★元市民課職員の危ない話★
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これで安心 離婚届!
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その2

・戸籍法77条の2の届出・

 婚姻によって、氏(姓)が変わった人は、離婚すると、旧姓にもどってしまいます。旧姓にもどったほうがよいという人はそれでいいのですが、「離婚したいけれど、旧姓にもどるのはいやだ。離婚しても、できれば婚姻していた時の氏(姓)のままでいたい。」という人は、離婚届と同時に、この「戸籍法77条の2の届」を届け出れば、離婚しても氏は変わりません。婚姻していた時の氏のままでいられます。
 離婚届の時に、この「戸籍法77条の2の届」を出していなくても、
離婚後3ヶ月以内なら、この届出をすることができます。離婚によって、旧姓にもどってしまっても、「戸籍法77条の2の届」を届け出た段階で、また婚姻していた時の氏に変更できるのです。タイムリミットは3ヶ月です。

 どちらにしても、この「戸籍法77条の2の届」を届け出た後に、「やっぱり旧姓にもどりたい」と言ってもそれは簡単にはできません。通常の氏の変更と同じように、家庭裁判所の許可が必要になります。これは裁判所の判断なのではっきりとは言えませんが、よほどの理由がない限り許可は難しいと思われます。ただ最近では理由によっては許可になる例もあるようです。どちらにしても後々のことまで充分考えた上で届出するようにしましょう。

 離婚届と同時に「戸籍法77条の2の届」を届け出る場合は、離婚によって、もとの戸籍にもどるか、新しい戸籍をつくるかという選択ができません。必ず、1人で新しい戸籍をつくることになります。

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 また、離婚によって、もとの戸籍にもどった場合(旧姓にもどった)は、「戸籍法77条の2の届」を届け出ると、もどった戸籍からまた抜けて1人で新しい戸籍をつくることになります。もとの戸籍には×印が2つ(婚姻で抜けた×と、今回抜けた×)付いてしまいます。(だからどうしたということはないですが、×印を気にする人もいらっしゃいますから)

 同じ戸籍に入っている人は、必ず氏(姓)が同じ、というが大前提なのです。

 離婚届を出すとき、「妻はもとの戸籍にもどるか、新しい戸籍を作るか」の選択は、本人の考え方でどちらでもよいのですが・・・・。


・入 籍 届・

 さて、もう何回も言っているので、また同じことをと思われる人もいるでしょうが、もう1度言います。
 離婚届によって、戸籍に移動があるのは、夫婦のうち筆頭者ではないほうです。たとえば、夫が筆頭者だった場合は、戸籍が動くのは妻だけです。夫と子供の戸籍はそのまま何も変化がありません。この時点で、母と子供は別な戸籍になってしまうということです。
 親権者を母に指定しても、母と子供の住所が一緒でも戸籍は別々になります。
 そこで、子供を、夫の戸籍から、妻(子の母)の戸籍へ入籍させたいという場合は、母の氏を称する「入籍届」という届出が必要になります。
 離婚によって、妻(子の母)が旧姓にもどっていたならば、子供を入籍させることによって、子供の氏も妻の旧姓に変わります。入籍届は子の氏を変更させるためともいえます。
 妻が戸籍法77条の2の届をしていたなら、子供を入籍させても、子供の氏に変更はありません。でも、この場合も子供を入籍させるには、妻の氏を称する入籍届が必要です。(難しい話はカット)
 そして、離婚によって、妻は元の戸籍(妻の両親の戸籍)にもどっていた場合は、入籍届を出すことによって、妻(母)は、その戸籍から抜けて新戸籍を作り、そこに子供が入籍するという形になります。親子3代は同じ戸籍に入れないのです。ですから、子供を入籍させるつもりなら、離婚届の時、妻は「新しい戸籍をつくる」を選んだ方が良いと思われます。
 さて、その入籍届ですが、このような離婚の場合の子供の入籍ですと、住所地管轄の家庭裁判所の許可が必要になります。離婚届を出した後に、家庭裁判所に入籍の許可申請をしなければなりません。この辺が離婚の手続きの面倒なところです。もう一踏ん張りです。頑張りましょう。

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 妻が戸籍法77条の2の届をしていて、すでに母と子で姓が同じになっている場合でも、入籍届けをするには家庭裁判所の許可が必要です。


・家庭裁判所に許可申請するために必要な書類・

家庭裁判所に許可申請するために必要な書類は、

  本人(子供)の戸籍謄本・・・・・1通

  母の戸籍謄本・・・・・・・・・・1通

   (裁判所によっては住民票が必要になるかもしれません)

