ボランティア
探検隊が行く!!VOL.11  

シブショップで工ンパワメント
病気の子どものきょうだい支援を考える

講座「シブショップの種を蒔こう」の巻

『ふうせんサッカー』で思い切り体を動かし、
一気にコミュニケーションが図れた

「しぶたね」プロフィール●2003年11月に、病気の子どものきょうだい(Sibling)を支援しようと、社会福祉士が中心になって立ち上げたボランティアグループ。「しぶたね」 とは、「Sibling(しぶりんぐ)Supportのたねを蒔こう」からきている。病院にきょうだいのためのプレイルームを準備するなど、きようだいの悩みや気持ちを受け止められる場を増やしていきたいと活動している


大学生たちがボランティア活動の現場に出掛け、独自の視点で取材を敢行する突撃レポート!今回は「きょうだい支援」活動を実践する、『しぶたね』の講座に潜入しました。

「きようだい支援」で悩みや辛さ、喜びを共有

病気の子どもがいるきょうだいとゲームをして遊んだり、あるいは悩みを聞いてあげたり。
そんなコミュニケーションを重ねながら、ストレスや孤立感の軽減を目指します


 アメリカには、シブショッブ(Sibshop)という、特別な二ーズを持った子どもの「きょうだい(Sibling)を支援するためのワークショップ(workshop)があります。シブショップを中心にきょうだい支援の活動をひろげていこうとしているボランティアグループ「しぶたね」の講座に参加し、代表の清田悠代(きよたひさよ)さんやスタッフの皆さんにお話を聞いてきました。

 子どもが病気になると家族の生活に急激な変化が起こり、病気の子ども中心の生活が続きます。両親がきょうだいに集中できなくなるのは当然のことで、誰にも責められることではありません。しかし、きょうだいが病気は自分のせいだと思い込んで悩んだり、寂しいと思うことへの罪悪感から鬱(うつ)状態に陥ったり、様々な問題が発生するのも事実です。シブショップでは、ゲーム、料理、情報提供などが盛り込まれたプログラムを通して、同じ立場のきょうだいと出会い、遊びを通してストレスを発散したり、不安や不満を話し合ったりするなど、孤立感を軽減し、悩みや辛さ、喜びを共有することを目的としています。

 清田さん自身も、心臓病の弟がいたことがきっかけで病気の子どものきょうだい支援について勉強を始められました。当事者であり社会福祉士でもある清田さんは、きょうだいが安心できる場所を作りたいと思い「しぶたね」を立ち上げました。最近、きょうだいのPTSD(心的外傷後ストレス障害)も認知されてきましたが、きょうだいを支援する体制は現在の日本にはほとんどありません。そんなきょうだい達の苦しさも、自分の存在が肯定され、マイナスの感情も受け入れられる空間があれば、いくらか軽減されるのではないでしょうか。具体的なシブショップの活動として、グループでさまざまなゲームが行われ、みんなで大声を出して笑ったり、走り回ったりしました。始めは初対面で緊張していたきょうだい達も徐々になれていき、自然と自分から話しかけるようになりました。

みんなの気持ちが楽になる、
空間作りを目指していく


 しぶたねは、きょうだい達だけでなく、病気の子どもも、親も、みんなの気持ちが楽になることを目指しています。レクリエーションで楽しむことも大切ですが、きょうだいの気持ちを受け止めたり共感するコミュニケーションも大切です。きょうだいでないスタッフもきょうだいの声を聞くなどの研修を通して、病気の子どもがいるきょうだいや親が抱える問題を知り、理解を深めながらきょうだいの支援活動に参加しています。

 私たちがそれぞれの場所できょうだいにどのようなサポートができるのか、これからもっとみんなで考えていかなければならない問題なのではないでしょうか。 

 

黒板に書き出された当日の
プログラム

「今後も定期的に講座を開いていきたい」と抱負を語る、清田さん(左)らスタッフ

子どもの独創的なアイデアがいかんなく発揮された、オリジナルクッキー作り

 

「しぶたね」のオリジナル演目として披露された『シブレンジャー』に、子どもたちは大喜び