★元市民課職員の危ない話★
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これで安心 離婚届!
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 離婚がいくら増加しているといっても、まさか自分が離婚届を出す運命になるとはだれが予想していたでしょう(エッ!本人以外は予想してたって?)。
 予想できたできないに関わらず、離婚が2人にとって幸せな選択ならその手続きをしなければなりません。そんなあなたのために、離婚届について説明します。

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 婚姻は、結婚しようとした瞬間から婚姻届を出すまでが一番楽しい時期といってもいいぐらいなんですが、離婚は、もうおしまいと思った時から、離婚届を出すまでが大変です。逆に言えば、離婚届を役所に届ける時には、ある程度、いろいろなことのかたがついてスッキリした気持ちで届け出る人も多いといえるのではないでしょうか。
 でも、ここからがまた大変なのです。1人でも仙人は離婚そのものについてのアドバイスができません。離婚届に関する手続きについてだけのアドバイスになります。その点が心苦しいのですが、この、役所の手続きも初めての人には大変です。少しでもお役にたてれば幸いです。
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 離婚手続きは大変です、と言いましたが、離婚届をしようと決断したパワーがあれば、そう難しいことではありません。安心して下さい。

 私が市民課職員だった頃、何度も直接離婚届をお受けしました。でも、その時は事務的といえば事務的です。確認することや、その後の手続きについて説明するので精一杯です。
 ここでは、ゆっくりと離婚届について説明したいと思っていますので、何かしらあなたの力になれると確信しています。もう少し頑張って手続きしてしまいましょう。


 

・離婚届の種類・

 離婚は、夫婦の話し合い(合意)でする協議離婚と、裁判による裁判離婚の2つに分けられます。
 裁判離婚は、さらに調停離婚、審判離婚、判決離婚に分けられます。

【協議離婚】
 その夫婦が話し合いで離婚しようと決まった時は、この協議離婚です。婚姻届を出した時と同じように、離婚届に必要事項を記入して、それぞれの署名と印鑑を押したものと、戸籍謄本1通必要(本籍地の役所に届け出る場合は不要)です。
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【裁判離婚】
 夫婦の合意が得られない(一方は離婚したい意思があるのに、もう一方が反対)場合は、協議離婚は成立しないので、家庭裁判所に離婚の調停を申し立てなければなりません。この段階で、離婚することの合意が成立すれば、調停離婚になります。また、調停が成立しないとか、裁判所で、調停は適当ではないと判断すれば、審判になります。手続きを経て審判が確定すれば、審判離婚が成立します。また、夫婦の一方が行方不明の場合など、夫婦が話し合いのできない状態のときなどは、地方裁判所に離婚の訴を提起することができます。それが認められ離婚の判決が確定すれば、判決離婚が成立することになります。


・離婚の届け出の方法・

 協議離婚については、このすぐ上に書いてあるとおり、離婚届の届出用紙に必要事項を記入して役所(本籍地以外の役所に届け出る場合は戸籍謄本1通必要)に届け出るだけです。

 離婚届は、住所地または本籍地の役所に届け出ることができます。離婚届は戸籍の届出です。住所が変わる場合は、離婚届とは別に住所変更の手続き(転出、転入など)が必要になります。

 裁判離婚の届出は、協議離婚とは違って、法で定められた添付書類があります。裁判によって離婚が有効に成立したことを証明するための「判決書または審判書謄本」あるいは「調停調書謄本」です。これらは、それぞれ確定すれば裁判所の方で説明があると思います。

離婚届の届出用紙はここで見られます

 


・離婚届の書き方・

 ひとつの訂正個所もなく正確に記入できている夫婦は、どうでしょう。1割あるかないかというところでしょうか。訂正個所が多いと届出を受理できないということはないのですが、人生の節目です。なるべくなら間違いのないようにお願いします。

 

