横田基地・第374空輸航空団の任務
          西太平洋地域の空輸の軸として、 米国の前方展開および危機管理を保障するために、         即応力と基地の運用支援を提供する

※ここの理解が重要です

 横田基地を理解する上で、そのホストユニットである第374空輸航空団の任務を知ることが重要である。横田の場合、基地管理部隊と運用(作戦)部隊が統合されていることが特徴であり、そのことが全体の運用を良好にしている面がある。
 横田には、テナントユニットを含めると幾つかの司令部があり、各ユニットごとに司令官がいるのだが、横田基地司令官といえば第374空輸航空団司令官を意味する。
 ここでは、ホストユニットの任務を理解することから始める。

戦争時の横田基地の基本任務

概要と歴史

派遣

488人以上の人材
710トンの物資

700トンの戦闘予備品の蓄え

受入れ 

6000人以上の人員
1018トンの物資


中継地としての支援
9000人以上の人員
6090トンの物資

航空団組織図

活動内容 

戦術空輸(看護輸送も含む)

戦略空輸の支援

NEO 

安全な避難所としての役目

戦闘員撤退作戦の支援
NEO=Noncombatant
    
 Evacuation Operation

AEF派遣

基地の防衛 

人員及び資材をテロや武器による大量破壊から守る

 戦争時の基本任務から、平和時の任務が規定される

派遣
 
派遣先は、戦闘地域や平和維持地域、或いは災害地域となる。危険が伴う地域であり、十分な訓練を積む必要がある。横田で行われる非日常的な訓練、演習の多くは、派遣先での任務遂行の必要から行われている。      
 (ビバリーモーニング演習を参照)


 現在も、イラクやアフガニスタンは戦争状態にあり、横田からも派遣がおこなわれている。派遣の多くは、航空宇宙遠征軍(AEF)のローテーションとして行われるが、多いときは300人以上が中東地域などへ向かう。現在のローテーションは20カ月サイクルで4カ月の派遣。

                                       (AEF派遣を参照)

 派遣される場所は、現地の基地が多く、パイロットなどの乗務員より、基地建設や維持を行う施設中隊や警備を行う憲兵隊、整備員、コック、など職種が多い。医者や歯医者、ナースなどもいる。 最近は、陸軍の人手不足をカバーするため、陸軍などの指揮下でコンボイ・エスコートなどの危険任務も割り当てられ、キャンプ富士や米本土などで派遣前の横田の兵隊に対する車両警護の訓練も行われている。

 緊急な要請で空輸ができるよう、緊急に必要となる物資が一定量貯蔵されている。災害時には、この備蓄資材が使われているが、それは「兵站」といえるほどの備蓄量ではない。
横田はあくまで空輸基地として位置づけられており、一部の記事に見られる「兵站基地」という記載は誤り。

 スマトラ沖地震・津波被災者に備蓄物資を緊急輸送するため、C-17へ積み込み
    04年12月

 副司令官に送られ、チャーター機でイラクなどへ向かう横田の兵士たち

受入れ
 戦時には、大勢の人員が派遣されてくる。朝鮮半島有事や台湾有事を想定しての受入人員数と思われる。基地内の人口が2倍以上になることも考えられる。倉庫内やテント村が宿舎となる。米軍基地では、ゴルフ場の設置が規準化されているそうだが、厚生施設でありながら、戦時にはテント村や仮設建物の用地でもある。横田には「パー3ゴルフ場」がある。
 NEOで避難してくる非戦闘員の一時受入場所ともなる。

 通過する物資は、空輸されるもののほか、海上輸送され横浜ノースドックなどに陸揚げされる物資も含まれる。基地内の旅客ターミナルや貨物ターミナルはフル稼働となるだろう。


要支援者を受け入れるため倉庫内に緊急展開されたベット群

パー3ゴルフ場はテント村に?

戦術空輸
 第374空輸航空団の中心的な業務が戦術空輸である。不十分な航空施設でも着陸でき、パラシュートによる物資降下も行える11機のC-130E輸送機が配備されている。戦争時には更に増配備されるだろう。要人輸送や2床の医療輸送のできるC-21が4機と、近隣輸送や基地警備に役立つUH-1Nヘリコプター4機が配備されている。
                           
(詳しくは横田基地所属機を参照)

戦略空輸の支援
 C-5ギャラクシーやC-17グローブマスターなど大型輸送機で行われる戦略空輸。米空軍航空機動軍団(Air Mobile Command=AMC)がグローバルに運用している。横田には、第730航空機動中隊(AMS)がテナントとして入り、AMCの運用をサポート。
 大型輸送機から下ろされた物資は、貨物ターミナルで行き先別に再梱包される。日本国内の施設にはここからトラック輸送になるものもある。C-130輸送機に積み替えられる物資もある。横田は空輸のハブとして重要な位置にある。


戦略空輸機C-17を誘導する

貨物ターミナル前に駐機する戦略空輸輸送機C-5

基地の防衛
 基地は、安全な場所である必要がある。軍人、家族など基地に関わる人員や施設・設備資材などをテロや武器による大量破壊から守るため、24時間体制のセキュリティーが維持されている。

 国道16号線に頭を出した監視塔最大7メートルの高さまで伸びる。防弾仕様でエアコン付き

 軍用犬を乗せたパトカーが基地内を巡回パトロールし、不審者を見張る

その他の任務

国連軍の基地

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非戦闘員撤退作戦(NEO)
 朝鮮半島有事には、大量の非戦闘員が避難してくる。距離的に近くて便数の稼げる福岡空港などへの一時受入が主となるが、そこから更に横田へ輸送されたり、直接横田へ着陸する便もかなりの数になるだろう。 部隊輸送を兼ねたNEOの受入訓練も、しばしば行われている。
 

 横田は、朝鮮戦争の国連軍基地であり続けている。休戦状態が崩れれば、自動的に国連軍基地としての機能が復活する。