BACK TO NOLA 2007 TOUR
3年ぶりの「ゴスペルの源流を訪ねる旅」は、2003年以来となるニューオーリンズ。
しかし、音楽を愛する者にとっては、たとえそれが初めての訪問であったとしても、
やはり「BACK TO NOLA (NOLA = New Orleans, Louisiana)」となる。
なぜなら、ニューオーリンズはあらゆるポピュラー・ミュージックの故郷だからだ。
ハリケーン・カトリーナによって壊滅的な被害を受けてから2年、
この音楽の都とそこに住む人々ははたしてどんな顔を見せてくれたのか、
また、そこで私たちは何を思ったのか――
今回の旅のレポートはメンバー参加型。少しずつ試行錯誤しながら増殖と整理を進めていきます。
(随時更新中)



10/18(THU)

P.M.6:30
Louis Armstrong New Orlenas International Airport

▲ルイ・アームストロング・ニューオーリンズ国際空港では巨大な壁画が出迎えてくれる

▲空港から出るといきなり凄まじい湿気。曇った眼鏡のままさっそく一服をきめこむニコレンジャー6人組
 成田空港を定刻の16時に離陸したUA804便は順調にフライトを続けワシントン・ダレス国際空港へ到着。入国審査を済ませた後、慌ただしく国内線に乗り換える。そして、ルイ・アームストロング・ニューオーリンズ国際空港に着陸して時計を見れば、同日の18時30分。成田からたったの2時間半!? 機内で熟睡できればあっという間にニューオーリンズだ。
 この日、日中はかなり激しい雨が降ったという。冷房の効いた空港から一歩足を踏み出すと、もわっとした強烈な湿気に包まれ、瞬時に眼鏡が曇った。そうそう、これこそ南部の濃密な空気なのだ。ついに帰ってきたぜ、ニューオーリンズ!

Voice of NOLA
「まだ、3分の1ですね。よくなっているのは」(空港からホテルに向かうバスの中で/現地ガイドのカツコさん・たしか在米40年、在NOLA28年)

P.M.7:45
Holiday Inn French Quarter

P.M.8:15
Meeting



10/19(FRI)

10/20(SAT)

10/21(SUN)

A.M.11:00
Lower 9th Word 〜 ST.PAUL CHURCH OF GOD IN CHRIST


 水の力ってすごいなぁ、うわあこんなになってしまうんだ、、という家が何軒もありました。火事で半焼した家とか、何らかの事情で廃墟とかした建物を見たことある人は、そういう焼け残りとかのかもしだす雰囲気(?)みたいなものがわかるでしょうか?それが何軒も続いてひとつの街になっているというのは、なんというか、かなり、迫力があります。そして、人がいません。本当にほとんど人がいません。生活の香りゼロです。ゴーストタウンってよく言いますが、怖いです。昼間ですら怖いのだから、夜は本当に怖いと思います。

▲カメラのシャッターを切るのもためらわれた。こんな光景が延々と続く
 私は今回始めてNOLAに行ったので、以前はどうだったのかというはわからないのですが。コーディネーターのヒロさんにちらっと伺ったところ、、もともとスラム化していた地域であったようですが、それにしても、2年もこの状態で放って置いている、放って置かれている状況に愕然としました。新しい電柱が立ってました。ライフラインはどうにか復旧しているようです。確かにライフラインは大事です。でも2年もたってるんですよ!!震災後の神戸だって、新潟だって、もう少し復旧の取り組みは早かったのではないでしょうか?(あくまでメディアで見る限りですが)確かに自然災害は恐ろしいです。でも、世界一の経済大国であれば、災害前もそうですが、災害後もできることはいっぱいあると思います。
 その9th Wardにある教会で歌ったのですが、そんなに人がいない地域なのに、なんとか教会を再建させ、人が集まって歌っている、聞いている姿に胸が詰まるものがありました。(ちなみに屋根の近くまで水をかぶってしまった教会を立て直す費用は、全てVirginia(確かそうだったと思います)の団体の寄付によるものだそうです。)

▲ST.PAUL CHURCH OF GOD IN CHRIST
 その教会に限らずですが、私たちの歌を聞いている人の反応をみて、本当に本当に歌っていて良かったなと思いました。音楽には力があるんだなと信じました。NOLAが2度目のメンバーによると、フェスティバルも教会も随分さみしくなってしまったようですが、戻ってこられた、生き延びたNOLAの人たちの心のよりどころとしての役割は大きいと思いました。
(posted by 菜海)


10/22(MON)


変わってしまったもの、
変わらないもの

 カメラに収めた2007年のNOLAの景色と4年前に撮った景色を見比べてみました。
 ルイス・アームストロング公園の正面ゲート(ゴスリバの旅の記録、NOLAのコーナーにも4年前の写真があります)は今は形は残っているものの錆びついてしまっています。


2003年のルイ・アームストロング公園ゲート

こちらは2007年。全面に赤サビが浮いている
 エベニーザー教会の入り口にある看板は一部が欠けてしまい、修理もされていません。

(編注:たしかに今回、割れた看板をみてそう思ったが、今、2003年の写真を見返したら同じように割れていた。これについてはエベニーザー教会の伝統と思われる。ただし教会堂内部は大きく変わっていた)
 4年前に訪ねたフレンチマーケットには、ハロィン前ということで大きなカボチャがそれこそ山積みにされていました。それが今回はマーケットそのものが柱と屋根を残しているだけ。ハロィンのカボチャはもちろんそこで働く人々もいません。
 Lower 9th Wardの家々は4年前の写真こそありませんが、無残な形に変わってしまいました。
 そんな変わってしまった今のNOLAの景色を見ながら、それでも映っているものはあのハリケーンをなんとか乗り越えてきたんだということがわかります。
 エベニーザー教会のクワイアーのメンバーも前回より人数が少なかったようです。
彼らが歌っている姿を以前とは違う簡易的な椅子に腰掛けて聴いている時、この人たちもカトリーナからなんとか生き延びて、そしてここに戻ってくることができたんだろうな…と思いました。
 変わってしまった景色がたくさんありました。それでも今にも崩れそうな家の壁を緑の草の蔓は伸び続けていました。
ジャクソン広場から見た青空は4年前と同じ青さでした。
 自然は時に猛威を振るうけれど、それが過ぎ去ればまた以前と同じように私たちを照らし、木々を育てていくんですね。
 そして人々も同じ。NOLAの人々はあのカトリーナできっと生き地獄のような日々を送り、精神的にも計り知れないダメージを受けたはずです。
 しかし、今回私たちを再び迎えてくれたみんなが以前にも増して元気に、そして明るく生きていたのです。そこは4年前となんら変わっていませんでした。
▲2003年のオン・ステージ

▲こちらは2007年
 私たち(NOLAに行った人もそうでない人も)も、この4年間でいろいろ変化したと思います。特にカトリーナ襲来からは「誰かのために自分のできることを精一杯やる」という気持ちがより強くなったような気がします。そしてその結果、歌の力の強さは何があっても変わることがないんだということを教えてもらった今回の旅でした。

(posted by みほ)