★元市民課職員の危ない話★
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1人でも仙人続柄の話
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戸籍も住民票もこの「続柄」が記載されています。続柄って複雑?!
その3

 戸籍に記載されている「続柄」とは

 住民票に記載されている続柄、理解していただけたでしょうか。 それでは、戸籍にはどのように続柄が記載されているのでしょうか。住民票が世帯主からみた続柄が記載されているのと同じように、戸籍は筆頭者からみた続柄が記載されているのでしょうか。それですと話は簡単ですが、実はそうではないのです!

  

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 戸籍には、まずその人の父母の氏名が記載されています。(父の氏名欄が空欄の人もいますし、また、父母が婚姻中なら母の氏は省略されます。)戸籍には父母からみた続柄が記載されているのです。
 その父母の初めての男の子供は「長男」で、2番目の男の子供は「二男」、3番目の男の子供は「三男」、同じように初めての女の子供なら「長女」です。2番目の女の子が「二女」、3番目の女の子が「三女」・・・・。
 ようやくなじみのある続柄の表示が出てきましたね。

 住民票は、この「長男、二男、長女、二女」という表記はせず、これらはすべて「子」と表示されるので、住民票を見ただけでは「長男」なのか「二男」なのかわかりません。

  たとえば、夫婦に男の子(A)(B)の2人という計4人世帯の住民票を見た場合、(A)も(B)も住民票の続柄は「子」と記載されていてまったく同じです。でも住民票には生年月日が載っていますから、(A)が年上で、(B)が年下とすぐにわかったとします。そして住民票には性別も載っています。ならば、(A)が長男で(B)が二男だとすぐにわかるじゃないかと思いがちですが、そうじゃない場合もあるんです。いろいろな場合があります。
 たとえば、本当の長男は、すでにその世帯から転出しているという場合、(A)は二男で、(B)は三男だという可能性もあります。同じように、長男と二男が転出していたら、(A)は三男、(B)が四男ということになります。
 また、本当の長男は、生後すぐ死亡したという場合、(A)は二男で、(B)は三男ですし。長男は転出していて、(A)が二男で、三男はすでに死亡していて、(B)は四男かもしれません。
 またまた、(A)は前妻の子で、(B)は現在の妻との子なら、両方とも長男という可能性も充分あります。
 両方とも二男という場合も考えられますし、極端な話、(A)が二男で(B)が長男という可能性もあるのです。

 どうです。住民票を見ただけでは○男なのかわからなくなってきましたね。実際には(A)が長男で(B)が二男というケースが一番多いのですが、上記のようにそう断定することはできないのです。あくまでも予想の範囲を越えません。

 あれーっ?
 話がまた住民票のほうへ戻ってしまいました!
 
  

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 筆頭者Aとその妻B、子供Cの三人の戸籍があっとします。AはAの父母からみて長男なら続柄は「長男」と記載されています。BはBの父母から見て長女だったら続柄は「長女」と記載されています。CはABの初めての男の子だったら続柄は「長男」と記載されます。同じ戸籍の中に「長男」が2人も! まぁ、親が別だから驚きませんよね。
 その後、AとBが離婚したとするとBはその戸籍から抜けます。さらにその後、AがDと婚姻したらDは、ACの戸籍に入ってきてACDの3人の戸籍になります。その後、Dが子供Eを生んだらACDEの4人の戸籍になります。
 このEの戸籍には、父欄にはAの氏名が、母欄にはDの名が記載されます。さて、続柄ですが、ADの間の初めての男の子なら「長男」と記載されます。続柄は父母からみた続柄といいましたが、その夫婦からみた続柄と言い換えたほうがよいかもしれません。AからみればEは2人目の男の子ですが、ADという夫婦の初めての男の子なので「長男」になるのです。Cも「長男」、Eも「長男」です。ついでにAも「長男」なので、4人中3人の続柄が「長男」と記載されている戸籍になるのです。

 たとえば、Dは過去に3人の子供を生んだことがあるとします。Eは4人目に生んだ子になります。それでもAとDという夫婦からみれば初めての子供なのでEの続柄は「長男」なのです。
 Dが最初に生んだ子供「長男」で、2番目、3番目も「長男」、今回4番目(E)も「長男」なので、Dは4人の「長男」を生んだということも現実的に考えられます。。Dが生んだ4人の子供は、4人とも「長男」なんて……。

 また、「夫、妻、女の子2人」の全部で4人家族の「その女の子2人」が戸籍の続柄だけ見れば、年上の子が「二女」で、年下の子が「長女」と記載されているケースも実際にあるケースです。
 なんか不思議な気がしますが、戸籍の続柄は、こうなっているのです。

  

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 さて、戸籍の続柄は、父母夫婦からみた続柄が記載されるので、続柄の種類とすれば「長男、長女、二男、二女、三男、三女、四男、四女、五男、五女 …… 」という続柄しかないかというとそうではありません。

 結婚しなくても子供は産めます。その子供の戸籍の母欄はその子を生んだ母の氏名が記載されますが、父欄は空欄になります。仮に母親はその子の父親はだれかを確実に知っていても父欄は空欄になってしまいます。その時点で父親はどこのだれだと言ってもそれを証明するものが普通はありませんから。
 その子供の続柄はどうなるかというと、男の子なら「男」、女の子なら「女」と記載されるのです。ここで、「嫡出子」「非嫡出子」という言葉の説明をしなければならなくなったようです。この言葉は、出生届の用紙にも出てきますから憶えておいて損はない言葉ですが、なんか難しそうな言葉ですね。
 婚姻中の父母から生まれた子を「嫡出子」、婚姻していない母から生まれた子を「非嫡出子」といいます。実際には複雑なケースもありますが、一言でいうとこういう意味です。
 嫡出子の続柄は「長男、長女、二男、二女 …… 」となりますが、非嫡出子の続柄は「男、女」と記載されるわけです。「男、女」って続柄というよりも、たんに性別が書かれているだけだと思いませんか?
 そうです。戸籍には、性別が記載されている欄がないのです。住民票は性別の欄があります。男だったら「男」、女だったら「女」と記載されています。戸籍にはその欄がないのです。その人が男か女は続柄を見て判断できるのです。「長男、長女、二男、二女 …… 」や「男、女」。ねっ、性別わかるでしょ。