【氏名欄】
 離婚前、今現在の氏名を記入します。日本人同志の夫婦なら名字は同じはずです。戸籍(住民票)に記載されている正しい氏名を記入しましょう。信じられないかもしれませんが、ここで間違って書いている人けっこういますよ。ホントに。
 そして、注意するところは、生年月日欄の「年」のところです。西暦で書かないで下さい。戸籍も住民票も生年月日の欄は西暦で書かれていません。漢字で「昭和」と書いて(「S」はダメ!)○○年にして下さい。あっ、大正生まれの人は「大正」です。「T」はダメです。ちなみに明治生まれは・・・・
 

【住所欄】
 今現在、住民登録をしている住所(住民票があるところ)を記入します。ただし、離婚届と同時に、転入や転居届をする場合は、転入後、転居後の新しい住所を記入して下さい。省略しないで、○○県からなるべく正確に、方書きがある場合はそこ(部屋番号等)まで記入します。
 

【本籍欄】
 離婚前の今現在の夫婦の本籍を記入します。これも正確に記入して下さい。戸籍謄本などが手元にあれば、それを見て、そのまま正確に書いて下さい。たとえば、「大字」や「字」を抜かして書いていませんか? 本当は「1丁目2番地の3」なのに「1−2−3」と書いていませんか? 「番地の」の「の」を抜かしていませんか? あるいは本当は「の」がないのに勝手に「の」と書いていませんか? などなどです。
 筆頭者は、夫か妻のどちらかですよ。そこにおじいちゃん(例えば夫の父とか)の氏名を書いている人はいませんか? おじいちゃんが離婚するわけではありませんから。
 さて、夫と妻のどちらが筆頭者なんでしょう? 私にははっきりわかりませんが、結婚する前から変わらず今の名字だった人が筆頭者になっている場合がほとんどです。
 

【父母の氏名欄】
 父母の氏名を記入する欄です。亡くなっていても記入して下さい。父母が婚姻中(あるいは離婚していない)なら、母の氏は記入しないで下さい。そして、続柄の欄は戸籍に載っている正確な続柄を記入して下さい。「長」「二」「三」「四」・・・・
 

【離婚の種類欄】
 裁判離婚でなければ協議離婚です。協議離婚のすぐ左の四角にチェックマーク?を記入して下さい。裁判離婚なら、それぞれ、調停か審判か判決のいずれかをチェックして、その成立、確定した日付けを記入します。成立確定に日は、裁判所で交付してもらった「判決書または審判書謄本」あるいは「調停調書謄本」に書かれています。
 

【婚姻前の氏にもどる者の本籍】・・・重要
 婚姻届によって、戸籍が動くのは、その夫婦で、筆頭者ではない人だけです。夫が筆頭者なら、ここでいう「婚姻前の氏にもどる者」とは、妻のことをいいます。そして、妻が筆頭者なら、夫です。どちらかにチェックマークを記入します。
 「婚姻前の氏にもどる者」は、届出用紙に記載されているように、もとの戸籍にもどるか、本人1人で新しい戸籍をつくるか、どちらか好きなほうを選ぶことができます。そして、書いてあるとおり、婚姻前の氏(名字)にもどります。
 もとの戸籍にもどるというのは、今現在の1つ前の戸籍です。その戸籍は、自分の両親の戸籍の場合が一番多いと思いますが、そうではない場合もあります。どちらの場合でも、その戸籍がすでに除籍になっている場合は、もとにもどる戸籍がありませんので、1人で新しい戸籍をつくることになります。
 「婚姻前の氏」というのも、現在の婚姻の直前の氏です。例えば、Aという名字だったのがBになって、その後Cに変わって、この婚姻によりDになった人は、この離婚届で名字はCにもどります。BやAにはもどれません。
 
 もとの戸籍にもどる場合は、その本籍と筆頭者を記入します。新しい戸籍をつくる場合は、婚姻や転籍で新戸籍をつくるのと同じように、日本全国、好きなところを選べます。ここに記入したところが、その人の本籍地になります。1人の戸籍なので、筆頭者は、その人本人です。旧姓で記入して下さい。

