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出生届、死亡届、婚姻届、離婚届などのいわゆる戸籍の届出は、誰が届出人になるのか、戸籍法で決められています。届出人として認められていない人が届出人として届け出ることはできないのです。
ここで言う「届出人」とは、届書を役所に提出する人という意味ではありません。では、届出人とは、そうですねぇ・・・・、とりあえず、具体的にいえば、どの届書にも必ず届出人の署名の欄があって、そこに自ら「私が届け出ます!」と署名する人のこと(でいいのかなぁ)とお考えください。
たとえば、婚姻なら、『婚姻しようとする者が届け出なければならない』と戸籍法で定めらています。届出用紙の届出人署名押印の欄には、「夫」「妻」とそれぞれ署名する欄が設けられていて、この2人以外の人が届出人になることはできません。
「夫」と書いてあるところを消して「父○○○○」というように、夫になる人の父がその欄に署名してもだめなのです。夫と妻がそれぞれ署名押印しなければなりません。離婚も同じです。夫と妻の2人が届出人ですから、もし、夫の署名の欄は署名されていて印鑑が押されていても、妻の署名がなければ受理されることはありませんし、離婚しようとするその夫婦以外の人が、そこに署名してもダメです。「私は離婚する妻の父親だ!」といっても父親が届出人にはなれないのです。
離婚は協議離婚だけでなく、裁判離婚もあります。裁判離婚の場合は、『訴を起こした人が裁判が確定した日から10日以内に届け出なければならない』と決められていますので、夫婦2人そろって届出人になるのではなく、訴を起こした人だけが届出人になります。妻が訴を起こしたのなら届書の届出人の署名の欄は妻だけの署名押印でOK、夫の署名の欄は空欄でいいのです。このように、婚姻届と離婚届は、誰が届出人なのかはすでにご承知のことと思います。裁判離婚は別にしても「エーッ、うそー、知らなかったよ」という人はあまりいないですね。
さて、届出人が意思をもって署名押印した届書を役所の窓口に提出するのは、届出人本人でなければならないという決まりはありません。届出人以外の人でもその届書を持って役所に提出し、手続きすることができます。その人を専門用語?で「使者」といいます。使者は認められていますから、結婚する2人に代わって親が使者として役所に行くのは可能なのです。
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婚姻届なら「婚姻しようとする人」、離婚届なら「離婚しようとする人」というように、だいたいが、それをする本人が届出人になります。認知届は「認知しようとする人」、養子縁組届は、「養子縁組しようとする人(養親になる人、養子になる人の両方)」、ですね。このあたりまでは、まったく問題ありませんね。さて、ここからいよいよ確信に迫っていきます。
まずは、「転籍届(本籍を別な場所に移すこと、本籍の変更を転籍といいます)」、戸籍法には次のように書かれています。
『転籍しようとするときは、新本籍を届書に記載して、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者が、その旨を届け出なければならない。』
届出人は、筆頭者と配偶者の2人(夫婦ですね)ということがわかります。転籍の届出用紙にも届出人署名押印の欄は「筆頭者 印」「配偶者 印」と、なっていますので、筆頭者の人は筆頭者のところに署名押印して、その配偶者の人は配偶者のところに署名押印する必要があるわけです。
今、自分でこうして書いていても、「そんな当たり前のこと」と思いますし、お読みになっているあなたも「だからどうしたの?」という感じでしょう。
はい、ところが、実際には、これが問題なのですよ。この署名の欄が署名されてなく空欄のまま窓口に提出する方がとても多いのです。届出人お二人が役所の窓口に来ていれば、その場ですぐ署名できますから問題ないのですが、お二人のうちどちらか1人しか来ていないというとき、あるいは使者が役所に来ているときはその場で署名することができません。届出人の署名押印されていないものを役所で受理できるわけがありません。離婚届や婚姻届を考えてみればわかりますね。届書に妻の署名がないものを夫が窓口に来て届け出ても受理してもらえません。逆だったら本人がその場で署名押印して届け出ることはもちろん可能です。「筆頭者の俺が署名してるんだから、いいじゃないの!」
「妻も転籍することは反対してないよ!」
「婚姻や離婚じゃなくて本籍を移すだけなんだからさぁ! 2人も署名はいらないだろう。婚姻届じゃないんだから!」
と、言われてしまうのですが、はっきりいって筆頭者には何の権限もありません。戸籍は筆頭者の戸籍ということではないのです。しいていえばその戸籍にはいっている人みんなの戸籍です。平等という観点からすれば、戸籍にはいっている人全員が届出人として署名押印する必要があるのかもしれませんね。全員同じように本籍が変わるわけですから。でも、実際の手続として、全員の署名というのは現実的とはいえないでしょう。では、もっと簡素化して1人だけでよいとすると、夫婦平等ではなくなります。民法も戸籍法も夫婦平等という立場はくずせないのです。
また、妻が反対していないのなら署名押印しているはずです。署名していないということは賛成していないという見方もできます、というよりも、きびしく言えば、賛成していないという見方しかできません。戸籍の届出は書類審査なので、書類ではっきりわかるようにしなければならないのです。
離婚届に妻の署名がないのに「妻も離婚には反対してないから受理しろ!」と言われても、受理するわけにはいかないのと同じです。
婚姻や離婚は身分の変動を伴う重要な届出ですから、届出人の署名はもちろんのこと、2名以上の証人も必要です。転籍は本籍が変わるだけで戸籍の内容は変わらないので、証人までは必要としていませんが、届出人の署名押印がされていなければ役所では絶対に受理できません。届書の中で一番重要な部分なのです。さてさて、届出人で、問題なのは、転籍届だけではありません。他にもあるのです。
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