★元市民課職員の危ない話★
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「戸籍の附票」って何だぁ?
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その2

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 というように、住所の移り変わりがすべて記載されているので、それを証明するときには非常に便利な戸籍の附票ですが、ここにも1つ大きな問題があります。戸籍の附票にはすべての住所が記載されているといいましたが、そうじゃない場合もあるのです。

 戸籍の附票は、前にもお話したとおり、本籍地の役所で管理していて、記載されている住所は、そこを本籍地している期間のものだけなのです。

 たとえば、さきほどのA市→B市C市D市と住所が変わってきた人の場合は、住所がA市からD市までのその間、本籍はずっと変わらずZ市だった。という場合は、Z市で管理している戸籍の附票にA市B市C市D市すべての住所が記載されています。

 ところが、C市に住んでいるときに、本籍をZ市からY市に移したという場合は、Y市の戸籍の附票にはC市とD市の住所しか記載されていません。Y市を本籍とした時点からの住所しか記載されないのです。A市とB市に住んでいた証明が欲しい場合は、そこを住所としていたときの本籍地(Z市)で、戸籍の附票の除票を取ることになります。本籍地をZ市からY市に移した時点で、Z市の戸籍の附票は除票になってしまうのです。除票になっても交付してもらえますが、戸籍の附票の除票も5年間しか保存されません。(市区町村によってはそれ以上保管しているところもあります)Z市からY市に本籍を移したのが5年以上前のことならY市で戸籍の附票の除票も交付できないという可能性もあります。
 

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 転勤が多く住所が数年ごとに変わることが多いという人の中に、住所と本籍を一緒に動かす人がいます。転入届と転籍届けを同時に手続きする人です。もちろん手続き上は何の問題もありません。

 たとえば、住所本籍ともにA市だった人がB市に転入すると同時に本籍もA市からB市に転籍し、C市に転入すると同時に本籍もC市に、さらに住所を本籍をD市に変更したというような場合は、D市の戸籍の附票にはD市の住所しか記載されてないのです。C市の戸籍の附票の除票にはC市の住所しか記載されていません。

 D市の住民票は、現住所としてD市の住所、前住所としてC市の住所が記載されています。また、C市で住民票の除票を取れば、前住所としてB市の住所、転出先としてD市の住所、そしてC市の住所というように3つの住所が記載されています。

 こういう人の場合は、住民票のほうが詳しく移り変わりが記載されていて、戸籍の附票は役に立たない?ものとなってしまいます。

 実際、住所の移り変わりを証明しなければならないということに遭遇するのはそう頻繁にあることではありません。もしかしたらないかもしれません。普段の生活の中で、そんなことを気にするより、住所と本籍がいつも同一ということのほうがわかりやすいでしょう。

 でも、いざというとき面倒なことになってしまうのは事実です。本籍を動かした方がよいのか、そなままの方がよいのか、人によって違いますし、どちらがいいわるいとは決められません。また、あえて決めることでもありません。

 戸籍の附票とは関係ないですが、転籍(本籍を移すこと)は、いつでもどこでも何回でも自由にすることができます。本人には直接関係ありませんが、その人が亡くなって相続の手続きをするときに、亡くなった人の出生から死亡までのすべての戸籍を揃えなければならないという作業が出てきます。人によっては、婚姻前の戸籍と婚姻後の戸籍の2つだけですべて揃う人もいるでしょうし(現実には改製原戸籍も取らなければならない場合がほとんど)、何度も転籍している人は、それぞれの本籍地でそれぞれ除籍謄本をとらなければならなくなります。

 こういうことからも、あまり必要がなければ、本籍はなるべく動かさないほうがいいということは戸籍実務経験者ならだれでも感じていることでしょう。
 

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