1998年/16ミリカラー/60分          





 

 「木と土の王国」、「一万年王国」では縄文時代の文化や生活を描いてきた。完結編となる「縄文うるしの世界」は、縄文時代の共同体を基盤にして発達した、漆という高度な技術を通して、現代までもつながる縄文世界を描き出そうとした。




製作/武田紀久雄・飯塚俊男

監督・構成/飯塚俊男  撮影/原 正  録音/栗林豊彦

編集/渋谷昶子・境 誠一  音楽/てん・仁智  語り/奥村潮

題字・画/鈴木正治  演出助手/塩生哲也・阿部ひろこ

撮影助手/鷹澤幸一・西牧 敏

企画・製作/縄文映画を作る会  


 三内丸山遺跡は、年間50万人を越える見学者で賑わっている。この遺跡から縄文時代の漆器が出土した。漆塗りは漆の木の栽培や樹液の採集と精製、塗装などがからみ合う高度な技術である。原始的と考えられてきたこの時代に、どうして丹念な技術が生まれたのか? 縄文時代の技術をたずねて旅にでる。
 福井県鳥浜貝塚、石川県三引遺跡、富山県桜町遺跡…。
 石川県三引遺跡で出土した6千年前の日本最古の漆塗りの櫛。この櫛を見ると、現代と同じ重ね塗りの技法がすでに完成していたことがわかる。
   鳥浜貝塚からは、”なんとも言えない漆器”とよばれている色鮮やかで精巧な漆器のほか、たくさんの木製品が見つかっている。縄文人の樹木に関する知識が現代人より広くて深いことを発見する。石器の切れ味も意外と良い。
 桜町遺跡からは、貫穴が施された柱など多くの建築部材が出土している。

 青森県と岩手県の県境を流れる馬渕川、この流域は日本で最大の漆の生産地。縄文うるしの伝統が息づいている。漆塗りの朱にこめられた、聖なるイメージ。現代につながる縄文のこころが素朴なむら祭りの中でよみがえる。
 日本列島にしっかり根づいた縄文漆塗りなのだが、漆のルーツは、これまで中国大陸とされてきた。ルーツを探るため、世界で初めての漆のDNA分析に挑む。
 青森県三内丸山遺跡では、相変わらず発掘調査が続いている。400メートルを越える2列の墓が見つかった。両側に並んだ墓の中を、海から村に向かって広い道が続く。
 ひとりの死者を村の皆で唱和して送った昔の野辺送りが復活する。丹念なわざを育んだ縄文人のこころが見えてくる。


縄文うるしの世界が本になりました



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