基地に侵入する生き物たち

 飛行場は人工的に作られた草原である。フェンスで囲まれても周囲から餌や棲み処を求めて様々な生き物が侵入し、草原性の生態系を作り出している。

  滑走路の管理、航空機の安全確保のためには、全ての侵入する生き物は邪魔な存在である。鳥が発着する航空機と衝突したり、エンジンに吸い込まれる「バードストライク」は、事故にもつながりかねないもの。鳥が滑走路周辺に寄り付かないようにするには???頭を痛めるベースオペレーションズ。
 


 
※飛行場部分を管理しているのは、運用支援中隊の飛行場運用部。基地内ではベースオペレーションズと呼ばれる。同部は飛行場情報業務、滑走路の管理、航空機の運行管理、発着の記録、飛行訓練開始と終了時の記録、フライトプラン、税関、メンテナンス、燃料の手配などを行う。
 

    

トビ

冬には頻繁に見られ、夏にも姿を見せる。1羽または数羽で帆翔する

猛禽類

 狭山丘陵や周囲の平地林には、トビ、ノスリ(冬)、オオタカ、コミミズク(冬)などの猛禽類が棲息。基地内生態系の頂点に立つ鳥で、モグラやネズミなどの小動物、小鳥、トカゲなどを餌にする。見通しのよい草原(飛行場)は格好の餌場となる。

ノスリ

 冬に目撃される。アプローチライトやヒマラヤスギの枝で休む姿が目撃される。99年1月には、気絶したノスリが滑走路北側の都道で発見された。離着陸する飛行機に接触したかエンジンの噴流などに巻き込まれたものと思われる。

 晴れた日に飛行場上空を旋回するトビ
ベースオペレーションズ近くで

コミミズク

 冬に渡来するが、98年以降目撃報告がない。ネズミなどの草原性の小動物を餌にしており、昼間でも姿を見せる。

滑走路北端の草原のコミミズク

誘導灯にとまるノスリ

バードストライクにあった?ノスリ

滑走路北端の草原で食事中?コミミズク

チョウゲンボウ

 基地内の倉庫の換気口などで営巣していると思われる。数年前に基地内で雛が落ちているのが発見されている。

オオタカ

 狭山丘陵や近くの平地林に営巣している。基地内でのハンティングは目撃されていないが、周辺部ではドバトや小鳥などの食餌の姿が見られる。

その他の野鳥

ヒバリ

キジ

 基地の東側の周辺部では、キジが繁殖している。フェンスを飛び越えて入ってくるが人影を見ると逃げ出す。

ジョウビタキ

チドリ

 イカルチドリ、コチドリの姿がみられる。

ハシブトカラス

 滑走路端や住宅地区でみられる。雑食性であり、小鳥の雛や死骸、住宅の生ゴミを餌にしているように思える。猛禽類との縄張り争い(空中戦)が見られる。

ムクドリ

滑走路北側のヒマラヤスギの林が、ねぐらとなっていて、数千羽が周辺上空を旋回することがある。

鳥類写真の一部は瑞穂自然科学同好会の村山俊彰氏提供

瑞穂町の野鳥ガイドブックより

哺乳類

ホンドキツネ

 横田基地内には、少なくとも3匹のキツネが棲息しているようだ。早朝、親子で歩いているのを見かけたり、夜中に目が光る姿が目撃されたりする。基地内では、排水孔などに潜み、基地の外にも行き来する。
 基地の外の足跡をたどると、フェンスの下を掘った通り道にたどりついた。基地の中も、外の畑も良好なハンティングエリアになっている。しかし、どちらに巣をつくり繁殖しているかは不明。
 
 60余年前、防寒用の毛皮にするため、福生側にキツネの養殖場があったが、ここから逃げ出したものではなく、土着のキツネらしい。

 

隣接する畑にはキツネの足跡が

ウサギ

 以前は、西砂川側にウサギの姿も見られたが、数年前の大掛かりな滑走路工事の最中に姿を消した。復活するか???

 埋めてもすぐに掘られるキツネの通路
警備上の問題はあるかもしれないが、生態系を維持するために通路は残してほしいと願っている


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滑走路南側のオーバーラン上を飛ぶムクドリの大群(7月)