許可になったら、住所地か本籍地の役所に入籍届をすることになります。

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入籍届に必要な書類は、入籍届の届け書と、

  本人(子供)の戸籍謄本・・・1通(本籍地に届け出る場合は必要ありません)

 ● 母の戸籍謄本・・・・・・・・1通(本籍地に届け出る場合は必要ありません)

  入籍許可の謄本・・・・・・・1通

 入籍届の用紙は、市区町村の戸籍をあつかっている窓口でもらえます。入籍届の用紙は子供1人につき1枚なので、2人の子供を入籍させる場合は、2枚記入することになります。
 また、戸籍謄本は、入籍許可申請に1通、入籍届に1通必要な場合、あらかじめ2通取っておいたほうがよいでしょう。
 ただ問題が1つあります。これらの戸籍謄本は、離婚後のものでなくてはいけません。離婚届を出してから戸籍謄本が取れるまで、数日(1週間前後)かかる場合が多いと思います。具体的には、離婚届を出したときに、窓口で確認して下さい。


・入 籍 届・届書の書き方のポイント

 入籍届の中で最も多いと思われる、夫の氏で婚姻(筆頭者が夫)していた夫婦が離婚して、その子供を婚姻中の戸籍から母(元妻)の戸籍に入籍させるときを例に入籍届書の記入のポイントを紹介します。記入するのは母(元妻)という想定です。

 用紙の左上部、入籍届と書いてあるすぐ下の日付の欄は、役所に届け出る日にちを記入します。役所関係に限らずこういう書類の日付の欄って、いつの日付を記入したらいいかの迷うところです。もし、今日の日付を記入した後で「いやーっ、ここは今日の日付じゃ書類上まずいんですよぉ!」なんて言われたらなんて考えると、記入しないほうが無難ということで書かないで届け出る人が多いですね。いや、そんなことじゃなくて、ただ単に記入もれという場合もあるでしょう。まぁ、どちらにしても役所に届け出る「今日」の日にちをきちんと記入しましょう。

 日付のすぐ下には、届け出る市区町村名を記入します。「長 殿」とあるすぐ左側にです。「○○市」と記入すれば「○○市長殿」、「△△町」と記入すれば「△△町長殿」というようになります。
 印刷する段階で、すでに「○○市長殿」というように市区町村名が記載されてしまっている場合はそのままでOKです。

●入籍する人の氏名欄

 入籍する人ですからこの場合は子供の氏名です。「氏」と「名」に別れていますから注意しましょう。氏は子供の現在の姓(婚姻していたときの姓)です。
 氏名の右側には、その子供の生年月日を記入します。はじめの「年」のところは、西暦で書かないで下さい。漢字で「平成」(「H」はダメ!)あるいは「昭和」と書いて(「S」はダメ!)○○年にして下さい。間違って自分の生年月日を記入しないように注意しましょう!

●住所欄

 入籍しようとする子供の住所です。省略しないで、○○県からなるべく正確に、方書きがある場合はそこ(部屋番号等)までです。下側にはその住所の世帯主氏名を記入します。

●本籍欄

 入籍しようとする子供の本籍です。父母が離婚しても子供の本籍は変わりませんから、離婚後転籍でもしていない限り結婚していた時の本籍地を記入することになります。筆頭者氏名も結婚していた時の筆頭者と同じですから、別れたご主人の氏名を記入します。

●入籍の事由欄

 今回は、「母の氏を称する入籍」ですから、左側の母と書いてあるすぐ左の四角にチェックマークを記入します。

●入籍する戸籍または新しい本籍欄

 妻(自分)が離婚したときに、元の戸籍(自分の両親の戸籍)に戻ったのではなく、自分が筆頭者になって新しい戸籍をすでに作っている場合は、その戸籍に子供が入籍するので、「すでにある戸籍に入る」のすぐ左側の四角にチェックマークを記入して、その下に自分の本籍と筆頭者氏名を記入します。筆頭者氏名は自分の氏名です。
 離婚して元の戸籍(自分の両親の戸籍)に戻ってしまっている場合は、その戸籍に子供が入籍することはできませんから、自分がその戸籍から抜けて新しい戸籍を作って、そこに子供が入籍することになります。1つの戸籍の中に親子3代は入ることはできないからです。子供からみると母の新しい戸籍に入籍することになるので、「父または母の新戸籍に入るのところをチェックして、その下に新しい戸籍の本籍と筆頭者氏名を記入します。
 新本籍地は婚姻や転籍で新本籍地を選ぶのと同じように、今までと同じところでも、住所地と同じでも、それ以外でも、日本全国好きなところを選べます。筆頭者は自分です。都道府県から省略せずに記入しましょう。