 さて、このように、離婚すれば筆頭者でないほうの人は、婚姻前の名字(旧姓)にもどってしまうのですが、離婚しても旧姓にもどりたくない、結婚していた時の名字(姓、氏)のままのほうかいい、名字は変えたくないということなら、「戸籍法77条の2の届出」という届をすれば離婚しても名字は変わりません。離婚届と同時に戸籍法77条の2の届出をする場合は、離婚届のこの欄(婚姻前の氏にもどる者の本籍)は記入しないで下さい。(77条の2の届出に関しては次のページで説明します)

 もとの戸籍にもどるか、1人で新しい戸籍を作るか、その好きなほうを選べるといわれても、その違いは何なのかがわからなと、どちらを選んでいいのか迷ってしまう人も多いでしょう。
 すぐ上に書いたとおり、離婚しても結婚していたときの姓のままでいたいのなら、もとの戸籍にもどらずに、新しい戸籍を作ることになりますし、子供がいた場合で、子供を自分の戸籍に入籍させたいのなら、もとの戸籍にもどらずに新しい戸籍を作ったほうがいいですし(もとの戸籍
(自分の両親の戸籍)にもどっても、子供を入籍させるときにその戸籍からまた抜けることになるからです)、問題は、離婚によって旧姓にもどり、子供もいないという場合です。
 この場合は、もとの戸籍にもどるのと1人で新しい戸籍を作るのと、実質上の違いはありません。メリットデメリットはないのです。なので、どちらでも好きなほうを選べるわけでして・・・・。いや、実質上の違いはなくても、その、表面上の違いを説明しましょう。

 
 もとの戸籍
(両親の戸籍)にもどるを選べば、本籍は、両親の本籍と同じ、というか、結婚する前の本籍ですね、にもどります。筆頭者も、親(父が筆頭者なら父、母が筆頭者なら母)にもどります。本籍も筆頭者も婚姻前と同じ状態にもどるわけです。これはメリットかもしれませんね。

 新しい戸籍を作る場合は、まず、筆頭者は自分自身になります。1人の戸籍なので、その人、本人が筆頭者となります。本籍は、日本全国好きなところを選べます。結婚していた時の本籍と同じでもいいですし、結婚する前の本籍と同じでもいいですし、また、住所地と同じところ、あるいはそれ以外でもいいわけです。こう考えると、新しい戸籍を作る場合は、本籍を自由に好きなところに設定できるというメリットがあるといえるかもしれません。

 「もとの戸籍(両親の本籍)は、住所地からかなり遠いところで、これから先、戸籍謄本などが必要になったときに、不便だなぁ」と感じているなら、無理して元の戸籍にもどることはないと思います。新しい戸籍を作れば、好きなところを本籍にできるのです。
 また、「不便でも、結婚する前はずーっとそこが本籍だったし、筆頭者も自分自身がなるよりも親が筆頭者のほうがなんとなくいいなぁ」と感じているなら、もどったほうが自然でしょう。

 もとの戸籍は、婚姻したときにその戸籍から抜けたのですから、そのことが記載されている場合が多いです。いつだれと婚姻してどこの戸籍にいったのかが記載されています。その戸籍にもどるということは、またその戸籍に記載されるということで、同じ戸籍に同じ名前が2つある状態になります。戸籍謄本を見れば、婚姻で1度出ていった後、またもどってきた(離婚した)ということが一目瞭然。
 もとの戸籍にもどらなければ、その戸籍謄本には婚姻で出ていったことしか記載されていないので、その後、離婚したかどうかは、それだけではわかりません。

 また、新しい戸籍を作ると何度もお話ししているとおり、自分自身が筆頭者になります。それがイヤだと、強く感じている人もいるかもしれませんね。

 というように、これら表面上の違いにより、どちらか好きなほうを選ぶことになります。これは、その人の感じ方なので、こちらではなんとも言えません。まったく同じ状況でも、それがよいと感じる人もいれば、それじゃイヤだと感じる人がいるがいます。