 認知届というのがあります。通常、男の人が、その子は自分の子だと届け出るものです。認知すれば、その男とその子供の親子関係が成立し、戸籍にも載ります。認知届をすれば、空欄だったその子供の父欄に、認知した男の氏名が記載されます。母欄はすでに記載されていますから、父母からみた続柄は「長男」になるかというとそうではないのです。
 「長男、長女、二男、二女 …… 」という続柄は、夫婦からみた続柄です。父母は婚姻していないので、その子の続きがらはやっぱり「男」か「女」のままです。
 注意事項を1つ。「嫡出子を認知することはできません。」
  
  

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 では、夫婦に子供「長男」がいたとして、夫婦が離婚したら子供の続柄は「男」に修正されるのでしょうか? これまたそうではないのです。いくら離婚したからといって、その子供がその夫婦から生まれた子という事実は変わらないからです。たとえば、母が死亡しても、その子供の母欄は変わらず母の名が記載されたままです。父も死亡してもです。父母が離婚したから、あるいは死亡したからといっても、父母や続柄が変わってしまうことはありません。
 母の氏が変更になることはあります。

 さて、次に養子縁組をすると、養子の戸籍はどう記載されるかといいますと、実の父母の欄の左隣に養父養母の氏名が記載され、続柄はその下の欄に男なら「養子」、女なら「養女」と記載されます。でも、実父母の氏名やその続柄もそのまま記載されています。
 実父母からみた続柄と、養父母からみた続柄の両方が記載されているわけです。

  
 
 戸籍ってヘン? 戸籍って複雑? 戸籍って不思議?

 戸籍の続柄の話・・・純粋にそう感じてしまうのも無理ありませんね。どうしてこういう続柄になってしまうのでしょうか。それは、ひとことで言えば、戸籍が単純だからではないでしょうか。そして、戸籍は現在「戸籍」という名称ですが、内容的には「個籍(個人登録)」に近い形になっているからともいえます。
 何度も言いますが、戸籍の続柄は、
個人個人別々に、実の両親からみた続柄が単純に記載されているだけ(養子縁組した場合はそれも)なのです。

 たとえば、妻が子(女の子)連れで再婚、夫と女の子が養子縁組する。というケースはよくあります。その後、その夫婦に女の子が産まれれば、その子は戸籍では「長女」という続柄になります。
 夫婦と2人姉妹の4人家族。その2人姉妹のうち年下の子も「長女」という続柄です。でも、実際の生活では年上の子が「お姉さん(長女)」で、年下の子が「妹(二女)」として育てられることになるでしょうし、周りから見てもそう見えます。それでも戸籍には「妹(二女)」の続柄は「長女」と記載されています。だからといって、年下の子を「妹(二女)」と育てるのは別に問題はないと思います。
 現在の実生活で、その家族の長女、二女に違いはないと思います。いや、あらたまって私が「問題ない」なんて言う前に皆さんそうしているでしょう。もしかしたらその夫婦は、下の子の続柄が戸籍では「長女」になっているなんて知らないかもしれませんし。
 その子が大きくなって、自分で戸籍謄本を見たときに、

『あれ?、私、「長女」ってなってる・・・あらら、お姉ちゃんは、お父さんの「養女」って書いてある。ん?お姉ちゃんも「長女」だ。えーっ!お姉ちゃんの父って、私の全然しらない人の名前になってるよ。なんで?なんで?? これ、どういうこと???』

 というのも現実的な話です。

 両親の離婚、両親の死亡、兄弟姉妹の死亡、現在の家族構成、生活形態など、その他すべては、戸籍の続柄と関係がないということです。単純に両親からみた続柄が記載されているだけです。戸籍ではそうなっているという程度です。戸籍からみれば実の親子関係を記録することが一番重要なことなので、その事実が記載されているだけなのです。

 「戸籍」というと、いろいろなことが記載されていて、重みがあって、複雑なものというイメージがありますが、実際は、いたってシンプル。続柄はこれだけしか記載されていません。現在の生活形態、家族構成のことが記載されているのではありません。
 現在の家族構成(世帯)が記録されているのは、「戸籍」ではなく、「住民票」です。戸籍の続柄は変ではないのです。戸籍と住民票は違うのです。

 でも、戸籍は複雑でわかりにくいものという先入観があるために、逆に、必要以上のものを戸籍に期待してしまうのかもしれませんね。あまり期待しすぎないようにしましょう。変に気にしすぎることもありません。

 気にすることはないといっても、戸籍にそう書かれていては気になるという人もいるでしょう。でも、これはしょうがありません。それが事実だからです。しかも一番重要な事実だからです。
 子供にだって自分の実の父親がだれなのか知る権利はあると思います。厳しくいえば、親がどんな人であったとしても、子ども自身には何の責任もないんです。子どもへの差別は絶対に許されないものです。現在でも、戸籍が生み出す差別的なことは皆無ではありませんから、それ以上に子供の人権を侵害する方向にはならないと思います。
 

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住民票の続柄は、世帯主からみた続柄が記載されています。

戸 籍 の続柄は 父母からみた 続柄 が記載されています。

   

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