●父母の氏名、父母との続き柄欄

 入籍する子供の父母の氏名を記入する欄です。父は前夫の氏名、母は自分の氏名です。もしも、もしもですよ、前のご主人が死亡していても記入してください。そして、続柄の欄は戸籍に載っている正確な続柄を記入して下さい。たとえば、長男だったら「長」とだけ記入して、「男」のところにチェックマークを記入します。二女だったら「二」と書いて「女」のところをチェックです。

●その他欄

 ここは、とりあえず何も記入しなくてけっこうです。空欄のままにしておいてください。もし、何か記入しなければならないような場合には、届け出たとき(あるいはその前に説明を受けたとき)に職員から説明があると思います。

●届出人署名押印欄

 届出人はだれかというと、入籍する本人(子供)なんですが、15歳未満の場合は、本人自ら届出人になることができません。この欄は空欄にして、何も記入しないでください。
 15歳以上の場合は、入籍する本人(子供)が署名して印鑑を押します。署名する時の氏はまだ入籍する前の現在の氏です。印鑑は認め印でもかまいません。

●届出人欄

 用紙に記載されているとおり、「入籍する人が15歳未満のときの届出人または配偶者とともに届け出るときの配偶者が書いてください」
 上に書いたとおり、入籍する本人(子供)が15歳未満のときは本人(子供)が届出人になることはできませんから、その場合は「資格」と書かれている右側のそのまた右側の「親権者(□母 □養母)」とあるところの「母」のところにチェックマークを書きます。ようするに入籍する本人(子供)が15歳未満のときは母が届出人になるわけです。
 その下に「住所」「本籍(筆頭者氏名)」を記入し「署名押印生年月日」のところに自分の氏名を記入し、印鑑を押して、自分の生年月日を記入します。左側半分(「親権者(□父 □養父)□後見人 □配偶者」の下側)は記入しなくていいです。
 入籍する本人(子供)が15歳以上なら、この「届出人」欄は、何も書かないでください。

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 入籍する本人(子供)が15歳以上のときは本人(子供)自らがが届出人になります。20歳以上でも同じです。

 さて、最近では(昔からかな?)、熟年夫婦の離婚も珍しいことではありません。子供が20歳をすぎて手がかからなくなってからの離婚です。親権者は未成年に対してなので、子供が20歳をすぎていれば、離婚する時に父と母のどちらが親権者になるかということも決める必要がありませんし、子供がすでに婚姻していれば、その戸籍から抜けていますので戸籍に縛られることなく離婚できます(縛られているわけではありませんが)

 たとえば夫(子供からみれば父)が筆頭者だった場合、離婚届をすると、やっぱりその戸籍から抜けるのは妻(子供からみれば母)だけです。まだ結婚していない子供がその戸籍から母の戸籍に入籍する手続も、入籍する本人(子供)が15歳以上のときは本人(子供)自らがが届出人になるだけで、他は同じです。

  

(参考)

民法第791条(子の氏の変更)

 子が父又は母と氏を異にする場合には、家庭裁判所の許可を得て、戸籍法の定めるところにより届け出ることによつて、その父又は母の氏を称することができる。

2 父又は母が氏を改めたことにより子が父母と氏を異にする場合には、子は、父母の婚姻中に限り、前項の許可を得ないで、戸籍法の定めるところにより届け出ることによつて、その父母の氏を称することができる。

3 子が15歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、前項の行為をすることができる。

 ようするに、子が父または母と姓が違っている場合には、家庭裁判所の許可を得て、役所に届け出れば父または母と同じ姓になることができますよ。その父母が婚姻中なら家庭裁判所の許可は必要ありませんし、子が15歳未満のときは、子に代わって法定代理人が手続することができますよということです。

   

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 離婚届、戸籍法77条の2の届、入籍届などは、戸籍の届出です。住所が変わったのなら、これらの届とは別に住所変更の手続きが必要です。
 今の住所地から、他の市区町村へ移る場合は、今現在の住所地の役所で転出の申請をして、新住所地の役所で転入の手続きです。
 同一市区町村内で、住所が変わった場合は、引っ越した日から14日以内に、転居届が必要です。
 離婚届を出す前に、すでに別居していて、住所変更の手続きはその時にしてあるという場合は必要ないですが、離婚届を出しただけでは、住所の登録は何も変わりませんから注意して下さい。
 
さて、離婚届に関する説明をしてきましたが、これらのことは、ごく一般的なことなので、そのケースケースで具体的にわからないことが出てくると思います。
 疑問な点は、戸籍なんでも掲示板に質問していただければ、わかる範囲でお答えしたいと思います。

 
 

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