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ペルーの遺跡へ行くぞ!

マチュピチュを筆頭に、ペルーは遺跡の豊富な国です。インカ遺跡ばかりが注目されますが、それ以前のプレインカ遺跡も豊富です。

 マチュピチュ ★★★★★ 
  世界ナンバーワンの遺跡



美しいです。謎に満ちています。神秘的です。大規模です。もう、この遺跡を褒める言葉には事欠きません。間違いなく、世界ナンバーワンの遺跡でしょう。世界の遺跡を全部見て回ったわけじゃないけど、断言できます。アンコールワットも、この遺跡の前には色あせてしまう。万里の長城なんて、長いだけ。カッパドキアは屁のカッパ。いやはや、本当にすごい。ため息出る。ふう。

ご存じだとは思いますが、これはインカが残した都市遺跡である。アンデス山脈の峰々のなかにひっそりとたたずんでいます。アンデスの山々の頂は、とても鋭くて、天に突き刺すように、とんがっている。ふもとから見上げると、「こんな山にはとても登れないよなあ」なんて思ってしまうのだけれど、マチュピチュはそんな山の頂にあるのだ。

ふもとから見上げても、そこに遺跡があるなんて、まったくわからない。まるで、山の上に隠すように作られている。これは、絶対に空から見下ろさないとわからない。そんな理由から、「空中遺跡」とも呼ばれるているそうですが、いやはや、納得です。

この都市が建設されたのは、16世紀頃、つまり、インカ帝国崩壊の頃だと言われている。正確な記録は何一つ残されていないので、はっきりしたことはわからない。わかっているのは、アメリカ人によって再発見されたのが、1911年、ということだけ。1532年のインカ帝国崩壊後、380年も後のことでなのある。

再発見者、ハイラム・ビンガムは、絶壁をよじ登ったそうだが、いま我々は、バスでくねくね道をはい上がればいい。入口に立っただけで、なんだか呆然としてしまう。ネズミ色の石の住居跡やら神殿やらが、ずらーと並び、地面にはグリーンの草が生い茂っている。バックには、「ワイナピチュ」と呼ばれる三角錐のような山がどどーんと立ち、谷に向かっては、石組みの段々畑がすとーんすとーんと落ちていっている。もう、筆舌に尽くしがたい。書いていて、美しさを表現できないのが本当にじれったいです。



この都市には1万人が生活できたとされている。しかし、1万人が本当に生活していたかは、わかっていない。インカ帝国崩壊後、スペインの統治を逃れてきたインカ人たちが暮らしたといわれているが、これだって確証があるわけではない。

173体の人骨が発見されているが、男性のものは13体だけ。13人の男性は神官で、残りは太陽の処女(雑にいってしまって、巫女のようなもの)だ、という説は説得力があるが、これも確証がない。おそらく、何らかの事情で、住人はマチュピチュを離れることになり、宗教関係者の173人が残された、と見るのが妥当なところだけれど、これだって想像の域を出ない。要するに、なーんにもわかっていないのである。

他に骨がないのだから、そもそも人が住んでいなかった可能性だってある。つまり、なんらかの緊急避難用に準備された都市だったのかもしれない。その根拠も、ないわけじゃない。



この都市の最大の特徴は、1方は急峻な山に面し、3方を峡谷で囲まれていることだが、その峡谷は、夏期は洪水で通行不能になる。つまり、夏期は、完全に外界と隔絶されるのだ。そんなところに、わざわざ大勢が住み着くだろうか? やっぱり、もともと無人の都だったんじゃないか? 173人は、緊急避難時に、何らかの「事件」で死亡したのではないか? なんだか、そんな想像ばかりがどんどん湧いてきて、とっても楽しいのである。とまれ、マチュピチュの住人は、どこからか忽然と現れ、忽然と消えていってしまったのだ。

マチュピチュへは、ツアーで行くのがお手軽だが、残念ながらクスコからの日帰りになってしまう。それでは3〜4時間しか遺跡にいられない。これは、無茶無茶もったいない。マチュピチュのふもとから、2キロ離れたところに、アグアス・カリエンテスという街があるので、是非ここに泊まるべき。2泊して、中日に1日かけて、遺跡をじっくりみるといい。しかも、アグアスには、温泉がある。これがまた、無茶無茶気持ちいい。将来は、ここに温泉旅館を建てたいなあ、と思うほどである。

遺跡見物に1日あれば、ワイナピチュに登る時間もできるので、是非おすすめしたい。マチュピチュから、さらに200メートルも登らないといけないが、このてっぺんからの眺望は抜群である。ただし、山の裏には回り込まないこと。月の神殿があるのだけれど、道は相当に荒れていて、私は遭難しそうになりました。本当です。冗談じゃないです。こんなところで死んでも、遺体はあがらないですよ。あ、174体目の人骨になるかも・・・・。



また、マチュピチュに行く前に、是非リマの天野博物館に寄ることをおすすめする。ここは、博物館もすばらしいが、ここで売っている「マチュピチュ案内」というガイドは、とても使える。現在、日本では、マチュピチュに関するまともなガイド本は、市販されていない。なんでだか不思議なんだけどね。「マチュピチュ案内」は、その意味でとても貴重なのだ。

くどいようだけど、この遺跡を見るためだけに、日本からペルーに行く意義はある。遺跡ファンなら、これを見ずして死ねないでしょう。
(92年訪問)

 インカ道 ★★★ 
  最高の遺跡トレッキングだ!

