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★元市民課職員の危ない話★
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誰も教えてくれない戸籍の話
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 転 籍(2)

 

 転籍をするときに、届書用紙に転籍する理由を記入する欄もありませんし、窓口で理由を説明する必要もありません。職員が理由を尋ねるということは通常ありません。
 でも、まぁ、その理由として考えられるのは、「住所と同じところを本籍にしたい」というのと、「戸籍に記載されている事項の中で消したい事項があるため、あるいはその事項までさかのぼりにくくするため」という2つが大部分を占めるでしょう。

 転籍をすると、転籍後の新戸籍には、転籍前の戸籍に載っていることがすべて記載されるのではなく、記載されない事項もあります。俗に「転籍すると戸籍がきれいになる」といわれたりします。

 転籍などで、転籍前の戸籍に載っていることの中で、新戸籍にも記載(移記)される身分事項は次のように法律で決まっています。

1,出生に関する事項

2,嫡出でない子について、認知に関する事項

3,養子について、現に養親子関係の継続するその養子縁組に関する事項

4,夫婦について、現に婚姻関係の継続するその婚姻に関する事項及び配偶者の国籍に関する事項

5,現に無能力者である者についての親権、後見又は保佐に関する事項

6,推定相続人の廃除に関する事項でその取消のないもの

7,日本の国籍の選択の宣言又は外国の国籍の喪失に関する事項

8,名の変更に関する事項

 こんなにたくさんあるのかぁ・・・・と思われた方、

よく見てください。上のうち、5、6、7、8に関しては、元々、戸籍に記載されていない(元々関係がない)人が多いでしょう。現在、婚姻中(独身ではない)のなら4は記載されますが、2と3はどうですか? 人によって違いますが、認知とか養子縁組とかしたことがなければ、2と3も関係なくなります。

 早い話、2、3、5、6、7、8が関係ないという人なら、新戸籍に記載されるのは

1,出生に関する事項

4,夫婦について、現に婚姻関係の継続するその婚姻に関する事項及び配偶者の国籍に関する事項

だけです。そしてさらに、現在、結婚していないのなら、

1,出生に関する事項

これだけになります。

 結婚離婚、結婚離婚を数回繰り返した人でも、離婚後に転籍すれば、転籍後の戸籍には、それらのことは一切、記載されないということです。
 他の戸籍の子を認知したということも、転籍前の戸籍に記載されていたとしても、転籍後の新戸籍には記載されません。

 また、離婚や死亡などで、すでにその戸籍から除籍された人(※1 名前のところに×がついている人です)については、転籍後の戸籍には完全に記載されません。※2その人の欄そのものがなくなります。転籍前の戸籍にはしっかり記載されていても、内容的にはその戸籍にはすでにいなくなっている人なので、転籍で戸籍を新しく作り直すときは、すでに存在していない人は記載しないのです。

※1 電算化されている戸籍には×はつきません。

※2 除籍になったのが筆頭者の場合は、その人の欄はなくなりません。でも、転籍後の戸籍には「名」「生年月日」などだけが記載されるだけで、身分事項(どこで生まれたのかとか、婚姻事項、離婚事項、いつどこで死んだのかという死亡事項など)は記載されません。

 俗に「転籍すると戸籍がきれいになる」といわれる由縁はこんなところにあるのです。このように戸籍がきれいになるのは、現在の市区町村から、他の市区町村に本籍を移した場合に限ります。同じ市区町村内で転籍しても、本籍の欄だけが修正されるだけで、中身はまったく同じままです。

 前にもお話ししたとおり、旧本籍地に今まであった戸籍は、除籍という形で80年保存され、その除籍にはいつどこへ本籍を移したかというのが記載されていて、新本籍地の戸籍には、いつどこから転籍してきたのかが記載されています。
 ですから、あくまでも、現在の戸籍には記載されていないだけで、過去のことは、さかのぼって除籍謄本を取れば、今までのことは記載されたまま残っています。

 このように、戸籍謄本を取っても、そこに今までのことがすべて記載されているわけではありません。

 筆頭者が死亡している場合は、その妻が届出人となって転籍することはできます。筆頭者は死亡しても変わりませんので、転籍後の新戸籍の筆頭者もその無くなったご主人なわけです。筆頭者は変わりませんが、すでにお話したとおり、ご主人(筆頭者)の名前は記載されていても、すでに死亡により除籍になっているので、身分事項(いつどこで出生したか、いつだれと婚姻したか、いつ死亡したかなど)の欄は何も記載されず、空欄になったままです。

 相続の手続なら当然のこと、そこまでいかなくても、何かで、ご主人が死亡していることを証明する書類を提出しなければならないときに、現在の戸籍謄本を取っても、そこには死亡したことの記載がまったく載っていないため、さかのぼって除籍謄本を取らなければならないということになります。注意しましょう。

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