶産種)と人為種(人為的偶産種)にわけた。不明種は内容に反映した言葉「誤報種」を使い、不可解種を新たに作った。
4) 和名の表示はウスバアゲハをウスバシロチョウのように少し変えてある。
5) 学名を種名表記に統一し、亜種名を一覧とした。これの方が使いやすいと思う。
6) 誤りを訂正したなど他。一部は第6回更新(2003)で追加記述した。
※誤字、脱字など間違いがあると思うし、見解に違いのある場合もご連絡頂ければと思う。重要と思われるものはリストに反映させたい。連絡先はmatsuka@tkd.att.ne.jp
。度々長期間留守にするので連絡がかなり遅くなるかもしれないし、答えられないことも多いかもしれないけど……返事はします。
学名は世界共通の名前である。あなたの持っているEmailのアドレス番号と同じように、全ての動物に一つしか名前がつかないようにルールを細かく決めている。一方、和名にはルールはなく、どれだけ皆が使うかで標準化する。国外の人と話をするには学名を知らないと会話が成り立たないが、日本人のための発表なら日本産蝶の和名はかなり標準化してきていているので十分に種を認識できる。学名にこだわった発表でなければ、学名の使用はかえって混乱する。ジョウザンミドリシジミは学名が度々変わっているし研究者によっても統一されてないが、和名は一度も変わっていない。……でも、学名なしで報告したら権威がないように思える?
蝶の場合、亜種(地域変異)まで書く三命法が一般的である。その構成は「属名+種小名(または種名)+亜種小名(または亜種名)+著者名+発表年」となる。亜種がない場合亜種小名はない。一般的な使い方としては種が問題なら種名(属名+種小名)だけ、亜種にこだわった内容なら亜種名(属名+種小名+亜種小名)を使う。通常ここまでで充分だが著者名や発表年をつけて使用することも多い。
( )や[ ]は学名の生い立ちを意味してるので、単なる記録の発表にはそのままはずして使うことを薦める。( )は使用されてる属名が新種記載した時の属名ではないという意味。アゲハチョウ科など古くに発表されたものによくある。[ ]は色々な事情で発表年や著者名が正しくなかったことがわかり訂正した意味。