マチュピチュにいたるまでのトレッキングルートです。マチュピチュのことは書かれていらっしゃいましたが、あえて書きます。

 これはインカ帝国時代の連絡道路ですが、マチュピチュに至るまでに本当に数多くの遺跡があります(少なくとも10個以上は大きな遺跡がある)。そしてその一つ一つに魅力があり、保存状態も良く、何より途中の景色がなんともいえないくらいにすばらしい。アンデスの山の尾根のなか、、インカの人が作ったすばらしい道を、手付かずといってよいような自然の中歩くのは、なんともいえず良いものです。

 途中には滝もあったり、見たことのない鳥もいたりで、鉄道で行くのとはまた違った体験ができます。そして、最後の宿を真っ暗なうちに出て朝もやの中で見るマチュピチュは、現実のものとは思えません。人も誰もいなくて、文字通りの独占になります。

 ただし、このルートは体力に自身のある人限定でしょう。出発前にはしっかり栄養をつけていってください。ガイドが付くとはいえ、水は自分でもたなくてはならず、普通に歩いて3日になります。そして、テントに泊まることになり、食事も期待するようなものは出てきません。また、英語力は必要でしょう。これではチョットというのであれば一泊二日ルートもあるのでいかがでしょうか。

(99年記・Hirane Yoichi)

★ ここは、本当に素晴らしいそうですね。僕が行った92年は、ゲリラが「日本人襲撃」を宣言していたときなので、「インカトレイルなんて命知らず」とされ、とても行けませんでした。「途中にある大きな遺跡」というのが、とくに気になるなあ。また、教えてください。(管理人)

 ナスカ地上絵 ★★★ 
  宇宙船の発着場ではありません



有名って言えば、マチュピチュよりもこっちのほうが有名かもしれない。でも、なんでこんなに有名なんだろう。行ってみたら、そんなすんごいわけじゃないですよ。写真のようには、なかなかくっきりは見えない。そのときの天候条件なんかもあるんだろうけど。

ナスカの地上絵については、いまさら説明は要らないと思う。サルやクモ、コンドル、幾何学紋様など、約200個もの絵柄が、地面に描かれている。発見されたのは、1927年のことである。飛行機がこの地を飛び始めるまで、こんなところに絵があるなんて、誰もわからなかったのだ。いや、飛行機が飛び始めても、最初はあまり気にもとめられなかったという。しかし、やがてパイロットたちの間ですごい噂になり、1930年代後半に、ようやく注目を浴びはじめたのである。

いったい、誰がなんのために書いたのか。なにしろ、空からしか見えないのだから、空を飛べる人が描いたのだろう、という説も流れた。1969年にスイス人の作家が生み出した、宇宙船の発着場説である。でも、なんだか安直だよね。ちなみに、後に、本物の宇宙飛行士から、「宇宙からは、アスワンハイダムは見えたけど、地上絵は見えなかった」と、あっさり否定されています。いまだに、ナスカで会う旅行者は、宇宙人説が好きな人が多いけど、宇宙から見えない宇宙飛行場なんて、説得力ないよね。

じつは、いつ、誰が描いたかは、ある程度わかってきています。もちろん、宇宙人などではない。

描かれたのは、紀元後500年頃、と推定されている。絵のマーキングをしたと思われる木片が発見され、それを放射性炭素測定法で調べたものなどで裏付けられているので、間違いないだろう。当時、この周辺には「ナスカ文明」と呼ばれる高度な文明が栄えていたため、この古代ナスカ人が描いたのも、間違いない。

なぜ、空からしか見えない絵を描いたのか、という疑問は、現地に行けば解ける。別に、空に舞わなくても、ちょっとした高台に登れば(脚立程度でいい)、ある程度見渡すことはできるのである。古代人は気球を持っていた、という説もあり、これは否定できないが、確証もない。

じゃあ、いったい何のために描いたのか。これは、さっぱりわかりません。有力なのが、天文図説と、祭礼などに使ったとされる宗教画説。古代といえば、すぐ、天文か宗教だから、まあどちらも妥当な説だけど、それだけに、逆にあんまり説得力もないような気もする。

というくらいの予備知識を持って、セスナに乗ろう。セスナは、ナスカの郊外の飛行場から出ている。はっきりいって、相当怖いです。地面を真上から見られるように、機を真横に倒しながら飛んだりするからです。しかも、右窓の人が見たら、次は左窓の人のために、反対側の真横に機を傾けるので、相当酔います。宙返りこそしないけど、それに近い状態にはなるのである。乗り物酔いしやすい人には、とても勧められません。



しかも、冒頭に書いたように、実はそんなにはっきり見えない。大気汚染が進んだせいと、有名になりすぎて、地上絵が破壊されてしまっている、という2つの原因があるそうです。それでも、なんだか、不思議な気持ちになるのは、間違いない。だって、地面の上に、ずらずらとサルやコンドルの絵が並んでいるんだもの。

あんまり、期待しすぎるとがっかりしますが、まあ、一見の価値はあります。2度行こう、というほどのパワーも湧かないんだけど。(92年訪問)





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