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★元市民課職員の危ない話★
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■■■■■ 印鑑登録の話3 ■■■■■

 

職員「これで、転入届の手続きは終わりですが、あとは国民年金の手続きがございますので、お隣の医療年金課で手続きしてからお帰り下さい。」

お客「あっ、そうそう、印鑑登録もしとかなくちゃ。それと、住民票はもう取れる?」

職員「はい、住民票は、すぐお出しできます。そちらの白い申請用紙に記入して下さい。そして印鑑登録は、今日、実印と運転免許証をお持ちでしょうか?」

お客「実印は持ってきたけど、免許証は家に置いてきちゃったよ。でも、どうして免許証がいるの?」

職員「免許証がなくても登録できるのですが、登録するまでに2、3日かかってしまうのです。官公庁の発行した写真付きの身分証明書、たとえば、運転免許証とかパスポートがあれば本人であるという確認ができますので、5分から10分ぐらいで登録できるのです。」

お客「えーっ、たった今、転入届はできたのに、印鑑登録はすぐできないの? じゃあ、なんで印鑑登録は免許証がないとできないのに、転入届は本人の確認しないでできちゃうのさ。おかしくないか。転入届も本人の確認するべきじゃないの。そうだろ。矛盾してるよ。役所のやることはすべてこうだ!」


 矛盾などしてません。一言で言えば、転入の申請と印鑑登録の申請は違う申請なんだから、それに必要な書類は違っててあたりまえです。こんな基本的なことを知らないとは言わせませんよ。たとえ同じ申請でも、人によって添付書類が変わってくることさえあります。パスポート申請とか。まぁ、パスポート申請は別にしても、これのどこが矛盾しているのでしょうか。これが矛盾というのなら、世の中の「申請」「手続き」「申し込み」「請求」などなど、すべて矛盾してしまいますよ。世の中、矛盾だらけといえば、それまでですけど。

 さて、具体的に説明しますと、転入届に必要な書類は、ずばり「転出証明書」です。逆に免許証、パスポート、実印、印鑑証明書などを持ってきて本人だと主張しても、転出証明書がなければ転入届はお受けできません。転出証明書があれば、代理の方でも手続きはできます。その際は、委任状が必要な市区町村が多いでしょう。
 このように、必要な書類は転出証明書だけではない場合もあるわけです。

 「転出証明書」はどこで手に入れるかといいますと、今まで住んでいた市町村の役所で転出届をすれば発行してもらえるのです。ようするに転出届をしないと転入届はできないということです。たまに、今まで住んでいたところの住民票を持ってきて転入届をしようとする方がいますが、住民票では意味が逆になります。転出証明書でなければだめなのです。ちなみに、海外からの転入という場合は、転出証明書などありませんから、パスポートが必要になります。入国した日をチェックさせていただきます。

 そして、即日で印鑑登録するには、本人が窓口に来て、官公庁の発行した写真付きの身分証明書と登録する印鑑が必要です。官公庁の発行した写真付きの身分証明書がない場合は、本人であることを保証してくれる保証人が必要です。

 こちらもお客様の気持ちはわかります。たとえば、「免許証を忘れて来たんだけど大丈夫かな」という気持で申請した時は、「やっぱりだめだったか」という感じになるのですが、上記の場合、転入届は滞りなく終了したところなので、何の疑いもなく印鑑登録もできると思いこんでいたところ、「ダメ」と言われたのでカーッとなってしまうのです。カーッとなっているもんだから、上記のように変なことを言ってしまって自分を正当化しようとする。後で振り返ると恥ずかしい思いをするのは自分です。お互い気をつけましょうね。

注:印鑑登録は各市町村の条例で定められていますので、各市町村によって、若干の違いがあります。

注:現在、当市では転出転入などの住民異動届の際も身分証明書を提示していただき本人確認しています。もちろん、矛盾していたからではなく、虚偽の申請や届出を防止するのが目的です。
  

  

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