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誰も教えてくれない戸籍の話
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親 権
(しんけん)
  

 親権とは親の権利、親権者とは親の権利を持つ人。ということは、親権者ではない人は、親の権利を持たない人。親の権利がない人? 親の権利がないってことは、ようするに「親ではない」ってこと?

 違いまーす!

 親権とは、父母が未成年の子を一人前の社会人となるまで養育するため、子を監護教育し、子の財産を管理することを内容とする、親の権利義務の総称といわれています。権利というと、偉そうなイメージですが、親権に関しては実際には義務の要素が強いといわれていますので、上記のような内容の義務を果たさなければならない人という感じです。
 「親権者だから親。親権者ではないから親ではない。」というのは違ってます。

 監護教育の権利義務、監護教育の権利義務、監護教育の権利義務監護教育権利義務、監護教育権利義務、監護教育権利義務、監護教育権利義務、監護教育権利義務・・・・。

そう、ひとことで言えば、「親権とは子の監護教育の権利義務」です。

 その親権を行う人のことを親権者といいます。ひらたくわかりやすく言えば、抽象的かとも思えますが「子の責任者」ですね。
 内容は、子の身上の監護に関するものと財産の管理に関するものとに大別されます。

  

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 子供の責任者は誰なのかは法律で決まっています。だれが子供の親権者になるかは次のとおりです。

 父母の婚姻中は、原則として父母が共同して親権者となる。(民法818条2項)

 子の責任者は両親だよという規定です。ハハハ・・・、現実にこの規定どおりその責任義務を果たしているいないは別として、子の責任者は両親だと言われなくてだれもがわかってることでしょう。子からみれば、生まれてから20歳になるまでは両親の親権に従うことになるのです。これまた、親の言うことを実際に聞く聞かないは別にとして、なんとなくわかりますね。

 子供が生まれてから20歳になるまで、この親権に関して何も変更がなければ、子供が生まれた時に両親が自動的に親権者になって、子供が20歳になったときに自動的にそれが消滅します。手続は何も必要ありませんし、子供が生まれてから20歳までの間も、親権者の氏名はだれだれという記載は、戸籍や住民票やその他どこにもないのです。

 両親の一方が死亡した場合は、他の一方が単独で親権を行います。これも当たり前すぎますね。そして、死亡していなくても行方不明とか禁治産宣告を受けたりして親権を行うことができないときも、もう1人(父が行方不明なら母)が単独で親権を行うことになります。

 

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 父母が協議離婚したときは、父母の協議で、裁判離婚のときは裁判所の職権で、どちらか一方を親権者と定める。

 両親が離婚したら、父と母は他人の関係に戻りますし、居住する場所も別々で、連絡も取り合わないということも予想されます。父と母が両方とも親権者というのは実際には無理なケースが多いでしょう。そこで、離婚するときに父か母のどちらか一方が子の親権者になるよう協議して決めるわけです。
 離婚届の届出用紙にそれを記入する欄があります。たとえば未成年の子が2人いたとしたら、長男の親権を行うのは父で、二男の親権を行うのは母と決めてもいいですし、2人とも父、あるいは、2人とも母と決めてもいいのです。
 婚姻している時のように、父と母がどちらも親権者になることはできません。
 親権を夫婦2人からどちらか一方に変更する手続は、この離婚届に記入するだけでよく、独立して親権者変更の手続はありません。

 親権者になるということと、氏(姓)とか戸籍は別問題でして、親権者になったからといっても戸籍は別々、親子で氏が違ってしまうということもあります。そのとき、親子で戸籍を一緒にしたい、同じ氏になりたいという場合はそのような手続が必要になりますので注意しましょう。
 また、「住所(住民票)が一緒だから親権者になっている」とも限らないわけです。
 親権者を後から変更したい場合は、家庭裁判所の許可をとって役所に親権(管理権)届をします。【親権者変更】

 離婚の時に子供の親権を行うのは夫(子供からみれば父)と決めた場合、妻は親権を行う権利義務はありませんが、親じゃなくなったということではありません。実の親子関係は、親権を行う元夫と同じ、ただ親権を行わなくてよいというだけです。そして、子供が20歳になれば、親(この場合は父)の親権に従うということはなくなります。このときも手続は何も必要ありません。自動的にそうなります。

  

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 子の出生前に父母が離婚したときは母が親権者になります。出生後父母の協議により親権者を父に指定することもできます。【親権者指定】

 未婚の母のときも母が親権者ですが、父が認知した場合は、父母の協議で親権者を父と定めることもできます。【親権者指定】

 その母が未成年なら、母に対して親権を行う人が、母に代わってその子の親権を行うことになります。

 

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 戸籍の届出の1つに「親権(管理権)届」という届出があります。戸籍の届出ですから役所に届け出るものです。どういうときに届け出るのかといいますと、次の10種類のうちどれかがあったときです。届出用紙の中央に印(チェック)をするところがあります。

・親権者指定

・親権者変更

・親権喪失

・親権喪失取消

・親権辞任

・親権回復

・管理権喪失

・管理権喪失取消

・管理権辞任

・管理権回復

 上の内容の届出をするときは、用紙はすべて共通「親権(管理権)届」に記入して届け出ます。
 親権は、子の身上の監護に関するものと財産の管理に関するものとに大別されます。上のうち「管理権・・・」というのは、親権の中でも管理権に関したものなので、たとえ管理権を喪失したり辞任しても身上監護権には影響がありません。

 このページの最初の文章にもありますように、親権とは、子が未成年の場合に限ります。

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