 離婚後、またすぐに(すぐじゃなくても)再婚するかもしれないのなら、親の戸籍にもどらずに、新しい戸籍を作った方がいいのかなと思いますが、なぜなら、親の戸籍にもどっても、再婚すれば、また、その戸籍から抜けるわけでして、それより、とりあえず自分1人の戸籍を作って、再婚するときはそこから動いたほうが、親の戸籍に不必要な記載は避けられるとも言えますし、また、逆に再婚するときも親の戸籍から抜けたいと思っている人もいるでしょう。

 

【未成年の子の氏名欄】
 夫婦なら、その未成年の子は、夫と妻が共同で親権になっているので、あまり意識しませんが、離婚する時に未成年の子がいる場合は、夫か妻かどちらがその子供の親権者になるか決めなければなりません。子供の戸籍に、どちらが親権者なのかが記載されます。
 
 ここで注意することは、この欄に記載したからといって、例えば、「妻が親権を行う子」の欄に、子供の氏名を記入したからといって、妻と子供が同じ戸籍に入るわけではありません。住所が同じになるわけでもありません。あくまでも子供の親権者はその母親になったというだけで、戸籍を一緒にするには、入籍届が必要ですし、住所を一緒にする(一緒になっていれば必要ないですが)には住所変更の手続きが必要です。
 

【同居の期間欄】
 文字どおり2人が同居していた期間を記入します。「いつからだったかなぁ?」という人がけっこういるのですが、○○年○月と、月までなので、なんとか思い出して欲しいと思います。
 

【別居する前の住所欄】
 今現在、すでに別居しているのであれば、別居する前の、同居していた時の住所を記入して下さい。まだ、別居していないということばらば、ここの欄は空欄でけっこうです。
 

【別居する前の世帯のおもな仕事欄】
 あてはまるところに、チェックマークを記入して下さい。

 一般的な会社員、サラリーマンなら、その従業者数によって、3か4になります。公務員は4です。
 その下の「夫の職業」「妻の職業」の欄は、国勢調査の年だけ記入する欄。今年度は、国勢調査の年ではありませんから、空欄のままでけっこうです。
 

【その他欄】
 実際にはこの欄は空欄でよいという場合の方が多いのですが、その他に記入する必要のある場合はここに記入します。
 

【届出人署名押印欄】
 協議離婚の場合は、夫、妻、それぞれ本人が必ず署名押印して下さい。印鑑は実印でも認印でもかまいません。
 裁判離婚の場合は、訴の提起者または調停の申立人が届出人として署名押印します。もう1人の欄は空欄でけっこうです。
 

【証人欄】
 裁判離婚のときは、証人は必要ありません。空欄のままでけっこうです。
 協議離婚のときは、必要です。証人は20歳以上の方ならどなたでもかまいません(離婚する当事者は証人にはなれません)。必ず自筆で書いてもらって下さい。夫側から1人、妻側から1人というような決まりもありません。信じられないかもしれませんが、だれでもいいのです。友達でも、兄でも、弟でも、外国人の方でもかまいません。印鑑を忘れずに押してもらいましょう。

  


・裁判離婚のときの注意・

 調停離婚、審判離婚、判決離婚のときは、上記のとおり届書の右側の証人の欄は必要ありません。

 そして、訴の提起者または調停の申立人ではないほうの人の署名(左側の一番下)は必要ありません。

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 たとえば、妻が申立人だった場合は、夫の署名押印は必要ないのですが、用紙の左側上部の氏名、生年月日、住所、父母の氏名などは、夫のところも記入する必要があります。
 裁判所の説明の仕方がヘタなのか、申立人の方が勘違いしやすいのかわかりませんが、記入してない場合が多いです。注意しましょう。

  
※ ここでは、「名字」、「姓」、「氏」をほとんど同じ意味と考えて下さい。
 

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