★元市民課職員の危ない話★
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「戸籍の附票」って何だぁ?
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その1

 「戸籍謄本」、「戸籍抄本」、「住民票」、「印鑑証明」などは、聞いたこともあるし知ってるよ、という人が多いと思います。それではこの「戸籍の附票」はどうでしょう。知っている人がグッと減ってしまうのではないでしょうか。それでは「戸籍の附票」とはいったいどういうものなのか簡単に説明しましょう。

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 「戸籍の附票」には、その人の住所が記録されています。住所が記録されているものといえば「住民票」がポピュラーですね。住民票には、氏名、出生の年月日、男女の別、世帯主氏名、続柄、戸籍の表示、住民となった年月日、住所を定めた年月日・・・などいろいろなことが記載されているのに対して、「戸籍の附票」には、戸籍の表示、氏名、住所、住所を定めた年月日の4つしか記載されていません。どちらにしても、その人の住所は記載されているので、「住民票」も「戸籍の附票」も同じように住所の証明になるものです。

 住民票は、住所地の役所で管理しているのに対して、戸籍の附票は本籍地の役所で管理しています。戸籍の附票は住所の証明ですが、住所地の役所で交付されるものではなく本籍地の役所で交付されるものなのです。

 さて、まず、住民票の話からになりますが、生まれてから今までずっと同じ住所だという人は、「住民票」には現住所だけが記載されています。そして、他の市区町村から転入してきた人は、住所の欄には現住所が、前住所の欄には前住所が記載されています。住民票に記載されているのはそこまでです。その人が他の市区町村に転出した場合は、転出先の欄に引っ越し先の住所が記載されてその住民票は除票になります。その引っ越し先からさらにまた引っ越ししたとしてもその住所はその除票になった住民票には記載されません。

 ようするに住民票は、最大でも前住所、現住所、転出先の住所の3つしか記載されていないのです。

 う〜ん、こう書くと、「3つ以上の人もいるだろう」という声が聞こえてきそうなので、少し説明を加えます。

 住所というのは、必ずしもその人の現在のひとつの住所ということではなくて、その市区町村に来るの住所という意味なんです。
 たとえば、A市からB市の1丁目に住所が変わって、次に同じB市の中で1丁目から2丁目に引っ越しした場合は、住民票の前住所の欄はA市の住所が、そして、現住所の欄は、3つぐらい記載するところがあるので、B市の1丁目の住所とB市の2丁目の住所が記載されす。1丁目の住所は線がひかれていつ2丁目に移ったのか、その日付も記載されます。

 その人がB市の3丁目に引っ越したら、2丁目の住所が線で修正されて3丁目の住所が記載されるのです。記載するとこがなくなれば、改製されて現住所だけが記載されることになります。その後、他の市区町村に引っ越した場合には、転出先の欄にその住所が記載されます。

 言い換えれば、住民票には、その市区町村に来る前の住所、その市区町村の住所、その市区町村から転出した住所の3つが記載されるということです。あっ、前に書いたとおり、生まれてからずっと住所が変わってないという人は、前住所の欄も転出先の欄も空欄のままです。現住所しか記載されていません。
 

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 A市→B市C市D市と住所が変わってきた人がいるとしましょう(現在はD市)。この人がA市→B市C市D市と住所が変わってきたことを証明しなければならないとき、D市で住民票を取ると、現住所としてD市の住所が、前住所としてC市の住所が記載されています。A市B市の住所はでてきません。こんなときは、C市で住民票の除票をとれば、前住所としてB市の住所が記載されています。B市で住民票の除票をとれば、前住所としてA市の住所が記載されています。というようにさかのぼってそれぞれ取っていけば住民票でも住所の移り変わりがつながるようになっています。

 これには、問題があります。

 つ目は、A市が北海道で、B市が沖縄で、C市が東京で、D市が大阪で・・・・というように離れていては住民票を取るもの大変です。隣近所の市区町村なら住民票の除票もすぐとれるところが、住民票はその住所地の役所でしか発行できません。まぁ、直接窓口に行かなくても郵送で請求して送ってもらうということもできますが、これだけ何カ所も請求するのはやっぱり面倒ですね。

 つ目は、住民票は、除票になってから5年間しか保存されないということです。住民票の除票を交付してもらおうとしても、その住民票が除票になってから5年以上たつと発行されなくなるのです(市区町村によっては5年以上保管しているところもあります)。

 D市に引っ越してきたのが4年前ということなら、C市の住民票が除票になったのは4年前ということなので、取れますが、B市からC市に移ったのが6年前だったとしたら、B市で住民票の除票を取ることは不可能になってしまうのです。当然、A市はそれより前のことなので同じように不可能です。この場合は、住民票では住所がつながらなくなりますので、住所の移り変わりを証明することはできません。大問題です。

 上のような問題を一挙解決してしまうのが「戸籍の附票」です。

 戸籍の附票には、A市、B市、C市、D市すべての住所が記載されています。そして、それぞれいつそこに移ったのかその日付も記載されています。A市→B市C市D市と住所が変わってきたことを証明しなければならないときは、本籍地の役所で、戸籍の附票を1通取るだけで証明することができるわけです。

 
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